アットウィキロゴ
最後の部屋  by122さん 投稿日 2012/01/13(金)


お兄ちゃんと遼子のラブラブエロを書いたつもりが、最終回ホテルの別話になってしまった。
いつもながら長くてごめんなさい。



遼子がアンタッチャブル編集部から永倉会長の新党設立パーティーに向かおうとした直前、兄洸至から携帯電話に
連絡が入った。
「鷹藤君がいる場所の情報が入った。場所は…」
洸至がとあるホテルの名を告げた。都心に位置する日本有数の名門ホテル。
鷹藤はそのスイートに居るらしい。
遼子は意外だった。鷹藤にそんな金はないはずだ。

「どうしてそんなところに?」
「潜伏先としては悪くないさ。誰もそんな羽振りのいい奴が逃走中の犯罪者とは思わないからな。奴が名無しの
 権兵衛だとしたら、そのくらいの金はあるだろう」
「そうね…じゃあ、私も行くわ」
「お前はこっちに来るな。危険すぎる。ここには俺が向かうからお前は新党設立パーティーに行くんだ」
洸至は断固とした強い口調で遼子を制した。
「おにいちゃん、でも私の相棒なの。私だったら止められる!」
遼子は新党設立パーティーで計画されているテロのことも気がかりだったが、それよりも自分で鷹藤の無実を
証明したかった。
―――そのためには会って話をしなければ。
兄が禁じたのにもかかわらず、遼子の足はそのホテルの方に向けて走り出していた。


「お兄ちゃんどこ?」
スイートに向かうエレベーターの中で遼子は兄に電話をかけた。
「いま、車でホテルに向かっているところだ」
車で移動中なのか、携帯電話の音声にノイズが混ざる。
「私が先に着いたみたい…。部屋の前にいるわ」
「駄目だ!遼子、行くんじゃない!危険すぎる。俺の言うことを聞くんだ」
怒鳴り声に近い兄の声が遼子の耳を打つ。

「でも、鷹藤君が名無しの権兵衛じゃないって証明したいの」
遼子がドアノブに手をかけた。
以前に入室した人間がきちんとドアを閉めなかったせいで、オートロックが効いていないようだった。
「鍵、開いてるわ…」
「遼子!俺の言葉を信じるんだ。開けたら…どうなるかわからないぞ」
兄が悲痛な声で叫ぶ。しかし遼子は電話を切ると、ドアをそっと押した。
中にいる者に気取られぬように足音を忍ばせ入っていく。
数歩進んだ先に、広いリビングルームがあった。

ため息が出るような贅沢さと洗練が両立した空間だった。
その突き当たりに宙に浮いているような錯覚すら覚えるほど、大きく広い窓。その前に一人の男が立っていた。
見覚えのある黒いスーツ、漆黒の髪。
手には携帯電話。
「俺の言葉を信じろって言ったのにな」
兄が遼子を見つめて、温度の低い声で言った。

「遼子…動くなよ。そう、その位置で良い」
洸至が遼子に話しかけた。
洸至の眼の先には大きなベッドがある。
ベッドの上にある天蓋から白いレースのカーテンが降り、装飾彫りを施された支柱にゆったりと結わえつけられている。
枕やベッドスプレットは絹でこしらえてあり、縁には金で刺繍がされていた。
まるで新床の為にしつらえられたようなロマンティックなベッドだ。
ベッドの上には、四つん這いになっている遼子がいた。
「ふ…んんっ…」
遼子は返事をしようにも、口には白い布で猿ぐつわがかまされているので、くぐもった声しかだせない。
洸至が遼子の元へ来ると、背広の内ポケットから携帯をとりだした。
「これである電話番号に電話すれば、パーティー会場に仕掛けたガスボンベから毒ガスが出る仕掛けになっている。
会場の皆の命を救いたいんだろう?だが、人の命はそんなに軽いもんじゃない。誰かの犠牲があってこそ
平和は作られる」
洸至が口元に笑みを浮かべて続けた。
「そして会場の警備担当者に鷹藤の居場所を教えれば…お前は知らないようだが、鷹藤はあの会場にいる。
警察官殺しが銃を持ってうろついていると知れば、警察だって発砲を躊躇わないだろう。誰かの…鷹藤の命
を救いたければ、自分の身を捧げられるはずだ」
言い終わると洸至が遼子の猿ぐつわをはずした。
「お兄ちゃん…もうやめて…」
遼子が涙目になりながら洸至を見上げた。

