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目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part506【TSトレ】
≫34二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:25:28
ではきつい方はブラウザバックをお願いします
『序曲』
私ーーーファイトレはいつものようにファインと眠る。…ファインがそういう体質だと分かって以来ずっとそうしている私達。
今日もまた欲望を受け止めた後、私は彼女と二人きりの空間を過ごしていた。
「はぁ…」
そっと溜め息をつきながら、私は思考する。
(もどかしくて仕方ない…)
ーーー私はファインを思っている。同じようにファインも私を思っているのだろう。それはうぬぼれでもなく断言できた。
…でも、ファインと私は同性で、主人と従者で、王族と不明で…。
(こんなの公表なんて出来る訳ない。そもそもファインの実家にすら報告できない…)
その制約が故にそういうものをはっきりと公表できない。故に私達は誰にも言えない秘密の関係を続けていた。
ーーーだけど、いつまでも続く訳ないのはとうの昔に分かっていた。それでもどうにもできない、いや、そうしないのは…
(私のせいか…)
家を出て、生きていく苦しさを味わった身としては、ファインに不自由なんてさせたくない。でも、このままでは家にいられない。
「…どん詰まりか。ははは…」
乾いた笑い声を小さく上げながらも、どうしようもないことに酷く吐き気がした。
「…」
…それでも吐くことは出来ない。昔散々吐いてから、それ以来例えどれだけキツくとも吐けなくなった。仕方なく立って洗面台へ。
「…酷いな。醜くて、仕方ない…。」
鏡に映る歪んだ顔に自嘲しながら、私はまた仮面を被る。冷血だのなんだのと言われたことのあるポーカーフェイスを保つ。
いつもの顔であることを確認して、ファインの眠るベッドに戻る。ベッドに入り直した時、ファインから腕を掴まれた。
「…大丈夫だよファイン。私はここにいるから」
そっと彼女を撫でながら、安心させるように言葉を吐く。…寝ているはずのファインに。
「私は、関わらなければ良かったのか…?」
疑問を吐き出しながら眠りにつく。…けど、私は気づかなかった。彼女の耳がピクリと震え、曲がっていることに。
35二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:26:17
『第一楽章』
ーーーその日、ファインは悩んでいた。
「う〜ん…」
切欠は、いつものように夜、眠っている際に聞こえたあの声。ぼんやりとしか聞き取れなかったが…
『…関…らな…れば良…った…』
「トレーナー…どういうことなんだろう…」
「…ああ?悩んでいるみたいだなファイン。」
…そんな彼女の元に現れたのは彼女の友人たるエアシャカール。その見た目とは裏腹に、面倒見のいい彼女はファインに声を掛けた。
「あっ、シャカール!」
「おう、…で、そんな顔をして何考えてんだ。」
「えっとね…」
「…つまりオマエのトレーナーが何を悩んでいるか知りたいってことだな?」
「そうなの…」
少し頬を膨らませているように見えるファインは、シャカールからの返事をワクワクして待っていた。
「あー、とりあえずトレーナーに直接聞いてみたのか?」
「うん、でも…」
『私の悩み?そんなもの、私にはないとも。』
『ああ、でもファインのトレーニングメニューとかは考えてるし、そういうのはある意味悩みかもしれないね。』
『ふふ、私は大丈夫だよファイン。』
「特に言ってくれなかったかな…」
「なるほどな、そういうタイプってことか。」
「でも、私はトレーナーが悩んでるなら知りたい。手伝ってあげたいの」
ファインからの懇願するような目に、頭を軽くかきながらシャカールは返事した。
「…仕方ねぇ、手伝ってやるぜファイン。」
「本当?ありがとうシャカール!」
「礼はいらねえ。とはいえ、お前で駄目ならどうするかだな…」
目を細め考えるシャカール。そんな彼女の後ろから声をかける人影が一人。
36二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:26:54
「手伝おうかシャカール?」
「!…トレーナーか、ビックリさせやがって…」
「こんにちはシャカトレさん」
「こんにちはファインちゃん。…担当バが悩んでいるみたいだからね。僕に手伝えることがあるか、って思ってね。」
小さい体ながらも
「…丁度いいタイミングだな、呼びにいく手間が省けたぜ。」
「それで…」
「…なるほど、確かにそれは難しいね。彼女の性格上、そういうことは他人には言わないタイプではあるだろうし。」
「ボイスレコーダーでも持たせて…駄目だな。どうあってもあのトレーナー相手じゃ気づかれる。」
「護衛役をしているってだけはあるからね。生半可な方法じゃ気づかれてしまう。ふむ…」
頭を悩ませる二人にファインが紅茶を入れて出してくる。シャカールとシャカトレは受け取りつつ、問いかけた。
「ありがとう。…所で、いつも身に着けてるものはあるかな?」
シャカトレからの質問に、ファインはごそごそと探ったあと、金属色のナニカを出してきた。
「これとかかな?トレーナーから持ってて言われたお守りみたいなものなの。」
「発信機か…流石の護衛っぷりだな。」
「特注品なのかな?弄れないようになってる。…これ、壊れたら通知が飛びそうだね。」
「そこまで対策してるあたり只者じゃねえな。…どうするトレーナー。身の回りにつけるのは難しいぜ。」
「…閃いた。シャカール、アレとって」
呼ばれたシャカールが持ってきたのは一本のボールペン…に似せたボイスレコーダーだった。
「オレのトレーナーが録音とかに使ってる奴がこれだ。小型だが十分に使えるはずだ」
「後はこれと、これにそっくりな普通のボールペンだよ。今日は、普通の方を持っていて、ファイトレに試してみてって言ってみて。」
「それで、明日からはこっちを持ってって。そしたら彼女に怪しまれずに済む。後は寝る時とかに、電源をつけて置いておけば大丈夫。」
「彼女なら、ファインちゃんから渡せばあまり警戒されずに持たせられると思う。」
シャカールとシャカトレからペンを受け取ったファインは
「ありがとうシャカール!シャカトレさん!」
ウキウキとした顔で向かっていくファインに、シャカトレとシャカールは笑って答えた。
37二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:27:14
帰ってきたファインにファイトレは声をかける
「お帰りファイン。」
「ただいま、トレーナー♪」
「そうだね、後シャカトレさんからペンを貸して貰ったんだ♪使ってみてって。」
「そうなのか。…ファイン、ちょっと見せてくれない?」
「いいよ!」
ファイトレは彼女から貸して貰ったペンを眺める。手に持って重さも測り、何もないことを確認した。
「特に変哲な部分はなし、か。少々重たいが」
「なんかおもりを入れて調整してるみたい。」
「…なるほど、ならいいか。後で私も使うよ」
そういってファイトレは離れていく。ファインはシャカトレの予想通りになったことに
(大人って凄いな…!)
