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「お兄さんに知られちゃうかな…」

ブラジャーをはずし、上へずらすと、既に固くなった乳房の先端がこすれたのか、遼子が甘い声を出した。
「あんっ…。お、お兄ちゃんには編集部の女の子と飲んでるって…んっいやっ」

軽くひと撫でしただけで、ひどく感じているようだ。
薬の効き目に片山はほくそ笑んだ。

「いやって言ってるのに、すごく、固くなってる」
まだまだ夜は長いというのに、すでに遼子の息は荒い。
先端に吐息をかけると、遼子は声を出して反応した。
やわらかな乳房に吸いつく。
だが、先端だけは存在を忘れたように唇も指も触れず、乳房を手のひらで揉みしだき、
舌で撫でまわすだけにした。

「ん、…あ、か、片山さん」
「どうしました」
「お願い…」
「何です」
「やめて…」
「やめてもいいですけど、本当にいいんですか」
「…」
「言えないんじゃ、わからないなあ」
少し間が空いた。

乳房を揉みしだかれながら、遼子はもどかしそうに体をくねらせ続けている。
決定的な何かを求めて、片山を見つめた。
「…わたし、おかしい、どうしよう」
消え入りそうな声だった。
「遼子さん、すごく、かわいいですよ」
顔を赤らめ背けた遼子の頬にキスをすると、片山は乳房の先端に吸いついた。
鼓膜を犯すように卑猥な音を立てて吸った。
同時に、空いている方の先端を指で強く転がす。

「あああああああ」
薬で押し広げられた感覚と、引き延ばされた快楽が遼子に一気に押し寄せた。

「まだ、胸しか触ってないんですよ…。楽しみだな、遼子さんがこれからどうなるか」
唾液と汗で遼子の胸は濡れて光っている。
荒い息と、あえぎ声と片山が立てる湿った音が部屋に響き渡る。
片山は胸に吸いつきながら、遼子の下着に手を伸ばす。
向こう側が透けて見えるほど、股の部分が濡れていた。その部分からは濃厚な雌の匂いが漂う。
下着の上からそこに触れた。

「だめっ」
「遼子さん、だめならここでやめますけど。そしたら、この濡れた下着をはいて遼子さん
帰ることになりますよ」
「やめて…そんなこと言わないで」
「じゃあ、続けて欲しかったら、そう言ってください。わたしの…に触ってくださいって」
卑猥な言葉を遼子の耳元で囁いた。
「片山さん…」
暗闇の中、遼子の眼が濡れて光っている。せつなげに喘ぎながら、片山を見つめた。


「言えない?」
片山の胸の中で、遼子が軽く首を振った。
「そうかあ」
最も敏感な部分にあたるように下着の股の部分を引っ張ると、股間に食い込ませる。
「ひゃっ」
「こんな下着穿いて帰るんじゃ、帰りに痴漢にあっちゃうかもしれませんよ。
 だって、すごくいやらしい匂いしてますから。お兄さんも驚いちゃいますよきっと」
「やめ…て、そんなこと言わないで」
薬のせいで、こらえるのもつらいはずなのに、遼子は最後に残った理性のか細い糸に
まだ縋りついているようだ。

指二本で亀裂をなぞる。だが、もっとも敏感な部分から巧妙に指をずらしたままだ。
下着の上から往復するだけなのに、下着から溢れ出たものが太ももから垂れ、シーツに零れ落ちた。
何かを催促するよう遼子の腰は本人の意思を離れて片山の腕に押し付けられ、くねっていた。

「遼子さんの体の方が正直だなあ」
「んんっ…」
「遼子さんの許しもなく触れないから、こうするしかないんですよ。俺だってつらいんです」
そう言うと、親指で遼子の最も敏感な場所を軽く、あくまでも軽く撫でた。

「いゃっ、あっ」
悲鳴にも近い声をあげ、遼子がのけぞる。
薬の効力は全身のすみずみにまで行きわたり、軽く触れただけで脳が痺れるような
快楽が走るはずだ。

「ほら、欲しいでしょ。言って。ちゃんと言ってくれれば」

またそこに触れる。羽根で撫でるような優しさで。
それはもどかしさを募らせるだけで、遼子が求める刺激からは程遠いはずだった。
何かに耐えるように、遼子の腕に力が込められる。
片山は舌を遼子の耳に這わせ、その汗を味わう。