「史郎ちゃんがきっと気づいて警察に知らせるわ。そうしたら名無しの権兵衛がお兄ちゃんだって皆にばれる
のよ。ここだってすぐに見つけられる。もうやめて…テロも…私にしてることも…」
「お前が俺を追いつめたせいで、俺はもうすぐ鳴海洸至でいられなくなる。指名手配犯になるんだ。そうなった
ら本当に全てを捨てて名無しになり潜伏生活だ。兄妹でいるのも、いまが最後なんだよ。…だったら最後くら
い好きにやらせてくれよ」
ホテルのリビングで兄と対峙した次の瞬間、兄が手にしたスタンガンで遼子は失神させられていた。
次に目を醒ました時には、この格好でベッドに寝ていた。いまは命じられるままに、ベッドの上で四つん這いに
なり兄の話を聞いている。

「そのポーズ似合ってるぞ」
「ふざけないで!なんでこんなこと…!」
「お前は俺がどれだけ言っても聞かなかったじゃないか。俺は止めろ、深入りするなって言ったのに。
言うことを聞かない妹にはお仕置きが必要だろ」
洸至が当然といった口振りで言うと、ベッドの上に何かを投げた。
バイブレーターだった。
男根を象ったそれは、外側の紫色のシリコンが透けており内部の駆動部分も見えるようになっている。
何の為に駆動するかを思って、慄然とする遼子に洸至がこう投げかけた。

「まずはこれだ。俺の前で、それを入れるんだ」
「な…」
驚きで遼子の眼が見開かれる。
洸至は遼子の視線を軽く受け流すと、携帯電話を掲げた。
「パーティー会場の奴らの命と、鷹藤の命は俺の手の中だ」
「できない…こんなこと」
「じゃあ皆が死ぬのを見るか?」
洸至がベッドの反対側の壁に備え付けられたテレビをつけた。

監視カメラ特有の粗い画面。
6つに分割された画面はホテルのロビーを映しているようだ。
新党設立パーティー会場がいくつかのカメラでとらえられている。
人や物の配置に忙しなく動く人々の間に警備する警官が映っていた。
その中のひとつの映像を見て遼子が固まった。
準備する大人達に混じって小学生くらいの子供たちが、雛壇にあがりリハーサルをしていた。

「会場にいるのは、もちろん大人だけじゃない。こんな子供も死なせる気か?」
「ひどい…。こんなのお兄ちゃんがすることじゃないよ」
涙で遼子の視界が潤む。しかしここで泣いたら、屈服したことを認めたことになる。
遼子は必死に涙を堪えた。

「俺のことを何と言っても良いさ。大事なのは行動だ。それでお前の気持ちを示してくれればそれでいい」
遼子は眼をしばし瞑った。
それから何かを決意したかのようにゆっくりと眼を開けた。
バイブレーターを手に取る。
「俺とお前はもう二度と会えなくなるんだ。そう思えば何でもできるだろ?」
遼子が兄を睨む。
兄がいる方へ腰を向けると、ゆっくりと足を開いた。
ごくりと唾を飲み込み、バイブレーターを足の付け根に持って行く。

「下着を脱がなきゃ入れられないぞ」
遼子のもっとも秘められた部分を兄の前で晒せというのか。
躊躇する遼子を見た洸至が、携帯を振った。
遼子がショーツに手をかけ、ゆっくりとおろす。
下着を足首までおろすと、片足を抜いて両足を自由にした。
恥ずかしさのあまり、思い切りは開けなかった。震える膝と膝の間は10センチと離れてない。

「次やるべきことはわかってるよな」
遼子がバイブレーターを手に取り、納めるべき場所へ向けた。
「それじゃ見えないぞ」
ズボンのポケットに手を入れ、小首を傾げながら洸至が言う。
遼子は溢れそうになる涙をこらえながら、足を開いた。
真正面に立つ洸至には、遼子のすべてが見えているはずだ。

「綺麗だな…遼子のここは。男をほとんど知らない綺麗な色だ」
恥ずかしさのせいで、遼子の頬は燃えそうに熱い。
「だが、濡れてない。それじゃ入らないぞ」
兄はボーリングの時にフォームの誤りを指摘するようなのんびりと口調で言った。
「濡らし方を知らないなら、教えてやろうか」
「自分で出来るからいい!」
それを聞いた洸至が吹き出した。

「オナニーしてるって白状したようなもんだぞ」
遼子は首筋まで薔薇色に染めながら、羞恥のあまり遂に涙をこぼした。
「ほら、じゃあいつものようにやってみせろよ」
遼子が泣きながら足を開き、自分の襞へ指を延ばした。
生理前にどうしようもなく火照った時に、遼子はいつしか自分を慰める術を覚えていた。
ただ、それを誰かの前ですることなどないと思っていたのに―――。
熱を持つ頬を遼子の涙が濡らす。
遼子は必死で中指を動かし、いつも快感をもたらす敏感な粒を責め立てた。
しかし、遼子がいくら焦って指を動かしてもそこは渇いたままだ。
「上手く行かないようだな。手伝ってやるよ」
兄がバイブレーターを手に遼子に近づく。
遼子は思わず後ずさりした。

最終更新:2012年03月29日 20:23