one year later by455さん 投稿日 2010/11/20
遼子誕生日の1年後verを投下。
エロくダークな兄を目指したハズなのに、三千里手前で撃沈。
エロシーンも、ただ長いだけでダメダメですみません。
一応、無理やり設定なので、苦手な方はスルーをお願いします。
「なぁ、誕生日プレゼント何が欲しい?」
数週間前、遼子は鷹藤との睦言の中で、そんなことを聞かれた。
「鷹藤君のくれるものならなんでもいいよ。」
その答えは嘘ではない。
恋人からもらえるプレゼントであれば、何でも嬉しい。
だが、遼子には別に欲しいものはあった。
それは「決して手に入らないもの」
そして「決して望んではならないもの」
『来年も、私の誕生日にはお兄ちゃんにお祝いして欲しい。』
仕事からの帰り道、遼子はふと一年前の、何も知らなかった自分の発した言葉を思い出す。
「お兄ちゃん・・・。明日は私の誕生日なんだよ・・・」
そう呟いて立ち止まって冬の空を見上げると、一年前と変わらない輝きで星座が瞬いていた。
名無しの権兵衛の計画が水泡に帰したあの日、名無しの権兵衛であった兄も冬の暗い海に消えた。
しかし遺体は見つからず、1年が過ぎようとしている。
生きているはずがない。
そう思いながらも、どこかでまだ兄は生きているかもしれないと思い、そしてまた兄に会いたいと願う自分がいた。
あれだけ世間を騒がせ、そして多くの人々の命を奪った「名無しの権兵衛」だったとしても、
遼子にとってはたった一人の兄であり、家族であることには変わりはないのだから。
寂しさを振り切るかのように再び歩き出し、暗いわき道に入った瞬間、遼子の側を車が通り抜けた。
さして気にも止めなかった遼子だったが、次の瞬間に体に電流が走る。
「えっ??」
何が起きたのかを理解する前に、遼子は意識を失いその場に崩れ落ちる。
そして遼子の身体は車の中に消え、そのまま車は走り去った。
「ん………?」
しばらくして遼子は目が覚めた。
どこか見知らぬ部屋。
部屋には無機質なベッドが置いてあるのみで、自分はどうやらその上に寝かされているようだ。
壁にかかった時計の時を刻む音だけが、部屋に響く。
状況が飲み込めないまま、遼子がベッドから起き上がろうとすると、左手に痛みが走った。
そして、自分の左手首とベッドとをつなぐ手錠に気づく。
「いや!何、コレ!!」
ガチャガチャと手錠をはずそうとするが、徒労に終わる。
その時、部屋のドアが開いた。
「遼子、気がついたか?」
懐かしい、自分を呼ぶ声。声のした方を向くと、そこには遼子の兄、鳴海洸至が立っていた。
「お………にい……ちゃん?」
信じられないという表情で、遼子の目が見開かれる。
「久しぶりだなぁ、遼子。何だその目は?幽霊じゃないぞ。ちゃんと生きてる」
「お兄ちゃん………お兄ちゃん……、お兄ちゃん………」
遼子の瞳からポロポロと涙がこぼれ落ちる。
「明日は遼子の誕生日だろ?去年、遼子と約束したからな。地獄から戻って来たぞ。」
「お兄ちゃん…会いたかった…」
「俺も会いたかったぞ。」
洸至は遼子の横たわるベッドに腰掛けると、ベッドに横たわる妹の髪をやさしく撫でながら囁く。
「遼子、お前を迎えに来た。今まで寂しい思いをさせて悪かったな。これからはずっと一緒だ。」
優しい口調で、兄は妹に語りかける。しかし、その言葉に、妹はそっと首を振る。
「ダメだよ、お兄ちゃん。お願い、自首して?」
「なんだと?」
「永倉さんも逮捕されて、お兄ちゃんの…名無しの権兵衛の理想はもう実現しないの。」
「………」
「お兄ちゃんが生きていたってわかっただけで、私には最高の誕生日プレゼントだよ?
私は、いつまでも待ってるから…。どこにも行かないから。だから…お願い。」
やがて、黙って妹の言葉を聞いていた洸至が口を開く。
「なぁ遼子、お前、あの時ホテルで言ってくれたよな?俺が、唯一の家族だって。この世にたった2人の兄妹なんだ。
また2人で生きていこう?俺が、お前を守ってやるから。」
「そんなのダメだよ。お願い。ちゃんと罪を償って。」
「そうか、わかった…」
「お兄ちゃん」
洸至が納得したと思い遼子は安堵する。しかし次の洸至の言葉に、遼子は凍りつく。
「お前を…梨野の弟なんかにやらない。お前は、俺のものだ。誰にも渡さない。俺の側で、俺だけを見ていてくれ」
そう呟くのと同時に、洸至は遼子の頬をつかみ、遼子の唇を塞ぐ。
「んっ!!」
唇に触れる熱い感触に、遼子は驚き目を見開く。
わずかに開いた遼子の唇の隙間から、洸至は舌を差し込む。
「ん…っふ!」
洸至の熱い舌が遼子の口内を犯し、舌同士が絡まり外に引きずり出される。
やがて、洸至は口付けたまま、その手を遼子の体に這わせた。
最終更新:2011年01月18日 17:15