そう思いながら明日に備えるのだった。
…それから、翌日取り替えて貰ったファインは、
ファイトレに渡すと、一週間程使って貰った。…そして、受け取るとシャカトレの元へ。
「じゃあ、確認してみようか。」
38二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:27:38
『第二楽章』
「ふぅ…」
『関東では急なゲリラ豪雨が発生するかも…』
ファイトレーーー私は息を吐きながらアナウンサーの声を聞いていた。今日はどうやら曇りでゲリラ豪雨が降るかもしれないらしい。
「だけどあのペン…そんなに変な作りはしてないはず…何でだ…?」
…後で機会を見つけて調べることにしつつ、私は今日のことを考えた。
(ふむ…、ゲリラ豪雨か、となると屋内トレーニングを軸にした方が良さそうだ。)
「とりあえずこのトレーニングプランでいくか。ファインに連絡して…いや、直接伝えるか。」
ファインの位置を発信機で確認する。その位置は私の記憶と照らし合わせれば、シャカトレのトレーナー室にあった。
「例のペンの相談でもしているのか?…まあ、ファインのことだ、ついでに何かシャカールちゃんにでも言ってそうだな。」
(…ああ、少し引っかかるな。心にしこりが残るとでも言うべきか。)
「…嫉妬してるのか?私は。はは、バカが…」
そのモヤモヤとした感情をバカバカしいと切り捨て、私はゆっくりと立ち上がった。
「間違えても彼女には見せる訳には行かない。…私はきれいな大人であり続けないと…」
また、いつものようにその思いを隠す。十年と続けていたそれは、もはや意識せずとも本能的に動くようになっていた。
「…さて、まずは車を走らせて…」
「…トレーナー!」
下から聞き慣れた声が聞こえる。…何故彼女はここに来たのか分からないが、まずは出ることが最優先だった。
「…ファイン、どうしたんだい…」
「トレーナー!これ…どういうことなの!?」
彼女が手に持つのはレコーダー。そしてそこから流れる声は…
「…え?」
39二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:28:16
ーーーシャカトレの元に例のボイスレコーダーをもっていたファインは解析をかけてもらっていた。
「トレーナー…大丈夫かな…」
「あー、オマエのトレーナーはそう折れるタイプじゃねえだろ。そんなに心配することはないはずだ。」
「だよね!私のトレーナーは、最高のトレーナーさんだからね」
「…見つけた、ここだ。」
該当する部分を見つけたのだろう、シャカトレが声を上げ、二人はシャカトレを見る。
…シャカトレは少し微妙な顔をしていたが。
「…トレーナー、何辛気臭え顔してやがる」
「…聞いてみたら分かるよ。」
「あぁん…?」
そして流れ始める音声、ファインにとってはよく聞く声だが、その中身は…
『私は、間違えていたのか…?』
『いや、そんな訳ない、それを認める訳にはいかない。』
『私は、ファインに会うべきではなかった?』
…自問自答を繰り返し、苦悩する彼女のソレが入っていた。
「何言ってんだ…?」
「分からない、流石に彼女のことは…」
「なあ、ファインもそう思うよな…ファイン?」
黙り込むファインに心配するシャカール。その俯いた顔を見ようと前に回ろうとした時…
「聞かなきゃ…」
「ああ?」
「…トレーナー!」
座っていた椅子から立ち上がると、そのレコーダーを持って部屋を飛び出していくファイン。
「おい待てファイン!?」
慌ててシャカールが引き留めようと動くも、時すでに遅し。シャカールが部屋を出た時には、ファインの姿は見えなかった。
40二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:29:14
ーーー駆けていく
「はぁ…はぁ…!」
トレーナーの住むアパートまでそのウマ娘の脚力を活かして駆けていくファイン。そして、家の前にたどり着くと
「トレーナー!」
声を上げて呼ぶ。案の定、すぐに出てきたファイトレからの返事を待たずに問いかけた。
「…ファイン、どうしたんだい…」
「トレーナー!これ…どういうことなの!?」
『私は、間違えていたのか…?』
「…え?」
レコーダーから流れる音声に固まるファイトレ、その間にも音声は流れ続ける。
『いや、そんな訳ない、それを認める訳にはいかない。』
『私は、ファインに会うべきではなかった?』
「どういうことなの?トレーナー…」
ファインは問いかける、固まっていたファイトレは…
「ファイン…それを…どこで…いや、なんで…」
ワナワナと体を震わせ、バグったように話す。
「教えて、トレーナー。何でそんなこと言ってたの…?」
「…違う…私は……そんな…」
挙動不審でおかしくなったファイトレと、段々と感情がグチャグチャになってきたファイン。
「どこから、どう…して……嘘だって…」
「…嘘?…トレーナー、もしかして私にーーーずっと、ウソをついてたの?」
「あ……ああ…そう…じゃ……ないんだ…」
ポタポタと落ち始める雨の中で、感情の渦が臨界点に達したファインは…
41二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:30:02
「…ッ!」
思わず背を向けて走り出す。何かをしようとしていたファイトレは手を伸ばし…だらりと力なく垂れ下げた。
「…は、はは……」
私に彼女を追う資格もない、彼女から拒絶されたのだ。
…そう思ったファイトレに、自問自答の声は響く。
ーーー私はファインの騎士。…なら、今の私は?
…私 は 何 者 な の ?
『 』
「…は」
ゲリラ豪雨が本格的に降り出し、体を濡らしていく。…その中で、女の嘲笑が一つ、雨音に掻き消されてっいた。
42二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:30:45
『第三楽章』
トレセン学園の廊下を歩く二人の人影。ドベトレと黒カフェトレはたまたま出会ってから話していた。
「そういえば、ファイトレは今日いねえのか?オレは見かけてないし、ファイトレがいたっていうことも聞いてないが…」
「そうなのか?僕も知らないけど…」
「カフェトレも見かけてないのか…いつもファインちゃんについていくファイトレにしては珍しいよな。」
「それに、ファインちゃんが昨日慌てて飛び出していったらしいとは聞いてるんだけど…」
「何かあったのか…?」
ーーーとある部屋の中で
「…」
一人の女、いやウマ娘が、ただ只管に座っていた。その周りにあるのは、何本もの空になった瓶が無造作に転がっている。
「…」
手入れされない髪も肌も、荒れている訳ではない。いつものように僅かな艶を残していた。…最も、その目は酷く虚ろで、光はない。
「…」
彼女は立ち上がると、また、瓶を取り出して飲もうとし…
「…」
…その瓶をそっと下ろすと、生気のない瞳で口元を歪めた。
「は…ははは……」
灯りのつけぬ部屋で、空っぽの彼女は嘲笑う。
43二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:31:38
ーーー寮の一室で
…ファインは部屋に引きこもり、ずっと震えていた。授業も欠席し、ただ只管座りこむ。
「…ファイン、大丈夫か。」
…そこにやってきたのはエアグルーヴ。ファインを見かねた彼女は、丁度長い休み時間を使って見に来たのだ。
「言いたくないか?」
「…」フルフル
返事はない。ファインはただ震えているだけだった。
「はぁ…」
彼女から何も聞き取れず、ため息をつくエアグルーヴ。少し考え込んだ彼女は、決意を固め…
「ファイン…この、たわけが!」
ーーー彼女の近くで声をあげた。ビクリと大きく体を震わせるファイン。
「恐らくトレーナーと大喧嘩でもしたのだろうがな、それで昨日から顔も合わせてないんだろう?」
「いいか、貴様がそれを悔やんでるなら、もう一度会って話してこい。放っておけば余計に拗れるだけだぞ。」
「それに、いつもの思い立ったが吉日と動く貴様はどうした。少しでも思う所があるなら、それをぶつけてこい。」
「…私からはこれくらいだ。後はファインが好きにしたらいい。」
それだけ言って、動かなくなったファインを置いてエアグルーヴは立ち去っていく。部屋から出た彼女に声をかける影が一つ。
「随分な物言いだな。エアグルーヴ。」
「…エアシャカールか、貴様もファインが心配で来たのか。」
「ああ、原因は分かってるからな。…それより、オマエがそこまで言うとは思わなかったぜ。」
「ふん…ああいうのは尻を叩いた方がいいと思っただけだ。」
「憎まれ役か、女帝サマも大概だな。…それに、どうやら合っていたみてぇだな。」
部屋から飛び出していくファインを横目に見つつ、二人はファインを見守るのだった。
「…トレーナー」
…駆けていくファイン、そんな彼女を引き止める声が一つ。
「待って、ファインちゃん。」
追いついて声をかけるのはサトトレ、足を止めたファインにサトトレは問いかける。
「どこに向かうつもりかな?」
「…トレーナーの元にいくの…」
「うん、ちょっと落ち着いて。…それと、僕にその経緯を話してくれないかな?」
44二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:32:13
「…で、仲直りしたいんだね」
「うん…」
ダイヤがいつも用意しているお茶を飲み、少し落ち着いたファインから話を聞いたサトトレは頭を悩ます。
(…これ、どう考えてもファイトレの方も荒れてるだろうね。でも、実際ダイヤと仲違いでもしたら僕もこうなるだろうし…)
「どうかな…」
「あ、ちょっと待ってねファインちゃん。…さて、どうするべきか…ってあれ?」
「ほっほっほ、悩んどるようじゃのう。」
「どうしましたかサトトレさん、ファインモーションさん。」
…サトトレが気づき、声をかけられたのはヘリトレとウラトレの二人だった。
「ヘリトレさんと先生!?…いや、丁度良かった。実は…」
「なるほど、それはまた…」
「あの嬢ちゃんも随分と抱えておるな…しかし儂でも気づかぬとは…」
サトトレが手早く説明し、それを聞いた二人はそれぞれ反応を返した。そして、黙っていたファインが口を開く。
