タグ一覧
このページは「おれバカだから言うっちまうけどよぉ…」スレに投稿されたSSをまとめるページ(スレpart456~460)です。
SSまとめ各ページ案内
SSまとめスレはこちら
SSまとめスレはこちら
+ | part1~100 |
+ | part101~200 |
+ | part201~300 |
+ | part301~400 |
+ | part401~500 |
+ | part501~600 |
+ | part601~700 |
+ | part701~800 |
+ | part801~900 |
+ | part901~1000 |
+ | part1001~1100 |
アダルトコンテンツは乗っけると最悪wiki削除なのでやばそうだなとおもったらリンクかスレ位置を置いておいてください(主にルドトレ)
リンク例は編集画面にてコメントアウトしています。
リンク例は編集画面にてコメントアウトしています。
目次
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part456【TSトレ】
≫10二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 11:42:17
タテ乙
タイキトレ「おかしい……闇鍋口直しのために用意してた自分のダブシューがない」
タイキ「だぶしゅー?オウ!ダブルシュークリームならすでにあの中デース」
ダブシュー「サヨ、ナラ……」グツグツグツ
タイキトレ「ノォォォォォォウ!!」
生クリームは溶けるからいいけど、カスタードクリームは大変美味しくなかったと記させてもらいます
ありがとう!
≫11二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 11:46:23
ドンドンドンドン
義カフェトレ「今日はやけに鳩尾ついてくるけどどうしたんだ一体……?」
ドンドンドン
義「あっ床を叩き始めた」
ドンドン、ドン!
ドンドン、ドン!
ドンドン、ドン!
義「? なんかリズムが良く……」
ドンドン、ドン
ムントレ「失礼」
義「⁉︎」
ムントレ「Buddy, you're a boy, make a big noise You got mud on your face! you big disgrace!Kicking your can all over the place, singin'!」ドンドンドン ドンドンドン
義「!?」ドンドンドン
ムン義「We will we will rock you!」ドンドンドン
≫116二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 15:49:42
冷蔵庫にコンビニのプチシュークリーム(シェアして食べる系のやつ)が入ってて思いついた1発ネタ
テイトレ「(もぐもぐ)」
フラトレ「おやテイトレ、デザートですか?」
テイトレ「んっく…プチシューがコンビニにあったからさぁ。いっぱいあるからフラトレも食べるか?」
フラトレ「わぁ嬉しい…ありがとう、ちなみに僕のおすすめは向こうの洋菓子屋のミニシュー詰め合わせだよ。形は不揃いだけどお買い得で美味しいから今度一緒に食べよう」
テイトレ「へへーやった。フラトレのおすすめ全部美味しいから好き」
───別の日
テイトレ「(ムシャ…モグ…)」
ウオ202「テ…テイトレが保護されたばかりの野良猫みたいな顔しながらミニエクレア食べてるっす…」
マクトレ「気にしないでいいですわ…嫌なことあった時あんな感じになる時がありますの」
ウオ202「…なんかあったんすか?」
フクトレ「しつこくナンパされたんだとか。ブラトレがそいつ蹴り飛ばして終わったらしいが」
マクトレ「ちなみにあの状態のテイトレはシェアおやつを一人で一袋食べますわ…もしも一つ欲しいなんて言ってしまえば…」
ハヤトレ「うー昼飯食い損ねたぁ…あっテイトレ!一個ちょうだい!あわよくば二つ!」
テイトレ「…」スッ
フクトレ「悲しそうにする」
ウオ202「普通に分けてくれるんすね…」
≫127ガンギマリ頭スズトレ21/11/16(火) 16:11:06
スズトレASMR(CV:高橋李依)
(扉の開く音)
あ、おかえり。ご飯もうすぐできるから少しだけ待って……もしかして今日、かなり大変だった?
うん、分かるよ。だって顔に疲れた、って書いてるもん。
そういうことなら……上着脱いでソファ座っててくれる?すぐ行くから。
おまたせ。じゃあ横になって……そうそう、膝枕。疲れた時は眠るのが一番だからね。
大丈夫。ご飯はあと待つだけだし、できたら起こしてあげるから。ほら、力抜いて。
(頭をなでる音)
どう、気持ちいい?……そっか、ならよかった。それで、今日は何があったの?……うん、うん……あー、確かにそれは疲れるね。おつかれさま。
……ふふ、目がとろんとしてきたね。そのまま閉じていいんだよ。あなたに休んでほしくて今、こうしてるんだから。
……うん、おやすみ。いい夢見てね。
≫175二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 17:09:06
ある日、俺がハヤヒデさんと外で待ち合わせをしてた時。
「ん。そこの君暇?」
「いや……暇じゃないっすけど」
「ふ~ん……ね、時間あるなら俺とお茶しない?」
話しかけてきたのは俺より数歳若く見える男。
あれこれ俺モテモテじゃん?他のヤツにもわかるくらいイイってことだろ?
