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遼子が両手を押さえる鷹藤の方を見た。
鷹藤はダイニングチェアに座り、無表情で遼子と洸至のことを見つめていた。
「鷹藤君…そんな眼で見ないで…!」
鷹藤は何も言わずにただ遼子を見つめ返すだけだった。

その間も兄の愛撫は続く。
もうブラウスのボタンは全て外され、その下のブラが露わになっている。
ブラの上から先端を撫でまわしながら洸至が囁いた。
「固くなってきたな…」
首筋から唇を離した兄が、遼子の様子を見下ろしながら言った。
「やっ…お兄ちゃん…こんなことやめて!」
返事はない。
その代わり先端だけへの愛撫が、乳房全体への愛撫へと変わる。
ブラのホックをはずし、外気へと解放された乳房を洸至がゆっくりと揉みあげる。
「兄妹なのよ!いつもお兄ちゃん私の事守ってくれたじゃない。それなのに…!やっ」
妹の白肌の上に咲く固く屹立した蕾を洸至は唇に含んだ。
ダイニングにちゅぱ…ちゅぱ…と赤子が立てるような音が響く。

「どうして…あっ…どうしてなの!」
抗い、理由を問いながら遼子の吐息は更に荒さを増す。
汗で艶めかしく光る躰をくねらせ、遼子は精一杯の抵抗を示そうとした。
「それで嫌がってるつもりか?あんた自分の腰が揺れているのに気付いてないんだな…」
鷹藤らしくない平板な声音だった。
そこに感情がないことに気付いて、遼子は泣きたくなる。
「鷹藤君…どうして、なんでこんなことになったの…教えて…お願いよ…あんっ」
愛撫されながら遼子が訴える。
「理由はあんたが一番わかってるだろ」
鷹藤が遼子に顔を近づけた。

「守られることに慣れて、守る側がどんな思いでいたか気付かないふりをした罰さ」
「一体何の…」
「それすら気付いていなかったなんて言う気じゃないよな」
鷹藤の声にようやく感情が滲む。
その声に込められたのは明らかな失望だった。

「答えなんぞわからなくてもなくてもいいさ。今は遠山からお前を取り戻せればそれでいい」
洸至が耳たぶに吐息がかかる程近くで囁いた。
「きゃっ」
洸至が遼子の耳を舌で撫で上げながら、スカート中へ手を入れる。
「遼子の肌は本当に柔らかいな。ずっと一緒に居たのに知らなかったよ」
「やんっ!」
洸至は中指で遼子の太股をしばらく愛撫しつづけた。
触れるか触れないかの動きで、遼子の渇望をかきたてる。

「だめ…だめ…」
繰り返される拒絶の言葉は、兄へというより自分へ向けられたものに変わり始めていた。
求めてはいけない快楽を、もっと深い悦楽を求め始めた自分への戒め。
しかしそのか細い戒めの鎖は渇望の前にもう千切れそうだ。

「んっ…」
拒絶を紡ぐ遼子の唇を洸至の唇が封じた。
腕を戒められたままの遼子の細い腰に手を廻し二人の躰を密着させながら、洸至は深く口づけた。
兄の柔らかな舌を遼子の舌が迎え入れる。
もう戒めなど意味をなさなかった。
封じられていた欲望が遼子を満たし、ただ眼の前の男を貪りたいと思っていた。

激しく舌を絡ませながら、洸至が遼子のスカートを掻きあげ下着を露わにした。
「あんっ…」
洸至は躊躇することなく指を下着の奥に潜り込ませる。
「嫌がっていたくせに、濡れまくっているじゃないか」
叢を撫でてやると、遼子の吐息が一段と荒さを増した。
「言わないで…」
「これだろ、お前が欲しいのは」

洸至が中指を一気に秘所に突きいれた。
「ひゃああ」
それだけで遼子は背をのけぞらせる。
下着の中で洸至の指が律動しはじめた。
微かな水音と共に、恥ずかしい程の雌の匂いがそこから立ちこめる。

「俺の指が溶けそうだ。お前のここ、熱くて濡れて…」
「違うの…違うのぉっあああっ」
洸至は下着を剥ぎ取り、叢の奥で泉のように潤む秘所へと唇をつけた。

「んんっああああっ」
音を立てて秘所からの蜜を吸い、そうしながら指で膣道を責め立てる。
ダイニングテーブルの上に蜜を滴らせながら遼子は喘ぎ続けた。
拘束された為に逆に感覚が鋭敏になったせいか、それとも禁じられた行為のせいなのか遠山との情事以上の
快楽が押し寄せている。
「いい…」
悦楽の中で遼子は思わず呟いた。
「いけないことなのに…すごく気持ちいい…」
遼子の眼から涙が溢れ出る。
「ずっと…欲しかったの…!」
男二人は答えなかった。
洸至は行為に没頭し、鷹藤はそれを冷静に見つめていた。
「や…ああっいきそう…!」
抜き差しのリズムが上がるとともに遼子の快楽のボルテージも上がっていく。

