はだけた浴衣から露わになった白の下着の中に指を潜り込ませ、既にうるんだ亀裂に洸至は一気に指を埋め込んだ。
兄に抵抗する前に、遼子の躰を快楽が貫いた。
「はんっ」
洸至は妹の唇を舌で犯しながら、指で亀裂を掻き回す。
遼子の腕が洸至の躰を押すが、洸至の指が作り出す快楽に抵抗する意思を集中することができずに、ただただ
翻弄されていた。
洸至の胸を押す力が弱まるにつれ、遼子の太ももが無意識のうちに開き始める。
その様子を見てから、洸至が唇を離した。
だが、指は更なる激しさで水音を立てながら動かしたままだ。
「だめ…だめ…、んっ…こんなことしちゃ…」
涙を浮かべ、時折走る快楽に身を震わせがら遼子が拒否を示すように首を振る。
「のぼせて倒れたお前を介抱してただけだよ」
嘘ではない。いまはそこからかけ離れた行為になっているとはいえ、当初そのつもりだったのは確かだ。

「かい…ほうでこんなこと…し…ああああんっ」
洸至が話しかけながら、指を遼子の中で曲げた。躰が蕩けるポイントを過たず突いたようだった。
遼子は言葉にならず、最後は嬌声に変わっていく。
「俺のことが嫌いか?」
「はぁっ、はあああああっんんっ。す、好き!だけどきょうだ…いだから、お兄ちゃんとして好きだから、
こんなことしちゃ、ああああっん、だめっな…んっ」
指の付け根を叩きつけるようにして、抜き差しはじめると、遼子は快楽の為喉を晒す。
それでも健気に兄に訴えようとする妹がいじらしくて、洸至はもっと深い悦楽へ遼子を叩き落とすことにした。

「俺もお前が好きだよ。だから兄妹以上のことをお前にしてやりたいんだ」

妹の両手を片手で抑えながら、遼子の浴衣の帯を取った。浴衣がはだけ白の下着だけをつけた躰に、
行燈の形をライトから出される柔らかな光が淫靡な陰影をつける。
洸至の舌で散々弄ばれた乳房の頂きは遼子の意に反して屹立し、汗と唾液で濡れた肌が洸至を誘う。
その帯で妹の両手を頭の上で縛り上げると、今度は下着に手をかけた。

「湿ったままだと、風邪引くだろ?」
口調だけなら妹を気遣う兄のものだ。だがその眼は獲物を食らい尽くす捕食者の眼だった。
下着を剥ぎ取ると、妹の膝を開かせる。遼子も必死に抵抗しているが、すでに快楽にほだされたあとで、遼子の
意志よりも快楽を求める本能が主導権を握り始めていた。
洸至が軽く力を籠めると遼子膝がゆるゆると開く。

「ああ…」
遼子が絶望の声を上げた。
だが、洸至はその中に含まれた微かな期待にも気付いていた。
もうそこはすっかり濡れ、薄茶色のすぼまりにまで蜜が滴り、ライトの光を受けて叢がてらてらと輝いていた。

「濡れてるじゃないか。このままだと気持ち悪いだろ?きれいにしてやるから」
洸至の舌がそれを舐めとる。汗よりも塩気の少ないその体液を、丁寧に丁寧に舐めとり始めた。
亀裂の形をなぞり、硬さを増すクリトリスをそそのかしながら、漏れ出る蜜をすべて吸い取る。
「いやっ…だめぇ…」
戒められた両手で、遼子が洸至の頭を押そうとするが、洸至はその両手を左手で軽々と押しのけると、
臍のあたりで抑えつけた。


温泉街の夜の静寂の中、湿った音が部屋に響く。
抵抗していたはずの遼子からも荒い息が漏れる。遼子の膝に入れていた力が抜け始め、右手で抑える必要がなくなると
洸至は右手の指をまた亀裂に入れてやる。一気に二本、根元まで入れた。
「きゃっんんんんんっ…・」
遼子が軽く達したようだった。

「遼子、声、堪えなくてもいいぞ」
「いやっ…お兄ちゃん、もう…やめて」
洸至はこたえることをやめた。洸至は兄妹のくびきなど忘れさせる程の快楽で、妹の口を封じることにした。
洸至がクリトリスに軽く歯を立てる。

「きゃあああっ」
敏感になり過ぎた小さな粒に、大きすぎる刺激。間髪いれずに洸至が猛然と指を抜き差ししはじめた。
そのままクリトリス全体を唇で覆うと吸い続ける。そして舌でつつく。
泡を立てて蜜が飛び散る。吸いつき、跳ねる淫らな水の音。
切れ目のない悲鳴めいた啼き声を遼子があげる。
「やぁ、あああっ、ああああっ、いいいっ、いいいのぉ、いく、いっちゃう!」
付近の静寂を切り裂くように遼子が啼いた。
両手を戒められ、浴衣が肩にしか残っていない姿で遼子はしばしのけぞると、それから弛緩した。

「すごい姿だぞ…。もう、こっちも我慢できないんだ…」
遼子の太ももの間に身を入れ、遼子の上に洸至がのしかかる。
下着を下ろすと、洸至の猛りきったものが姿を現した。遼子のとば口にそれが当たる。
「誰にも許されないよ…こんなこと」
蕩け切り、力が入らない状態ながら、遼子は最後の抵抗をする。
「許されなくたっていい。俺はお前と秘密を分けあえて嬉しいよ…」

「だめ…」
遼子が眼をそらし、顔を横に向けた。
「俺だけの秘密だったんだ…」
遼子の頬に洸至が額をあてた。
「ずっと…ずっと好きだった…遼子、この秘密…少しだけでも分け合ってくれ」
囁く洸至の声に嘘はなかった。
遼子の瞳が揺れる。
ただ躰の欲望だけではなく、洸至がずっとしまっていた想い。それが遼子の心も揺らした。
「…秘密…だよ。二人だけの」
戒められた両手のまま、遼子が洸至の頬を包む。
洸至は、今度は優しく遼子と唇を重ねた。
同時に洸至自身を遼子の亀裂にあてがうと、奥深くへ埋めはじめる。

「はあっ…おおきい…」
「きつくて熱いよ…遼子」
せり上がる快楽に震える妹の唇を貪りながら、洸至はゆっくりと奥へ奥へ自分自身を送っていく。

「あああっ」
あまりの快楽に、遼子が眼を閉じ吐息を漏らす。
付け根まで自身を送り込んだ後、洸至は動きを止め遼子を抱きしめた。

「全部入った…すごくきつくて気持ちいいよ」
「しちゃいけないことなのに…どうしよう…気持ち良すぎておかしくなりそう…」
「おかしくなろう、二人で」
ゆっくりと抜き差しを始める。たゆたう波のようにゆったりと二人の躰が揺れる。

最終更新:2010年12月24日 06:54