って、ハヤヒデさんと待ち合わせの最中だ、いけねえ。
「でもなぁ……」
「え~……そこどうにか、ね?モチ奢るから、ね?」
と、やっていると
「……失礼。私の”友人”に何か?」
ド迫力のハヤヒデが来た。妹のブライアンと似たオーラが出てる。つまり普通ならビビって逃げ出す奴。
「お、わ……いや……その……」
「何でもないのなら、もういいだろう?これから二人で買い物を……」
「し、失礼しましたぁ~!」
チャラ男が逃げていった。こっわ。
「……大丈夫だろうか?トレーナー」
「おお、おう……ありがとなぁ、ハヤヒデ」
「何、自らのトレーナーがこんな目に遭っていたのなら、皆同じことを……いや、タイシンは既にしていたか……」
「ん?」
「ああ、いや、なんでもない。行こうかトレーナー」
「だな!」
こうして、俺とハヤヒデさんは色々服とかコスメとか買って帰ったのだった。
試着したけどどれも似合って俺の可愛さが証明されたのはまた別の話……
≫182二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 17:12:18
チャラ男「素晴らしい提案をしよう……」
チャラ男「お前も水を飲まないか?」(心配)
侘助「のまにゃい〜」(酩酊)
チャラ男「見れば分かる、その上気した紅い頬。
至高の領域(中毒症状)に近い……」
チャラ男「早く飲まないと死んでしまうぞ侘助!!!」
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part457【TSトレ】
≫9二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 17:26:11
「へへっ、嬢ちゃんオジサンとお話ししないかい?」
「い、いえ結構です……!!」
「トレーナー!!」
「テ、テイオー!!」
「僕のトレーナーから離れてよ!!」
「ちっ、仕方ねぇーなぁ……じゃあなぁ嬢ちゃん」
「べ~っだ!……大丈夫、トレーナー?」
「うん、ありがとう助かったよテイオー」
「へへ~ん、この無敵のテイオー様がちゃーんとトレーナーを守ってあげるからね!」
「テイオー!!」
「……ナンパ役なんて良かったんスか? 海の家のオッサン」
「……へへっ、折角の海だぜ? こんな甘酸っぺぇイベントが有っても良いだろ?」
「顔に似合わねぇっツスねぇ~」
「おら! 言ってないでゴミを拾いきるぞ、あの娘達が歩き回る前に!」
「ウィーッス!!」
≫22二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 17:41:04
「ヘーイそこのカノジョ! 俺達と遊ばねー?」
「ホッホッホッ。悪いが、身体が少し不自由でのぅ」
齢88に及ぶ老翁、然してその姿は成人ほどの手弱女振り。
ちぐはぐな存在は少々欠けた手合いに響くのか、ヘリトレはこれで3度目のナンパを受けていた。
若者のやんちゃも慣れたもので、聞き慣れぬ老人語に驚く若者へ、ヘリトレは杖を振って笑う。
「釣果はどうじゃ、坊や達」
「えっ、ちょ、チョーカ?」
「ナンパはうまくいっとるのか、ということじゃ」
「……いや、そんなに」
「やっぱ断られるよなー。オネーサンもダメじゃん?」
「生憎、おぬしらが期待しておるあばんちゅーるはしてやれんのぅ」
がっくりと肩を落とす若者達に、ヘリトレはころころと笑い、財布からお札を一枚取り出して若者のひとりに握らせた。
金よりもその細指の感触にどぎまぎする若者へ、ヘリトレは静かに語りかけた。
「これでパァッと遊んで気が紛れたなら、ごみ拾いだの善行を積んでおくとよい。仲間と行った功徳や誠実さは、存外多くの者に見てもらえるものじゃよ」
こくこくと頷く若者達を、ヘリトレはひらひらと手を振って見送る。
煙管を探って、真白のワンピースには入れる場所がないことを思い出し、麦わら帽子を陽射しに合わせて微笑む。
「アオハルじゃのう」
海の家から戻ってきた愛弟子達は、果たしてどんな出逢いをするだろうか?
ヘリトレは潮騒に耳をすませ、しばしの空白を楽しむのであった。
うまぴょいうまぴょい
≫39二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 17:56:30
目が覚めた。
……闇が求めた一条の光。ども、タイキトレです。
深夜帯だというのにお腹が空いて起きちゃいました。なので食べます。太る?体を休めて食わない時間を長く作れ?知らんなあ。
用意するのは大根、油、醤油。簡単です。
1.大根を適当に皮を剥いて、というか拍子木切りにします。皮剥くのめんどい。ブロックが10本も有れば十分です。
2.これを油で炒めます。めちゃくちゃ跳ねるけどがんばれ。
3.いい感じかなって思ったらフライパンから上げて醤油で適当に味付け。ぶっちゃけ納豆のパックに入ってるダシが一番いいんだけど、ちょっと切らしてるんで代用。
4.塩胡椒、はやりすぎなので大人しく七味を適当に散らす。
……はい。これで「大根の香り焼き」の出来上がり。なにがいいってまず罪悪感の薄さ、そして単純ながらこれがビールに合う…………
「だから何で酒のつまみ作ってんだ自分は!!!」
ご飯を食べるのはさすがにNG。水で流し込みました。……涙に似た味でした。
それでは皆さん、またいつかお会いしましょう。
終わり
≫105夜食1/221/11/16(火) 18:40:51
「……2時か」
時計を見てぼそりと呟く、だいたいいつもと同じ時間だ。
俺、マンハッタンカフェのトレーナー……黒髪の方はショートスリーパーなのが学園中に知れ渡っている。
別に寝たくない訳では無い、むしろ寝れるなら寝たいのだがどうしても3時間以上寝れないのだ。まぁおかげで作業が進むこともあるのだが、やはりデメリットの方が多い。その1つとして……
「……ハラ、減ったなぁ」
そう、どうしても夜食が食べたくなるのだ。特にこの身体になってからは、食欲が前の倍ぐらいになっている。
ここ最近は自重していたのだが……少し今日は我慢できそうにない。布団から起き上がった俺はよろよろと冷蔵庫へ向かった。
ガチャリ、と冷蔵庫を開ける。冷たい冷気が俺の顔を伝っていき更に目が冴えた。中身はというと……コンビニ弁当と牛乳のみ。我ながら何も無くて笑ってしまう。
とりあえずカツ弁当があったのでカロリーを見てみる。875kcal……夜中にこんなものを食う勇気は俺は持ち合わせていない。というより……弁当を食べたくない、夜中に食うには少しボリューミーすぎるのだ。
106夜食2/221/11/16(火) 18:41:31
と、なるともう一択になる。俺は冷蔵庫の隣にある棚を開けた。
そこに並んでいるのはカップ麺の列。迷った挙句、夜食は毎回コレになっている。
俺は醤油味のカップ麺を手に取りまたふらり、ふらりと歩いて電気ポットの前へと立つ。そして慣れた手つきでカップ麺に湯を注ぎ、タイマーを押し、それを持ち部屋へと戻った。
──しばらく物思いにふけていると、すぐにタイマーが鳴った。フタを開ける、いつもの匂いが漂った。
もうコレも食べるのは何回目か分からないが……やはりこの匂いは食欲をそそる。心の中でフジトレさんに謝罪しつつ、俺は口をつけるのだった。
口の中にカップ麺特有の麺の食感と、少し塩辛い醤油の味が広がる。あぁ、いつもの味だ。健康に悪いのが分かってても止められない味、そして夜中と食べてるという背徳感が逆にスパイスになってしまう。
俺の箸は次々とそれを口に運ぶのだった。
……あっという間に間食してしまった、食べ終わったと同時に少し後悔する。
この身体は代謝が良いが、流石に連日食べるのは良くない。明日は夜食はやめよう、やめよう、と固く思うのだった。
「……そういや今日はアイツ、来ねえなぁ」
俺が呟いた声など気にしないように、今日も夜が深くなる。
≫139二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 19:29:04
ウマ娘も眠る丑三つ刻
寮の食堂で冷蔵庫漁る不審な影が...
