登録日:2017/06/18 Sun 15:24:00
更新日:2025/04/04 Fri 23:34:45
所要時間:約 67 分で読めます
【概要】
スーパー戦隊シリーズにおける永遠の人類の敵対者にして敵役。それが悪の組織である。
極稀に和解するのもいるけどネ
当然ながらヒーローとは切っても切れない関係であり、(2024年現在で)48年間続く戦隊シリーズでもその関係は健在。
彼らは日夜自分達の野望や目的のために計略を巡らせ、人々やヒーローに危害を加えていく。
組織の目的については幾つかパターンがあり、悪の組織らしく、主に
の3種類が主流であるが、中には単に金儲けをしたいだけの連中もいたりと色々個性がある。
組織構造も単に秘密結社や悪の帝国、徒党を組んでいるだけの者からカルト教団、古代から伝わる魔物、異世界や異次元の住民など多種多様。
また大きな特徴として挙げられるのが
個性豊か過ぎる敵役デザインだろう。
45年以上ほぼ毎年休まず放映し続けているだけあってその数たるや極めて膨大。
『ゴーカイジャー』までの時点でその数は
2000体近い数の怪人達が登場し、その殆どが屍となった。
その上デザインのバリエーションも豊富。中には1~2週で使い捨てるにはあまりに惜しい造形のゲスト怪人も非常に数多く存在。
3作目の『
バトルフィーバーJ』以降は
巨大化した怪人や巨大な追加敵との第2ラウンド戦もお約束になった。
最早
戦隊怪人=スーパー戦隊シリーズの裏の主役といっても過言ではない。
怪人以外にも、組織のトップや幹部級の面々から下っ端
戦闘員に至るまで、これまた個性的な者達が多数存在している。
最近ではインターネットの発達もあり、
テレビ朝日の公式HPで倒された怪人達の解説に加えて小ネタが収録されるようになった。
笑えるものから「あれ、コイツやっぱアカン奴だったんじゃね?」と思えるものなど小ネタの種類は多様である。
ただし『ゴーバスターズ』以前の戦隊はHP運営が終了してしまい、怪人解説も見られなくなっているので注意が必要。
この項目では組織概要と担当したデザイナー関係について簡単ながらまとめている。
◆70~80年代
シリーズ黎明期。
昭和特撮なだけあって概ね「
世界征服」が行動目的であるが、黎明期ということもあって以後の敵組織と比べても非常に異質な組織もある。
「黎明期=テンプレな悪の組織」と考えるのは早計。ギャグ色の強めな組織だってこの時期に存在するのだから。
怪人名:仮面怪人/○○仮面
戦闘員:ゾルダー/黒十字忍団
本拠地:黒十字城
巨大化方法:なし
担当デザイナー:石ノ森章太郎
記念すべき最初の戦隊悪役。
世界征服のため人類抹殺を目論む、黒十字総統率いる秘密結社。
世界各地に戦線を広げるなどスケールが大きく、計画遂行の邪魔となるイーグル、そしてゴレンジャーと戦う。
何気にしょっぱなの組織なのに大半の構成員の正体が謎のまま終了しており、第83話のダイガー仮面が第1話で倒したイーグル隊員を洗脳・改造したという以外前世も不明。
当初はシリアスだったのだがし回を重ねるにつれて、仮面怪人がどんどんギャグ色を増していき、
ゴレンジャーハリケーンによるトドメのシーンも相まってか現代に負けず劣らずの非常にシュールな印象が強い。
放送時期も相まって2年近くゴレンジャーと日夜戦い続けた。
デザイン担当は原作者の石ノ森章太郎。
どことなくライダー怪人っぽさもあるが、奇天烈でどこかユーモアのある怪人が多め。初期および幹部怪人は世界各国の仮面がモチーフ。
しかし氏が当時多忙だったこともあり、現在はラフ画以外デザイン資料が残されていない。
怪人名:機械怪物/デビル○○、侵略ロボット/モチーフ+役職
戦闘員:クライマー
本拠地:クライム要塞島
巨大化方法:なし
担当デザイナー:石ノ森章太郎
首領・
鉄の爪の指揮の下、全世界で紛争の煽動、薬物や武器の密売、金銭の強奪などを行う国際犯罪組織。
その後、異星人の「シャイン」がさらに上にいて、前述の行為で世界征服の資金稼ぎをしていたという描写が追加されたが、最終回や劇場版の描写を見る限り
「鉄の爪とその配下の軍団がシャインに騙されて地球侵略に協力していた」ようである。
作風がシリアスだった影響から、作戦目的がかなりシビアな集団。
組織名は「犯罪」の
英語読みから。
デザイン担当は前作に引き続き石ノ森氏。
『ゴレンジャー』同様現在は白黒のラフ画以外デザイン資料が残されていない。
怪人名:エゴス怪人(エゴスの御子)/○○怪人、悪魔ロボット(御子の弟)/○○ロボット
戦闘員:カットマン
本拠地:不明
巨大化方法:悪魔ロボットを呼ぶ
担当デザイナー:久保宗雄、野口竜、板橋 しゅうほう 他
70年代最後の敵組織で、邪神サタンエゴスを崇めるカルト教団。
現代科学が発展する前に栄えた原始科学を信奉している秘密結社で、
日本だけでなく世界各国に支部を持ち様々な甘言を用いて信者を増やす。
首領のサタンエゴスは最後まで正体不明で、オカルト系にも見えるが、放送前の番宣でエゴス視点のセリフに「所詮地球の科学力など知れたもの」とあり、どうも異星人のサタンエゴスが自分の科学力を神通力のように見せて地球人を懐柔して設立した組織らしい。
レギュラー幹部よりゲスト怪人の地位の方が高いという極めて異質な組織体系を持つ他、カルト宗教モチーフというおそらく今となっては実現不可能な感のある敵組織。
戦隊初の巨大戦も導入されたターニングポイント的な要素もある。
デザイン担当は久保宗雄、野口竜、板橋しゅうほうの3名に加え、詳細不明の美術スタッフがゲスト怪人2体分を手掛けている。
メインデザイナーは久保氏が担当。
古代の仮面や民芸品をモチーフにした怪人が多く、組織コンセプトもあってどこか民族的だったり宗教的な雰囲気のデザインが特徴的。
怪人名:ベーダー怪物/○○ラー
戦闘員:ダストラー
本拠地:ベーダー魔城
巨大化方法:細胞操作
担当デザイナー:野口竜、久保宗雄、増尾 隆之(現・増尾 隆幸)、渡部昌彦(現・わたべまさひこ)
異次元宇宙からやって来た侵略者。
首領の
ヘドリアン女王をはじめ、
地球の人間とは美的感覚が全く異なっており、人間が美しいと思うものを醜いと感じて嫌悪し、ヘドロなどの汚いものを好む。
デンジ星を始めとする多くの星々を滅ぼしており、地球もヘドロに満ちた汚れた星にしようとする。
80年代における戦隊悪役のトップバッターであり、スーパー戦隊で明確に初の地球外からの敵集団。
首領を含めた幹部が全員顔出しという特徴を持つ他、バンリキ魔王というシリーズ初の第三勢力が導入されたのもここから。
デザイン担当は野口竜、久保宗雄、増尾隆之、渡部昌彦の4名。メインデザイナーは野口氏が担当。
「左右非対称」「生と死」をコンセプトに掲げ、奇怪で不気味、グロテスクながらも愛嬌も感じさせるベーダー怪物のデザインは見事の一言。
ハンバーガーなど今の特撮を見てもあまり取り上げられていない様なモチーフの怪人もチラホラいれば、放送初期には何がモチーフなのか見た目では全く分からない怪人もいる。
石ノ森章太郎テイストを逸脱し、スーパー戦隊シリーズ独自の怪人路線を築く事に成功した記念碑的組織である。
怪人名:機械生命体/○○モンガー
戦闘員:マシンマン
本拠地:要塞・鉄の爪
巨大化方法:鉄の爪による巨大化システム
担当デザイナー:野口竜、久保宗雄、渡部昌彦、増尾隆之、島野 公、品田 冬樹 他
ベーダー一族壊滅後、北極に現れた機械生命体の帝国。
ヘルサターン総統を首領とするが、邪悪な「黒い太陽神(または全能の神)」を崇めるカルト教団的側面もある。
「機械こそが地球を支配するべき」という考えから世界支配を目論み、強大な科学力と冷徹な作戦行動で世界各地にテロの嵐を吹き荒れさせた。
機械生命体は地熱エネルギーを動力源としているため、マグマが豊富な日本を最初の攻撃目標に定めるが、「銀河無敵の電気男」イナズマギンガーの出現を機に崩壊の道を辿り始める……。
明確にデンジマンの続編ということもあり、前作の敵首領たるヘドリアン女王やベーダー一族の残党が登場するなど、今の戦隊でも見られない特色を持つ。
デザイン担当は判明している限りでは野口竜、久保宗雄、渡部昌彦、増尾隆之、島野公、品田冬樹の6名で、その他詳細不明のデザイナー1名がゲスト怪人3体分を手掛けている。メインデザイナーは前作に引き続き野口氏が担当。
「何らかのモチーフ+機械要素」というコンセプトでデザインされた結果、跳び箱やら食材が煮込まれた鍋など、分かりやすいモチーフに加えインパクト抜群のイロモノすぎる見た目の怪人が多く生まれた。
怪人名:合成怪獣/○○モズー、コング/○○コング
戦闘員:マダラマン
本拠地:暗黒巨大城デストピア
巨大化方法:リフレッシュパワーで蘇生→巨大ロボ・コングに乗り込む
担当デザイナー:久保宗雄、赤坂 徹朗、渡部昌彦 他
5000年も前から科学技術を悪用した「暗黒科学」を用いて人類に多くの災いをもたらし、実際に幾つもの文明を滅ぼしたと言われる科学者集団。それを束ねるは、正体不明の総統タブー。
その起源は古代トルコでヒッタイト民族が鉄を見つけた時に存在。
真っ先に
槍や
刀を作り出したのも彼らだと言われ、次第に火薬・銃・
大砲の発明にも関わったという。
「暗黒科学」は人間の心の中に芽生えるため、暗黒科学自体が消えることはない。早い話が人間の悪意の化身である。
たとえデスダークが滅びようと人間が科学を悪用する限り、新たなデスダークが結成される可能性がある。
戦隊を生み出した石ノ森先生の作品で言うと
黒い幽霊団、後の創作作品で例えると
コイツらみたいな連中である。
戦隊において、科学を悪用するマッドサイエンティストを中心とした悪の組織の開祖というべき敵集団。とはいえ幹部に将軍がいたりと軍事国家的なニュアンスも残ってはいるが。
なお初期は等身大怪人と巨大戦要員が別に存在するといった新機軸の要素もあったが、これは序盤で早々に打ち切られることに。
だがこの初期要素は絶えることはなく後年には『バイオマン』のメカジャイガンへと受け継がれ、そこから更なる発展を遂げていった。
デザイン担当は久保宗雄、赤坂徹朗、渡部昌彦の3名に加え、『沼倉』なる詳細不明のデザイナーが第36話のヤマアラシモズーを手掛けている。
メインデザイナーは『バトルフィーバーJ』以来となる久保氏が担当。渡部氏もモズーを28体分とラスボスの巨大タブーを手掛け、実質的に2人メイン体制となっている。
デザインコンセプトは「機械+生物」。「機械と生物の融合」という題材はブラックマグマと被ってはいるが、こちらはメカメカしさが増している。
当初は差別化としてベーダー怪物よろしく半身がメカ、半身が生物の左右非対称というルールでデザインされていたが、プロデューサーの提言により19話から左右非対称に拘らないデザインが増加していった。
