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「た、鷹藤君こそ何してんのよ!」
「…自分の部屋に帰ってきて何で怒られるんだよ」
鷹藤が不満そうに言いながら靴を脱いだ。
「いい匂いするんだけど。あ、あんたの新しい入浴剤の匂いか。じゃ、俺も風呂入るかな…」
「ちょ、ちょっと待ってよ。帰ってきてすぐお風呂って不自然じゃない」
「はあ?」
ジャケットを脱ぎながら、鷹藤が首を傾げた。
「他の女の人と飲んできて、それで盛り上がってホテル行ったから、証拠隠滅のためにすぐお風呂に入って
 シャンプーの匂いの違いとか誤魔化そうっていうのね」
「なんだよそれ。もしかして俺の浮気疑ってんの?」
鷹藤が怪訝そうな顔をしながら、遼子の傍にやってきた。

「だ、だっていつもこんなに遅い時間にならないし、ずっとファンだった女優さんと一緒だったら」
「んなわけねえだろうが。中原さんに連れられて2次会まで行かされたけど、ずっと普通に話してただけだって」
鷹藤が語気を強めて言った。
「でも、きれいな女の人の隣で飲んでたんでしょ。中原さんの女の子連れの飲み会は盛り上がるって美鈴さんが」
「…たまに離れて仕事してみると面白いもんだな。あんたもしかして俺の取材相手に焼いてる?」
バスタオルを巻いた遼子の腰に鷹藤が両手を廻し抱き寄せた。
そこに怒りはなく、心なしか嬉しそうな顔で遼子の顔を覗きこんでいる。
「焼いてなんか…」
「こんなにいい匂いさせて…。今日のあんたすごくきれいに見えるよ」
「誤魔化さないで」
「これ以上、説明することなんかないって。俺はただ飲んでいただけなんだから。言葉で説明してもわからなさ
 そうなら、どうすればあんたはわかってくれるんだよ?」

外から帰って来たばかりの鷹藤の冷たい手が遼子の頬を包み、そしてそっと口づけをした。
「これでどう?」
鷹藤が勝利を確信したかのように微笑む。
すぐに離された鷹藤のやわらかく冷たい唇が恋しくて、背伸びをすると今度は遼子から口づけた。
この感触を、鷹藤の温もりを誰にも取られたくなくて、鷹藤の首をきつく抱いて唇を押し付ける。

「もっと…」
かき抱いた鷹藤の耳元で遼子は囁いた。
「…いいよ。あんたが厭っていうまでわからせてやるからさ」

また唇が重なる。久しぶりの鷹藤の舌の感触だった。想いを分けあうような深い口づけをゆっくりとしながら、
鷹藤が遼子の冷たくなりかけた肌を指先で撫でる。それだけで遼子の吐息が熱くなる。
鷹藤が遼子をベッドに横たえると、バスタオルの端を手に取り、そっとそれを開いた。
遼子の肌がまとった、美鈴の入浴剤の香りが部屋じゅうに広がる。
鷹藤の両手がゆっくりと遼子の躰のラインを下から上へ辿る。
「俺の手、冷たい?」
「大丈夫…」
鷹藤の掌が遼子の柔らかな乳房をつつむとゆっくりと揉み始めた。

「たった何週間かしてなかっただけなのに、俺、すげえ緊張してる」
鷹藤が照れたように笑う。鷹藤の指が冷たいのは緊張のせいもあるのか。
お互い見つめ合って、くすりと笑った。

「童貞の気分だよ、まるで」 
外気にさらされ冷えた遼子の乳房の先を鷹藤の唇が捉えた。
冷たい唇に対して、温かな口内が遼子の蕾を包み、柔らかく濡れた舌先が先端を撫でた。
「んっ…」
甘美な疼きが遼子の胸の奥に広がる。愛しさと快楽とが混ざり合い、吐息になって遼子の唇から漏れた。
鷹藤の唇が触れていない方は、冷たい手が揉みながら、親指で乳房の先をそそのかし続けている。
「あ…」
吐息から小さな声へ。遼子の唇から紡がれる音が変わる。
遼子が鷹藤の肩をぎゅっと掴んだ。
「感じてる…?」
鷹藤が耳たぶに息がかかるほどの近さで囁く。