「トレーナーさんは、隠すことは上手だったから…。かくれんぼに昔、付き合ってもらったことがあったけど」
『…そうだねファイン、なら、一回だけ本気で隠れてみようか。』
「その日は結局、使用人さんにも手伝って貰ったのに見つけられなかったんだ。…何十人で何時間も探し回ったのに。」
その発言にピンと来た三人はそれぞれ口を開いた。
「そういえば、彼女は心理学とかにも多少知識はありましたね。」
「…なるほど、だから今まで誰にも悟られなかったんだ。完璧に振る舞い続けて、証拠を残さないように。」
「ふむ…弱みを隠し、完璧を演じる手法か。じゃが、儂から言わせるなら…随分と苦しい生き方じゃのう。」
ファインからの言葉で、彼女の行動を推測した三人は、顔を合わせて話し合うとファインに語った。
45二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:32:24
「ファインちゃん、多分だけど貴方のトレーナーの原因は、ファインちゃんに知られたことなんだ。」
「ファイトレは、そうやって隠していたんでしょう?…なら、それを見られることは避けたかったはずです。」
「じゃが、それを知ってしまった。…ならそれに気を病むのは当然のことじゃ。」
「でも、それはファインちゃんが間違ってたことをした訳じゃない。たまたま知ってしまった。それだけだからね。」
「…けど、これだけは僕から言っておくね。ファイトレに向き合ってあげて。絶対に逃げないで。…そうしたら、今度こそ取り返しがつかなくなる。そんな気がするんだ。」
サトトレからの本気の忠告に、ファインは頷き、そして返事を返した。
「うん、絶対に目をそらしたりはしないよ。」
「よし、なら多分大丈夫だ。…引き留めてごめんね。」
「ううん、ありがとうサトトレさん、ウラトレさん、ヘリトレさん!」
そしてファインは自分の脚で駆けていった。
その姿を後ろから見守る三人は
「…どう転ぶかは彼女次第ですね」
「ああ、後は上手くいけばいいのじゃが。」
「僕達が今出来るのはこれくらい…でも、ファインちゃんなら上手くやってくれる。そう、思います。」
そう話した。
ファイトレ/ファインは座りながら/駆けながら呟く。
「ファイン…/トレーナー…」
46二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:33:00
『終楽章』
「はぁ…はぁ…」
辿り着いたファインはもう一度あのアパートに駆け込む。意を決して扉を開ける。
「トレーナー!」
「…ファイン…何を…しにきたの…?」
…彼女を出迎えたのは酷く虚ろな目を向けるファイトレ。
「トレーナー、私は貴方ともう一度話したいの。…全部。」
「私から…話すことなんてない。私は…」
「そんな訳ないよ!」
「私が…君の隣にいることが駄目なんだ…」
煮えきらない、いや、話そうとしないファイトレにファインは決定的な一言を突きつけた。
「…トレーナー、それとも、私にくれたものは全部嘘だったの?向けてくれた笑顔も、愛情も。」
「…!」
そしてその一言は
「…違う」
ファイトレの琴線を思い切り触れた。
「…違う!そんな訳あるものか!」
「私はファインの事を思ってるんだ!この世界で誰よりも!」
ーーーファイトレは吠えた。今まで聞いたこともない声量で、凄まじい気迫で語る。
「…そうだ、昔、私は家を出たんだ。そして知ったよ。結局、皆醜い人達ばかりだって。」
散々騙された、見捨てられた、裏切られた。
「だから私もそれをした。やり返した。」
「人を過度に信じないようにした、…裏切られるだけだから。愛さないようにした、…つらいだけだから。期待しないようにした、…苦しいだけだから。」
「そうやって心を冷たくしていた時に、出会ったのが…」
『よろしくおねがいします、ーーーーーー』
「ファイン、貴方だったんだよ…。酷く昔の私とそっくりな貴方と会って、私は貴方に…」
47二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:33:11
「…鳥籠の中にいることを哀れみ同情した、何も知らないことに羨望した、何も捨てずに笑っていることに嫉妬して守ろうとした!教えてあげようと歓喜し使命感を抱いた!私が近くにいていいのかと後悔した!!大人として愛してあげようとした!!!」
「…ファイン、私は…貴方を…思っていたんだ。」
「…けれど、こんなものは向けるべきじゃなかった。だから私はただ愛することにした。他の感情はいらないんだ…」
「…貴方の理想で有りたかった。綺麗な大人に憧れた。個性や情を焼き払い、欲やエゴは殺して土に埋めて、ようやく大人になったんだ。」
自分が言っていることが段々と理解できて来たのだろうか、それは分からないがファイトレは押し黙る。そしてもう一度口を開いた。
「私は…もう…醜い大人でしかないんだ…」
「…分かっただろうファイン、だから…」
「トレーナー」
48二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:33:44
『Da Capo』
「ようやく、全部言ってくれたね。」
ファインはファイトレを見据えて、優しい声でそう呟いた。硬直するファイトレをおいて喋り続ける。
「トレーナーに、ずっと黙っていてほしくない。隠していたものが知りたい、そのために来たから。」
「ファイン…」
「私はそれくらいで嫌いになんかならないよ。嘘をついてたことはちょっと寂しいけど、それも私を思ってくれてたから。」
「…」
「ねえ、トレーナー。全部吐き出して、トレーナーの抱えてたものを、私も抱えてあげたいの。…それが、私の願いだよ。」
「…ッ」
ぽたり、ぽたりと涙が零れ落ちていく。堰を切ったように溢れるそれは、言葉と涙となって吐き出されていく。
ーーーその日、久しく泣き方を忘れていた彼女は、その何年も溜め込んだ感情とともに泣き続けた。
「おはよう、トレーナー。」
「…おはよう、ファイン。」
…翌朝、酷く泣き腫らした顔を見せるファイトレに、ファインが珍しく先におはようと言った。
「…ごめんね」
「ううん、私は気にしてないよ♪」
「そっか…」
「…ねえ、トレーナー。」
不意打ち気味にキスをするファイン。驚くファイトレを尻目に、耳元で囁いた。
「ーーーーーーーーー」
止まっていたファイトレは、それを聞いて動き出す。
「…なら、私からも。」
彼女からも、ファインにキスをする。お互いにつけたキスマークをそっと指でなぞり、二人は笑いあった。
49二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 18:34:00
「…さあ、ファイン。色々しないといけないね。…けど、その前にまずはお詫びしないと。」
「エアグルーヴとかにも迷惑かけちゃったから、謝らないとね。」
「…そうだな、じゃあ用意して行こうか。」
それでもきっとどうにかなるだろう。そう、二人は思っていたのだった。
某日
「わあ…凄いねトレーナー!」
「ああ、そうだね」
異邦の地に降り立った二人は、お揃いの服装に身を包み、その通りを歩いていた。
「トレーナー、早速あの博物館に行こうよ♪」
「ふふ、ならそうしよっか。…それと、昼食は私の知ってるあの店でいいかい?」
「うん、いいよ♪ トレーナーが選んでくれた店でしょ?ならきっと美味しいもの!」
「勿論だよ、味は保証するさ。」
「えへへ…ねえトレーナー、世界一周の旅はまだまだだよね?」
「うん、まだ終わりは遠いさ。…でも、その方がきっと楽しめるだろう?」
「…うん!」
「…なら、早速楽しもうじゃないか!」
嬉しそうに歩く二人。その手には…
…キラリと青いダイヤの輝きが煌めいていた。
長文失礼しました。
ファイトレの抱えていた厄払いです。あるいは行き場を見つけた一羽のワタリガラスのお話。
お互いに依存して、欲望を向け合う。それが二人の関係ですが、同時にファイトレはそれをしないようにしていたのがこれです。
行動力のあるファインちゃん、しかも成長した彼女にとって、その感情はむしろ晒し出して欲しかった、という訳です。
ファイトレは、他人に向ける感情、ことファインに対しては愛情だけを抽出していたんです。他のそれを自分の中にずっと溜め込んで。
≫74二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 19:09:59
A「では、Bの担当、ストレートバレットの初重賞勝利を祝いまして、乾杯!」
「「「乾杯!」」」
C「いやー、おめでとうっす。まさかBに先を越されるとは思わなかったっす」
ヤ「中継見てたけど、あれは文句なしのいい走りだったな。おめでとう」
A「僕らももっと頑張らないとですね」
B「みんなありがとう。なんだかんだこんなふうに集まるのは久しぶりね」
ヤ「そういや、前回は俺がウマ娘になる前だったっけか」
B「そうね…そうだった、そのことよ!ずっと聞きたいと思ってたの!」
ヤ「うお、びっくりした…」
B「あのそこそこイケメンだったヤエトレが女の子になっちゃうなんて、初めに聞いたときは、そんなわけあるかい!って感じだったけど」
A「実際に目の当たりにしたら、耳も尻尾も生えてて」
C「ずいぶん可愛らしくもなってたっす」
ヤ「まぁ、一番驚いたのは俺だけどな…」
B「トレーナーのウマ娘化、聞いてはいたけどまさか友人でそれが起こるとはねぇ」
C「個人的には滅茶苦茶興味あるっす。人間からウマ娘に変わるってのが、どんな感じなのか」
ヤ「…まぁ、俺は比較的影響が少なかった方だと思うけど。間違いなく言えるのは身体能力の違いかな。慣れるまでは結構苦労したし。それに、ほぼ別人になるようなもんだからな。人によっては精神的にはヤバいんじゃないか。すぐに適合した人もけっこういるらしいけど」
C「ケースが増えてきて聞くのも慣れてきた感があるっすけど、超常現象に変わりはないっすからね。自分の身に起こらないことを祈るばかりっす」
A「噂では70人近くのトレーナーがウマ娘になってしまっているらしいですからね。冷静に考えなくても異常ですよ…」
B「あれ、でもこの前は、美人のウマ娘になれるならなってみたいかもってC言ってなかったっけ」
C「…まぁほんの少しだけ思ってるっすけど。でもいざ変わったらどうなるか分からないってのはやっぱ怖いっす」