「腹が...減った」
彼の名前はタマトレ
何処にでも居る普通のトレーナーだ
「なんか無いかな...もやし...キャベツ...調味料が少々....作るか...ラーメン」
「材料はこちら」
もやし 一袋
キャベツ 半玉
ニンニク 一欠片
煮卵 1つ
メンマ 一瓶
黄金のチャーシュー 1袋
セブンの豚ラーメン 1つ
その他
「まずもやしとキャベツを茹でる」ドボン
「茹だったら豚ラーメンの上にもやしとキャベツを乗せる」ノセノセ
「空いたスペースに卵とチャーシュー乗っけて」ノ
「メンマは一人暮らしに嬉しい使い切りタイプ」ドボボボ
「最後に使い切りタイプの魅惑のニンニク背脂とニンニクチューブをどーん!にんにくは入れれば入れただけ幸せになるからあるだけ入れる」
完成
タマトレ特性シン元気もりもり豚ラーメンにんにくDXPower
「頂きます」
うまい!うまい!麺を啜ると味の濃いスープとにんにくが口いっぱいに広がる...まさに嗜好...
食べるたびに脳が嬉しい悲鳴をあげてるのが実感できる
「あー!いけません!美味しすぎます!困ります!お客様!困ります!」
一心不乱に麺と具材を食べ進める
140二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 19:29:28
スープが余ってしまった...勿体無い
ので、余ったスープにご飯、チーズ、ネギ、生卵、追加の追いニンニクいれて...雑炊の完成!
「旨い!旨い!」
旨味の濁流で頭が蕩けそうだ...
旨みたっぷりのスープに卵が溶け込んでもう最高だ....
「ごちそうさまでした」
ふぅ...食った食った
この身体になった利点の一つだな!いくら食べても太らない最高だ!
腹も膨れたし寝るか...おやすみ
今回のラーメン&雑炊:約2500㌍
うまぴょいうまぴょい
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part458【TSトレ】
≫11夜目が覚めたらホットミルク21/11/16(火) 20:05:13
「……あれまだ夜だ」
変な時間に目が覚めたなぁと僕は電気をつけ、ベッドから起きて右足でけんけんしながら冷蔵庫を開けて牛乳を取り出し、コップに入れてラップをしてレンジに入れて温めを押す。するとコンコンコン、とドアがノックされた。
「?」
念のため左足をつけて扉に近づく。
『トレーナー……さん』
カフェの声が聞こえ、覗き穴から見れば廊下にカフェが立っていた。
「どうかした? カフェ」
『良くないものが……迫ってきています……トレーナーさんを……守る為に来ました』
「そっかちょっと待っててね」
そう言って僕はスマートフォンを取り出してカフェにメッセージを送ってみる。"廊下にいる?"と。するとすぐに既読がつき、帰ってきた。"そこに私はいま────廊下にいます"一瞬の文字化け。僕はスマートフォンを充電器に置き直した。
「カフェ、それじゃ僕がジャンケンで負けたら扉を開けるね。じゃん、けん、ぽん」
掛け声に合わせてカフェがパーを出した。僕はグーだ。カフェが嬉しそうに微笑んだ。
『やった……勝ちました……扉を開けてください』
「どうして勝ったってわかったの?」
'扉越しに'僕はそう言い残して扉前から去る。
『待ってください……あの子が教えてくれて……開けてください……開けて……開けて』
前カフェと一緒にいた時に来たのと似ていて助かった。知らなければ開けていたかもしれない。
『開けて』
『あけて』
『あけて』
ピロロロピロロ〜♪と温まったホットミルクに少し砂糖を入れて飲み干す。シンクにおいて『あけて』水を溜め……歯を磨き直したら余計に目が覚めそうなのでそのまま左足を置いて電気を消し、布団に入り寝直した。『あけて』前のたづなさんの偽物みたいに大騒ぎしないので、声にもすぐに慣れた。
───ドンッ
翌朝目覚ましで目を覚ます。スマートフォンを見るとカフェからのメッセージが変わっていた。
"そこに私はいません。いるのは別の何かです"
さあて変なのも居なくなったし今日もカフェとのトレーニング頑張ろう! と背伸びをすると勝手にカーテンが開いて日差しが差し込む。ドン! オハヨウ
「鳩尾やめて!」
……お友だちが来てるけど、夜のを追い払ってくれたのだろうか。僕にはそれはわからない。
おしまい
≫48二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 20:32:16
「ふわぁ……よしこれでこっちの申請はおしまいっと。マヤトレお兄ちゃんの方はー?」
「こっちも大体終わったぞー……ふふっ、これでようやく寝れるわ……」
「おつかれ二人とも。はいホットミルク」
「おお助かる……甘さが疲れた体に染み渡ってウオアッマ!!?」
「うん? ……あ、ごめんそれカレトレのだった。……勿体無いし頑張って飲んでマヤトレ」
「いやいやいやいや舌壊れるわ。というかもう食感がドロッだわこれ。溶かした砂糖飲んでる気分だわ」
「10倍くらいに希釈すれば飲めるから……たぶん。アケボノお姉ちゃん特製のローカロリー品だから安心して♪」
「1人で2l近く飲めと!? 後そこは心配するところじゃねぇよ! 安心ではあるが!」
「流石に口を付けたのはちょっと……」
「それはまあそうか……うん、甘い……」
≫63二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 20:40:28
「お兄ちゃん、お膝貸して♡」
「まさかの直球!?」
「……あー体冷えちゃうなーお膝貸して欲しいなー。ちらり」
「いや直球じゃなければ良いってものじゃないよお姉ちゃん」
「……そう、カレンに膝を貸してくれないの……?」
「お姉ちゃん……すごく言いづらいんだけど……」
「なーにお兄ちゃん♪」
「ごめん……今の私だとお姉ちゃん膝に乗せたら普通に潰れると思うの……。だから前みたいのはちょっと難しいかなって……」
「…………」
「えっ、お姉ちゃん?」
「…………え、ああ、うん。そうだね、お兄ちゃん……」
「……その、お姉ちゃ」
「じゃあカレンのお膝貸してあげるね!」
「じゃあ!? それじゃあで繋がるかなお姉ちゃん!?」
「あー寒いなー体を冷やすのは良くないもんなー湯たんぽが欲しいなー。ちらり」
「うぅ……でもこれもお姉ちゃんのため……? ……まあこのっくらいなら……よいしょっと」
「…………うん、本当に、小さくなっちゃったんだね。お兄ちゃん」
「お姉ちゃん?」
「ふふっ、カレンのお膝へようこそお兄ちゃん。今夜は寝かさないぞ♪」
「えっ」
この後結局一晩抱き枕兼湯たんぽになり、耐えきった挙句寝不足気味になったお兄ちゃんでしたとさ
うまぴょいうまぴょい
≫70二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 20:46:24
ザァァー…!