怪人名:進化獣/○○シンカ
メカシンカ/器物の名前+動植物の名前
戦闘員:シッポ兵
本拠地:移動要塞グランギズモ
巨大化方法:ビッグバン・プログレス(進化獣)/ビックバン・ビーム(メカシンカ)
担当デザイナー:出渕裕、
原田 吉朗、渡部昌彦
遥か昔、地球に落下した
隕石に付着していた生命体が「
有尾人」に進化し、地底深く築いた地底国家。
現在の統率者は九本尻尾の帝王アトン。
その名の通りに尻尾を有し、生まれ持った尻尾の数で階級が決まる。
地上の人類に尻尾を生やすことが出来ないとわかると地上に不要とみなし、人類抹殺を掲げ地上征服を開始した。
物語全体が連続性を与えた作風だったため、組織の内部分裂や幹部達の複雑な心境など、組織全体の内情が深く掘り下げられたのが特徴。
スーパー戦隊初のアンチヒーロー・
ダークナイトが登場したのも本作。
デザイン担当は出渕裕、原田吉朗、渡部昌彦の3名。メインデザイナーはアニメーターだった出渕氏が初参加でありながら全面的に担当。
デザインコンセプトはシンプルに「生物」だが、奇書『アフターマン』の要素が混ざっている。
後半に出てきた怪人メカシンカは、
デストロン怪人のような「機械+生物」だがビジュアルの印象は全く異なる。
今までは基本的に下半身タイツ+ブーツという造形だったのが一転。
アニメテイストを取り入れた事により生まれた従来の特撮作品とは全く異質で複雑なデザインは、特撮悪役のビジュアルに文字通りの革命を起こした。
現在の
複雑で凝りまくった戦隊怪人デザインの開祖といっても過言ではない。
怪人名:メカジャイガン/○○カンス、ネオメカジャイガン/○○メガス
戦闘員:メカクローン
本拠地:南極基地ネオグラード
巨大化方法:なし
担当デザイナー:出渕裕、原田吉朗、森野うさぎ、渡部昌彦、神田 正宏
「メカこそ優秀、メカこそ絶対、メカこそ永遠」と考える総統
ドクターマンが率いるメカ人間の帝国。
人間を下等な存在だと断定し、メカ人間こそが地球を支配すべきという考えの下、人類への攻撃を開始した。
…が、後にドクターマンが元人間でシリーズ初の純粋な地球人による設立と判明された組織。
等身大のゲスト怪人枠が存在しない極めて異色の組織で、大幹部ビッグスリー3名のもと幹部相当の怪人・ジューノイド5獣士(途中で2名リストラされ3名に)が等身大戦を担当。
代わりに巨大戦にゲスト怪人相当の巨大ロボが使用されるという一風変わったスタイルが特徴。
デズダークの初期ネタを発展させ、後に出てくる怪重機やボージン魔の先祖とも言うべき敵勢力だろう。
敵組織と慣れ合わない一匹狼の第三勢力
バイオハンター・シルバが登場したのも特徴。
デザイン担当は出渕裕、原田吉朗、森野うさぎ、渡部昌彦、神田正宏の5名。
メインデザイナーは前作に引き続き出渕氏が続投。
原田氏は初期から中盤にかけてメカジャイガンを数体手掛けたが、前年に痛めた腕の治療のために途中降板を余儀なくされ、シリーズ復帰は11年後の『オーレンジャー』まで待つことになった。
メカジャイガンはロボながらも生物っぽいデザインが特徴で、ネオメカジャイガンは逆に機械らしさを全面に押し出した雰囲気。
個性豊かな幹部怪人もさることながら、毎週あの手この手でデザインされたアニメチックでスタイリッシュなロボデザイン群は好評。
中でもシルバの愛機である
ライバルロボ・バルジオンの人気は語り草である。
怪人名:宇宙獣士
戦闘員:ヒドラー兵
本拠地:戦艦ゴズマード、ゴズマスター
巨大化方法:巨大化獣ギョダーイの光線
担当デザイナー:出渕裕、神田正宏
星王バズーの指揮の元、全宇宙の支配目指して侵略を進めている強大な宇宙帝国であり、地球もまた侵略対象の1つでしかない。
宇宙の星々を次々と滅ぼし、その生き残りを自軍の戦力に取り込んで更に強くなるため、全宇宙最大の脅威になっている。
SF色を全面に押し出した初の敵組織にして、歴代のスーパー戦隊の中でも群を抜く規模の組織。
反面結束力にはバラつきがあって、シリーズで初めて敵幹部が裏切って明確に戦隊の味方となったりもしている。
序盤から最終盤に至るまで、内ゲバや幹部同士の様々な思惑の入り乱れる混沌とした様相を呈した。
デザイン担当は出渕裕、神田正宏の2名。
メインデザインは今作で3年目となる出渕氏がほぼ1人で担当。
神田氏は第31話の宇宙獣士ゾルバスとスペースドールを担当した。
なんだかんだ地球に存在する概念や生物をモチーフにした怪人や幹部が定番だったこれまでの組織と異なり、エイリアン要素が非常に強烈。
今作ではデザインモチーフは明確なものが定められておらず、結果地球生物ではありえないビジュアルやデザインのクリーチャー的な怪人が数多く生まれた。どことなく過去の特撮作品で見たようなシルエットのものが散見されるのはご愛敬。
「地球にあるモノに縛られない」という発想は、戦隊怪人のデザイン革命が再び起きた記念すべき敵組織と言えるかもしれない。
怪人名:獣戦士、
デウス獣戦士/ザ・○○
戦闘員:ゾロー
本拠地:改造実験基地ラボー
巨大化方法:エネルギー生命体クラーゲンの光線
担当デザイナー:出渕裕
円盤状の大型宇宙船である改造実験基地ラボーを拠点に、長い年月をかけて星から星へ渡り歩いては様々な生物を連れ去り、大帝ラー・デウスの名の下に改造実験を繰り返している非道な集団。
生命を連れ去る際には
大博士リー・ケフレンが生み出した幹部や
サー・カウラー率いるエイリアンハンターといった構成員を差し向ける他、ラボーが直接対象の生物を纏めて吸い上げるなどの方法を取っている。
デザイン担当はダイナマンから数えて4作目となる出渕裕。
これまでメインを張ってきた氏だが、とうとう1人で幹部含む全怪人のデザインを担当することになった。
身体の一部に共通の人工心臓がある以外は前作同様デザインモチーフは細かく決められておらず、地球外生命体らしさを感じさせるクリーチャーチックなデザインは圧巻。
中でも幹部格の面々のスタイリッシュで美麗なデザインは今でも人気を博している。その分ゲスト怪人の影が凄く薄いとか言わない
一方で4年連続でメインを張った結果流石にパワーを使い果たしたようで、出渕氏は戦隊悪役デザインの場から長らく退くことになる。
怪人名:地帝獣/○○ドグラー(地帝ドグラー+寄生獣○○)
戦闘員:アングラー兵
本拠地:地帝城
巨大化方法:エネルギー獣オケランパの光線
担当デザイナー:いちごはうす、荻原直樹
地底世界を支配する大帝国。
5000年の歴史を持ち、本来平和に統治されていた地底世界だが、突如発生したクーデターにより王家が滅亡。
地帝王ゼーバが全権を掌握してからは恐怖政治が始まり、彼の飽くなき征服欲を満たすため、地上への侵攻を開始する。
幹部と戦隊メンバーとの恋愛関係が導入されるなど新たな軸を打ち出した敵集団。この要素は後のバイラムにも受け継がれた。
デザイン担当は来留間慎一(現:秋恭摩)、新貝田鉄也郎、森野うさぎの3名の漫画家によるグループ・いちごはうす、荻原直樹の4名。
森野氏を除く3名は特撮作品初参加となった。
今回のデザインコンセプトは「獅子舞」「寄生生物」。
特定のモチーフを下敷きにした怪人こそいないが、最大の特徴は一方の怪人がもう一方の怪人に寄生するように合わさった特異な外見。
初期はスーツ2体で表現されていたのだが、予算と手間には勝てなかったのかスーツ1体と操演などによるものへと変化していったとか。
それでも寄生生物的コンセプトは残されている。
怪人名:頭脳獣/○○ヅノー
戦闘員:ジンマー
本拠地:ヅノーベース
巨大化方法:ギガファントム
担当デザイナー:いちごはうす、荻原直樹
「世界は優秀な
天才によって支配されるべき」と考え、大半の人類を下等な人種と見下している科学者集団。
生命を全くの無意味・無価値と考え、優れた頭脳のみが意義あるものであると豪語する。
首領・
大教授ビアスが天才、あるいはその素質があると認めた若い地球人をスカウトして仲間に引き入れ、競争させつつ育成し、世界征服の足掛かりとしている。
久しぶりの純粋な人類(ロボットもいるが地球人の手で作られたもの)がメインで構成された悪の組織で、歪んだ選民思想・競争主義・学歴主義を極端に突き詰めた、殺伐としながらも独特な雰囲気が象徴的。
そして昭和最後の悪の組織だが、厳密には本作放送中の1989年1月8日に年号が平成に切り替わったため、平成と昭和の中間に位置する。
デザイン担当は前作と同じいちごはうす、荻原直樹の4名が担当。
頭脳獣は機械と生物を境界線すら分からないレベルで混ぜ合わせたような混沌としてグロテスクなビジュアルが目立つ。
というか設定上も機械なのか生物なのかよくわからないものが多く、機械部品から生み出されたエンジンヅノーなどもいれば、
遺伝子から作成と明記されたツインヅノーやベガヅノー、ケンプの肉体をベースにした恐獣ヅノーもいる。
また、これ以降明確なモチーフが定められた怪人も再び増加を始めた。
一方で幹部達は皆貴族っぽい小奇麗な印象の服を着込んでいるのが特徴。
怪人名:暴魔獣/○○ボーマ
戦闘員:ウーラー兵
本拠地:暴魔城
巨大化方法:各幹部の暴魔再生巨大化光線
担当デザイナー:篠原保
暴魔大帝ラゴーンの下、暴力と魔力を尊び、世界支配を目論む魔物集団。
2万年前に人間と妖精に敗れ、本拠地の暴魔城ごと
封印されていたが、地球環境の悪化によって妖精の封印パワーが衰えたため現代に蘇った。
怪人は聖獣ラキアの顔を模したメダリオンで世界各地に封印されていたが、これも難なく解かれている。
劇中中盤で首領を含めた幹部が軒並み全滅し、代わりに第三勢力だった流れ暴魔・ヤミマルとキリカが因縁の敵として物語の中心に据えられる珍しい展開が特徴。
デザイン担当はシリーズ初参加の篠原保氏。
現在の戦隊シリーズや平成ライダーシリーズでは最早おなじみとなった篠原氏の記念すべき出世作である。
デザインコンセプトは「和風」「妖怪」「日本の土着的なモノ」。
妖怪をモチーフにしただけあって、全体的におどろおどろしく怪奇的なビジュアルの怪人が揃う。
なお氏は暴魔百族のキャラデザインや小物に至るまで全て1人で設定している。
◆90年代
時代は平成真っただ中。
とはいえ世界(宇宙)征服や星々の破壊・蹂躙を目的とした王道のスタンスは今までと変わりない。
組織全体がギャグ色が強めだったり、イロモノ集団としか言いようのない組織が豊富となったのはこの頃からだが、その一方で
- 黒幕として組織を裏で支配し構成員を平気で使い捨てる
- 自分の障害になれば仲間どころか肉親すらも陥れて死に追いやる
- 洗脳等の手段で敵の恋人や肉親同士を殺し合わせる
- ヒーローの素顔を暴いた上で社会的抹殺を目論む
等の手段を選ばぬ極めて残酷な悪役や組織が数多く登場しており、そのあまりの悪辣さは演じる役者すらも辟易した程だったと言う。