「言って」
片山がささやくが、遼子はまたも小さく首を振った。
もう理性だって蕩けてなくなりそうなくせに、なんで堪えられる。
片山だって、自身が堪えられないほどたぎっているというのに。

「片山さん、…いつもと違う人みたい…。そんなに、悲しいの、彼女が遠くなるのが。
まるで怒ってる…みたい」

押し寄せる波に耐えながら、遼子が潤みきった眼で悲しげに片山を見た。
片山の中で何かが弾けた。
遼子の下着を剥ぎ取ると、いきなり指を遼子の中に突きいれた。

「ああああんっっ」
叩きつけるように指を動かし、根元まで突きいれるたびに、遼子の敏感な部分をも
押しつぶすように嬲る。
「んっふっ」
ここまで来てどうして俺のことを思いやる。
雌になれよ。堕ちてくれよ。
指を増やす。叩きつけた指の付け根に泡が出るほど溢れ出ている。

「あっ、あんっ」

あんたの兄さんが知らないところで、堕としたいんだ。
自分から体をすりよせ、快楽を督促するような女だと証明したかった。
片山の指で遼子は乱れ続けているが、時折せつなげに片山を流し見る。

まるで憐れむように。

薬でおかしくなってるはずのあんたが、どうしてそんな顔をして俺を見る。
――――だったら、啼かせてやるさ。
理性が弾け飛ぶくらい啼かせてやるさ。

「きゃああああああんっ」
激しく出し入れする指を軽く曲げ、内壁をこする。
何度か位置を変えながら出し入れするうちに、遼子が堪え切れなくなる一点を見つけた。

「ここでしょ」
「あ…あふっ…、っんんんんんっ」
眉をひそめ、愉楽に溺れそうになる自分を堰き止めようとする表情は逆に片山を猛らせる。
「ここなんだ」
片山の手から滴り落ちるほど、遼子の中から溢れ出て来る。
「シーツが汚れるくらい濡れてますよ」
「いや、片山さん、あんっ…ふっ、いいっ、いいっ、…いやっ、いきそう!」
「見ててあげるから、遼子さん、いってよ」
遼子を追いこむようにそこを攻め立てる。

「あ…ああああ、いいっ、いくっ」
遼子はのけぞると、軽く震えそれから崩れ落ちた。
眼は開いているが、ぼんやりとしてどこを見ているのか定まらない様子でいる。
四肢を投げ出し、肩で息をしながら、まだ余韻の中にいるのか身動きがとれないようだった。

「遼子さん、気持ち良かった?すっごい感じてたみたいですね。
じゃ、これ入れたらどうなっちゃうのかな」
「えっ…?」
片山が遼子の太ももを押し開くが、抵抗しようにも力が入らないらしく、なすがままだ。
太ももの間に腰を入れあてがう。
「いや…」
口ではそう言ってるが、手を添えなくてもいいくらいに潤みきり、そこは誘うように
開いていた。

「さっきからそればっかり。だけど」
片山が一気に遼子に押し入ると、またも大きくのけぞった。
「んんっ…あああっ」
指とは違う質量が内壁を擦り、片山が散々荒らして快楽を引き起こした部分をまたも刺激する。
「簡単に入っちゃいましたよ。欲しかったんでしょ。もっと気持ちよくしてあげますよ」
「いやっ、だめよ片山さ…あっ、…あああんっ」
片山が軽く腰を動かしただけで、大きく乱れ啼く。

腰を引き、打ち付け、根元を抉る様に突きあげる。
そのたびに合わせた部分は卑猥極まりない湿った音と破裂音を立てている。
普段の遼子なら頬を赤らめ恥ずかしがるであろう音も、もう耳に入らないようだ。
遼子は面白いように乱れた。
理性は遠くへ追いやられ、本能だけで乱れ狂っていた。
腕を投げ出し、腰を片山に合わせて動かしている。
片山は全身で遼子を味わい、遼子が作り出す快楽に身を任せ、そして遼子に快楽を与えた。

啼かせて乱れさせながら、この上なく一つに溶け合いながら、片山は飢餓感にも似た
想いに駆られていた。
あの眼で、さっきのあの眼で自分を見て欲しかった。
薬を使って雌に引きずり落としながら、兄の横で微笑んでいるいつもの遼子を片山は求めていた。

最終更新:2010年11月08日 20:09