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「すごくいい、すごいの、ああっ」
眼を閉じ、美鈴は自分だけの愉楽の世界へ没入しているようだった。
「ああ、あああっ、しろう、さん」
美鈴がここにはいない男の名を呼んだ。そう言ったことすら気付かぬ程、乱れ続けていた。

誰でも好きな名を呼べばいい。
俺も同じだ。ここにいない相手を抱いている。
俺たちがしていることは、粘膜を擦り合わせているだけだ。それだけのことだ。
心までは溶け合えない。

「いいっ、あんっ、いきそう、あっ」
美鈴の汗に光るからだが弓なりにそる。
洸至も背に走る快感から一気に引き抜くと、美鈴の腹に精を放った。
引き抜いた後の、美鈴の亀裂からはなおも蜜が滴り落ちていた。


身支度を終え、洸至の部屋を出る時美鈴が足を止めた。
「わたし、さっき誰かの名前呼んだ…?」
「さあ。俺も夢中だったから」
Tシャツを着ながら洸至が言った。
「…わたしたち、似たもの同士かもね」
「かもしれないな」
「…虚しい?」
美鈴が振り帰って洸至を流し見る。
「良かったよ。お互い、それでいいんじゃないか」
洸至が笑みを浮かべて言った。
「そうね。今日はおかげで良く眠れそうだわ」
「俺もだ…おやすみ」
「おやすみなさい」

洸至の部屋の中に籠った匂いが充満していた。
雄と雌の匂い。そこに美鈴の乾いた花のような匂いが混じっている。
換気するにも雨が強すぎて開けられそうもなかった。

朝、帰ってきた遼子はこの匂いの意味に気付くだろうか。
男を知らないはずの遼子にはこの匂いの意味はわからないはずだ。
それを教えるのは自分でありたいと思いつつ、兄としての意識がそれの邪魔をする。
もし、知っていたら。もし鷹藤がそれを教えていたら…。
昏く渦巻く思いが洸至を再び捉える。

洸至は雨の向こうにいる遼子を思った。
結局、束の間も忘れられなかった。ただ渇く想いがより深くなっただけだ。
きっと、隣の部屋の美鈴もそうだろう。
充たされたはずの躰に、虚ろな心を抱えて洸至は眼を閉じると、遼子の帰りを待った。





お目汚しすいません。
鳴海家居候時に兄をどう呼んでいたかわからないので、そこらへん適当です。すいません。
相棒Ⅱの特報を見て萌えあがった挙句こんなものが出来てしまいました。

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珍しいですが、エロエロな2人GJ!
最終更新:2010年11月08日 22:32