戦隊シリーズの悪役デザインの常連とも言うべき篠原保氏もこの時期から幾度もメインデザイナーを担当するようになった。
その他、今まで通例だった戦闘機ポジションに当たる兵器は激減している。
怪人名:
銀河闘士、
合身銀河闘士/○○ギン
戦闘員:バツラー兵
本拠地:銀河戦艦バルガイヤー
巨大化方法:巨大化獣ゴルリンとの一体化
担当デザイナー:
大畑 晃一、篠原保
銀河戦艦バルガイヤーを根拠地とし、銀河宇宙の征服を目論む混成エイリアン集団。
銀河皇帝メドーの下、今まで999個の星を滅ぼしており、地球を1000個目の標的に選び侵攻を開始する。
記念すべき90年代トップバッター。
軍と名付けられているが、共通通貨として「ドルエン」という単位が使用されているなど国家的要素が強い。
また戦闘員が幹部に対して命令や死刑宣告まで行える下克上を合法化する「さかさまデー」など変わった風習がある。
デザイン担当は特撮初参加となるアニメ監督・メカデザイナーの大畑晃一と前作から続投の篠原保の2名。仕事の配分は2人で均等で行い、個々人の個性が色濃く出る結果となった。
銀河闘士のデザインコンセプトは「生物+甲殻類的要素」。
物語後半に登場した合身銀河闘士は、2体の銀河闘士を無理矢理接合するという斬新すぎる発想で設計された。アンバランスすぎる外見デザインの威力は戦隊悪役の中でも特に異彩を放つ。
実質2体分の怪人をデザインして、なおかつそれらをくっ付けなければならない関係上、デザイナー両氏は文字通り血を吐く思いだったらしい。
怪人名:次元獣/○○ジゲン
バイオ次元獣/器物の名前+動植物の名前
戦闘員:グリナム兵
本拠地:裏次元要塞バイロック
巨大化方法:次元虫/バイオ次元虫
担当デザイナー:野口竜、河野 成寛、雨宮 慶太
女帝ジューザの下、裏次元を滅亡させた後、表次元に相当する地球を掌中に治めんと次元を超えて攻めてきた武装勢力。
自称「あらゆるものの始まりと終わりを支配する者」で地球人を露骨に侮蔑し、巨大魔城バイロックを拠点に半ばゲーム感覚で地球を攻撃する。
スーパー戦隊において「組織全体が遊び感覚で地球を攻撃する」タイプの悪の組織の始祖的集団。
マスクマン以上に敵味方での愛憎乱れる恋愛模様もさることながら、幹部間の仲が非常に険悪でしょっちゅう内ゲバが起こるのが特徴。反面、幹部の戦闘力は軒並み高水準を保っている。
他にも戦闘機ポジションの兵器の廃止、首領担当の怪人・キャラクターの不在及び2クール目での完全退場など、これまで定番であった諸要素も大きく刷新された。
デザイン担当は『サンバルカン』以来10年ぶりにメインデザイナーとしてシリーズに復帰した巨匠・野口竜、企画者104の河野成寛、メイン監督も務めた雨宮慶太の3名。
特にデザイナーとしては唯一のシリーズ参加となった雨宮氏は終盤の強敵・ベロニカのデザインに携わり、スタイリッシュながらも禍々しいビジュアルに仕上がった。
「明確でわかりやすい」を主軸に、蛇口やカップ麺、マンション、自販機、
ドライヤーなど日常に普段からあるモノを題材とした個性豊かな次元獣達が誕生した。
ちなみに歴代戦隊シリーズでもイレギュラーな敵がよく出てくる作品なため、次元獣とバイオ次元獣は全51話なのに全29体しか登場しない。
怪人名:ドーラモンスター/ドーラ○○
戦闘員:ゴーレム兵
本拠地:バンドーラパレス
巨大化方法:ドーラセプター
担当デザイナー:野口竜、篠原保、河野成寛
遥か古代に封印された魔女バンドーラを首魁とした魔物の集団。
明確な組織名が存在しない戦隊初の敵組織である。
去年が内ゲバの吹き荒れるギスギスした組織だった反動なのか、こちらは非常にアットホームで幹部の仲が良好なのが特徴。
また劇中でレギュラー幹部が全員生存を果たした。現在の視点から見ても稀有すぎる敵組織である。
デザイン担当は野口竜、篠原保、河野成寛の3名。
基本は野口氏がドーラモンスター、篠原氏がレギュラー幹部とゴーレム兵を担当するダブルメイン体制。
河野氏はメインライターの
杉村升氏の要望の下、ドーラタイタンと
ドーラガンサクを手掛けた他、一部ドーラモンスターの武器デザインで花を添えた。
初の
ファンタジーテーマということで敵キャラも西洋の怪物がモチーフ……なのだが、ラドン、シルキー、アンタイオス、タロスといったマニアックすぎるネタや、
忍者、タランチュラ、金角など
…もうファンタジーや西洋の怪物とは関係ない面子までいる。
総じてファンタジーチックでコミカルなビジュアルであるが、グロテスクな
ゾンビフランケやヒーロー風のドーラミラージュなど、バリエーションは豊か。
怪人名:ゴーマ怪人/モチーフ+役職
戦闘員:コットポトロ
本拠地:ゴーマ宮
巨大化方法:巨大化爆弾
担当デザイナー:篠原保、マイケル原腸、河野成寛、阿部統
6000年前に中国奥地で栄えた古代ダオス文明を、ダイ族と共に支配していた部族。
ダイ族が使用する「気力」とは対になる「妖力」という力を構成員全員が持つ。
両部族はダオス文明を大いに栄えさせたが、ダイ族を排除して支配者になろうと内乱を起こし、戦争の末に両部族とも壊滅という虚しい結果に終わる。
しかし長き時を経て
復活を遂げ、今度は世界を支配するべく動き出した。
政治体制は絶対権力を持つ皇帝が君臨する帝政となっており、その下に直接政治を行う元老院、作戦を取り仕切る軍部が存在する。
ベーダー一族以来となる幹部全員が顔出し悪役な組織。
肩書はかっこよかったり立派だったりするが、何故かゲスト怪人の人間態が全員不審者にしか見えないという奇天烈な特徴がある。
一方で幹部はレザー系ファッションで統一され中々にお洒落。
デザイン担当は篠原保、初参加となる漫画家・イラストレーターのマイケル原腸、河野成寛、阿部統の4名。
篠原氏と原腸氏が共同でメインを担当しているが、篠原氏によると本作においてはメイン監督の小林義明氏の発言力が大きかったという。
下半身タイツ+ブーツという仮面怪人のようなビジュアルに加え、単眼のインパクトや、「モチーフ+肩書」という名前を忠実に反映したデザインは文字通りシュールさと不気味さの塊となった。
感覚でデザインしていた所もあったらしく、担当した篠原氏も「当時彼らをどう考えて書いてたのか分からない」と後年語っている。
怪人名:妖怪
戦闘員:ドロドロ
本拠地:
貴公子ジュニアの洋館(妖怪大宮殿)→ガイコツ城
巨大化方法:妖怪エネルギーを浴びる
担当デザイナー:篠原保、マイケル原腸、
岡本 英郎、阿部統
日本各地で悪事を働き、隠流忍者に封印されていた文字通りの妖怪達。
当初は現代に復活した妖怪が好き勝手に暴れる無秩序状態だったが、貴公子ジュニアの登場で指揮系統が完成した。
更に妖怪達の頂点である妖怪大魔王が復活すると、地上に妖怪王国を建造し、人類を滅亡させるために本格的に組織化されていった。
現代に適合した結果、姿のみならず能力や趣向までもがイロモノ化変化した妖怪が多数存在している。
デザイン担当は篠原保、マイケル原腸、岡本英郎、阿部統の4名。
メインデザイナーはこれでシリーズ5作目の参加となる篠原氏で、本作を以て一旦シリーズからは離れることになる。
デザインコンセプトは「ブロンクスの妖怪」。アメリカナイズされたアレンジの光る、コミカルでユニークな妖怪達が生まれた。
個性的すぎるデザインの妖怪達は一度見たら忘れられそうにない唯一無二の存在感を発揮している。
怪人名:マシン獣/バラ○○
戦闘員:
バーロ兵
本拠地:バラノイア月面基地
巨大化方法:コチャからの巨大化エネルギー注入
担当デザイナー:
阿部 統、マイケル原腸、森木靖泰、大畑晃一、原田吉朗
帝王バッカスフンドをはじめ、意思を持った機械生命体によって構成される帝政国家で、地球を支配し人間を奴隷化することを目論んでいる。
6億年前の古代文明が開発した機械生命体が反乱を起こし、外宇宙のバラノイア星を本拠地として建国された。
無機物のみで構成され有機生命体は存在しないが、人間に化けることが可能な個体は多い。
第1話で世界各地に大被害をもたらし、更に終盤では戦隊史上初の地球征服を果たした記念すべき組織。
久々に戦闘機ポジションの兵器が復活しており、戦闘員が非常に強かったりと戦力面でも凶悪無比。
冷酷で情のない組織かと思いきや、地球の美女に目移りしたり肉親への情愛は強かったり、意外と根はアットホームな環境。
デザイン担当は阿部統、マイケル原腸、森木靖泰、大畑晃一、原田吉朗の5名。
メインデザイナーは前作から続投の阿部氏で、曰く雨宮氏の推薦だったという。
20周年記念作品ということもあり、デザイナーも非常に数が多く、特に原田氏は『バイオマン』以来11年ぶりのシリーズ参加かつ本格的なデザイナー復帰作となった。
デザインコンセプトは「スチームパンク」。
機械系の怪人は数多くあれど、メカニカルな要素をこれまで以上に全面に押し出したデザインが特徴的。
怪人名:荒くれ者/アルファベット2文字+個人名
戦闘員:ワンパー
本拠地:人工惑星バリバリアン
巨大化方法:
芋長の芋羊羹を食べる
担当デザイナー:
野崎 明、阿部統
宇宙各地の荒くれ者が、総長ガイナモを中心に集まって誕生した宇宙暴走族。
「バカと健康」が取り柄で人工惑星バリバリアンを根城に平和な星々を荒らしまわり、最後には花火として爆破することを楽しみにしている迷惑集団。
ハザード星を滅ぼすと、今度は地球を花火にするべく襲来した。
構成員が軒並みバカというあまりに異色な雰囲気が特徴の、戦隊悪役の歴史に燦然と輝く唯一無二の超イロモノ集団。
ギャグマンガのように極端なデフォルメビジュアルが多く、間抜けそうだったり奇抜だったり、とにかくインパクトの塊みたいな連中ばかり。
しかしブレーキングやノリシロン系列、(ボーゾックとは本来無関係だが)エレキンタなど真面目にかっこいい敵もいる。
デザイン担当は野崎明、阿部統の2名。
メインデザイナーは野崎氏で8割近くのデザインを担当。阿部氏はゴキちゃんの各形態や暴走車のデザインを手掛けた。
デザインコンセプトは「服を着た宇宙人」で、『可愛くて愛嬌のある怪人』というオーダーを受けて作業が進められた。
ちなみに野崎氏曰く「全員デザインとストーリーが密接に絡んでいるので、使い回しの効かないキャラばかりで辛かった」とか。
怪人名:ネジレ獣/○○ネジレ
サイコネジラー/○○ネジラー
戦闘員:クネクネ
本拠地:デスネジロ
巨大化方法:ビビデビからの巨大化ウイルス注入
担当デザイナー:下條 美治、野崎明、阿部統
邪電王ジャビウス1世の統治の下、異次元世界「ネジレ次元」に本拠地を置く悪の王国。三次元世界の征服を目論み侵攻を開始した。
円盤状の要塞・デスネジロを攻撃基地とし、そこからネジレ獣や兵士クネクネを送り込む。
「デジタル」をテーマにした作品という事で、悪役にもデジタルチックな要素がふんだんに盛り込まれた。