「久しぶりだから…すごく…感じちゃうの…」
鷹藤の唇を乞うように遼子が顔を寄せた。鷹藤もそれに応えてすぐに唇を重ねる。
舌を絡ませながら、鷹藤の手が遼子の臍から下へと伸びていく。
鷹藤の指が早く欲しくて、遼子は鷹藤を急かすように激しく口づけていた。
待ちかねた感触が遼子のそこに訪れた。心地よさに遼子の息が思わず止まる。
鷹藤が中指で楽器を弾くように濡れた泉を叩くと、溢れた蜜がはしたない音を立てた。
「びしょびしょだよ、あんたのここ」
鷹藤が意地悪く微笑む。

すぐに鷹藤の指が遼子の中に潜り込んできた。
「ああぁ…」
熱く潤む遼子の襞の奥まで指を入れると、音を立てながら抜き差しし始めた。
「聞える?あんたすごい音出してる」
鷹藤は遼子のどこを突けば蕩けるか知り尽くした指の動きで遼子を翻弄する。
「いやっ」
濡れた音が部屋中に響く。遼子が否定しても、己の秘所が立てる音が全てを証明していた。
「もっとほしいだろ」
激しく指を叩きつけながら、乳房へ、鳩尾へ、臍へ、腰骨へ、鷹藤の唇が遼子の躰を旅していく。
その旅の終点―――唇が遼子のクリトリスに触れた。
「きゃああああんっ」
熱い唇が激しく吸い始めると、遼子の頭の中が一瞬白熱する。

抜き差しされる指と、鷹藤の唇がもたらすあまりの快楽から逃れるように遼子の腰が浮いた。
それでも、鷹藤の唇も指も遼子を責めることを止めない。
「いやっ、ああん…」
鷹藤が少しずつ角度を変えながら指をねじ込む。
抜き差しされるたびに、泡を立てて蜜が飛び散った。
「いい、いく…あんっ」
鷹藤の指が襞の奥を擦り、快楽を引き起こしていく。
花芯に吸いつく唇が、遼子を快楽の果てに追い込んでいく。
腰のあたりにある鷹藤の頭を遼子が抱いた。
「駄目、ああっ、鷹藤くっ…」
あとは言葉にならなかった。
花芯をひときわ強く吸われた時、遼子の躰に痺れるような快楽が走った。
遼子が細く締まった太ももを震わせると、汗で光る白い喉を晒し崩れ落ちた。


達して麻痺したようになった遼子を見下ろしながら、鷹藤が服を脱ぎ始めた。
「明日も仕事だけど…今日はそう簡単に終われなさそうだな、お互い」
情欲に塗れた行為をしているはずなのに、鷹藤の笑顔には少年のような純真さがあった。
それを見た遼子の胸の奥が切ない音を立てた。
気だるい躰を遼子が起すと、屹立した鷹藤自身へ手を伸ばす。
躰が、心が、芯から鷹藤を求めていた。

「今度は私が気持ち良くしてあげるね…」
鷹藤の少し濡れた亀頭を口に含む。
ちゅぷっ…と音を立てて吸いたてると、鷹藤が息を呑んだ。
そこはほんのり潮の味がした。
遼子が唇を大胆に開くと、喉の奥まで鷹藤自身を受け入れる。首を振りながら、ゆっくりとすぼめた唇で扱く。
裏筋をじっくりと舐めあげ、亀頭の先の柔らかな部分を舌で弄ぶ。
鷹藤の快楽に同調するように、遼子も腰を揺らしていた。
血管が浮き出るほど猛る鷹藤自身を舌で、唇でやさしく宥めるように愛撫しつづける遼子の頬を鷹藤の手が包む。
その手はもう冷えていなかった。

