「ここはもう思い出したみたいだけど」
鷹藤が脚の付け根に指を這わせ、そこに滴る蜜を指に採ると、遼子に指を見せた。
暗がりでもわかるほど、てらてらと鷹藤の指は濡れていた。
「…やだ」
「でもすごいよ、ここ。これから起こることわかってるんだな」
鷹藤が中指でそこを叩くようにすると、水音が跳ねまわり、遼子の耳を打つ。
「すぐ入っちゃいそうなくらいだ。誘ってるよ。あんたの体は」
初めてのことを憶えてもらえなかったせいなのか、鷹藤は言葉でも遼子を責め立てる。
「違うの。鷹藤君が」
いきなり自分の体に指が侵入してきた感覚に、遼子の体がのけぞった。
「あぁぁあんっ」
鷹藤は指を抜き差ししながら、親指で遼子の最も敏感な部分を軽く撫でる。
もう反駁の声をあげることもできない。
息苦しいくらいの快感に遼子は襲われながら、鷹藤の舌が徐々に、遼子のへその方へと
動いていくのも感じていた。
「鷹藤君…!」
鷹藤が遼子の草むらに口づける。
遼子の左足を抱えると、鷹藤は自分の肩に乗せた。
「駄目、こんなところ駄目よ」
鷹藤は遼子の哀願を無言で拒否した。
片手で遼子太ももを押さえつけながら、鷹藤が口を近づけようとした時、遼子の両手が
その部分を覆い隠そうとする。
その手をひとつひとつを鷹藤が手に取り、外した。
「駄目じゃない。現にあんたはさっき俺にさせた。それですごく悶えてた。ただあんたが憶えてないだけ」
「…嘘。わたし、こんな恥ずかしいことさせたりしないわよ」
「酒飲んでするのも悪くないのかもな。少なくとも、今の数倍はいやらしい女だったから」
遼子の両手を太ももの横でベッドに沈めるようにして抑え込むと、遼子の脚の付け根に
顔を近づけた。
こんなところに鷹藤の、息を熱を舌を感じていることが信じられなかった。
当惑と羞恥に遼子が襲われた時、鷹藤の唇が遼子の敏感な部分を覆い、その形をつまびらかに
するように舌が這い始めた。
襞の一枚一枚を押し開き、なぞり、吸いあげる。
「鷹…藤君…だ…め、んっ」
淫らな水音が部屋に充ち、耳を犯すその音のあまりの恥ずかしさに、遼子は消えたくなっていた。
だが消えることを許さぬ程の快楽が、まさにそこから遼子の全身へと拡がっている。
水音が、はしたなく啜りあげるような音に変わった時、遼子が出す声の質も、ひときわ甲高い泣き声
めいたものに変わっていた。
「こうして」
「ぁあんっ」
鷹藤の声が耳に入らないように、遼子は悶え続けている。
「ここも」
「…あ…いやっ」
太ももにキスをすると、鷹藤が遼子の中へ舌を押しこむ。
「それからここも。俺が触ったんだ」
暫くなぶった後、それからまた強く舐めあげる。
「あ…あ…、んんんんっ」
手を離しても、遼子はもうそこを隠すことはしなかった。
汗によりなまめかしく光らせた体をくねらせながら、我を忘れて鷹藤との行為に没頭していた。
鷹藤はそこに指を入れると、それから最も敏感な部分を啜りながら激しく抜き差しさせ始めた。
「あ、やぁあああんっ」
遼子はシーツを握りしめ、ただその感覚の虜となっていた。
その様子を見た鷹藤が遼子を追いこむ。
走る様な水音が部屋を支配する。
「あ、あぁ、あぁ、あぁああんっ」
遼子が叫び声をあげ、形の整った脚をぴんと張り、体を反らせた。
それから静かになった。
「どう」
荒い息をしてぼんやりとしていた遼子が、その声でようやく我に帰ったようだった。
「すごく…気持ち良かった…」
潤みきった遼子の眼が鷹藤を捉えた。
「いいよ、もう思い出さなくても」
遼子の細い体を抱きしめ囁いた。
「だから今からすること、全部憶えててくれよな」
鷹藤は遼子の首に、頬にキスを降らせる。
「あっ、忘れないっ…ごめんねさっき」
「これからあんたとたくさんする予定だから。これからずっと…」
「うん…」
鷹藤が遼子を横向きにさせ、その片足を肩に乗せると、そのまま遼子に押し入っていった。
「…っぅん」
先ほどあまりに声を出し過ぎたのが恥ずかしいのか、遼子は唇を噛んで、堪えていた。
しかし喉の奥から甘い声が漏れ出るのまでは隠せない。
恥じらう様子が可愛くて、鷹藤は微笑んだ。
そのまま腰を送ると、お互いの足の付け根を押し当てるように密着した。
「わかる…?全部入ってるの」
遼子が微かにうなずいた。
鷹藤が体を動かし始めると、遼子が恥じらっても体は正直に反応していた。
腰を沈めながら、先ほど舌で散々弄んだ、遼子の最も敏感な部分も指で責め立てる。
「駄目…そこ触ったら…いやっ」
白い喉をさらし、二人で揺れ重なるリズムに溺れているように見える遼子が、せつなそうに鷹藤を見た。
「鷹藤君、怖いの、鷹藤君が見えないと怖いの」
鷹藤へ向け遼子が中空に手を伸ばす。
鷹藤がその手を掴み抱き寄せた。
「くぅっ…」
つながったまま位置が変わることがまた違う快感を引き起こすのか、遼子は眼を閉じ
眉をひそめてそれに耐えていた。
その遼子に鷹藤がキスをした。
遼子が眼を開け、鷹藤を見る。
「好き…」
「うん」
正常位と呼ばれる形になると、鷹藤がまたゆっくりと動き始めた。
その顔を、遼子の手が包む。
「鷹藤君の顔見ていたいの…」
「うん…」
「好きなの。見えないと怖いの…」
「ああ…。俺も好きだ」
繋がったまま、鷹藤はまた貪るようにキスをする。
「お願い離れないで。ひとりにしないで」
「大丈夫。離れないし、離さない」
最終更新:2010年11月08日 21:49