戦隊初の合体戦闘員の登場や、これまで
ギャグキャラかただの偽物でしかなかった「
悪の戦隊」の印象を大きく塗り替えた
邪電戦隊ネジレンジャーなど、革新的な要素を多く導入している。
生身のメガレンジャーの日常をダイレクトに破壊し、メガレンジャーを社会的に孤立させるなど、ガチ路線に走った作戦が多いのも印象に残る。
なお戦闘機ポジションの兵器は再び廃止された。
デザイン担当は下條美治、野崎明、阿部統の3名。
メインデザイナーは下條氏で、野崎氏は中盤のネジレ獣を6体分、阿部氏はネジレンジャーとその怪人体(とカマキリネジラー)を担当。
デザインコンセプトは「捻れ」。肉体のどこかに捻れた要素が加わっているのが特徴。
前作のボーゾックが軒並みイロモノ連中ばかりだったのに対し、こちらは生物兵器を思わせる正統派なクリーチャータイプ。
強化怪人枠であるサイコネジラーは、捻れ要素を組み込みつつ、よりメカニカルな要素を全面に押し出したロボットチックな外見。
怪人名:魔人/名前の末尾が長音(魔人団)、漢字(魔人衆)、2語の繰り返し(魔人族)、名前の末尾が「ス」(魔人部隊)
戦闘員:ヤートット
本拠地:魔獣要塞ダイタニック
巨大化方法:
バルバエキスを飲み干す
担当デザイナー:野崎明、阿部統、下條美治、
頼兼 和男
船長ゼイハブの下、略奪と破壊を繰り返し、銀河の星々を滅ぼしてきた
海賊集団。
魔獣ダイタニクスの背中に居城「荒くれ無敵城」を築き、魔獣要塞ダイタニックという母船にしている。
3000年前に地球に襲来し、初代ギンガマンと星獣達の活躍で
石化され海底に封印されるも、海底地震によって封印が解かれ復活。
以降は未だ封印が解けないダイタニクスの復活を目論み暴虐の限りを尽くす。
戦隊初の軍団制が導入され、各軍団ごとに思惑がぶつかり合う様は組織全体に厚みをもたらした。
1クールごとに作戦を行う軍団が切り替わるというストーリーの流れもあり、見てて飽きない敵集団。
デザイン担当は野崎明、阿部統、下條美治、頼兼和男の4名。
デザインコンセプトは海賊を基本に、「
昆虫+レザー」「
水生生物+和装」「
古代文明・神仏・民族テイスト」「
武器・兵器+中世鎧風」。
軍団ごとにデザインが全く異なるため、非常に国際色が豊かなのが最大の特徴。
ちなみにデザイナーごとに担当が分かれているわけではなく、メインデザイナーの野崎氏がレギュラー幹部や前半の魔人を、下條氏が後半の魔人を中心に手掛けている。
怪人名:災魔獣/肩書き(○○サイマ獣)+個人名
戦闘員:使い魔インプス
本拠地:魔宮サイマパラディコ
巨大化方法:
再生カード/
ゴレムカード
担当デザイナー:下條美治、森木靖泰(美術デザインのみ)、阿部統(ヘルゲロスのみ)
全宇宙の支配と破壊そのものを目的とする宇宙最強の魔族。
大いなる災いをもたらす惑星配列「グランドクロス」のエネルギーを利用し、地球に大災害をもたらしてマイナスエネルギーを集め、彼等の母である大魔女グランディーヌを復活させんと活動する。
20世紀最後の戦隊悪役で、戦隊初の構成員全員が本物の家族で構成された集団。
それゆえか家族間での愛情や確執が最後まで描かれた。
デザイン担当は下條美治、森木靖泰、阿部統の3名。
メインデザイナーは下條氏で、ごく一部を除いたほぼ全てのデザインワークスを一手に担っている。
デザインコンセプトはストレートに「
悪魔」。
天・地・水・火の4属性設定こそあったが怪人自体は特に属性に縛られていないのが特徴。
ストレートな怖さや悪魔っぽさ、西洋の魔物っぽさを重視したデザインが魅力。
再生方法によって巨大化後のデザインが変わったりと、全体的に色々豪華な印象を受ける。
本作まで3年連続で怪人デザインを手掛けた下條氏だが、かつての出渕氏のようにパワーを使い果たしてしまった為か(本人曰く
『続けるのがツラかった』とのこと。)、4年目のオファーを辞退してシリーズから離れる事になり、以降の特撮参加は『ゴーカイジャー』にて劇中イラストを手掛けたのみにとどまっている。
◆00年代
21世紀に切り替わり、各年ごとに一風変わったコンセプトを打ち出すようになってきたのがこの年代。
行動目的が金儲けだったり、複数の組織の寄り合い所帯だったり、そもそも個人個人が好き勝手に暴れてるだけだったりと、今までとは異色な敵が増えている。
怪人名:
ロンダー囚人/肩書き+個人名
戦闘員:ジャンクドロイド・ゼニット
本拠地:ロンダー刑務所
巨大化方法:巨大化抑制シールを剥がす
担当デザイナー:原田吉朗、森木靖泰、阿部統
30世紀から20世紀の地球に逃亡してきた、
ドン・ドルネロを首領とするマフィア組織。
タイムワープの際に利用したロンダー刑務所を拠点とし、圧縮冷凍刑に処されて服役していた囚人達を解凍して配下に加えている。
元々は「ドルネロファミリー」だったが、タイムワープを区切りとして刑務所名にちなみ改名した。
21世紀最初の悪の組織であり、活動目的が単なる金儲けという極めて異色な組織。
そのため、囚人が敗れても逆に利益を上げたり、時には戦隊側に進んで協力を申し出たりと色々な面でユニーク。
犯罪者が敵ということもあり、エステティシャンや食い逃げ犯など個性豊かな経歴の怪人も多い。
デザイン担当は原田吉朗、森木靖泰、阿部統の3名。
未来らしさを重視してか明確なデザインコンセプト的な括りはなし。
結果、宇宙人やサイボーグ、
ロボットなど自由な発想の囚人達がデザインされた。
怪人名:オルグ/○○オルグ
戦闘員:オルゲット
本拠地:鬼洞窟マトリックス
巨大化方法:オルグシード
担当デザイナー:原田吉朗、さとうけいいち
この世に漂う邪悪な思念が持つパワーが実体化した魔物。古来からの伝説に出てくる「
鬼」の正体。
放置すれば地球は重い病に陥り、やがてあらゆる生命体が絶滅してしまう、地球にとっての悪性のウイルスのような存在。
連中が倒されたところで負の思念さえあれば復活するため、時代が変わるたびに新たなオルグが誕生する。
オルグ達はいずれも「角」を持っており、角を失うと弱体化の果てに死に至る文字通りの生命線。
角の数が少ないほど高位かつ強力なオルグとして上位階級として扱われる。
厳密には組織という概念がなく、思い思い勝手に暮らしているオルグや生まれたばかりのオルグを幹部格が文字通り「オルグ」する形で活動している。
残虐非道な連中ばかりかと思いきや、人間と打ち解けたりコミカルな性格の者も多く個性は豊か。
デザイン担当は原田吉朗、さとうけいいちの2名。
デザインコンセプトは「鬼+付喪神」。
戦隊定番の器物モチーフだが、鬼の特徴である「角」を様々な形で取り入れ組み込んでいるのが特徴。
芝刈り機オルグなど、単純な人型に囚われない変わった外見のオルグも居たりする。
怪人名:中忍/肩書き(○○忍者)+個人名
扇獣/○扇獣△△(個人名、名前の末尾が「ーギ」)
戦闘員:下忍マゲラッパ
本拠地:寄生要塞センティピード
巨大化方法:ウェンディーヌが使う
各種巨大化用アイテム
担当デザイナー:さとうけいいち
首領タウ・ザントが率いて、忍者の究極奥義とされる「アレ」を探し求め多くの星を荒らし滅ぼしてきた邪悪な宇宙忍者集団。
500年前に宇宙中にばら撒いた発信機の一つが作動したため、発信源の地球に襲来した。
「アレ」を見つけるために謎の流星群のメッセージに従い、地球を腐らせ滅ぼそうとする。
7人の幹部「暗黒七本槍」と、幹部各人が率いる中忍部隊から成る非常に戦力の充実した集団。
ジャカンジャ文字と呼ばれる言語やムカデンチといった単位が導入されるなど、銀帝軍ゾーン同様ある種の移動国家的特徴を持つ。
デザイン担当はさとうけいいち。
デザインコンセプトは「中華風」。
カクレンジャーと被るのを避けるため、和風っぽくならないようデザインしたとか。
バルバンのように各部隊ごとに違ったコンセプトの下にデザインされた、バラエティ豊かな敵が揃った。
ちなみに初のメインデザイナーを務めたさとう氏は、怪人、幹部、小物、果てはジャカンジャ文字に至るまで全ての要素を単独で手掛けた。
怪人名:トリノイド/動物・植物・無機物の名前をしりとり形式で合体
ギガノイド/第○番「○○(クラシック音楽の題名)」
戦闘員:バーミア兵(ゾルル、ゲルル)
本拠地:侵略の園
巨大化方法:ジャメーバ菌を含む雨を浴びる(トリノイド)
担当デザイナー:さとうけいいち
6500万年前、地球に衝突した巨大隕石に付着していた邪悪な生命体「
邪命神デズモゾーリャ」を発端とした組織。
平行世界ダイノアースで眷属たる「邪命体」を生み出し、大軍団を結成すると、ダイノアースを砂漠に変えて滅ぼした後、アナザーアース(地球)侵攻を開始する。
幹部4名の内訳は芸術家が2名、巫女が1名、残る1人が戦闘員といった具合で、直接戦闘に出向けるのは幹部1名と今週の怪人のみというイロモノ組織。
序盤では過去にアバレンジャーを送ったせいで歴史改変により危うく全滅しかけ、中盤では一時期首領の座を部外者に奪われ組織をまるごと乗っ取られる戦隊初の醜態も起きたりと、組織そのものはめちゃくちゃ脆い。
だが、やってることはエグかったり、数ヵ月や1年がかりで作戦を進める用意周到さもあり、厄介さという点ではかなりのもの。
不気味さと緩くコミカルなムードが混在するミステリアスな雰囲気が魅力。
デザイン担当はさとうけいいちが続投。
前年に続き怪人、幹部、小物に至るまで全ての要素を単独で手掛けることになった。
デザインコンセプトは「抽象的なものからの生命の創造」。
トリノイドは「生物+植物+器物(或いは無生物や概念)のキメラ的融合」、
ギガノイドは「交響曲」と2種類の路線で作成された。
しかしコンセプトが抽象的すぎた結果、デザイン制作は
最早芸術作品の製作と同じノリとなりデザイナーのさとう氏も苦戦を強いられた。
当たり前だ
「名前だけ決めたから名前の通りデザインしろ」と言った無茶振りもあったらしく、後に
「デザイナーいじめの作品だったけどやってよかった」と笑いながら当時の印象を答えている。
怪人名:アリエナイザー/○○星人△△(個人名)
戦闘員:ドロイド(アーナロイド、バーツロイド、イーガロイド)
本拠地:なし
巨大化方法:
怪重機に乗り込む
担当デザイナー:森木靖泰、
松井 大、原田吉朗
宇宙にはびこる凶悪犯罪者「惑星間宇宙犯罪者」の総称。
戦隊初の「組織ではない」敵であり、全員が個人個人の思惑や欲望に沿って破壊や犯罪を繰り広げていく。
また、アリエナイザーは基本的に巨大化能力を持たないため、巨大戦では怪重機と呼ばれる巨大ロボットに乗り込んで戦う。
このため戦闘員(ドロイド)および怪重機は闇商人からレンタルまたは購入して使う工業製品という扱いになっており、同型の怪重機が複数回に渡って登場する。
ゴーグルファイブやバイオマンで描かれた挑戦の集大成がアリエナイザーと言っても過言ではないだろう。