ーーー雨が降り注ぐ真夜中に
私…ファイトレは一人で、傘もささずに外に立ちつくしていた。冬の冷たい雨粒は私を容赦なく濡らし、体温を奪う。
濡れた髪はそれでもなお微妙に跳ね、濡れた服は身体にへばりつく。その雫は顔を伝う。
「…ああ」
(ひどく愚かしくて仕方ない)
…あれから何も進展もない、ただ只管にぬるま湯に浸かるようなドロドロの仄暗い関係。
そしてその罪悪感が、その背徳感が、その愛情が、その…
「もういい…言葉など既に意味をなさない…」
ーーーナニかがただひどく私を蝕む。
(運命とやらはひどく皮肉なものらしい)
私はいまを作り出した原因の一つともいえるそれを、心の中で冷笑した。
ーーー例えどれだけ何を思えども、私は感情を吐き出すことは出来ない。私の冷徹な部分は、それを是としない。
(誰にも…特にファインには絶対に知られる訳にはいかない…)
今の彼女には劇薬だ。嘘つきとファインに怒られるかもしれない。けど、それでも私は言わないと決めていた。
…ふと、私は今何をしているのかと自問した。
「…私は彼女のための存在だから。」
いつもそうやって『私』を定義する、欠かさず常に定義し続ける。
なら、今の私は果たして…
71二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 20:46:55
「…トレーナー!どうしたの!?」
後ろから聞こえるよく知る声色に、私は返事を返す。
「…ファイン?寝てなかったの?」
「…ふと起きちゃって。それより、なんで雨に当たってるの…?」
「…」
「ねえ、まさかトレーナー…」
…私はまた
「ああ」
ー何度でも彼女に嘘をつこう。
「大丈夫だよ。」
ーーー彼女のために、悪い嘘つきでいよう。
「少し雨に当たりたくなったんだ。ただの気まぐれだよ。」
…私は振り向きながら、いつも通りの優しい笑顔で、ファインにそう答えた。
「…そっか、ならいいのだけど…」
「…ファイン、夜も遅いしもう帰ろう。風呂に入った後、一緒に寝よっか。」
「…うん」
ーーー歪んだ歯車は、そのままに廻り続ける。止まることなく、歪み続けながら。
短文失礼しました。
例えどれだけ心に重くのしかかっても狂うことなく動くファイトレです。積み重ねた年月は、彼女に感情のまま行動するということを許さないんです。感情と行動を完全に切り離した弊害ですね。
正直こういうのが一番筆がのるあたり性癖がやばいのを自覚します。なんで私が思うように書くとこういうのになるんだ…?
作者がこんなんだからキャラが合わないし使いにくいだろうって?…それは…そうなんですが…。
≫95二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 21:06:49
「ねえねえねえねえトレーナー!!」
「はいはいテイオー落ち着いて。あと顔に張り付いてくるのやめなさい」
「なんで髪切っちゃったの!?トレーナーの髪好きだったのに!!」
「うん…ライスも…前のお姉さまの方が…」
「だってさ〜邪魔だったしさ〜」
「トレーナーはもっとオシャレしなきゃ!元がすっっごい可愛いんだからからさ!!」
「うん…お姉さまは…その…もっとおしゃれして…ほしい…」
「うえええ…めんどくさい…」
「じゃあさじゃあさライス!チームのみんなで今度トレーナーをオシャレにしちゃおうよ!」
「ねえそれ私の貴重な休日潰れない?ねえ私の意思そこにある?」
「うん…ライス…お姉様をきれいに…したい…かな…」
「オッケー!じゃあ皆に伝えに行くね!」
「ちょ待ちなさいテイオー!!あっライスも待って!!…ああ…休日が…」
てな感じでズボラ女トレーナーがチームのみんなにもみくちゃにされる話。
≫100二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 21:10:07
◆ミニ心理戦
「ささ、ネイチャ。私のここ、空いてますよ?」ポンポン
「……」
「……?」
「…………うーん」
「…………もしかして。ここで素直に膝に座ったら負けだと思ってる?」
「…………でもそうだって言ったらカウントダウンが始まるんじゃないかな?」
「……慌てて座ろうとするよね?」
「……今日のお膝は終了しましたーってなるでしょ」
「……そうなっても結局割って入っちゃう」
「それを困ったように、でも笑って許してくれるんだなトレーナーさんは」
「ちょっと無理させちゃったかな?ってネイチャはほんの少し罪悪感を覚える」
「……どうやらお互いのカードは割れてるようだね! トレーナーさん!」
「駆け引きなんて私たちには土台無理だったんだよ……!!」
「そうみたいだね! おかみさーん! まだやってるー!?」
「やってるー! おいでー!」
「「ぬくーーい……」」
≫151二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 21:18:29
『夜中に起きたら』
瞼の外はいまだ暗がりの中。
ブラトレが目を覚ますと、まだ夜中の2時であった。
普段はあと3時間ほど後に起きるのだが、たまたま疲れて早めに寝た分、早く起きすぎてしまったのだろう。しかしすぐに寝れそうな感触もない。
仕方ない、と起き上がる。
軽く背を伸ばし、キッチンへと向かう。
今日はたまに買ってくるドライカモミールを使ってみる。案外これが効いたりするのだ。
夜なのであまり大きな音をたてないように、静かにお湯を沸かし、ティーポットに入れておいたドライカモミールへと熱湯を注ぐ。
静かに待つこと数分、ポットの中のカモミールが広がるとともに香りがふわりと部屋の中へ漂う。
いい具合になったらカップへと注ぎ、香りを楽しみながら口を付ける。
すっきりした味わいの中にあるほんのりとした苦み、りんごのような香り。
口の中に温かさが広がり、体が少しずつポカポカする。
別に詳しいわけではないので何とも言えないが、個人的にはかなり好きな味だ。
そのまま飲みきり、一息つく。
夜中に一人だけ起きているほんのりとした背徳感と、寒い夜に飲む暖かい飲み物の幸福感を添えて。
そうこうしているうちに再びあくびが口から漏れ出してきた。眠気が近づいてきたと感じ、体を軽く伸ばしてまた布団へと潜り込む。
朝の目覚ましだけ確認して、目を閉じた。
目を覚ませば6時少し前、いつもの起きる時間だ。
少し睡眠時間がずれているので早朝のランニングは少し抑えて、また朝のルーチンを始めよう。