「ここか…」
洸至が膣道を責めながら中で指を蠢かせ遼子が最も乱れる点を見出した。
「ここだろ?」
指を曲げ、そこに当たるようにして指を激しく抜き差しさせる。
「ひゃっ…ああっ、いい…いく…いくっ」
洸至が遼子の固くしこった花芯に吸いついた。
快楽を求め敏感になっていたそこへの激しい愛撫は遼子の躰をまた狂わせる。
痺れるほどの悦楽がそこから全身を包み、首を打ち振り遼子は啼いた。

「見せてくれよ俺達に、お前がどんな風にしていくのかをさ」
「だめ…いや恥ずかし…ああああんっ」
羞恥がまた悦楽に火を注ぐ。理性はその火で焼き尽くされた。
理性にせき止められていた快楽が一気に押し寄せる。
洸至の指の律動が遼子の脳髄を揺らし躰が悦楽で燃える。
おとがいを天に向け、遼子はか細い泣き声を上げながら身を震わせ達した。

「わかってるだろ、まだまだ終わりじゃないぞ」
洸至が遼子の太股を抱えると、屹立した洸至自身を押し当てた。
悦楽の波が去らぬうちに、男の欲望が突きいれられる。
放心状態の遼子に別種の快楽が訪れ、それは一気に脳髄を貫いた。

「ああんっ…すごい…大きい…!」
遼子の脚を肩に乗せ洸至が腰を大きなストロークで送る。
濡れた破裂音を響かせながら、洸至の腰が遼子の秘所に打ちつけられ荒々しいリズムを刻んだ。
「締めすぎだ…」
洸至が眉間に皺を浮かべ、切なげに呻いた。


「だって欲しかったの…」
「これがか?」
「…寂しかったの…」
「抱いてくれれば誰でもいいのか。…淫乱すぎるよお前は」
洸至が腰を動かしながら遼子の耳元に唇を近付ける。
「淫乱なお前にお仕置きしないとな」
洸至は大きなストロークから小刻みなストロークへと変え、律動のリズムを上げると更に激しく遼子を責める。
「きゃあああっ」
押し寄せる快楽で狂いそうな遼子が鷹藤を見た。
「お願い…鷹藤くんも…来て…」

鷹藤は熱の籠った眼で見ていたが何も答えなかった。
「いやらしい躰だ。俺だけじゃ足りないのか」
前髪を揺らしながら、洸至が腰を打ちつける。
ダイニングテーブルの上に、泡となった蜜が飛び散った。

「ひゃっあっ・・・あんっ!お願い…来て…」
遼子が鷹藤を求めてもダイニングチェアに座ったまま鷹藤は動かない。
遼子の躰がもっと更なる快楽を求めていた。
快楽だけじゃない。
鷹藤が欲しかった。
鷹藤が遼子に何も告げない寂しさから、遠山の抱擁に流されたあの夜。
あれから遠のいた二人の距離。それが自分のせいだとわかっていても、鷹藤を求めずにはいられなかった。

「来て…来て…」
快楽で脳髄が白熱するなか、うわ言のように鷹藤を求め続ける言葉を呟く。
「遼子、これがお仕置きだ」
結合部を抉るように腰を送りながら洸至が囁く。
「お前は…欲しいんだろ…鷹藤が…」
「欲しい…欲しいの!」

「だからやらない。お前が狂いそうになるほど欲しがってもお前には与えない。それがお前への罰だ」
酷くいやらしい音を立てながら、洸至が激しく腰を送った。
「…鷹藤君!ごめんね…私が…きゃあああああっ」
洸至の律動に責め立てられ、啼きながら遼子が戒められた腕を精一杯鷹藤の方へ動かした。

「こんなことになったのも、全部あんたのせいだ…」
鷹藤が立ちあがりダイニングテーブルの脇に立った。
これだけの淫らな行為を見ながら、鷹藤は昂ぶっていなかった。
ただ、憐れむような表情を浮かべて遼子を見下ろしていた。
「またっ…やっお兄ちゃんいきそう…」
快楽と後悔が涙となって遼子の眼から溢れ出た。
「淫乱なお前を見てもらえよ。誰にでも抱かれて、誰に抱かれてもイクお前の姿をさ」
「ごめん…ごめんね…やああっあああっ」
遼子は絶頂から唇を開き、涎を流しながら啼きつづけた。
「もう中に…出すぞ」
洸至が呻くと、最後に数度遼子を突きあげた。
それから腰を深く密着させ精を妹の胎内に放った。
全身を快楽に包まれた遼子の意識が遠のいていく。

かすれていく視界。上から哀しげな鷹藤の顔が近づいてくる。
そっと鷹藤の唇が遼子の唇に触れた。
淡い清らかな口づけだった。
求めてももう、手の届かない口づけ。
遼子が一筋の涙を流した。
今度は悦楽でも後悔でもなく哀しみの涙だった。

最終更新:2011年10月28日 10:28