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編集長の夢 by214さん  投稿日 2012/03/30(金)


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今頃このドラマ見て結構ハマってる(まだ途中だけど)

ドラマスレはないけどエロパロスレは続いてるんだねw

しかし遼子と編集長が好きな俺は異端なのか…
鰻を食べる遼子に「あ~美味しいね~おいし~」と幼子相手のように話す編集長に萌えた

編集長萌えは異端ではない…はず。
という訳で、わたしも好きな編集長がエロいことする話が出来ました。




「鳴海君、遠慮しないで食えよ」
週刊アンタッチャブル編集部の中央にあるテーブルに、向かい合う形で遼子と樫村が座っていた。
締め切り後とあって、仕事を終えた編集部員は皆帰っていた。
閑散とした編集部には、ギリギリまで原稿のチェックに追われた遼子と樫村だけが残っている。

遼子の目の前には鰻重と肝吸いが置いてある。樫村の手には缶ビール。
「編集長ありがとうございます!でもいいんですか?鰻重おごってくれる上に、一番安い竹じゃなくて
松のセットなんて」
遼子の遠慮が形ばかりなのは、鰻重に張り付いた視線でよくわかる。
「売り上げアップの功労者だしな。今回の記事も頑張ってくれたんだ。梅や竹なんて食わせられないさ。
 だけどみんなには内緒だぞ。さ、食べろって」
「じゃ…いっただきまーす!」
両手を合わせてから遼子が箸を取ると、鰻重を満面の笑みで頬張り始めた。
「老舗のお味は違いますね~!おいしい~!」
「おいしいか~。おいしいよなあ~」
樫村が幼子を相手にするように相づちを打ち、眼を細めながら缶ビールを飲んだ。
「…うまい」
ビールを久しく味わっていなかったような深い感動の仕方だった。

「ですよね~。仕事が終わった後の一杯は最高ですよ」
そんな樫村の様子を気にとめることなく、遼子の箸は順調に動いた。鰻重はすでに3分の1を残すのみだ。
「名無しの権兵衛事件も解決したしな。部数も伸びた。編集長としては悪くない」
樫村が満足げな顔をして缶ビールを傾けた。
「でも…真相にたどり着くまでたくさんの人が犠牲になって…。私がお兄ちゃんのことに、もっと早く気づいていれば」
遼子の心に名無しの権兵衛――兄、鳴海洸至の起こした事件に巻き込まれ、命を落とした人々の顔が浮かんでいた。
「湿っぽいこと言うなよ。君の兄さんはかなりうまく立ち回ったんだよ。だから警察だって、俺だって見抜けなかった。
 本当は俺たちみたいな周りの人間が早く君の兄さんの正体に気付いてやれば良かったんだよ。
そうすれば…命を落とす人間も減ったし…何より君が傷つくことはなかったろう」
樫村の真面目な口調に遼子が顔を上げた。
眼もとが潤んだ遼子の顔を見て、樫村が無言でティッシュを箱ごと差し出した。
「この話はおしまいだ。なあ、鳴海君。今晩は二人だけの祝勝会にしようじゃないか。
そうだな…アンタッチャブル部数アップ祝勝会だ。だから残業後にうまいもの食って飲んで羽根を伸ばす。
いいだろ?」
樫村が笑顔でビールを掲げる。
「そうですね。お言葉に甘えて、楽しみます」
樫村の心遣いを台無しにするわけにいかない。
遼子が樫村を見て微笑んだ。それから鰻重をまた頬張り始めた。

「おいし~い!」
一口食べるごとに幸せそうな嬌声をあげる遼子を見て、樫村がふっと笑った。
「満足そうな良い顔してるなあ」
「おいしいもの食べると幸せな気分になれるじゃないですか」
「…なあ鳴海君」
「はい?」

「もし、もしもだ。死ぬ前に一つ願い事がかなえられるとしたら、君なら何を望む?」
「何ですか、いきなり」
肝吸いの入ったお椀を持ちあげた遼子が、怪訝そうな顔で樫村を見た。

「鳴海君の幸せそうな顔見てふと思ったんだよ。こういう満足な顔して死ねたらな、てさ」

「編集長も私もまだまだ死にませんよ。縁起でもない」
遼子が胆吸いを口に含む。
「だから仮定の話さ。死神が君をあの世に連れていく前に、たった一つだけ願い事を叶えてくれると言うなら、
君なら最後に何を願う?」
鰻重と胆吸いを平らげた遼子が、お茶を飲みながら思案顔をした。
しばらく考えたあと、遼子がようやく口を開いた。

「私だったら…やっぱり好きな人と一緒に居たいって思うかもしれませんね」
「美味いものを食べたい、じゃないのか」
樫村がからかう。

「違いますったら!死ぬ前に好きな人と一緒に居られるのが一番幸せじゃないですか。編集長こそどうなんです」
「好きな人ね…。この年だと照れくさくていえない言葉だな。俺は…、冷たいところで死ぬのはイヤだな。
 女のあたたかい躰に包まれて死にたい」
冗談かと思って目を瞬かせた遼子が、まじまじと樫村を見た。
樫村は真顔だった。

「いやらしい…!」
「いやらしい…か。でも俺は知らないんだよ。女の肌以上に気持ちがいいものをさ」
「どうして私にそんな話をするんです?」
「鳴海君に聞いて欲しかったからだよ」
「私に?」
樫村が頬杖をつきながら、ホワイトボードに目をやった。
ホワイトボードにはアンタッチャブルの表紙の見本や、毛筆で書かれた『完売御礼』の紙、そして右肩上がりの
売り上げグラフが貼ってある。