75二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 19:10:41
ヤ「でも確かに美人は多いよな。ルドトレさんとかフラトレさんとか、本当に男だったのって言いたくなるくらい女性っぽいし、綺麗だし」
A「トレーナーとしても優秀な方ばかりですからね。僕もできることなら、スズトレさんやネイトレさんみたいな方とお近づきになってみたいものですが」
B「私はフクトレさんとかムントレさんと話してみたいなー。かっこいいし頼りになりそう」
ヤ「じゃあ話しかけに行けばいいんじゃないか?いい人たちばかりだと思うけど」
A「それができるならとっくにやってますよ…ヤエトレの果し状みたいな真似が誰にでもできると思ったら大間違いですよ…」
B「私達みたいなモブは遠巻きに眺めてるだけでお腹いっぱいなんだって!もちろん担当が一番大切だけど、それはそれとして魅力的なトレーナーさんたちが増えすぎ!」
ヤ「お、おう。そんなもんなのか…」
B「この気持ちが分からないかぁ。ま、ヤエトレは走りとヤエノちゃんにしか興味なさそうだししょうがないか」
ヤ「なんだか少しバカにされた気がしたんだが」
C「でも、同期ってこともあるっすけど、自分らにとって気軽に接せるのはヤエトレくらいっすよ」
A「確かに。全然変わってなくて安心しました」
B「…まぁ、気を使わずにいられるのはいいかな。(というか男3人女1人だった集まりが2:2になったわけだし、私にとってはヤエトレのウマ娘化はありがたいことだったのかも…?)」
ヤ「…これは一応褒められてるんだよな?というか最後聞こえてるぞ」
C「褒めてるっす」
A「褒めてます」
B「褒めてる」
ヤ「調子いいなお前ら…」
B「そういやCには推しとかいないの?」
C「えっ」
A「気になりますね」
C「いや…」
ヤ「誰にも言わないから言ってみ」
C「…」
C「…ボノトレ…」
「「「…嘘だろ!?」」」
終
≫142三人のウオトレ1/221/11/28(日) 20:33:49
遥か昔 有名な 三人のウオトレが
長い長い旅をしていた
一人はデカく
一人は親父
一人は仮面ライダー
ウオトレ達は激しく荒れる府中を
力合わせ越えることにした
一人は服を作り
一人はそれを着て
一人は仮面ライダー
デカいウオトレが 二人をレースへと誘ったのだ
親父のウオトレは 二人と走ると固く誓ったのだ
仮面ライダーウオトレは 二人を交互にカメンライドしたのだ
恐れず走る三人に 府中は怒り狂って
池の様な 重馬場を生み出した
一人はバ場を読み
一人は外を走り
一人は仮面ライダー
雨に打たれ服が破け
三人のウオトレは
暗いターフに放り出された
一人は慌てず
一人は猛り
一人はとりあえず
でかいウオトレは ゲートの方へ走り出した
親父のウオトレは ターフに挑み穴を掘った
仮面ライダーウオトレは 変身ベルトを腰に巻いた
143三人のウオトレ2/221/11/28(日) 20:34:23
もう会えないと 泣きながら 頑張るウオトレ達の 足掻く様を ウオッカは見ていた。
ウオッカ(トレーナー達何やってんだろ)
一人は芝を読み
一人は土を掻き
一人は仮面ライダー
遥か昔有名な三人のウオトレに
奇跡起きた物語
一人はデカく
一人は親父
一人は 一人はとても仮面ライダー
でかいウオトレは 形を変えて内ラチになった
親父のウオトレは 府中に打ち勝って競バ場になった
仮面ライダーウオトレは隣のデパートでヒーローショーをやった
そして内ラチウオトレは やがて人になり ウマ娘になった
競バ場ウオトレは 長い時を経て ダービーが開催
仮面ライダーウオトレは 走り続けて ドライブになった
ウマ娘ウオトレは トゥインクルシリーズを作りトレセンを生んだ
ダービーウオトレは 最終直線が結構長い
仮面ライダードライブは 趣味が高じて 探偵になった。
探偵ウオトレは 走り続けて
ドライブになった
ドライブに似た顔になった
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part507【TSトレ】
≫21前編(上) 1/721/11/28(日) 21:21:13
突然だが、俺は走るのが嫌いだ。
留意して欲しいのは、走るのを見るのは好きだということ。そうじゃなきゃこの俺、マンハッタンカフェ担当トレーナー(黒)はこの仕事に就いていない。
ただ、自分が走るとなると話は別だ。息切れは苦しいし、足は痛いし、爽快感が無い。これは俺がウマ娘に変化しても変わらなかった。
だから、このトレーナー対抗3200m走の書類を受け取った時の俺の顔は、苦虫を噛み潰したより酷い顔をしていたに違いない。
3200m……シンボリルドルフがこのレースの提案をしたらしいが、正気の沙汰とは思えない。なのに他の人達は、この書類の『出場』に〇を付けて出すので自分だけ出ないと言えず……家まで持って帰ってしまった。
俺は身体はウマ娘になったにも関わらず、なぜか他のウマ娘になった人たちと比べて余りにも弱い。理由を医者に尋ねてみても、わからないの一点張り。まぁ、とにかく貧弱体質なのだ。冷静に考えてこんなモノに出たら死ぬ、欠場一択だと思ってボールペンを取った。その時……
「えーっ!?ケツ出場しなイノー!?」
あぁ、やかましい声だ。黙っててくれ。
23前編(上) 2/721/11/28(日) 21:21:51
「……いつから見てたか知らんが、お前も俺の身体の弱さは知ってるだろ?」
「あー、いやまぁ知ってるけどサァ」
「でも僕、ケツが走るところ見たイナー」
「あぁそうかい、じゃあ尚更だな」
「ナンデッ!?」
「あっ!!待って!!この前カフェもケツの走るところみたいって言ってタヨ!?」
「口からでまかせを吐くんじゃない」
「本当!!本当だって!!カフェもケツのかっこいいとこ見たいんダヨ!!」
「はぁ?そんなことあるわけ……」
「ある!!あるって!!だから出よウヨ!!」
コイツは結構な頻度で嘘をつく、それは前から知ってるのだがカフェの名前を出されると……少し揺らいでしまう。
ないとは思うがもしかして……と思ったその一瞬、俺のボールペンは勝手に宙に浮き『出場』の方にバッチリと丸を書いてしまった。
「へへーん、隙あり!!ダヨー!!」
「あっなにやってんだよ!?まだ走るなんていってないぞ!?」
「今少し考えたでしょ?じゃあ参加したいってことダヨ!!」
「お前………」
調子に乗るなよ、と言ってやろうと思った。その時だった。
『ピリリ』
俺のケータイが鳴った。丁度いいタイミングのせいで怒る気も失せ、横目でアイツを睨みながら確認をする。
見てみると1件のメールが来てた、内容はというと
24前編(上) 3/721/11/28(日) 21:22:21
差出人:フクトレ
件名: すまん
今日配布した3200走の書類だが、どうやら破棄する予定の物だったらしい。
なんでもあの場に居た全員、強制参加だそうだ。お前は出たくなさそうな顔をしてたが、まぁドンマイってヤツだ。
当日は頑張れよな。
「……なんか僕の後押し、要らなかったみたいだネェ」
「……そっすね……」
かくして可哀想な俺、カフェトレ(黒)はとんでもないレースに参加することが確定してしまったのだった。
25前編(上) 4/721/11/28(日) 21:22:51
────数日後
「はい、ケツお疲れー。今日も頑張っタネ」
「ぜぇ……ぜぇ……」
クソみたいなレースに参加することが決まってから連日、俺は深夜の2時〜5時の時間帯に本番に向けての体力付けをしていた。
開催は2週間後だったので少しでもトレーニングをした方がいい!!というアイツの提案だ。普通の人間だったらこんな時間に筋トレなんてしないが……自分のショートスリーパー体質には時々助けられる。
俺も当日まで何もせずに迎えるのはマズイと思ったので、アイツの提案を飲んだ。
のだが……
「うーんと、ケツは中距離適正の逃げ脚質だね。最初にかっとばして大逃げがいいんだろうけど、ケツの体力じゃあ無理ダネ」
……こいつがトレーナーまがいのことをするなんて聞いてない。しかもそこそこ良いアドバイスを寄越すから尚更腹が立つ。
どこで学んだのか、トレーニング内容もしっかりとしており、俺の体力を考慮した上でちゃんと力を付けようとしている。……正直俺よりもしっかりしてるんじゃないか?と思ってしまう。
同時にカフェのトレーニング量と比べて圧倒的に少ないのに、すぐにへばる自分に嫌気が差した。やはり定期的な筋トレは必要だと思い知る。
26前編(上) 5/721/11/28(日) 21:23:37
乱れた息を整えながら周りを見渡す……こうして夜中のグラウンドを走っていると、カフェと会ったばかりの頃を思い出す。思えば深夜、一生懸命走るカフェを見た時に、彼女に魅入られたような気がする。一緒に走ってたのがコイツだとは思いたくないが。
だけど今じゃ俺が夜中のグラウンドで練習する羽目だ。人生何があるか分からないと言うが、ウマ娘になることなんてあるのか……?
……深く考えるのはやめよう、他の人もウマ娘になってるんだし。
昔の事といえば、もう一つ気になることがある。それは俺がウマ娘になる前、三女神像の前で倒れた時のことだ。
俺が気を失う寸前、他の人同様走る二人のウマ娘の幻影を見たのだが、どうしても引っかかる部分がある。一人は俺の愛バ、マンハッタンカフェ。幻の中でも彼女の走りはほれぼれするものだった。そしてもう一人……もう一人確かにいたのだが……どうしても思い出せない。
カフェと一緒に駆け抜けていった影、……青い影?ダメだ、前々から思い出そうとはしてるのだが全く出てこない。凄まじい速度だったのは覚えてるのだが……
27前編(上) 6/721/11/28(日) 21:24:16
「おーい、何ボーっとしてルノ?」
「んぁ。あぁ……悪い、少し考え事してた」
「そう?疲れたなら言いナヨ」
「……なぁ、お前さ、俺の因子とか見えないのか?」
「え?なンデ?」
「いや……少し気になってな、見えないならいいんだ」
「……ごめん、その話はまた今度でイイ?」
その顔は何か言いたいが言えない、というような表情をしていた。正直ダメ元で聞いたのでその反応に少し驚く。こいつは……俺の因子のことを知ってるのか?
見えるのか?俺の因子が?