デザイン担当は森木靖泰、企画者104の松井大、原田吉朗の3名。
明確なデザインコンセプトこそないが、等身大戦を彩る多種多様なアリエナイザーに加え、巨大戦用の怪重機も登場するなど歴代屈指のボリュームが特徴的。
また、アリエナイザーと怪重機が同じ話で別々に登場するフォーマットのためか、
メタルヒーローシリーズなど過去の東映特撮で使われていたスーツを改造・流用したキャラが例年に比べて多い。改造ベースに注目してデザインを観察するのも楽しみのひとつと言えるだろう。
怪人名:冥獣、冥獣人/種族名+個人名
戦闘員:冥府兵ゾビル/冥府伍長ハイゾビル
本拠地:地底冥府・謁見の間/地底冥府・神々の谷
巨大化方法:魔導陣
担当デザイナー:篠原保、松井大
冥獣帝ン・マ様が統治する、弱肉強食の徹底的な完全実力主義社会が敷かれた冥獣と冥獣人の帝国。
地底深くにある隠された世界に暮らし、地上支配を目論み侵攻しようとしたが、天空聖者ブレイジェルらによって阻止され、地上へ続く冥府門の扉もろとも封印された。
だが封印から15年の月日が流れ封印が弱まったことによって再び侵攻を開始、ン・マの復活と地上支配のために冥獣や冥獣人を送り込む。
バンドーラ一味以来となるファンタジー系の敵組織。
ややマニアック気味だったり統一感が薄めだったバンドーラ一味と比べ、メジャーな西洋の怪物達が登場。
番組後半では
戦隊版デルザー軍団とも呼ぶべき
冥府十神が登場し、物語を彩った。
デザイン担当は篠原保、松井大の2名。篠原氏は12年ぶりの登板となった。
「魔法」というポピュラーな作品テーマを前に、おどろおどろしい正統派なクリーチャーから西洋騎士、果てはスチームパンク風やロボットのようなメカニカルなものまで、単純な「ファンタジー」という枠に囚われない新機軸の怪物達が創造された。
全体的なデザインとしては、西洋の魔物らしいダークで陰鬱な雰囲気が漂うビジュアルが目立つ。
怪人名:ゴードム巨神/○○ドム
大邪竜/○○ド、邪悪竜
ツクモガミ/○○ガミ
クエスターロボ/漢字1文字
戦闘員:カース、ジャリュウ兵
本拠地:各組織によって異なる
巨大化方法:影忍法・オオガミの術(ツクモガミ)
担当デザイナー:篠原保、原田吉朗
不思議な力を秘めた古代の秘宝「
プレシャス」を求め悪事を繰り広げる犯罪組織。
複数の組織をまとめた名称であり、各組織は利害の一致の下、時には協力し合い時には出し抜き合いながら争う。
作中に登場するのは
「ゴードム文明」「ジャリュウ一族」「ダークシャドウ」、そして中盤から登場する
「アシュ/クエスター」の4組織。
加えて
裏設定として「レッドダーク」「クロイム・ギア」「エゴル・ゴズル」「ジャンシンガー一族」「コボルト帝国」「バズラード文明」「灰十字軍」「ゾーンマグマ」……と、どっかで聞いたような連中が名を連ねる。
デザイン担当は篠原保、原田吉朗の2名。
30周年記念作品ということで、ゲスト怪人から幹部格に至るまで、「歴代スーパー戦隊のロボット」をデザインの共通モチーフとしているのが最大の特徴。
それでいて各組織の異なる特色を被らせることなく表現した、大ベテランの職人芸が垣間見える。また、各組織ごとにメインカラーが設定されており、これによって明確な区別がなされている。
モチーフ自体も一見すると元ネタが分からないモノが多数なので、元ネタが何か探す楽しみも存在する。ある意味で後のヒトツ鬼の先駆けとも呼べるコンセプトの組織となった。
怪人名:臨獣拳士/臨獣○○拳の△△(モチーフとなる動物の和名の頭文字を一番後ろに持っていく)
幻獣拳士/幻獣○○拳の△△(個人名)
戦闘員:リンシー/リンリンシー
本拠地:臨獣殿
巨大化方法:リンギ・邪身豪天変/ゲンギ・幻身豪天変
担当デザイナー:篠原保
獣拳より離反した3人の獣拳使い「
三拳魔」により設立された悪の獣拳「臨獣拳アクガタ」を操る流派。
獣拳を邪悪な力として利用し、七拳聖率いる激獣拳ビーストアーツと対立する。
番組後半からは幻獣を手本とした「極みの拳」とされる獣拳「
幻獣拳」という流派が登場。
2大流派の若き拳士が移り変わる情勢に翻弄される中、影では一つの巨大な悪が蠢いていた。
首領・
理央とその側近・
メレが物語の裏主人公として活躍する初の組織。
彼らもまた修行中の拳士であり、物語の中で成長していくストーリー性が最大の見どころ。他の特徴だといつもの巨大戦に
実況が導入。いつもの定番展開だった巨大戦に新たな風を加えている。
デザイン担当は篠原保。
2年連続起用となった篠原氏がデザインを一手に手掛け、ビジュアルは胸にモチーフとなった動物の顔が描かれており、獣を模した鎧を身に纏った人間のような見た目が最大の特徴。
また劇場版では仏像を下地とし、植物や昆虫を機械とする別のフォーマットからアプローチした「銘功夫」も担当。どんだけ働くんだ貴方
怪人名:蛮機獣/○○バンキ
戦闘員:蛮機兵ウガッツ
本拠地:ヘルガイユ宮殿
巨大化方法:ビックリウムエナジー/ドッキリウムエナジー
担当デザイナー:酉澤 安施
世界の裏側に広がるジャンクワールドを起源とする、汚染された環境を好む悪の機械生命体の種族。
元々はマシンワールドの住人で炎神からは絶滅したと思われていたが、生き残っていた3大臣がマシンワールドの征服を目論み、炎神達によって放逐されてしまう。
そのため、今度は逃げ込んだ先のヒューマンワールド(地球)にヘルガイユ宮殿を建造。蛮機獣などの戦力を送り込み地球環境の汚染を進めていった。
人間とは美的感覚が異なり、「汚い」を褒め言葉、「美しい」と言われる事を侮辱に感じる、謂わば平成版ベーダー一族。
環境汚染を企む悪の組織ではあるものの、その動機は「故郷を失った仲間が平和に暮らせる世界を作りたい」という切実な願いによるもの。
なので仲間との結束は強く、幹部も部下も戦闘員も仲良しなアットホーム組織。
そしてどいつもこいつも憎めないバカ揃いで愉快な芸人集団である。
オーレンジャー以来となる戦闘機枠の復活もあるが、ネタまみれすぎて最早大喜利じみた様相を呈した断末魔がある意味最大の見どころである。
しかし作中終盤、手段を選ばない独裁的な高官の登場で一気にブラックな組織へと変貌を遂げていく……
デザイン担当は酉澤安施。
前3作までの篠原氏が『
仮面ライダーキバ』のデザインを担当することになったため、これに代わる新たな人材としてウルトラシリーズにて活躍していた酉澤氏が起用された。
篠原氏に頼り過ぎじゃねというツッコミは禁句
特徴としては今のご時世では珍しい、変に凝らないドストレートでコミカルな分かりやすい器物怪人の宝庫という点。
非常に分かりやすい外見ながら、演じた声優の好演もあって非常に忘れがたい印象を与えてくれる。
方向性としてはゴレンジャーを始め初期の頃の戦隊怪人に近いかもしれない。
怪人名:アヤカシ/カタカナ5文字
戦闘員:ナナシ連中、大ナナシ連中/ノサカマタ
本拠地:六門船
巨大化方法:二の目
担当デザイナー:篠原保
血祭ドウコクを筆頭に、人の世とあの世の境目にある異界「三途の川」に住まう怪物「アヤカシ」が寄り集まった集団。
物と物の間にある「スキマ」を介して人間世界に出現することができ、彼らの様々な特性は後の妖怪伝承のルーツとなった。
故に寿命も長大であり、アヤカシによっては古い文献にその存在が記されている事もある。
思考や感情は人間と変わらないが、価値観は非常に陰惨で殺伐。大なり小なり基本的に人間の嘆き苦しむ姿を好む気質を持つ。
カクレンジャー以来となる妖怪モチーフの組織。
前作が愛嬌とギャグに走りすぎた反動か、腹に一物どころでは済まされない全体的に陰鬱で殺伐とした雰囲気が漂う。
特に、
薄皮太夫を始めとした幹部達の日曜朝とは思えないドロドロとして血なまぐさい過去も特徴的な要素の一つ。
また戦隊では(当時は)珍しい、女性の顔出し幹部が存在しない組織でもある。
巨大戦闘員がレギュラーで登場する様になった初の組織でもある。
デザイン担当は再び篠原保が単独で登板。
和を基礎としながら「浮世絵」「妖怪+動植物」をコンセプトに作られたアヤカシ達は、以前手掛けたカクレンジャーのポップな妖怪軍団とは完全に差別化がなされている。
全てのアヤカシに専用武器が造形されるなど、細かい設定の組まれ方も魅力。
◆10年代
映像技術の発達に伴い、スケールのデカい悪の組織が増加傾向。
反面顔出し幹部の数が全体的に大幅に減っているのも特徴。
ベテラン声優による安定した敵役の演技が見れると取るか、顔出し幹部がいなくなって寂しいと捉えるかは人それぞれだろう。
怪人名:星人/○○(二つ名)の△△(個人名)
幽魔獣/○○(モチーフ)の△△(個人名、必ず漢字1文字が入る)
マトロイド/○○(特性)の△△(個人名、必ずアルファベットが1文字以上入る)
ダークヘッダー/○○ヘッダーの△△(個人名)
戦闘員:魔虫兵ビービ
本拠地:宇宙母艦インデベーダー/機械要塞ターミネル/ラビリンネル
巨大化方法:ビービ虫/ビービネイル
担当デザイナー:酉澤安施
ネガティブシンジケート以来となる複数組織制。
の4組織が登場。どれも一見では読み方を理解するのは非常に難しい名称ばかりである。
組織は地球救星計画を除き全て首領と幹部1名、そして
ブレドランの3人一組で構成される。
敵組織が1クールごとに入れ替わる本作初の試みな他、顔出し幹部が全く存在しない初の敵。名前が映画のもじりだったり、組織を転々とするブレドランのシリアスな笑いが特徴だろう。
デザイン担当は酉澤安施。
デザインモチーフは虫や水生生物を下敷きに「宇宙人」「UMA」「ロボット」の3系統に分かれ、終盤では2種類の幻獣を掛け合わせるなど年間を通してバラエティ豊かな怪人が登場する。
怪人名:
行動隊長
戦闘員:兵隊ゴーミン/下士官スゴーミン/親衛隊ドゴーミン
本拠地:旗艦ギガントホース
巨大化方法:ギガントホースからの巨大化ビーム照射
担当デザイナー:韮沢靖、篠原保
皇帝アクドス・ギル統治の下、全宇宙の支配を企んで数々の星を侵略しては滅ぼし、圧倒的な武力と恐怖で宇宙の広範囲に勢力を広げる悪の大帝国。
無数の大艦隊を有する軍事力を誇り、その領土はとても広大。
「ザンギャックと敵対することは全宇宙を敵に回すに等しい」とされる。
地球侵攻を目論み、
レジェンド戦隊の活躍で一時的に撃退されたが、戦力を整え「第2次地球侵略艦隊」を編成。
皇帝の
バカ息子である
司令官ワルズ・ギルの指揮の下、再び侵略を開始した。
質より量を地で行く物量戦を得意とする帝国だが、歴代敵組織の例に漏れず組織形態はアクドス・ギルの独裁体制。
デザイン担当は韮沢靖、篠原保の2名。
本作がシリーズ唯一の参加となった韮沢氏とお馴染み篠原氏が共同でメインを担当している。
「海洋生物」を基本のデザインコンセプトとしながら、一部では歴代戦闘員をモチーフとした怪人も存在。