「見ろよ。君が来る前には想像もできなかったことだ。俺、夢見てたんだよな、こういう日が来るときのことさ。
三流週刊誌でも一流週刊誌以上のスクープ記事で売り上げを上げて、一流ジャーナリストってやつの鼻を明 
かしてやりたかった。それがアンタッチャブル編集長になった俺なりの意地だったんだ。
その夢が叶ったんだよ。俺は満ち足りたはずなんだ。だからいま死んでも思い残すことはないだろうって思っていた。だけどな」
樫村が言葉を切って遼子を見た。
「あとひとつだけ叶えたい夢があることに気付いたんだ」
樫村はひどく真面目な顔をしていた。
下心などみじんも感じられない沈痛な声音で、軽く受け流せない雰囲気があった。
「編集長…?」
遼子が動揺する中、樫村が立ち上がり遼子の背後に回った。
ふわっと、煙草の匂いが遼子を包む。

「ななななななな…なんですか!」
樫村が後ろから遼子を抱きしめていた。
突然抱きすくめられた遼子は慌てふためき、樫村の腕の中で暴れた。

「嫌か?」
樫村は落ち着き払った様子で遼子の耳元で囁いた。その吐息は遼子の耳朶を心地よくくすぐる。

「嫌も何もないですよ…!いきなりどうしたんです。編集長もう酔っぱらっちゃいましたか?
 …鰻重ひとつで私をモノにするつもりですか。ふざけないでくださいよ」
遼子が厳しい顔をつくり、樫村を見つめ返す。
「真剣だぜ、俺は。女の肌なら誰でもいいってわけじゃない。俺は君に触れたいんだ。それが俺の叶えたい夢なんだよ」
樫村の表情は真剣そのものだ。

「夢とか何とかいって、持ち上げて心が動くような軽い女でもないし、簡単に落ちる女でもないですよ」
遼子の口からほとばしり出るのは本音とは裏腹の言葉だった。

アンタッチャブル編集部に来た時は、売上と保身に重きを置き真実には微塵も関心も持たないジャーナリスト
の風上にもおけない編集長だと思っていた。
だが、ともに事件を追ううちに、この男の秘められた真実への情熱を知り、遼子は見方を変えていた。
今は、寄せ合った樫村の首筋から漂う、大人の男の匂いに遼子の意識は引き寄せられている。
樫村が強く抱いている訳ではないのに遼子は暴れるのをやめ、その腕の中に居心地の良さを感じていた。

「教えてくれよ、どうしたら君は俺を受け入れてくれる?」
遼子の頬に樫村が頬を寄せた。
まるで恋人同士のような仕草をされても、遼子は抗うことなく頬を合わせていた。
「時間をかけてお互いを知って、それから…」
「その時間が勿体なければ?」
樫村が遼子の顎をつかみ自分の方へ向かせた。
「時間には限りがあるんだ」
「編集長…」
そうつぶやいた遼子の唇に、樫村が唇を重ねた。

樫村の唇はビールの味とほんのりたばこの味がした。

遼子の柔らかな唇の感触を確かめると、樫村は唇の周辺にキスを落とす。
「んんっ…」
遼子が陶然とした声を漏らした。
樫村の優しい口づけだけで、躰がとろけるようだ。

遼子の口は、もう反駁の言葉を紡がなかった。
その代わり、樫村のさらに深い口づけを求めて、顔を上げた。
「これもお互いを知る術のひとつだろ…」
樫村が遼子の髪を愛しげになで、後ろにすいて流した。
また顔を近づけた樫村が、唇で遼子の下唇をそっと挟む。

樫村がイスに座ったままだった遼子を立ち上がらせ、その手に中に遼子を迎え入れると強く抱きしめながら
唇の奥に舌を差しれてきた。
経験豊かな樫村の舌が、遼子の舌に力強く絡みついてくる。
それが遼子の躰に火をつけ心をかき乱す。

唇が深く密着しているせいで出来ないが、ため息を漏らせるものなら漏らしていた。
樫村の舌が遼子の口内を嬉しげにうごめき回り、遼子の心と躰を気持ち良くくすぐる。
強く抱きしめられていなかったら、力が抜けその場に崩れ落ちていただろう。

時間をかけたキスで、遼子の躰が熱を帯びていく。
遼子も樫村の首に手を回し、自分に引き寄せながら樫村の口内を探った。
「んっ…んんっ…」
躰の熱が上がり、甘い声を漏らしながら遼子は樫村の唇を求め続けていた。
ひとしきり口づけを交わした後、樫村が唇をはずした。
「キスも一所懸命なんだな」
「もう…言わないでください」
頬を赤らめ、目を伏せた遼子を見て、樫村が微笑む。
「そういう仕草、かわいいよ」
遼子の顎を掴み、樫村が上を向かせてまたもキスを落とす。
樫村は口づけながら、手慣れた様子で遼子の服を脱がせ、ソファコーナーへ導いていく。
二人が歩いた後には、道しるべのように脱ぎ捨てられた遼子の服がばらまかれていた。
ソファコーナーにつく頃には、遼子は下着姿になっていた。

樫村は鷹藤がいつも昼寝しているソファに遼子を横たえ、うつ伏せにしてブラのホックをはずした。
「鷹藤がいつも寝ている場所で、こんなことしちゃ悪いよな」
そう言いながら、樫村は遼子の背筋に口づける。
「はぁっ…」
遼子の躰がぴくりと震えた。
樫村の唇が触れただけなのに、遼子の口からため息が漏れる。

最終更新:2012年06月17日 22:46