気になる、ずっと心に残っていたしこりが取れるかもしれない……が、ヤツは話したく無さそうだ。色々と聞きたいがここで問い詰めるのは無粋だ。
俺は好奇心を堪えることにした。
「あぁ、わかったよ。お前の話したいときに話してくれ」
「うん、ごめンネ」
「なんで謝るんだよ。ほら、トレーニングの続きするからコーチングしてくれ」
「……うん、任セテ!!」
28前編(上) 7/721/11/28(日) 21:24:52
しかし、その後アイツが因子の話題を出すことは無く、俺も忘れて毎日トレーニングに励んだ。あんなに気になっていたはずなのに忘れてしまったのは、恐らくそれだけ鍛えることに夢中になっていた、という事だろう。
前日の日は、自分でも驚くほど緊張感がなかった。カフェのトレーニングをして、書類をまとめ。家路に着く……帰ったあとはコーヒーを飲みながら本を読んだ。筋肉痛が痛いこと以外はいつもの日常だ。
こんなに覚悟が出来てないのは自分だけだろう。明日、こんな調子で平気なのだろうかとは思ったものの、読んでいる本に気を取られ、そんな感情も流れてしまった。
そしてこの日はトレーニングをせず、少し早めに床に就いた。
≫42二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 21:41:08
「やっぱちょっと子供っぽいところもありつつ三冠つながりのブラテイでしょ」
「いや高潔な騎士と可憐なお姫様のハピエンファンタジーマクテイだろ」
「その『レベル』か……以心伝心クールなバディもののサイバーパンクマクフクやぞ」
「は?普段のボケツッコミとは一味違うイニチアシブの学園ものブラフクがナンバーワン!」
「チッチッチッ……優しき怪物と孤高の令嬢コンビの切ないダークファンタジーブラマクなんだよなぁ」
「にわかか?頼れる護衛と儚い護衛対象のどこか退廃的なポストアポカリプスフクテイこそ至高」
「全員手を上げろ!現場は抑えてもらったぞ!」
「クソッ!執行部だ!まだ新刊の方向性すら決まってないというのに!」
「ここは俺に任せて先に行け!安心しろ、お前らは大吉なんだ」
「はっ…!それはかの大手サークルの夏新刊、ゾンビパニックものDK4のフクトレのセリフ!」
「やつらはもう手遅れだ、このまま取り押さえろ!あとそこで原稿に手を伸ばしたコードネーム"粕毛の12"!あとで会議に来てもらうぞ!」
≫109二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 22:21:57
「出逢いたての頃はともかく、侘助さんはすっかり右って感じだよね」
「姉貴、そういうの嗜むクチなのか……?」
「女子の教養として知ってるレベルであって、嗜んではいないよ!?」
「なんだよ教養って!?こえーよ!」
「私も怖かったよ!!」
高校の頃、怖かったです()
よく書く三人あげてもらって嬉し……
≫110二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 22:22:26
バァン……!
「……うし、中に誰もいねぇな。ほら、テイトレ。来ていいぞ」
「さて。運よく保存食糧もあったし暫くは此処でしのげそうだな」
「……ねぇ、フクトレ」
「……どうした」
「ほんとに、ほんとに他の人なんて見つかるのかな……?だって、だって色んな所で人が倒れてるし、ここだって時が止まったみたいにもぬけの殻だし……」
「…テイトレ」
「もしかして、もしかしてだよ?もう、俺たちしかいなかったら、セカイに俺たちだけだったら、って……こんな誰もいない広いセカイで、たった二人で……、私たち二人で何が出来るの……!」
「テイトレ」ギュッ
「……っ!」
「大丈夫だ。きっといる。俺たちの他に、生き残ったやつがどこかに。痕跡も見つかってるし、まだ探してない場所だってたくさんある。だから、な?また歩き出さねぇと。止まってるわけにいかねぇんだ」
「…………そう、だよね。そう。うん。ごめんね。ちょっと参ってたみたいで……」
「無理もねぇよ。だけど、少しづつでも歩いてかなきゃいけないんだ。それだけは覚えていてくれ」
「うん。ありがと。……今日は、もう寝よっか」
「そうだな……。ここらの夜は冷えるだろうな。ほら、こっちこい」
「……っ、泣いてる、場合じゃ、ねぇだろ……!俺まで折れたら、終わりだろうが……!」
「……フクトレ」
「っ!……寝てるか……。ごめんな、テイトレ、テイトレっ……!」
≫168二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 22:55:19
全員モブトレ
「…すぅー…ふぅー」
「あれ?あんたタバコ吸ってたっけ」
「参考資料…今度の作品の」
「そりゃまたなんで、身体に悪いから嫌いだって言ってたじゃん」
「私はね、ウマ娘化したトレーナー達のシガーキスに頭を破壊されたのよ」
「あぁそういう…誰出すの?タバカフェとチケトレ?それとも最初のフラテイ?」
「いやその四人にダストレとフクトレを加えた喫煙者あるあるを話すほのぼの四コマにする予定」
「そうなの?あんたキタサトトレとかオペスイトレとかのラブラブ好きだったじゃない」
「私はねぇ!好きだからこそ書けないのよ!本当はリバなんじゃないか、こっちは受けでこっちは攻めなんじゃないかと思うと…自分の中で解釈違いが起きて戦争を起こすの!だから書けないのよ!書きたいのに!!」
「はえーきしょ…難儀だね」
「おっすお疲れー…今度の新刊の話?」
「あれあんた武力組にボコボコにされて懲りてたんじゃ」
「憧れは止まらんねぇんだ…これ俺の新刊なんだけど感想聞かせてくれよ」
「どれどれ…」
「『…チケトレ。テイトレが強者に媚びるようにそう呟く。杖は地面に転がり両手を手で拘束され壁に押し付けられた体勢でなんとか立っていた。当のチケトレは壊れそうに、崩れそうな顔でぽつりとごめんと呟くと胸元に顔を押し付けてただ静かに泣いていた。その姿に自分の面影を見たテイトレは悲しそうにされるがままに、無言で受け入れるのを示すようにチケトレの手首を舐めた』…」
「自信作だぜ!まさに傷を舐め合うってことで…ど、どうしたお前ら」
「可哀想なのは抜けない」
「ていあ〜ん!コイツぶっ殺すってのはどうかなぁ?」
「すっごく…素敵だね」
「やめ、やめろー!お前らだって本当はトレーナーを曇らせたいんだろうが!あいつらの美しく儚げな泣き顔を見るのは人類の夢なんだよ!どうしてわかってくれないんだ!」
この後執行部がデトロイト市警して全員お縄になった。四コマは当人監修の元発行された。チケテイ本は…ないしょ。
≫173二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 23:00:06
「大丈夫ですわ。貴方は、私が必ず護りますもの」「…うん、俺も、お前を信じてるから」
「全く。修理代だってバカになりませんのよ?」「しょうがねぇだろ。そもそも生き残ってなきゃ直せねぇんだから文句言うな」
「ほら力抜けって。宿題見てくれたお礼だから。ただ寝てるだけで大丈夫だって」「とはいってもな……いや信用してないわけじゃないけどな……そんなに真っ直ぐ見つめんなよ……」
「…でも、俺は信じるよ。この世界は、もっと皆が信じあえる」「とんだ平和ボケですのね。…でも、嫌いになれませんわね。私も焼きが回ったようで」
ブラテイは現実基準だしフクテイは既に出されたのでそれ以外の掛け合い妄想
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part508【TSトレ】
≫90二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 08:15:26
某日、トレセン学園内のとある部屋にて。
「よし、全員揃ったみたいだな。」
「ああ、トレーナー業は多忙だから中々集まれないのがな…」
「仕方ないさ。…こほん、じゃあ今から議題を上げるぞ。…ずばり『もし、メイクデビュー組のトレーナーになるなら誰のトレーナーになってみたいか』だ。」
「いいじゃん、そういう妄想はどんどんしていかないとな!トレーナーとしての血が騒ぐぜ」
「なら俺は王道のアサヒトレになってみたい。完璧なる逃亡者を送り出して後方トレーナー面してみたいぞ。」
「耳が良い、つまりラストスパートに声を掛ければ届くかもしれない。…くそ、憧れるシチュエーションじゃねえか!」
「ありだな…。でも俺はマティリアル派なんだ。演奏者の裏方につきたい!でもって特等席でターフの演奏眺めてぇ!」
「バンド自体も上手いらしいからな。…つまり二人でバンドの練習をしてみる状況…?まずい、私の心がヒートアップしてしまう!」
「暴走して破裂するなよ?…私ならアグネスデバイスだな。二代目勇者のパーティにいる賢者みたいになりたい。」
「二人でどんなレースでも荒らしてみたい!ついでにライブも元ダンサーらしいから最高だぜ!」
「ライブか…なら私はスマートフリオーソだわ。ダートの女王にしたい。でもってライブもフリオーソの名の通り熱狂したい!」
「来るか…ダブルスマートアイドル!ペアライブとかも見れるとか最高か?ダートの冠を二人で分けあってそうだ。」
「…いーや限界だ!オレはサトノジャッジを推すね!あの天使に触れたい!それで彼女の聖職者になりてぇ!」
「もちもちの彼女はきっと暖かいぞ…!…俺、彼女を連れて二人で世界中を勝って凱旋してみたかったんだ…」