クロスオーバー作品ということで過去作の敵キャラがゲスト怪人枠で出るなどサプライズ要素も豊富。
なお、後年発売されたVシネクスト『テン・ゴーカイジャー』には韮沢氏没後の作品ということもあり、ザンギャックとは無関係な敵・バクート海賊団が登場、デザインも篠原氏が担当している。
怪人名:メタロイド/○○ロイド
メガゾード/○○ゾード
戦闘員:バグラー/バグゾード
本拠地:亜空間
巨大化方法:なし(メタロイドの能力を模したメガゾードの転送)
担当デザイナー:出渕裕、篠原保、原田吉朗、森木靖泰、K-SuKe
暴走し自我を得たコンピュータープログラムであり、「
メサイア」が率いる、悪意を持った電脳生命体の組織。
機械が支配する世界を創るため、人間世界の侵略と支配を目論んでいる。
なお「ヴァグラス」とは、あくまで人間側によってつけられた通称に過ぎない。
戦隊初の電脳系敵組織。
似たような組織だとネジレジアがいるが、こちらは「生身」の構成員など存在せず、構成員はメタロイドを除き全員電子プログラムである。
等身大戦をゲスト怪人が、巨大戦を巨大無人ロボット「メガゾード」がそれぞれ行うなど、戦闘時の展開のマンネリ化を打破しようとする試みが売りの1つ。
そのため話の冒頭や中盤で巨大戦が終わったり、ゲスト怪人戦と巨大戦が同時並行で進むことがたびたびあった。
デザイン担当は出渕裕、篠原保、原田吉朗、森木靖泰、K-SuKeの5名。
歴代でも豊富なラインナップにもなる為、シリーズでメインデザイナーを張った人物が中心の布陣となった。
特に、出渕は『フラッシュマン』以降一線を退いていたが、今作がシリーズ復帰作となっている。
「4つ目に当たる部位」が共通ディテールとして取り入れられ、表情を出さないことが意識されているのが特徴。
メガゾードは4種類の素体ロボにゲスト怪人の武装や装備の一部が装着されている外見が特徴。
これにより怪重機以上に無機質な量産型兵器としての特色がより濃くなっている。
怪人名:デーボモンスター/デーボ・○○
戦闘員:ゾーリ魔/守護騎士カンブリ魔
本拠地:氷結城
巨大化方法:復元水/超増殖細胞
担当デザイナー:K-SuKe、村田 桃香(デーボ・アキダモンネのみ)
全銀河の災厄と謳われた
暗黒種デーボスを神とする悪魔の軍団。
かつて太古の昔に地球に襲来し恐竜を絶滅させたが、その後に
賢神トリンと
獣電竜によってデーボス様は北極に封印された。
その後、百面神官カオスを初めとした戦騎が封印から復活した。
主デーボス復活のために、人間から怒り、悲しみ、喜びの3つの感情エネルギーを吸い取ることを目的に人類を脅かす。
恐竜系戦隊の伝統ゆえか、デーボス軍も割とアットホームである。
……が、最終決戦目前に幹部リストラ、新幹部投入によってこれまでのアットホーム感が覆された。とんだブラック企業である。
このリストラ劇によって組織に追われ命を落とした幹部、どさくさに紛れて戦隊が有利になるよう働き生き延びデーボス軍を離脱した幹部がいる。
デザイン担当はK-SuKe、村田桃香の2名。
前作から続投となったK-Suke氏がスピンオフ作品を含め、敵側のデザインワークスをほぼ1人で担っている。
デザインコンセプトは「ジオラマ怪人」。
名前やモチーフ、能力にちなんだ様々な象徴を寄せ集めた外見で全身を使ってその「イメージ」を表現しているのが最大の特色。
加えて幹部陣のデザインモチーフには
トランプと「オズの魔法使い」のキャラクターが組み込まれている。
そのため基本的にボリュームのある、全体的に豪勢で凝ったビジュアルが売り。
怪人名:シャドー怪人/○○シャドー
戦闘員:クローズ
本拠地:キャッスルターミナル
巨大化方法:闇の力の暴走
担当デザイナー:篠原保、森木靖泰
闇の皇帝ゼットを筆頭に、世界を闇で包もうとする悪意の線路。
過去にレインボーラインと対立し激突、以降は活動を停止していたが現代において活動を再開させた。
巨大な城型ターミナル「キャッスルターミナル」を本拠地とし、彼らの支配する路線には悪の烈車「クライナー」が通っている。
デザイン担当は今回で12回目の登板となる重鎮・篠原保と森木靖泰の2名。
篠原氏が大半のデザインを手掛け、森木氏は美術デザインの一環としてキャッスルターミナルとそれが変貌した闇の巨獣を担当している。
デザインコンセプトは「貴族」「アンティーク」。
全体的にダークでゴシック感のある雰囲気が特徴で、クローズの
とても戦闘員とは思えない洒脱なデザインも話題を呼んだ。
メインデザイナーが篠原氏ということもあり、過去に自身が手掛けたゴーマ怪人の
オマージュを取り入れている。例としてはシャドー怪人の体の随所に目があったり、幹部に階級があるなど。
なお、目については
「この眼を通して誰かが外界を見ている」という意味合いだとか。
怪人名:妖怪
戦闘員:ヒトカラゲ/ジュッカラゲ/ヒャッカラゲ
本拠地:牙鬼城
巨大化方法:妖術・肥大蕃息の術
担当デザイナー:篠原保、K-SuKe、豊田 幸秀(妖怪ヤマビコ・上級妖怪コナキジジイ担当)、渋谷 亮介(妖怪モクモクレン担当)
戦国時代に滅ぼされ、妖怪となるもラストニンジャ・
伊賀崎好天によって封印された「戦国最恐」の異名を持つ戦国武将・牙鬼幻月が率いる妖怪軍団。
幹部陣は御屋形様こと幻月に付き従っていた家臣や武将、自身の子供などで構成され、御屋形様復活のため人間の「恐れ」を集めていく。
戦国武将とその家族や配下が妖怪化したものと考えれば良い。
武家を模した組織は地味に戦隊初の試み。
今回で3度目の妖怪デザインだが、「付喪神」の要素を取り入れたことで大きく差別化を果たしている。
デザイン担当は篠原保、K-SuKe、豊田幸秀、渋谷亮介の4名。
基本は篠原氏が幹部、K-SuKe氏が一般怪人を担当する2人メイン体制となっており、豊田氏と渋谷氏は共に初参加ということもあり、ゲスト採用に留まっている。
デザインコンセプトは
ごく一部を除けば「妖怪+現代の物」。
器物と妖怪を組み合わせることで、新しいビジュアルを持った妖怪路線の開拓に成功した。
現代版器物妖怪はどれも皆憎めない愉快な印象を受ける。
一方で幹部達は「能面」「帯状に区切る」というコンセプトを取り入れ、
「人間部分と妖怪部分の混同」を表現したとのこと。
怪人名:プレイヤー
戦闘員:メーバ
本拠地:サジタリアーク
巨大化方法:コンティニューメダル
担当デザイナー:篠原保、豊田幸秀
「オーナー」こと
ジニスを中心に、邪悪なエイリアンが集まって結成された無法者の集団。
弓矢を模した巨大宇宙船「サジタリアーク」を母船として宇宙を転々とし、「ブラッドゲーム」と称する殺戮ゲームを娯楽にしながら、これまでに99の惑星を滅ぼしてきたが100個目の星を地球と定め攻撃を開始する。
侵略目的が「地球を破壊する」でも「征服する」でもなく、「星に生きる生物を殺して遊ぶこと」という、史上類を見ない悪趣味極まる敵組織。
作品として「命」をテーマにしているが敵を倒さなければならないため、倒すことに躊躇がないよう遊び感覚で命を奪う根っからのチンピラ極悪人と設定された。
一方で、その方向性から「ギャグ要素が抜けたボーゾック」呼ばわりされることも。
デザイン担当は篠原保、豊田幸秀の2名。
前年と同じく、篠原氏が幹部陣や戦闘員、前作から続投の豊田氏が一般怪人やサジタリアークなどの美術デザインを担当するという布陣。
幹部陣のデザインコンセプトは動物とは対極に位置する「鉱物」。
一方で一般怪人であるプレーヤーのデザインコンセプトは 「ファッション」 。
野生動物ではありえない服を着た生物というコンセプトを中心に添え、そのメインコンセプトをベースに共通モチーフとして鉱物要素として「結晶体」、そして「身体のどこかに模様のパターンを組み込む」という3つの要素を組み込んでいる。
全体的に角ばったメカニカルで近未来的な外見が特徴的。
怪人名:ダイカーン、カロー
戦闘員:インダベー/ツヨインダベー
本拠地:ミナミジュウジ座系惑星サザンクロス
巨大化方法:キョダインロウ
担当デザイナー:久正人、K-SuKe、渋谷亮介(デスワーム3種担当)、村田桃香(オメーガ・デスゴン担当)
物語開始時点で宇宙の99%を支配している歴代最大規模の超巨大組織。
「ショーグン」たるドン・アルマゲの名の下、惑星を構成するエネルギー「プラネジューム」の収集を各惑星のダイカーンに命じ、支配下の星々に理不尽な圧制を敷く軍事独裁政権。
前述の通り規模が巨大なだけに凄まじい兵力を有し、戦闘員インダベーや戦艦モライマーズなどは倒しても倒しても続々と増援が送り込まれてくる。
しかし一方で物量の分、個々の実力については難があり、ゲスト怪人枠であるダイカーンはそれぞれの支配惑星でだらけた生活をしている事もあって歴代怪人最弱レベル。
中盤からはダイカーンの上位幹部である「カロー」が今週の怪人枠に昇格した。
幕府という名の通り組織内用語がどこか時代劇調で、ショーグン→フクショーグン→カロー→ダイカーン→そして最下層に戦闘員インダベーという厳しい上下関係が敷かれたピラミッド構造になっている。
なおチキュウは番組開始早々に占領され、完全な支配下に置かれている。「地球」ではなく「チキュウ」なのは、意図的に異世界の存在であると分かりやすくするため。
デザイン担当は初登板となる漫画家の久正人と、K-SuKe、渋谷亮介、村田桃香の計4名。
メインデザイナーは久氏とK-SuKe氏がほぼ同数を担当。
構成員やメカニックは共通してUMAや
オーパーツがデザインモチーフであり、カローにはそれに加えて星座の意匠が盛り込まれている。
怪人名:ギャングラー怪人
戦闘員:ポーダマン
本拠地:異世界の洋館
巨大化方法:ルパンコレクション「大きくなれ~Gros calibre~」
担当デザイナー:久正人、渋谷亮介
突如異世界から地球に侵攻を開始した、様々な世界の裏社会を牛耳ってきたギャング集団。
500年間組織を支配してきた首領ドラグニオ・ヤーブンの999歳記念パーティーにて、彼の「人間界を掌握・支配した者を己に代わるギャングラーの後継者とする」という号令により、ギャングラーの富と首領の座を狙う構成員達が地球を襲う。
ギャングラー怪人は普段は化けの皮によって人間に化けているが、体内に「ルパンコレクション」というプレシャス秘宝を入れ込んでおり、これを利用して様々な犯罪を引き起こしていく。
全体としてはロンダーズファミリーやアリエナイザーを彷彿とさせる犯罪者集団。「臓器売買」や「営利誘拐」などといったワードが飛び出すなど方向性的にはロンダーズ寄りか。
また基本的な活動理由が「跡目争い」であるため、怪人同士が連携して行動を取る事が殆どないという点も特徴の一つ。その性格も残虐非道な殺人犯や、セコい詐欺で金を稼ぐ小悪党、
ただのバカ、挙句の果てには