「ふっ…」
遼子の肩に置かれたもう片方の鷹藤の手に力がこめられる。
遼子が唇を離し、鷹藤を見上げた。

「気持ちいい…?」
「ああ、しばらくぶりのせいかな、今日のあんたはすごいよ」
「鷹藤君に喜んで欲しいの…だから」
遼子が身を起すと、乳房で鷹藤自身を挟んだ。
「えっ?あっ…あんた、これって」
「は、恥ずかしいから見ないでっ」
先ほどまで眉をひそめ腰を振りながら男のものを咥えていたくせに、いきなり恥じらう遼子に鷹藤が噴き出した。
「見ないでって、こういうのは見て楽しむものだし」
「じゃ、じゃあ黙ってよ!一生懸命やるんだから!」
顔だけではなく、全身も桃色に染めながら遼子が柔らかな乳房で鷹藤を包む。

「んっ…」
唇とも、遼子の内奥とも違う快美感に堪え切れず、鷹藤が歯と歯の間から吐息ともつかない呻きを漏らした。
「だから黙ってってば!」
胸を寄せ、挟みながら乳房で鷹藤を扱きあげる。だが遼子が想像したよりも滑りが良くない。
もっと、もっと鷹藤君を気持ちよくさせたいのに…。
「ああ、やっぱりローションが無いと駄目なのかな…」
眉をひそめ遼子が哀しげにつぶやいた時だった。
「ローションの代わりならたくさんあるだろ」
「きゃっ」
鷹藤が遼子の股の間に手を入れると、後ろのすぼまりから亀裂、花芯を押しつぶすようにして手を滑らせた。
鷹藤の掌が遼子の蜜でねっとりと濡れる。その蜜を鷹藤は遼子の乳房の間に塗りたくった。

「天然のローション。続き…してくれる?」
「うん…」
蜜で潤い、滑りの良くなった胸の谷間で再び遼子が鷹藤を包んだ。
ぬぷ、ぬぷ…乳房を濡らす蜜の淫らな音と、乳房の間から顔を出した鷹藤の亀頭を咥える遼子の唇の音が部屋に
響く。
「…っ、…すごい眺め」
遼子の胸の谷間で鷹藤の先走りと遼子の蜜が絡みあう。
そこから立つ雄と雌の匂いと、入浴剤の乾いた花のような残り香が混ざり合い鷹藤の脳髄を甘く痺れさせた。
「言わないで…」
遼子の耳が桃色を通り越して赤くなる。
女が恥じらいながら、淫らな行為に耽る様がいかに男の欲望をかきたてているか気付かぬまま、遼子は必死に
鷹藤を扱く。
「駄目だもう…」
男の本能を刺激する香と光景に酔い、陶然とした声で鷹藤が言った。
「駄目…?」
「我慢できないってこと」
鷹藤が遼子を押し倒した。ベッドに横たわる遼子の上に鷹藤が躰を重ねる。
鷹藤が腰のものを遼子の脚の付け根にすりつけた。

「あんたもこれ、欲しいだろ?」
「うん…」
鷹藤が遼子の脚を開いた。鷹藤自身を胸で扱いていた時にもずっと溢れ続けていた蜜が、太ももから膝の
あたりまで濡らし、遼子の足をぬめぬめと光らせていた。
その中央で桃色の襞が鷹藤を誘うように微かに開く。
そこにあてがうと、鷹藤はゆっくりと自身を沈め始めた。

「や…あっ、いいっ…」
柔肉を押し開きながら、鷹藤の熱が遼子を埋めていく。
「あんたのなか、すごく熱い…」
遼子の太ももの付け根と、鷹藤の腰が隙間なく密着した。
「ねえ…鷹藤君…」
遼子の手が鷹藤の顔を引き寄せると、二人は唇を重ねた。
離れがたい思いを示すように、熱を分けあいながら舌を絡める。
「少し…動かないで…」
せつなそうに瞼を震わせながら遼子が囁く。

最終更新:2011年02月10日 19:09