また今日も沢山走るのだから。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part459【TSトレ】
≫108一日教官フラトレ編21/11/16(火) 23:15:52
「資料がほしい、でありますか?」
時は少々遡る。
今日も今日とてトレーナーのいないウマ娘の練習風景に交ざっていた教官ちゃん。平時とそう変わらない時間を過ごしていた彼女だが、ふとその耳が妙なざわつきを拾ったのである。まさか怪我かと慌てて駆けつけてみれば、そこには絶世の美女がいた。
「やあ、すまないね、通してくれるかな」
まず目を引くのは、腰にまで届く滑らかな長髪だろう。枝毛の一切を許さない見事なロングヘアーが、未踏の雪原を思わせる白銀を纏い、陽光の下で煌めいている。柳眉麗しい相貌を彩る瞳の色は蒼。凛とした立ち姿は壇上の俳優を思わせて、教官ちゃんの脳裏に貴公子の一文字をよぎらせた。エイシンフラッシュ担当その人、もといそのウマ娘が練習場に姿を現したのだった。
教官ちゃんは話しか知らないが、なるほどかの執事喫茶とやらで好評を得ていたという情報は間違いないらしい。貴公子然とした立ち振る舞いに雪の妖精めいた容姿が合わさればそれはもう凄いのである、どのくらい凄いかというとほとんどの生徒が練習そっちのけで詰め寄っているくらいである。
さて、教官ちゃんとしては別に放置してもいいかなと思っていた。『走りたいやつが走ればいい』というのが彼女の大まかな方針であり、言い方は悪いが色事に現を抜かす乙女をわざわざ諫めるほど教官ちゃんは善人ではないのだ。あのエイシンフラッシュに認められたトレーナーであればそういざこざは起こすまい、この時間帯にこの場所に来たら『こう』なるのは目に見えていただろうに来る方が悪いとして、真面目に走っている面子に足を向けたその時であった。
端的に言えば呼ばれたのである。あなたに用事があると。
ここで冒頭に戻る。「資料がほしい、でありますか」───喧騒から離れた木陰で二人は顔を合わせていた。教官ちゃんの問いにフラトレは肯定を返し、口を開く。
「三日後の一日教官にて、僕が担当させてもらう娘の資料をいただきたく」
110一日教官フラトレ編21/11/16(火) 23:18:00
さて困った、教官ちゃんは一瞬の逡巡を経てそこはかとなく示唆してみることにする。
「ええ、はい、それはもちろん承るであります。しかし、有難い話であります。教官とは本来、不特定多数のウマ娘の指導をする立場。それで『わざわざ資料を得てまでトレーニングを構築しようとは、まるで教官ではなくチームを率いる者のよう』であります」
ようは『教官としての適性にはそぐわない、評価に影響が出るぞ』という忠告である。この一日教官という取り組みの目的のひとつ、トレーナーの能力査定への言及であった。
そんな言葉を投げかけられたフラトレは、しかしその笑みを深めたのである。もちろん承知しております、と告げるかのように。
「確かに僕のしようとしていることは、教官の肩書にはそぐわないものです。しかし、僕からしますと、お上の方からの評価というものはそう重要ではないのです。大事なのは、伸び悩むウマ娘に適切な助言を贈り、一日限りの時間を完璧なものにすること。それがトレーナーの本分であり、務めでしょう。あなたも曲がりなりにもトレーナー資格を持つのであれば、ご理解いただけるのでは?」
「───ええ、そういうことであれば、そのようにいたしましょう」
自分はまだ教官としての業務がありますので、明日の正午までに用意しておくであります、という教官ちゃんの言葉に満足気に頷いて、フラトレはその場を去った。
「───うん、『予定通りの時間で終わらせられた』」
そんな一言を残して。
三日後。
フラトレは受け持つウマ娘ひとりひとりの適性に沿ったトレーニングを行い、
悩みに寄り添い、助言を贈り、貴公子然とした振る舞いのまま、全ての工程を完了させた。
112一日教官フラトレ編21/11/16(火) 23:18:35
「やー、本日はありがとうございました。あの子達にとって良い経験になったと思うであります」
「そう言ってもらえると、僕としても喜ばしいです。いただいた資料を無駄にしてしまっては、用意してくださったあなたに申し訳が立ちませんから」
「ところで、担当であるエイシンフラッシュさんに付き添ってドイツへ行くのだとお聞きしましたが、本当でありますか? フラトレ殿のような才媛が失われるのは正直とてもつらいのでありますが……」
「事実です。もちろん、ここは本当に居心地の良い場所で、同僚のみんなにもよくしてもらっているのですが……やはり、フラッシュと共に歩んでいきたいと」
「なるほどぉ……つっこむのは野暮というやつでありますね。それでは、教官はこれで失礼するであります。機会があれば、またよろしくお願いいたします」
「こちらこそ、得難い経験をさせてもらいました」
≫140二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:33:29
夜のトレセンとグラトレ(独)
「…………んんっ……ん、寝ていましたか……」
グラスとのトレーニングを終えて、トレーナー室でレポートを纏めようとしていた筈ですが……どうやら寝てしまっていたみたいです。
「もう、真っ暗になっているな……」
窓から見える学園は夜に包まれており静か過ぎる程に静かでした。
「えっと何時かな……むっ、動かないな……」
今の時間を確認しようとしますが、残念ながら時計は壊れていたのか2時過ぎを指して止まっていました。
「仕方無いな……取り敢えず、レポートは…………おや?」
時計が動かないのは仕方無いので、取り敢えず纏めていたレポートを見てみると、纏めた筈のレポートがほぼ白紙状態でした。
「? 書いて……無かったかな?」
書いた様な気がしましたが殆ど白紙のレポートが有る以上気の所為だったとしか言えません。
「はぁ……」
そんな溜息を吐いてレポート作成に取り掛かるのでした。
141二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:33:53
「……ふぅ」
レポートを書き始めて暫く経ちましたが、時計が壊れている為どれくらいの時間が経ったか分かりません。
……ちょっと休憩でも入れるかな?