「言えたじゃねえか…それはそれとして僕はメジロフィナーレです。彼女のトレーナーとしてずっと横を歩みたいっす。」
「お前もメジロだ(迫真)。…真面目な話、彼女とじゃれ合いながら過ごしてられるならむしろご褒美では?」
91二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 08:15:50
「「「「「「…ふぅ……」」」」」」
「なるほど、これは止まらんわ。」
「ああ、まだ話したりねぇ。」
「今度はシチュ練ってから話すか。」
「なら次はこの話題だな、終わり、平定!」
「よし、なら解散!仕事するぞオラァ!」
短文失礼しました。
モブトレにメイクデビュー組のトレーナーになってみたいという妄想を語らせるお話。実際育成出来たら楽しそうだよなこれ。
しかしデビューした面子でチーム組めるのが何というか…(短距離がいないのが惜しい…)
≫112ブラトレ倒しゲーム21/11/29(月) 09:23:40
「流石にスプラサーモンラン無限戦も飽きてきたな」
「よし、ブラトレ倒しゲームをしよう」
「え?」
「は?」
「どんなゲーム? ルールは?」
休日、予定の空いていたブラトレ、ダストレ、ルドトレ、マルトレで集まってゲームをしていたのだが、突然マルトレはそんなことを言い出した。ブラトレとダストレがハテナを浮かべているのに対してルドトレは既にルール確認である。
「簡単だ。この用語集を見てくれ、この言葉をできる限りセクシーにブラトレに言ってブラトレが意識を手放したらその点数が入る発言者以外が審判だ」
「人の心とかないんか? というかよせ、ゲームにならんぞ」
ブラトレが抗議する。
「まぁ、一回試しにやってみよう。まずは俺から"サンシャイィィィィン❤️マルトレェ❤️イエェェェェェ❤️"」
全員が吹き出した。
「ダメか。成功したら千点のやつだったんだが」
「変顔と声が合ってなさすぎて笑うなって方が無理」
「趣旨を理解しました」
「お、ダストレ行くのか」
「来い!」
「アスファルト💕タイヤを💕切り付けながら💕暗闇💕走り抜ける💕」
全員が笑う。
「ミリも明日に怯えてなさそう」
「止めて、引く」
そうしてルドトレが腕を回して気合を入れた。
「よーし行くよブラトレちゃん」
「耐えてみせる!」
ルドトレはブラトレの方に手を添え優しく体を引き寄せた。そうして耳元でゆっくりと吐息と共に、囁いた。
「イ❤︎ナ❤︎バ❤︎ウ❤︎アー❤︎」
「」
「ぶ、ブラトレーッ!」
「なんてこったブラトレが死んでしまった!」
ブラトレ倒しゲームはゲームとして成立しないということで封印された。このあとルドトレのイナバウアーを食らったマルトレとダストレも死んだ。
完
≫119二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 09:36:18
リップクリーム グルトレ
空気が乾燥し始め、トレーナー室に加湿器を使用するようになった。空調もいつの間にか暖房へ切り替わり冬の訪れを感じていた。最近、唇が乾燥するのかカサカサとしていた。こんな唇でグルーヴとキスをしても甘く愛おしい気持ちでいっぱいになれないと思い、ドラッグストアでリップクリームを購入していた。普段使っているグロスではこの乾燥には勝てないようだ。今はこの色付きリップクリームでこの冬をどうにかしよう。
「ん~、大丈夫そうかな」
小さな鏡でリップクリームを塗った唇を確認する。グロスと比べるとツヤは当然ない、少し色も薄いが仕方ない。皮膚に関しては今のところは問題なさそうだ。いくら売れていようと口コミサイトの評価が高くても自分の皮膚に合わなければ、逆効果なので難しい。
―――コンコン。
このノックの音。間違いない彼女だ。私のだいすきで大事な娘。静かにドアが開かれる。
「グルーヴ、おはよ~」
「おはよう」
私をじっと見る彼女を見ると、自然と頬が緩む。そんな私の顔を見てか、彼女は少し呆れたような顔をしていた。
「まだドアを開け切ってないのになぜ私だとわかった…」
「え~ノックの仕方、あと匂い!」
「…貴様……」
「引かないでよ~」
私は立ち上がり、見捨てないで欲しいという一心で彼女に勢いのまま抱き着いた。
「私はグルーヴのことがだいすきなだけなんだから!」
彼女の首元へ手を添える。襟に隠れているネックレスチェーンを優しく手に取れば、彼女の制服からきらりと指輪が顔を出す。彼女が学園を卒業しても一緒に居られる証。身につけてくれていることがすごく嬉しい。
「知っている。いつものしないのか」
「して!」
私は彼女から離れて、右を向く。『いつもの』というのは朝のルーティンだ。彼女は私の左耳の根本から髪をみっつにとり、編み込んでいく。毎朝やってもらっていること。昨晩彼女が私の家に泊まらなかったのでトレーナー室でやっている。泊まった時は朝の準備の時にしてもらえる。
「おい」
「なに?」
「昨晩ヘアオイル使ってないだろ」
「つ、使ったよー」
嘘である。昨晩は家でしていた作業が多くて風呂の時間が遅かった。身体を拭いて、髪をささっと拭いたあとは何も着ずにベッドへダイブ。そのまま眠りについたのでヘアオイルも使っていなければ、髪を乾かしてすらいないのである。
120二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 09:36:30
「嘘だな。毎日触っているからわかる」
「だって~」
「だっても何もない、ちゃんとやれと言っているはずだ」
「昨日ちょっとあれそれしてて…」
彼女はため息をつきながら、編み込み終えた髪を留めた。
「…夜遅かったのか?」
「ちょっとだけ…大丈夫だよ、グルーヴ」
彼女の方へ向いて、首に腕を回す。
「それより、ね?まだしてないこと、あるよ」
「わかってる」
彼女の腕が私の腰に回れば合図だ。唇を重ねて愛を誓い確かめう。
「ふふ~ん、今日も1日頑張れる!」
「リップ変えたか?」
「うん、変えたよ。最近少しカサカサしてたから」
「塗り直してもう1度だ」
「なんで?いいけど」
ジャケットのポケットから取り出して塗り直し、もう1度唇を重ねる。ついばむようで優しいキス。いつもとちょっとだけ違うものだ。顔が離れ、彼女と眼を合わせる。
「もう~朝から大胆」
「う、うるさい…」
少し照れた彼女を見ると先程より唇が色づいていた。
「そういうことなら言ってくれれば良いのに~」
「なんのことだ」
「素直じゃないなぁ~」
ある程度乾燥が落ち着いたらグロスに戻そうかと思ったが、色付きリップも悪くない。ほんのりと私にしかわからない程度なのがとてもいい。
「でも、そんなところもだいすきだよ」
今日も私は彼女と居られて幸せだ。じんわりとあたたかくなった胸が心地良い。
≫149ノリノリトレ本教官ちゃん21/11/29(月) 10:54:49
ウマ娘化現象が確認されてから月日も経ち、トレセン学園はその方針を事実の隠蔽から緩やかな浸透へと転換した。
無論、ウマ娘化したトレーナーの多くは高い成果を出しており、既に会見の場でメディアに露出している者もいる。事実、かのナイスネイチャ担当とダイワスカーレット担当の一幕は動画投稿サイトでかなりの再生数を稼いでいる。また学園に関係する名家───桐生院家などが主催する夜会に参加することで、肉体の変化と精神の変化が等号で結ばれる訳ではないことを示すトレーナーもいる。こちらはメジロ家のトレーナーが有名だろうか。
これらはほんの一例に過ぎず、ウマッターやウマドル、動画配信など様々な場で彼女等は自らの存在をアピールしている。ウマ娘化による被害を感じさせない程に生き生きとしたその姿は、少なくとも教官ちゃんと呼ばれるウマ娘の目には、世間一般に受け入れられつつあるように見えていた。
そんな折、いつものようにひとりの教官として職務に励んでいた教官ちゃんに、お誘いが来たのである。つまりは同人誌。同僚から渡された紙面には『お前も神作者にならないか?』やら『"性癖に正直であれ"───それが唯一の交戦規定だった』などといったどこか執念の滲む文字列が載せられていて、宗教勧誘の類いを疑う程であった。いやまあ天下のトレセンでそんなことをするような輩は、輩は……いない筈である、どこぞの菊花賞勝者だって勧誘はしていないだろうきっと。
それはそれとして、教官ちゃんはこの企画には好意的であった。ウマ娘となったトレーナーがかつてと同じように、いやそれ以上に中央トレセンに馴染めるようにする試みのひとつとして評価したのである。余談だが教官ちゃんは同人誌の類いを嗜んだことはないし健全なモノだという謎の確信を抱いていた(過去形)。
はたして教官ちゃんはクソ真面目に同人誌製作に取り組み、主に彼女等が一日教官を務めた際に実施したトレーニング内容を図解した教本を作った。
なんやかんやあって執行部に押収されたそれは、これまたなんやかんやあって新人トレーナーのレベルアップに貢献したらしい。
そして教官ちゃんは実際の同人誌を過剰摂取情緒不安定になった。彼女にナマモノは刺激が強すぎたのだ。そしてしばらくの間現実の彼女等を見かける度に同人誌の内容がフラッシュバックして教官は悶えた。うまぴょいうまぴょい。
≫151二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 10:59:09
◎始まる前から終わってる
ウラトレ「……中々緊張しますね」