シャケ過激派など個性豊か。
デザイン担当は前年から引き続きの久正人と渋谷亮介の2名。
メインデザイナーである久氏がデザインの過半数を担当する中、渋谷氏もゲスト怪人8体分が採用され、確かな爪痕を残した。
共通モチーフは身体の何処かに埋め込まれた金庫。
首領を含む幹部陣は金庫に加えて「
恐竜」と「武器」がデザインに組み込まれている。
一般怪人は様々な動物モチーフ。陸海空の動物を色々アレンジしてデザインされているが、アルパカやモルモットなど、従来作ではあまり見られなかった動物モチーフの怪人が多いのが特徴。
怪人名:マイナソー/○○マイナソー
戦闘員:ドルン兵
本拠地:地球上の何処か(最終盤でエラスの眠る洞窟に固定)
巨大化方法:完全体への成長/巨大魔強化
担当デザイナー:久正人
通称
「ドルイドン族」。
遥か古代の時代からリュウソウ族と激しい戦いを繰り広げてきた「地球の支配者」を自称する邪悪な戦闘民族の末裔。
6500万年前に地球に巨大隕石が衝突し宇宙に脱出していたが、長い歳月を経て強大な勢力へと進化を果たし、人間からマイナソーを生み出す異星人
クレオンを仲間に引き入れて再び地球に舞い降りた。
人類を滅ぼし、地球を支配することを目的とする王道な悪役……かと思われたが、その誕生の背景にはドルイドン・リュウソウ両族の存在意義を揺るがす
衝撃の真実が隠されていた…。
歴代恐竜戦隊にあったアットホーム感は
最初からほぼ皆無。
前線拠点も自虐されるほど寂しく、しかも中盤以降はパワハラや幹部間の諍いが絶えない
超ブラック組織となった。
例外的に
ワイズルーとクレオンの仲は非常に良好であり、二人のコミカルなやり取りは殺伐とした組織内の清涼剤となった。
名前の由来はケルト社会に伝わる司祭のことを指す「ドルイド」。
デザイン担当はこれで3年連続の久正人が遂に単独で担当。
構成員全体のモチーフはチェスの駒+鎧。
マイナソーのモチーフは幻獣で、共通点は胴体全体が顔になっているが、稀に
宝箱やスケッチブックそのままな非人型もいるなどバリエーション豊かな姿が特徴。
また
ミミックや
ゴーレムといった無機物やポルターガイストといった現象モチーフ、果てには
宿主そのままの姿や監督といったただの職業モチーフまで登場した。
◆20年代
遂に平成を跨ぎ令和に突入。
この時代になると一般怪人枠は「共通素体のボディ」を使い回しながら頭部や胴体などを新規造形していく流れへと変化。
一般怪人と巨大戦担当が別個体の戦力であることが多くなり、昔のように一般怪人がそのまま巨大化して戦う流れはめっきりと減った。
また男女問わず、昔のように顔出し幹部が多くなってきたのも見所の一つ。
怪人名:
邪面師/○○邪面
邪面獣/邪面獣○○△△(素体の闇獣名)
戦闘員:ベチャット
本拠地:ヨドンヘイム
巨大化方法:なし(邪面師のモチーフに対応した邪面獣の召喚)
担当デザイナー:K-SuKe
令和初の戦隊の悪の組織。
暗く淀んだ異世界より現れた美しいものを忌み嫌う悪の侵略者軍団。強大な支配者
ヨドン皇帝とその配下である戦闘部隊「ヨドン軍」で構成されている。
地球や人々を汚し、痛めつける事で発生する「闇エナジー」を利用し、地球とヨドンヘイムを繋げる侵略ゲートを開通すべく作戦開始。前日談であるエピソードZEROにて
宝石の国クリスタリアを征服し、次の標的として地球に狙いを定めた。
等身大怪人である邪面師は巨大化せず、代わりに巨大な怪物「邪面獣」を召喚するという
ヴァグラスに似た巨大戦戦術を取る。
最終的に指導者の地位についた元幹部が「他の文明を侵略しない」と方針を決定したため、組織としては和解する形で決着となった。
名前の由来は淀み+ヨトゥンヘイム。
「頭部以外は共通素体を使い回す」という20年代の主流になっていく流れを作ったキーパーソン的組織。
ただしただ手抜き
というわけでもなく、頭部だけで怪人の個性を演出する手前、イロモノじみた個性豊かなモチーフとキャラクター性を有するバラエティ豊かな敵組織として1年間作品を盛り上げていた。
またヴァグラスから数えて
約8年ぶりに顔出し女性幹部枠が復活したという点でも大きな注目を集めた事でも知られる。
デザイン担当は『キュウレンジャー』以来のK-SuKe。
邪悪な力を宿した仮面「邪面」が共通シンボル。
幹部達は複雑で奇怪な意匠であるのに対し、邪面師達は非常にシンプルな器物モチーフの仮面と全身タイツという懐かしの仮面怪人スタイルを取っている。
邪面師、邪面獣共に今までのシリーズでモチーフになったことの無い物・なったことが少ない物をモチーフにしているのが特徴。クラウドや冷熱といった概念をモチーフにしたかなり挑戦的で個性的な物も。
怪人名:
ワルド/○○ワルド、
ダイワルド/ダイ○○ワルド
戦闘員:クダック
本拠地:キカイトピア/トジテンドパレス
巨大化方法:なし(巨大戦闘員の強化)
担当デザイナー:K-SuKe、篠原保
並行世界キカイトピアを統治する特権階級で構成された悪徳王朝で、構成員全員が特権階級意識に染り自分達以外のキカイノイドを見下し支配している。
劇中ではほぼ全ての並行世界(過去のスーパー戦隊の世界を含む)を
トジルギアに封じ込めた。
しかし最後の世界であるゼンカイジャーの世界だけ封印できないため、業を煮やした大王・ボッコワウスの指示の元、武力行使で最後の世界を占領・支配せんと目論む。
物語開始時点で既に他の世界を実質制圧済みという成果の割には実戦経験の乏しさから来る油断、さらに幹部同士の仲の悪さなどから、「悪事の規模と成果はザンギャックやジャークマター以上なのに知能はボーゾックレベル、しかもチームワークは歴代最悪」という戦隊悪の組織の集大成となった。
デザイン担当は戦隊怪人の重鎮、K-SuKeと篠原保の2人。
K-SuKe氏がメインデザイナーで、篠原氏はボッコワウスや追加幹部、巨大ロボ(とピンチヒッターとして2体のワルド)を担当。
ワルドは全員素体が同じかつ、今までモチーフになったことの無いもの・概念が多く時にストレートに、時に捻られて機械的にアレンジされたデザインはコミカルで華やかな見た目となった。
またK-SuKe氏担当の幹部〜戦闘員と6話までの怪人は「過去の戦隊衣装」が、篠原氏担当の追加幹部と巨大ロボは「過去の戦隊ロボや東映特撮ヒーロー」がモチーフとして組み込まれている。
怪人名:ヒトツ鬼/○○(戦隊名)鬼
ヒトツ鬼ング/○○(戦隊名)鬼ング
戦闘員:アノーニ(脳人)
本拠地:脳人レイヤー・イデオン(脳人)/眠りの森(獣人の森)(獣人)/なし(ヒトツ鬼)
巨大化方法:ヒトツ鬼ングへの自己蘇生(ヒトツ鬼)
担当デザイナー:篠原保
今作は他の作品に比べて事情がかなり複雑。
まず「ヒトツ鬼」は人間の欲望から生まれ、宿主に乗り移り変身。その欲望をとにかく叶えようと暴れ回る。
作中に登場したヒトツ鬼は体内にセンタイギア/アバタロウギアを取り込んでいる為過去戦隊に似た姿、能力を使用。
次に「脳人」は人間世界に重なるように存在する「脳人レイヤー」を管理する上位存在で、脅かそうとする者を戦闘員アノーニと共に対処する。
そして「獣人」は不死身で、人間の姿をコピーしその人間と移り変わってしまう。
…と、立ち位置だけで言うならば脳人が幹部格、獣人が追加幹部、ヒトツ鬼が今週の怪人枠に当たるが、実際の所この三陣営は敵対関係にある。
詳しく言うならば、ヒトツ鬼は人間の欲望から生まれるが、脳人が管理する脳人レイヤーは人間(資源)の波動で維持されヒトツ鬼の強い欲望はノイズとなる。つまり駆除対象。
それだけならドンブラザーズも同じだが、脳人は取り込まれた宿主ごとヒトツ鬼を殺処分しようとしている。
そこに獣人は横槍を入れてくるのだが、そんな獣人の主食は戦闘員のアノーニ。つまり獣人がいるだけで脳人は資源と人員を失う事になる。
なのでドンブラザーズと脳人は人々を取り戻し被害を出さないようにしたい…のだが獣人は不死身のため対処法がない。
…このようにそれぞれがそれぞれに悪影響しか与えないため全陣営が敵対しているという、前例なきカオスな敵組織となっている。
デザイン担当は本作で16回目の登板となる大重鎮の篠原保。
ヒトツ鬼はその戦隊の容姿・ロボ・構成要素を巧みに使い分け、頭部・胴体換装式にもかかわらず
「戦隊版アナザーライダー」に等しい個性的なシルエットの怪人を生み出し続け、Vシネクストを含めると歴代45戦隊のコンプリートを達成。
予算の都合なのか、番組後半には既存のヒトツ鬼のパーツを流用して新しいヒトツ鬼としたスーツが多く登場したが、
別々の戦隊がモチーフのヒトツ鬼を複数組み合わせて全く別の戦隊がモチーフのヒトツ鬼にするという縛りプレイ同然の代物でありながら各戦隊の要素を巧みに落とし込んだ造形は高く評価されている。
脳人は
石森作品以外の東映特撮ヒーローをモチーフに、デザイン上の共通点を残しつつ西洋甲冑のようなヒロイックで美しいビジュアルに仕上がった。
怪人名:怪ジーム/○○ジーム(
地帝国バグナラク)
宇蟲五道化(宇蟲王一味)
戦闘員:サナギム(地帝国バグナラク)
なし(宇蟲王一味)
本拠地:チキューの地底深く(地帝国バグナラク)
ダグデドの部屋(宇蟲王一味)
巨大化方法:異常成虫(地帝国バグナラク)
それぞれ異なる(宇蟲王一味)
担当デザイナー:
余湖 裕輝
カクレンジャー以来の2部構成ということもあって、ゴセイジャーのように対決組織がガラッと変わるのが大きな特色。
『バグナラク』は奈落王
デズナラク8世が統治する異形の帝国。
かつて5人の英雄と守護神シュゴッドとの戦いに敗れて以来、チキューの地下深くで息を潜めていたが、2000年の時を経て復活。
人類を皆殺しにするため、「チキューの秘宝」と呼ばれる三大守護神を狙い、地下トンネルを使って各国に神出鬼没に現れ、破壊行為を繰り返す。
『リュウソウジャー』以降音沙汰がなかった一般怪人がそのまま巨大化して戦う久し振りの敵組織となる。
『宇蟲王一味』は第2部に登場した宇蟲王
ダグデド・ドゥジャルダンと彼の配下「宇蟲五道化」で構成される超少数組織。
キングオージャーの世界を支配し、星に住む生物を憎み合わせて内紛で自滅させる遊びで多くの星々を滅ぼしてきたが、遂にチキューにその魔の手を広げた。
今週の怪人枠はおろか、戦闘員枠すら持たない戦隊史上初の組織であり、配下全員が幹部枠という強豪揃いの集団。
組織のノリとしては冥府十神に近いが、ゲーム感覚で悪行を成すなど方向性はデスガリアンの同類。
ちなみに組織の正式名称は放送終了してもなお未だ明かされておらず、バンドーラ一味同様暫定的な呼称となる。
デザイン担当は両組織とも『
ニンジャスレイヤー』のコミカライズなどで知られる漫画家の余湖裕輝。
両組織とも虫がモチーフになっており、禍々しいビジュアルが特徴。