そう思った時でした。
「トレーナーさん!! 開けてください!!」ドンドン、ドンドン
そんな激しいノックと共にグラスワンダーの声が聴こえたのは。
……正直時間は分からないけど中々の夜更けだと思う、こんな時間に何故グラスが?
そう思い警戒する、何より鍵を締めた覚えなど無いので普通に入れば良いのだ。
「開けてください、トレーナーさん!」
声からは逼迫した感じがするが……
「……鍵は開いているだろう?」
「いえ! 全然開かないのです! 早く!!」
「……何故グラスはこんな時間に? それになんでそんなに慌ててるんだ?」
「きょ……教室で寝ていたらしくて、起きたら恐ろしげな物の怪が!! ……ヒッ、は、早く……」
扉の向こうから愛バの引きつる様な悲鳴が聴こえた……事態は逼迫しているのか? ……正直開けたくない……だが本当にグラスだったら?
そう悩んだ末に覚悟を決める。
…………開けよう
もし、グラスだったとして見殺しにしてしまったらとてもじゃ無いが耐えられない。
そう覚悟して……
「グラス!! 大丈夫か!!」
扉を開けた。
『開いた』
そこに居たのはグラスワンダーとは似ても似つかないナニカだった……
142二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:36:30
『ヒヒッ、開いた、開い……ギャァァァ!!!!』
扉が開いた事に喜ぶ異形のナニカは次の瞬間に扉から離れていた……いや、離されていた。
────シャー
廊下を埋める程の赤い巨大な大百足が、大顎に悪辣な怪異を咥えていたのだ。
『ガッ、ガァァ……ギャッ!』
次の瞬間には咥えていた怪異を噛み砕いた大百足は開いた扉をジッと見つめた後、「次は気を付けろ」と言わんばかりに大顎を打ち鳴らし校舎の闇へと消えて行ったのだった。
そんな大百足の勇姿をグラトレは泡を吹いて気絶していたので知らないのでした……
朝、目が覚めるとトレーナー室の床で寝ていました。
止まっていた時計はきちんとした時間を刻み、書いた筈と思っていたレポートはしっかり書かれていて……そして昨晩の事を思い出し……
「……1週間くらいグラスに家に来て一緒に寝て貰おう」
そう誓いました……
誓った後、昨晩の事を報告しようと考えた時に、手に百足が描かれた御守を持っている事に気が付きました。
身に覚えの無い御守でしたが、助けられた様な気がしたので……
「……ありがとうございます……なぜだか分かりませんが、助けられた……そんな気がします」
そう言った時、百足の絵が色味を増した……そんな気がしました……
グラトレの恐怖耐性が下がった -20 やる気が下がった 絶不調
不退転の護符を手に入れた
≫169二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:56:18
6話 夢への代償
「はぁ…結局分からなかったな。」
俺の変わらないもの。根幹にあるそれを、休みのうちに見つけ出す事は叶わなかった。
「でも、収穫はちゃんとあった。」
積み上げた努力。担当への思い。
俺には変わらずに残っているものがちゃんとあったんだ。
「トレーナー、何一人でぶつぶつ言っているんだ?」
「ひゃっ!?」
「あっ、すまない。」
「…いいよ、気にしてない。それでどうしたんだマーチ、ここ俺の家だぞ?」
「休暇がもうすぐ終わるだろ。それで様子を見に来たんだが。そしたら、鍵が開いているのに呼んでも反応が無い。だから何かあったのかと思って、そのまま入ってきた訳だ。」
「…それは、心配をかけた。すまない。」
「謝らないでいい。ちゃんと居たから安心した。元気そうには…見えないがな。」
「ハハ、流石にマーチには気付かれるか。そうだな。でもこれは、ゆっくり考えて行けばいいって分かった。だから大丈夫だよ。」
「…にしては随分焦っているように見えるぞ?」
「え?」
そう言われ、ふと顔を手で触る。すると、汗でとても濡れていた。
「…なんだこれ。」
170二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:56:51
(焦っている?俺が?今?何故?努力も思いも何も変わっていない。わからない事もこれからマーチと共に探して行けばいいだろ。
…なら俺は何に焦っているんだ?)
「トレーナー!」
マーチの声でふと現実に戻ってくる。
「あ、ああ。マーチ…」
「大丈夫、なんだよな?」
「…問題ない。マーチが気にする事じゃないからそう不安そうな顔をしないでくれ。」
(そうだ。これ以上マーチに迷惑をかけてどうする。
落ち着け。焦っている理由を考えろ。
一つ一つ紐解いて行け。いろんな人に助けてもらってやっと進めたんだ。やっと報われるんだ。もう二度とあんな事には……二度と?