ブラトレ「先生もやるんですか……相手が相手だけに、自分も無駄に気が張り詰めてるのを感じます」
ウラトレ「貴方を卒倒させるのが目的でしょう? 緊張を強いてる時点ですでに不利のようですが、それでもやらないわけにはいきません」
ブラトレ「……面白そうだからですか?」
ウラトレ「はい。とはいえ付き合ってもらう以上、こちらからも返礼を用意しましょうかね」
ブラトレ「そこはゲームなんですから礼とかなしで。気楽にやりましょうよ」
ウラトレ「……ふふ。身を粉にして遊戯に興じるその姿勢、決して無駄にはしませんよ。それでは……お耳を拝、借」
ブラトレ「骨は拾ってくださいね(あれ。なんか思ったより近い)」
ウラトレ「……」
ブラトレ「……」
ウラトレ「…………」
ブラトレ「…………?」
...スゥ(耳元で息を吸う音)
マルトレ「ブラトラがまた倒れたぞー!!」
ネイトレ「母さん!一体何言ったの!?」
ウラトレ「違う、違う……!わたしまだ『ジャコめし』って言ってません……!」
ヘリトレ「お主はお主でなんじゃそのチョイスは!」
(終)
以上。タイトル通り
直前まで大緊張してて、意を決してやろうとしたらこれです。なんですかブラトレさんは()
≫158二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 11:12:41
マルトレ「なんかすげえことになってんな」
マルトレ「ところでなんで俺は簀巻きにされてるんだブラトレ」
マルトレ「待てブラトレそれはクッソ怖いホラゲーやめもがっもがー!」
ブラトレ「クソ怖いゲームクリアまで帰れまテン(ボソッ)」
マルトレ「もがーーー!!?」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part509【TSトレ】
≫35ささやく教官ちゃん21/11/29(月) 13:06:27
妙な遊びが流行っているらしい。相手の耳許で淫語出ない単語を艶やかに囁き、赤面させた側の勝利だとか。出処は分からないが生徒達の間でも広まっているようで、年頃の乙女がウマ耳に唇を添えてきゃいきゃいしている様を、教官ちゃんと呼ばれるウマ娘は微笑ましく眺めていた。
自分が標的にされるまでは。
「ここに教官ちゃんの耳カバーがありますね?」
「はい……そうでありますね……」
「いや引っ張るだけで取れるのはちょっと安物過ぎない? もっといいの使って?」
「まあ今この瞬間に限っては好都合なんですけどねーッ! さあさあ返して欲しくばいざ尋常に勝負ジャン!」
「お、覚えてるでありますよ……!」
そういうことになった。
しかし教官ちゃんもやり手の教官、彼女には秘策があった。つまりはこのゲーム、先行取って一度で終わらせればぽしょぽしょされずに済むのである。よって教官ちゃんは必死に単語を精査し、意を決してにまにましてる生徒の耳許に顔を近づけた。
「フーッ……!」
「んふふ……」
───スゥ(息を吸う音)。
「……こ、こんにゃく♡」
教官ちゃんはボロ負けした。
そして外れづらい耳カバーを買った。
うまぴょいうまぴょい。
≫97ガンギマリ頭スズトレ21/11/29(月) 17:04:53
「……なあ、ボノトレ、スズトレ。」
「何マヤトレ。あと少しなんだから頑張って?」
「ホントにごめんね二人とも……あ、待って右から足音する。」
「OK。……なんで俺ら、子供になったスズトレ抱えて部屋向かってんだろうな……」
「仕方ないじゃん。ボクのトレーナー室でさとうきび畑の話してたタイミングでこうなったんだから。」
「それはそうなんだが……でも普通向かうならスズトレの部屋だろ?なんで俺の部屋?」
「だって今の私125くらいだから合う服あるはずないし……」
「逆にマヤトレはマヤノに買わされてたでしょ、前に。」
「……"俺が128cmのウマ娘になる夢を見たから"って理由で買わされたアレか!?」
「うん、それ。」
「よかったねマヤトレ、役立つ時がついに来たよ。」
「こんな形で来るくらいなら一生なかった方がよかったわ!」
「まあ結果オーライって事で……あ、待ってこの先のT字の左と後ろから足音来てる。まだまだ遠いけど……」
「え、まずくないそれ。右道って次の曲がり角そこそこ先じゃなかった?」
「そうだな……ボノトレ、走れるか?」
「大丈夫?ただでさえスズトレのこと衣服抑えながら抱えてるのに。」
「平気平気。スズトレ、少し揺れるけどいいか?」
「もちろん、小さくなったとはいえウマ娘のままだしね。遠慮なく全力出しちゃって。」
「よし。行くぞボノトレ!」
「うん……って待って足速いって!!」
98ガンギマリ頭スズトレ21/11/29(月) 17:05:12
そういう風に他にも色々ありまして。
「はい、こんな感じでどう?」
「似合ってると思うよ。マヤトレはどう思う?」
「なんで俺……?いや似合ってるんじゃないか?」
私たちはなんとかマヤトレの部屋へと誰にも見つからずにたどり着き、念願の服を手に入れていた。
僅かに袖が余るけど、これ以上を望むのはただの贅沢。あとで袖をまくるとしよう。
「ならよかった……これで休まなくて済む。」
「あー、スズカちゃんレース近かったねそういえば。」
「確かにそりゃ休めないわな……」
「そういうこと。今日は並走も頼んでるし。」
当然私以外もなってる可能性は高いけど、大騒動になってない以上全員ではなく一部のみのパターンのはず。なら休んで貴重な機会を無駄にはしたくない。
「これでよし。ありがとね、ボノトレもマヤトレも。ホントに助かった。」
「当たり前のことをしただけだよ。またスイーツ一緒に食べに行こうね。」
「大変なのは巻き込まれてるそっちだしな。
なったからこその悩みとかの相談はあまり乗れない分、こういう時くらいは力になるさ。」
そうマヤトレが言う。
今回はもちろんのこと。それ以外の、休むしかないような現象が起こった時に代わりに仕事をこなしてくれる二人のような、ウマ娘化現象に巻き込まれてないトレーナー達への感謝はいくらしても足りないと思う。
だって。
「……別にこういう時に限らず、二人とも十分私の力になってくれてるよ。外も中も完全にウマ娘になった今、昔と変わらず接してくれるのは本当に助かるんだ。」
私は確かに私なんだということを、いつも教えてくれるのだから。
99ガンギマリ頭スズトレ21/11/29(月) 17:05:30
「……ならよかった、って言いたいところだが……」
「うん?なんか変なとこあった?」
「……外は多分身体の事だから分かるけど、"中も完全に"って?」
ボノトレが首を傾げながら聞いてくる。
そんなに分かりづらい言い方だっただろうか……?当然、私の精神変化が────
「────あっ。私に起こってた精神変化が完遂されたってこと、言うのすっかり忘れてた。」
「えぇ……いや、いつの間に!?って気持ちもあるがそれ以上にえぇ……」
「仕方ないじゃん……だって結構重要な話だからタイミング見計らった方がいいなーって思って……」
「そのまま忘れちゃ本末転倒じゃない?相変わらずではあるけどさ。」
「まあ相変わらずすぎて変わってねえなぁってことはこれ以上ないくらい伝わったが……」
「……いっそこの方式で伝えてった方がいい可能性あるかな?」
「多分ジャパンカップの時並に怒られるよそれしたら。」
「まあ説明より先に理解したらゾッとするどころじゃないだろうしな……てかスズトレ俺らといる時割かしうっかり多い気がするんだが気のせいか?」
「いや気のせいじゃないと思うよ。……マヤトレいるならわざわざ私がしっかりしなくても大丈夫かなって。」
「ツッコミ貴重だから放棄しないで?」
結局スズトレが話すまで精神変化の件は秘密ということになった。
それはそれとしてマヤトレが小学校低学年が着るような服を持ってた秘密はたまたまスズトレを見かけたマヤノから漏れ、マヤトレのロリコン濡れ衣はひどくなった。
うまぴょいうまぴょい
≫115二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 17:32:08
VRウマレーターで今回はANSNIN-AI、という質問やらなんやらの診断で勝負服を自動生成しレースをするウマ娘として走る様子を観戦できるエディットモードが出来たとのことだった。
ゲームということなのでトレーナーでゲームに詳しそうなマルトレとブラトレが呼ばれウマレーターに入り質問に答えたり動作を取り込むために走ってみたり発声したりとやらされるままにやって、完成とのことで二人は出てきた。出れば理事長が外で椅子に座って待っていた。
「鑑賞! 二人はどの様になったかその目で見るといい!」
『私は……いつまでも走り続けましょう』
「まったwwwブラトレがめっちゃ女神っぽい感じで出てきたwww」
『あの人に……今日は追いつけるかな。まあ、貴女には関係ない話よ』
「マルトレも人のこと言えるかwwwすごいすました顔してるwww」
「余談! アレは二人のIF、もしかしたらの姿だ!」
「「えっ!?」」
二人は顔を見合わせてシミュレーションのレース映像を見る。マルトレから生成されたキスブレイズは逃げ、ブラトレから生成されたナリタアマテラスは先行ポジションに付き走っていた。
「「…………??」」
え、俺ら場合によって、もしかしたらああなるの? と言った顔でマルトレとブラトレは映像を見ていた。
完
≫163二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 18:24:37
