「痛かったら、俺の背中に爪立てていいから」
鷹藤の手が遼子の頬を壊れものを扱うように優しくさすった。
「えっ?」
遼子が顔をあげると、鷹藤が遼子の額に浮かんだ汗を舐めとる。
「俺ばっかり気持ちいい思いして、ごめんな。だから俺にも少し痛みを分けてくれよ。それぐらい受けるから」
「…ありがとう」
遼子は、鷹藤の背に爪を立てる気にはならなかった。
その優しさだけで、この痛みを堪えられそうだったから。
鷹藤が遼子の肉を掻き分けながら進むうちに、遼子の躰を走る痛みが鋭いものから、鈍い痛みへと質が変わって
いく。
鷹藤の腰と遼子の太ももの付け根が密着した。
「奥まで入ったよ…。やっと、あんたとひとつになれた」
鷹藤が遼子に口づけた。
「どう?我慢できそう」
顔にかかる遼子の髪を梳きながら鷹藤が聞いた。
「うん…。鷹藤君こそもう我慢できないんじゃない?ちょっと腰が動いてる」
眉間に皺をよせながら、遼子は泣き笑いに近い表情を浮かべた。
「ばれた?」
鷹藤も遼子を見つめ微笑んだ。
「じゃ、動くから、もうちょっと我慢してくれるか」
少し辛そうな顔してから、鷹藤が動き始めた。遼子を思いやって、鷹藤の胸も痛んでいるのかもしれない。
「悪いなんて思わないで、わたしで気持ち良くなって。それでわたし、嬉しいから」
鷹藤の顎を遼子の白く細い指が撫でる。指に当たる髭の感触が心地よかった。
「ああ」
鷹藤が躰を起し、遼子の手に自分の手を重ねて指を絡めると再び動き始めた。
「くっ…」
遼子の痛みの声を聞きつつも、鷹藤が腰の動きを速める。
遼子を思いやる心よりも、男としての本能に流されているのかもしれない。さっきまでの動きとは違い、遼子を
征服するような動物的な動きに変わっている。
うっすらと汗が浮いた鷹藤の躰から雄の匂いがした。
鷹藤のその荒々しい動きに遼子も最初は酷い痛みを感じていたが、いまは苦痛だけではない。
敏感な粒を弄ばれていたのときに感じたものとは別種の悦びが、鷹藤と繋がったところから拡がっている。
「あっ…」
「もう少しだから」
鷹藤が遼子と唇を重ねる。
「んっ…んんんっ」
貪るように口づけながら、鷹藤が腰を激しく打ち付ける。
痛みのために止まりかけた蜜が、二人の合わせ目から溢れていた。
「や…あ…あん…あ…あ…」
明らかに、痛みからではない声が遼子からあがる。
「あんた締めすぎ…すぐにいきそうだ」
「あ…いい…いいの…」
喉を晒しのけぞり始めた遼子を鷹藤がきつく抱きしめると、遼子もしがみつくようにして手を廻す。
「駄目だ…」
鷹藤が微かに腰を振るわせると、力を抜いて遼子の上に身を投げ出した。
ベッドのヘッドボードに上半身を持たれかけながら、鷹藤がミネラルウォーターを喉を鳴らして飲んでいた。
まだ遼子はけだるさに包まれ、鷹藤の隣でベッドに横たわっている。
「あんたも水飲む?」
「ん…まだいい」
「疲れたんなら、口移しで飲ませてやってもいいんだぜ」
鷹藤が笑みを浮かべて遼子の頬を撫でた。
「もう…!」
「そんなことして、またしたくなっても困るもんな。ゴムねえし」
鷹藤がミネラルウォーターをベッドサイドテーブルに置いた。
「ねえ、あれいつも持ち歩いてるの」
鷹藤の動きが止まる。
「あれって?」
「あれよ」
察してくれない鷹藤を遼子が横目で睨む。
「あれ?」
「さっきの…コンドーム!」
「ああ、あれね」
「だから、いつも持ち歩いてるの?」
「別に…。この間友達と飲んだ時にもらったんだよ」
「それから取材の時でも持ち歩いてたんだ。隙あればって思ってたのね。そういうことしか考えてないんだ」
遼子が鷹藤に背を向け、毛布をかぶった。
「なんでそうなるんだよ!お、俺だって久しぶりに」
「あ。久しぶりだったんだ」
遼子が毛布から眼だけを出し、にやけ顔で隣の相棒を見る。
「それよりさ、あんた俺からかってる暇があったら、記事どうするか考えたらどうなんだよ」
「え?」
「え、じゃねえし。で、どうすんの?『グラン・バスト』飲んだら彼氏が出来て、処女喪失もできました、
ってそのまんま書くのかよ。俺はカメラマン某にしてくれれば別にいいけどさ」
「しょ、処女喪失って…!史郎ちゃんと昔一夜過ごしたこともあったのよ」
「あの時はなんにもなかったって遠山さんは言ってたぜ。ベッドであんたに勝手に寝られてすげえ迷惑したって。
じゃあさ、あんたが処女じゃなかったら、このシーツに付いた赤い染みなんなんだよ」
「え…!あ…」
遼子がシーツの染みに気付いて、慌ててかけ布団で見えないように隠した。
その様子を見て鷹藤が眼を細める。
「今日あったこと、そのまま記事にしたら怪しげな通販の売り文句そのままだな。私はこれで彼氏が出来ましたって」
「ど、どうしよう…」
「朝まで時間があるから、ゆっくり考えてろって。早く考えられたら、ご褒美やるから」
鷹藤の言葉を遼子は最後まで聞いていないようだ。
ベッドサイドテーブルからメモ帳を手に取ると、ぶつぶつ独り言をいいながらどうやって記事をまとめるか考え
始めていた。
寝乱れた髪もそのままに、ほんのりと頬を紅潮させたまま、真剣に考えこむ遼子の横顔を鷹藤が盗み見る。
いままで皆無に等しかった色気が遼子から漂っていた。
「いくら編集部のみんなに隠しても、きっとバレバレだな、こりゃ」
「もう、静かにしてよ」
「ゴムなしでどうするかな…」
集中した遼子に、鷹藤の呟きが耳に入った様子もない。
遼子が記事に集中している間、鷹藤は遼子が記事を考えたあとのご褒美の中身を考えひとりにやついていた。
お目汚し失礼しました。相変わらず長くてすいません。
ピュアピュアな雰囲気を引き摺っているのでエロくないかも。すいません。
で、書いているうちにお兄ちゃんがカレー作りながらエロいことを考えて実行する話を思いついた。
そのうち投下します。
ぐっじょおぶ!
お初モノは良いですねぇ。
さらに遼子の処女な反応がいちいちツボですた。
お兄ちゃんのカレープレイ(?)も期待してます!
最終更新:2011年05月07日 18:00