俺は何かを繰り返したくない?だから焦っている?でも一体何を…)
ふと、机の上に目が向いた。
そこにあったのは、人の頃の写真。
「あ。」
その瞬間、全てが繋がった。
「…すまない、マーチ。ちょっとだけ待っててくれないか?すぐ帰ってくる。」
「…ちゃんと戻ってくるんだよな?」
「ああ。少し風に当たってくるだけだ。」
「…わかった。」
思考をまとめる為、俺は外に出た。
171二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:57:25
…やっと分かった。いや、最初から分かっていた。
なのに俺が、分からないフリをしていたんだ。
努力も、思いも、それがマーチにしか向いてなかったと思い込むために。
ずっと残っていたそれは、これまで担当して来たあの娘達にも…ずっと変わらずに向けて来たものだった。
そして、俺はその事に気づくのが怖かった。
成功は失敗の上にしか成り立たない。
進むと言う事は、夢を追いかけると言う事は、俺の失敗を…俺が潰したあの娘たちの夢を踏み台にするという事だ。
それをわかった上で進み続けるのが。そして、そこまでやってまた同じように失敗するのが…とても怖かった。
だから俺は見ないようにした。
諦めない為に、進む為にと言い聞かせ、恐怖を抑えて忘れて…そんな事しても消えるはずないがのに。目を背け、逃げたんだ。
失敗を糧にする事も、夢に繋がる道を進む事も、怖くてできなくなってしまうから。
その結果が、これだ。
抑えていた恐怖が漏れ始め、それが焦りに変わり、そして小さな歪みになった。どんなに小さな歪みでも、全てが足りない俺にとってそれは致命的だ。だから、マーチを勝たせる事が出来なかった。
でも、このままではいられない。マーチは、こんな所で終わっていいウマ娘じゃない。
絶対に連れて行くんだ。こんな俺を信じてくれたマーチを、頂点に。
でも俺じゃ…失敗を怖がって進む事さえ出来ない俺じゃ…マーチを勝たせる事が出来ない。
172二次元好きの匿名さん21/11/16(火) 23:57:59
…負ける理由がわかって、…解決する方法もわかった。
なら、俺に出来ることなんて一つしかない。
考えがまとまったらすぐに家に帰った。
「…トレーナー。」
「マーチ…話があるんだ。」
「…嫌だ。」
「………」
「絶対に嫌だ。聞きたくない。私はその目を一度見た事がある。ゴールドジュニア、あの時ゲートの前で見た…オグリと同じ目だ。」
「…マーチ。」
「聞きたくないと言っているだろッ!それ以上何も言うな!…言わないでくれ…」
「ごめんな、マーチ。俺は…」
言葉が喉に詰まる。だけれどマーチを巻き込む訳にいかないんだ。
俺は、マーチに勝って欲しいから。
無理やり言葉を紡いだ。
「…君のトレーナーを、辞める事にする。」
≫179二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:03:12
魔性のルドトレと耐えるグラトレ
「美味しいお茶ですね~」
「ええ、ルドトレさんに気に入って頂けたのなら幸いですね〜」
トレセン学園の校庭の片隅で開かれた野点、今日はルドトレさんがお客様として来られています。
「どうぞ、コチラの羊羹も一緒に如何でしょうか~」
「わぁ! うん、貰うね」
そう言ってルドトレさんは羊羹の乗る小皿へと手を伸ばすのですが、手を伸ばした拍子に湯呑が傾き中のお茶が零れそうになっていました。
「あっ、危ないです!!」
「えっ? きゃ!」
「熱っ!?」
気が付いて直ぐに対処しましたが……コチラの指に掛かってしまいましたね……
「ご、ごめんなさい! 大丈夫!?」
「え、ええ、大丈夫ですよルドトレさん、少し熱かっただけですから」
お茶を淹れてから少し経っていたのが幸いして少し赤くなる程度の火傷で済みましたが、直ぐに対処した方が良いでしょう。
そう思い立ち上がろうとしましたがルドトレさんに手を引っ張られて制止させられました。
「ルドトレさん?」
「火傷を直ぐに治さなきゃ!」
「ええ、そうですね」
「私に任せて!」
そう言ってルドトレさんは俺の手を持ち……火傷した指を口に含みました……
181二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:03:27
「ちょっ、何を!?」
「? チュプ……何って、唾液には治癒効果が有るんだよ? ……ハプッ」
「だからってルドトレさんが舐めなくても!」
「リャイジョーヴ、リャイジョーヴ」
……全然大丈夫では無いのですが……
それより何故、変に指を舐めるのが上手い(?)のでしょうか……
それに、何故か舐めている側の筈のルドトレさんの方が赤くなっていってますし……
流石に宜しく無いと思うので指を引き抜こうと力を少し籠めてみると。
「んんっ……んっ……」
……何なのこの人
何故かルドトレさんは口の中で指が動くと敏感に感じて、甘い声をあげてしまいます。
そして逃すまいと俺の腕を引く力を強めて……胸に抱える様な体勢へと変わってしまいました……
……あの……俺もウマ娘化してますが一応は男ですよ? ……いえ精神一到、今こそ精神の鍛錬の成果をみせる時!!