「大人しく……ぜぇ…捕まって…はぁ…ください!」
「すみません先生こればっかりは!」
「そこを拒む理由あります!?」
「今日という今日はブラを付けさせたるからなぁ!」
「誰がつけるかあんな苦しいだけの奴!」
「なんやその認識!?」
「ノーブラで出歩くのは本当に止めてお姉ちゃん! というかお姉ちゃん元から女でしょ!?」
「うるせぇぞ我が弟! どうせ追いかけてくるならCurren様連れてこいばーかばーか!」
「お姉ちゃん連れてきたら即死するくせに! ……あれそれでよくない……?」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part510【TSトレ】
≫144前編(下) 1/621/11/29(月) 21:00:30
────当日の日、腹が立つのほど晴天だ。
俺、カフェトレ(黒)はウマ娘化してからどうも日光が嫌いになった、詰まるところ絶不調だ。こんな日は家でコーヒーでも啜っていたいものだが……今日という日はそうもいかない。なぜならアホみたいなレースの開催日だからだ。
改めて選手を見てみると、ブラトレさん、マクトレさん、テイトレさん、他多数……正直どの人にも勝てる気がしない。当然だが一着は諦めた。
となると、やはり俺が目指すべきはゴールすること。逃げ脚質の俺にはそれでも厳しい戦いになるだろうが……やるしかない。
一人、急ごしらえの気合を入れていると、後ろから聞き慣れた声がする。
「……トレーナーさん」
振り返るとそこには俺のかわいい愛バが立っていた。
そういえばちゃんと走るということを伝えてなかった……トレーナー失格だな、全く。
145前編(下) 2/621/11/29(月) 21:01:04
「……あぁ、カフェ。どうかしましたか?」
「参加……するんですね」
「えぇ、参加します」
「どうか……無理はしないでください」
「平気ですよ、まぁ任せてください」
「……わかりました、頑張ってください」
強張った顔をしてた彼女は、俺の返事を聞いて少し緊張が解けたような表情をした。
そして尻目でこちらを見ながらクルリと振り返り、長髪を靡かせながら観客席の方へと歩いていった。
俺はそれを見送った後、深呼吸をして言った。
「……で、話ってなんだ?」
アイツは隠れるのが上手い、あのカフェですら気づかなかった。
この時間が無い時に話なんて……と思っていたが、その考えはすぐに吹き飛んだ。アイツはいつもは見せないような神妙な顔をしていた。
アイツがこんな表情を見せるのは……いや、前にも1回だけ見たことがあった。あれはトレーニングの時、俺の因子について聞いた時だ。
流石に俺でも察することができた。
「うん……今から少し大事な話するね。人のいない場所に行コウ」
「……わかった」
146前編(下) 3/621/11/29(月) 21:01:57
────────
「ほら、ここの第2競技用具倉庫なら誰も来ないぞ」
「ウン……」
「……もしかして因子の話か?」
「そうだよ、やっぱわかるヨネ」
「まぁな。時間も無いし早めに頼む」
そしてアイツは困ったような、申し訳なさそうな顔をして言った。
「あの……さ、ケツの因子さ……片方見えないんだよね……」
「…………は?」
「つまり因子が……半分しか無いってことかな。カフェのは見えるんだけどもう一つが見えないンダ」
「…………待て、待ってくれ。つまり?」
「半分“人間”で半分“ウマ娘”の状態……僕も聞いたことないけど、こう言うしかなイヨ」
「…………」
「ごめん、こんなこと言って。でも……前々から力が無いって言ってるけど、それには関係あると思ウヨ」
147前編(下) 4/621/11/29(月) 21:02:34
頭が混乱する、急にこんなこと言われても理解ができるはずがない。
見た目は確かにウマ娘のそれだ、耳もしっぽも生えてる。しかし……確かに力に関しては成人男性に毛が生えたぐらいしかないのだ。
ウマ娘になったばかりのころ、興味本位で物を壊してみようと試したことが何回かあった。木材、鉄パイプ、レンガ……しかし、何も壊すことができなかった。
医者に診てもらった時も、もう片方の因子は劣性なので表立って出てこないと言われた。他のトレーナーも片方の因子が表に出ないことが多いようだが、流石のお医者様もまさか因子の片方が無いとは思わなかったようだ。
しかし、それよりも……それよりも俺は……
「完走できるのか……?」
そう、完走できるかどうかが心配で心配で仕方がない。覚悟を決めたはずなのに気持ちが揺らいでしまった。3200m、しかも俺だけウマ娘の力を借りられない……不平等にもほどがある、無理だ。
148前編(下) 5/621/11/29(月) 21:03:21
恐らく俺はそうとう憔悴した顔をしていたと思う、アイツも心境を察してくれる……そう思った。
だがアイツは今までの真面目な声色から一転して、突然こう言った。
「3200m走は任せて!!秘策があるカラ!!」
「……は?秘策?」
「ぬぅぅん……どおぉりゃあィッ!!」
アイツが変な掛け声と共に俺の方に手をかざす。するとじわり、じわりと俺の身体は青白く光り始めた。それと同時に不思議と気力が沸いてくる。
これは……?
「……え?何?何やったのお前?」
「ふぅ……一か八かだったけど上手くいっタネ!!」
「いや、説明をくれよ」
「ケツの空いてる因子に僕の霊力をぶちこんだんだよ!!多分これなら3時間は持つカナ!!」
「?????」
「いや、そんな顔しないでよ……もう一度言うよ?ケツは半分しか因子がナイ」
「因子がない」
「だからそこに僕の霊力を入れまシタ」
「入れました……いや、お前そんなことも出来るのかよ」
「ふふん、凄いでしょ。正直僕も出来ると思わなかったケド」
「いや、凄いけどこれ……ズルじゃないか?」
「いやー、僕はコレとあのトレーニングでやっとトントンだと思うけどなぁ。それよりもゲートインの時間へイキ??」
「……ヤバい!!早くしないと!!」
「おー、がんバレー!!」
149前編(下) 6/621/11/29(月) 21:03:54
地下通路を小走りしながら頭の整理をする。えっと……俺には本来あるはずの二つの因子が一つ欠けていて、ウマ娘特有の怪力がないのはその影響。
そして今はアイツが力を貸してくれたおかげでやっと普通のウマ娘と並んだ……こんなところだろうか。
そして疑問に思うことがある、いくらなんでもこんな簡単に因子の穴を埋められるのか?
一か八かとは言ってたが上手くいきすぎだと思う。あの時見た二つの影……あの青い影の正体は……もしかして……?
深く考える時間など残っておらず、俺はゲートへと急いで向かうのだった。
後編へ続く
≫162二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 21:13:04
「いや、ごめんね?」
「気にしなくていいよネイトレ。私がそうしたいと思って貸し切っただけさ。」
「ふふ、ファイトレさんは流石ですね…」
「…グラトレ、涼しい顔で飲むッスね…」
「あの、ウオトレ(202)、モンエナは酒に混ぜるものじゃないと思うけど…」
「デジトレ、言っても無駄だ。こういうのは放っといておくもんだ」
「常時ノーブラのあなたが言うと違いますね…」
「アルトレ…少し酔ってない。…でもなんか、まとまりがない面子ね…」
「気にしなくても良いと思うぞシチトレ。こういうのは流れにまかせるものだ。」
…小さな居酒屋の一つを貸し切って飲む九人。日本酒やビール、チューハイがそれぞれの手元にあり、平気そうな者や、少し酔った者もいた。
「でも、こんな呑兵衛だらけの酒宴ってのも珍しいものだよね。」
「そうですねぇ…シチトレさんがそこまで飲めるのはあまり知りませんでした」
「そういうグラトレはそれで3本目でしょ、度の高い日本酒が好きなの?」
「そうですよ〜、私は日本酒は好きですから。隣で4本目を開けてる人もそうですよね〜?」
「俺は…まだ飲める…」
「なんか、潰れてませんか…?」
「…そういうアルトレも顔が赤いよ?」
「私はほろ酔い程度なので…大丈夫ですネイトレ…」
「そうなの…で、モンエナって酒に合わせて美味しいのかなウオトレ?」
「俺は…別に大丈夫ッス。」
「凄い組み合わせねウオトレ。…今度すこし試して見ようかしら」
163二次元好きの匿名さん21/11/29(月) 21:13:35
「やめとけファイトレ。流石にモンエナは俺もやりすぎだと思うからな。」
「オグトレはそう思うかい?まあ、私は相当変なのでもない限りは美味しくいただくさ。」
「…しかし、顔色一つ変えないねオグトレとファイトレ。」
「俺は俗に言うザルだからな。横で飲んでるファイトレもそうさ」
「酔わないってこういう時いいよね。少なくともアタシはそう思うよ」
「ははは…随分とわちゃわちゃしていて楽しい宴会だよ。酔いつぶれる人もそういないしね。さあ、まだまだ飲もうじゃないか…!」
夜が更け、月が天高く登ってもなお、居酒屋の灯りと声は途切れることはなかった。
短文失礼しました
会話オンリーの9人の分のエミュは流石につらい作者です。正直どっか間違えてそう…。先取りして腹を切ってお詫びいたします。
お酒強い人での宴会なら、そんなに酷いことにはならないし、オグトレやファイトレらが後始末に走らなくても良さそうですね。
正直自トレはまた解説でもした方が分かりやすいかなぁ…。なんか分かりにくいせいで皆触れにくいのかもしれないし…はい、私のせいです。