そうして耐える為に気合を入れ直します。
フニフニとした感触が何かをゴリゴリ削るのを感じながら……
その後、何かが折れる前にグラスワンダーが救助に来てくれました。
……グラスが上書きと言わんばかりにふやけるまで指を舐め続けたのは別の話
ちなみに、ルドトレさんは監禁されました。
おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part460【TSトレ】
≫35二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:39:15
俺にとって有馬記念は大事なレースだ。なにせ、ヒシアマとナリタブライアンのタイマンだ。目を瞑ればすぐに思い出せるほど、あの熱い走りは心に焼き付いている。
第3回トレーナー対抗ステークス、芝2500 m。有馬記念と同じコースを俺は今から走る。俺には少しばかり長い、そのうえ雪も降っている。
「ヒシアマ、行ってくる!」
「全力で挑んできな!」
「あぁ!」
俺はレースを走る子たちほど速くはないし、ヒシアマ以外と本気で走った経験はない。さらに、タイマンするトレーナーたちはそうそうたる顔ぶれだ。だからこそ気合を入れる。
「タイマンだぁ!」
36二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:39:33
パドックが開くと同時に飛び出す。各々の脚質に合わせ位置の取り合いが始まる。
100 mを超えるまでに大まかな流れは決まった。
追い込み組はベガトレ、俺、ムントレの順となった。長距離を走るスタミナを持ち合わせているか怪しい俺にとって、ここで競り合うのは得策ではない。ベガトレ、ムントレの2人も同じようなことを考えているのか、追い込み組の並びが入れ替わることなくレースは進む。
バ群は上り坂入った。急な坂を駆け上がる。バ場の重さも相まってスタミナが削られていく。熱くなった体に雪が当たり、溶けていく。バ場の重さはしんどいけど、多少なりとも体を冷やしてくれる点は悪くないな……。
最終コーナーを前にして、マーチトレの速度が徐々に落ち始める。俺もスタミナの限界が見えてきた。マーチトレを追い抜こうと、差しで走っているリャイトレと追い込み組のペースが上がる。
「……いける!」
誰かのつぶやきが耳に入る。俺も負けられない。唯一逃げで走っているブルトレ以外の皆がスパートをかけ、入り混じる。
37二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:39:55
最終コーナーを抜けて最後の直線に入る。辛いことに、ここにも坂がある。だが、スタミナを気にしていては俺に勝ち目はない。さらにペースを上げる。ラストスパートだ。
前方でチヨトレが飛び出した。完璧なタイミングで抜け出しブルトレを追う。それを追いかけ全体の速度が上がる。ついていくのが精いっぱいだ。
正直言うと、俺には2500 mも走り切るスタミナはない。レースを見通せる観察眼もない。走りながらレースの流れをつかめるほどの情報処理能力もない。レースをコントロールしながら走ることもできない。幼いころから走っていた蓄積もなければ、レースの経験値もない。
それでも、タイマンへの想いはある。負けたくない気持ちがある。
無論、気持ちが強くても勝てるわけではない。ここトレセン学園にいれば、そんな光景は嫌なほど見てきた。
──だが、想いがあれば前進できる。
「……俺はまだ走れる!」
瞼を閉じると、すぐにヒシアマを思い出せる。有馬記念での熱い走りを、タイマンをして横を駆け抜け去っていく姿を。暗闇の中、光に向かって走るヒシアマの背中が見える。
どこまでもついていきたい!追いつきたい!ともに並びたい!
わずかながら足が軽くなった気がする。あと少しだけ速く走れる!
残り250 m、上り坂はただでさえ残り少ない俺のスタミナを奪っていく。
ヘロヘロになった肉体に想いをくべ、それでも前に進む。
「お、オオォォ!」
ヒシアマゾンの相棒として無様な姿は見せられない!
先に進むトレーナーたちに追いつき、俺はもつれ込むようにゴールを踏み越えた。
38二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 00:40:17
地下バ道に走り、トレ公を出迎える。見るからに疲れ切った顔をしていたトレ公は、アタシを見ると明るい顔になって駆け寄り、抱き着いてきた。
「トレ公!?」
そのままふらりと力が抜けたかのように体重をかけてきた。
「どこか怪我したんじゃないんだろうね!?」
「大丈夫、限界まで走ったから足に力が入らないだけ」
抱き寄せると、トレ公は素直に抱き返してきた。
よく見ると涙目になっている。
「ごめん、勝てなかった」
「でも、この敗北を糧にしてやる!」
「なんだ、心配することはなかったね。トレ公、歩けるかい?」
「……まだ力が入らない」
「しょうがないね」
「うわっ!」
トレ公を抱き抱える。めずらしく暴れない。
「雪降ってたし寒かったろ、お風呂が用意されてるってさ。運んでやるから、ゆっくり浸かってきな」
≫60二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 06:04:52
「…美味しいですねファイトレさん。」
「そうでしょ?ここはファインと良く行く店だからね。」
ーーーラーメンを啜りながら話しているのはサトトレとファイトレ。
昼食を食べがてらファイトレの行きつけの店に来て、その店のメインである醤油ラーメンを頼んで食べていたのだった。
「この餃子も美味しいなぁ…」
「豚肉と牛肉のミンチに独自のタレの組み合わせたものだよ。ラーメンのお供には欠かせないよ。」
にこやかに解説してくれるファイトレは、美味しそうな顔でラーメンを啜っている。
「…ふぅ、すみません、替え玉一つ。」
「あ、なら僕もお願いします。」
あいよっという声とともに動く店主を見つつ、サトトレはファイトレに問いかけた。
「…でも、高級店とかにあまりこだわりはないんですね」
「私が気にするのは値段でもなんでもなくて、美味しいかどうかって所だよ。極論、たとえゲテモノでも美味しければ許せるさ。」
「…ちょっと違うか。私は食べることが好きだからね。料理に込められた愛情とかはよく分かるんだ。」
「だから私はお出しされたものを食べないって選択はしないよ。例え不味くても、頑張って作ってくれた人が心をのせたものは普通にいい料理だと思うから。」
「…そうなんですね。」
「替え玉一丁上がり」
丁度そこに新しい麺が入った器が戻ってくる。
置いていた箸を二人は手にとると、また食べ始めた。
サトトレは食べながらもファイトレの顔に目を向ける。
「ん…、美味しい…!」
その整った顔を美味しそうに緩めて食べるその姿に、この人も可愛らしい部分があるんだなと感じたのだった。
短文失礼しました
食にはこだわるし、食べれることの喜びも知っているので料理は美味しそうに食べるファイトレです。料理大会の審査員とかにいいかも。
ファイトレは例え料理が下手だったり闇鍋にしても、しっかりと食べ切ってくれる人です。食べてる時は彼女の表情も緩みますね。
≫176二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 11:48:24
「貴様……」
「トレセンに スマホ忘れる こともある
ども、トレーナー兼ウマ娘です。ほいトレーナーバッヂ」
「……
…………
…………気を付けろ」
「やたー。いつも巡回お疲れさまでーす」
────────────────
「……もしかしてだけど自分。あのとき巡回さんに討伐されるとこだったかもしらん」
「よかったねタイキトレ。ギリギリ怪異判定からはずれたみたいで」
「ふっつーに仕事してただけなんだけどな。ベガトレちゃーんなんとかできんの?」
「そんなのフクトレとかに聞きなー?『たとえオカルトでもお前のそれは霊とは別種の超常』とか言われるだろうけど」
「でもベガトレちゃんやネイトレちゃんは元々女子って分かってくれてたみたいだし?男性限定だったんかね」
「そもそも認識ズレがあるって今になって知ったよ?」
「普段からタイトスカートじゃなくてスーツスタイルしてたのもよくなかったかなー」
「あと声ね。まぁま、そのうち改善してくでしょ。気にせず飲みな飲みな!カルピスソーダだけど!」
「うえー……アルコールカンバーック……」
終わり