虫モチーフの先例であるウォースターが「翅のある昆虫」という括りだったのに対し、こちらは昆虫だけでなく
ダンゴムシや
ミミズといった広義の「虫」も取り入れることで差別化されている。
怪人名:
苦魔獣/〇〇グルマ―
戦闘員:ネジレッタ
本拠地:監獄惑星
巨大化方法:ギャーソリン大暴走体、ハイウェイ光線
担当デザイナー:
島本 和彦とビッグバンプロジェクト
宇宙のならず者達で構成された宇宙マフィア。肩書は
「だいうちゅうしんりゃくだいそうりょくだん」と読む。
宇宙を跳梁跋扈しながら数々の惑星を侵略し、住民の悲鳴から生じる負のエネルギー「ギャーソリン」を収集して回りながら勢力を拡大している。
物語開始時に三人組の現場監督「
サンシーター」が一番乗りと称して地球に襲来、新たな縄張り(と自分達の出世の足掛かり)とするべく活動を開始する。
走大将
ワルイド・スピンドー率いる
「ハシリヤン本家」を中核とし、その下に○○隊長の肩書を持つ者が率いる各種部隊が存在する、半グレやヤクザ、海外マフィアを彷彿とさせる反社会的勢力。
サンシーターが従来作品の幹部怪人枠に相当するが、あくまで彼らは下っ端に過ぎず、戦績の悪さを見かねた各隊長が地球を訪れるようになってからはその傘下で活動するようになっている。
そもそもネーミングからして「三下」だし。
当初はその組織名もあってボーゾックのような脳筋集団かと思われたが、後半で明らかになったその実態は、
暴力よりも惑星の有力者を買収したり世論を誘導したりする搦め手のほうを得意とする異例の敵組織であった。
構成員は上から下まで車やその部品をモチーフとし、過去作の宇宙人系敵組織に比べて無機的で生物感は薄め。
デザイン担当は燃える漫画家こと島本和彦が、自身が請け持つ会社「ビッグバンプロジェクト」との共同名義でシリーズ初参加。
怪人名:ノーワン怪人/〇〇ノーワン
戦闘員:アーイー
本拠地:ノーワンワールド
巨大化方法:なし(巨大戦力「ドレスガード」を所持)
担当デザイナー:篠原保、K-SuKe、久正人
人間界をモデルに生成された異世界「ノーワンワールド」に君臨するウエディング軍団。
エンブレムはドクロ・ウエディングドレス・蝙蝠が混合したようなマーク。
人間界にある「円」の模様や造形物を介して人間界に出現し、あらゆる分野でトップを極めた一芸を持つナンバーワン怪人「ノーワン怪人」や人型巨大ロボ「ドレスガード」を戦力として有する。
女王に自分達の力を誇示し女王に選ばれるために人間界で暴れる。
50周年記念作品だけあって、初っ端からデザイナーを3人も起用する豪華仕様。初期の三幹部(ファイヤキャンドル、ブーケ、Mrシャイニングナイフ&Mrsスィートケーク)も各々が分担。
また戦隊側が「はぐれ者」である事に対比してか、ウエディング軍団という説明に違わず構成員や各種オブジェクトのモチーフには結婚式にゆかりのあるもの、例えばキャンドルサービスやブーケ、ウエディングケーキ、ダイヤの指輪などが用いられている。
それぞれ単品であれば過去作の怪人にも前例があるものの、組織全体が結婚式モチーフという悪役は、特撮どころか創作作品全般を見渡しても前代未聞。
ノーワン怪人は様々な概念を抽象化した姿に動物の要素を「混ぜる」という形式でデザインされており、それゆえ過去作以上にモチーフは何でもあり感が強い。「おせっかい」の怪人とか誰が予想するのか。
◆番外
怪人名:係長/
東京都の地名+動植物の名前、モウソボーグ/器物の名前+空想怪物の名前
戦闘員:平社員シャチーク
本拠地:妄想世界
巨大化方法:なし
担当デザイナー:さとうけいいち
秋葉原のオタク文化を否定する悪の組織。
秋葉原の文化を作り替えて、自分達の理想のアニメを崇め奉る土地とすることを目論み、様々な秋葉原侵略業務を行って……いたのだが、後半は「番組外現実」との戦いでうやむやに。
なお肩書は『
真・仮面ライダー 序章』に登場する組織「財団」のパロディ。
デザイン担当はアバレンジャー以来のさとうけいいち。
デザインコンセプトは「公認様ではまず間違いなく怪人モチーフとして採用されないだろう動植物」。
シンプルな外見だが、チョイスがどれもこれもマニアック。
低予算故か全体的に使い回しが多めだが、かっこいい怪人も多い。
新次元頭脳改造地下真帝国バロスw(非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛)
怪人名:怪人/元ネタの戦隊怪人の命名法則に則る
戦闘員:オネェダー
本拠地:後沢歯科工房
巨大化方法:なし
担当デザイナー:さとうけいいち
「バロスw」は「ばろすわら」と読む。
活動当初は組織としての明確な目的はなく、妄想世界を舞台に怪人各々が独自の活動を行っていたが、ツー将軍(後沢次男)が妄想世界の影響が現実世界にも及ぶことを知ったため、その後は「スーパー戦隊シリーズをツー将軍の望んだ作品へと改変すること」を目的として活動するようになった。
その裏には、原作者・
八手三郎とマルシーナの暗躍が……。
デザイン担当は前作から続投のさとうけいいち。
所属怪人全員が「過去に公認様と戦った組織の怪人っぽい二次創作デザイン」という異色の特徴が売り。
やっぱり低予算故か、着ぐるみは一部を除いて基本使い回し+改造を前提とした構造になっている。
怪人名:メカローダー/○○ローダー
戦闘員:バグラー
本拠地:不明
巨大化方法:ビックリオイル
担当デザイナー:なし(全て既存の着ぐるみの再利用のため)
チダ・ニックが「メサイアの暴走が起こらなかった世界」を何故か
エンターにそっくりな「神様」に願った結果、改変された世界で暴れ回る機械生命体の集団。
何故か
エスケイプにそっくりなキカイ女帝トランジー・スターに率いられ、人間や動物を機械化し奴隷にしようと企んでいるようだ。
作品コンセプト自体が「もしも『ゴーバスターズ』が王道(というかテンプレ的な)戦隊ヒーロー作品だったら?」であるため、セルフパロディ的にコテッコテの「悪の組織」として描かれている。
メカローダーはいずれもメタロイドの流用で、トランジー・スターの衣装のみ原田吉朗氏がデザインを担当。
怪人名:ボージン魔/○○ボージン魔
戦闘員:ゾーリ魔/巨大ゾーリ魔
本拠地:ネオデーボス軍基地
巨大化方法:なし
担当デザイナー:K-SuKe
デーボス軍が壊滅した後、地球に現れた新たなる侵略者。
1億年前、獣電竜に敗れた総帥デイザルスを筆頭とし、火・水・雷・風・氷・土の6属性を持つ魔王を率いて「竜の王の力」を手に入れんと侵攻を開始する。
幹部間の仲は比較的良好だが、デイザルスは彼らを自身が竜の王の力を得るための駒としか見ていない。
宇宙傭兵を名乗り基地に侵入してきたブレイブキョウリュウゴールド/ジュヒョクと契約したのもその一興かと思われたが、本当は……。
宇宙を股に暴れ回っていたのか、通貨・金塊も知っているようで、ジュヒョクと契約する際それをゾーリ魔に持ち運ばせている。
巨大戦は基本的に基地から出撃されるボージン魔が行うが、魔王も窮地に陥ると復元水に頼らず自ら巨大化する。
デザイン担当は無印キョウリュウジャーから続投のK-SuKe。
デイザルスはティラノサウルスの骨格がモチーフで、六魔王はそれぞれの属性を意識したものに加え、いずれも左胸部に眼球が存在する。
六魔王のスーツは
キャンデリラ、
ラッキューロ、百面神官カオスを除く旧デーボス軍のものを流用している。
担当デザイナー:K-SuKe
惑星ネメシスに存在する願いを叶えるジェムの力で地獄の底から復活した、復活してしまえば瞬く間に宇宙を滅ぼしてしまうと伝えられている大悪魔。
その姿は『ジュウレンジャー』に登場した大サタンの類似しているがその関係性は不明。
その言い伝えに違わぬ圧倒的な力と巨大な身体でスーパー戦隊達の攻撃を受けてもびくともせず逆に追い詰めていくが…?
デザイン担当はK-SuKe。
『ジュウレンジャー』に登場した大サタンを「全身スーツ化リデザイン」というオーダーから大サタンのデザイン画や映像をもとに創造。
その強大で悪魔のようなザ・ラスボスといったデザインは圧巻の一言である。
【代表的なデザイナー】
日本で知らぬ者はいないであろう特撮界の大巨匠。
仮面ライダーのイメージが強い御方だが、ゴレンジャーの原案はそもそも石ノ森氏である。
彼がいなかったらこのシリーズは存在していなかっただろう。
東映特撮の企画を手掛ける『企画者104』に所属していたデザイナー。
『
スパイダーマン』のデザイン作業を経て、『バトルフィーバーJ』に参加。
しかしラフデザインしか進んでいなかったヒーロー側に加え、敵側のデザインまで引き継ぐ羽目になり、突貫工事で大変だったという。
その後も『ゴーグルファイブ』まで4作連続で参加し、ヒーロー側デザインとの差別化に四苦八苦しながらも戦隊怪人という未開の地へ先陣を切った影の功労者と言っても過言ではない。
戦隊シリーズのみならず東映の特撮ヒーロー番組全体を支えた、今は亡き偉大な巨匠。
『デンジマン』~『チェンジマン』のアイキャッチイラストを手掛けたと言えばわかる人もいるだろうか。
左右非対称デザインや有機物と無機物の融合というコンセプトを見事に昇華させ、師匠の石ノ森章太郎テイストに縛られない独自の路線を開拓。
40年以上の永きに渡り続くことになる
スーパー戦隊シリーズの黎明期を支えた最大の立役者である。
その後も『ジェットマン』『ジュウレンジャー』や
メタルヒーローシリーズのデザインワークを手掛けその腕を存分に見せたが、2012年に病没。
『
闘将ダイモス』にてデビューしたメカニックデザイナー。
『ダイナマン』で初メインデザイナーを務めた。
アニメチックなアプローチを取り入れた、今までの特撮怪人とは全く毛色の違うスタイリッシュな怪人・悪役デザインが好評を博し、
以後『フラッシュマン』までの4年間に渡りメインデザイナーとして最前線で戦い続けた。
「戦隊悪役」という概念をさらに進化・深化させた立役者その2。
多分、野口氏に次いで戦隊悪役界最大の功労者。
手掛けた作品数は『ターボレンジャー』から数えて驚異の
累計16作品。
おまけに少しスパンが開いたかと思いきやそのスパンの間は別の作品で怪人を手掛けるという仕事の過密ぶりが特徴。
『カクレンジャー』まで参加した後は、『
超光戦士シャンゼリオン』を挟んで一旦怪人デザインから離れた時期こそあったものの、『
仮面ライダー龍騎』から復帰して以降2019年までの
17年間ひたすら休まず怪人デザインを描き続けた訳の分からない御仁(誉め言葉)。
近年ではアイデアも枯渇気味と自嘲しており、アイデア作り兼マンネリ回避ために作品ごとに複雑なコンセプトを決めて書いているのが特徴的。
流石にスタッフも篠原氏に頼り過ぎたと反省したのかは不明だが、近年では篠原氏に頼らず新規のデザイナーをメインに取り立てている。
……といってもやっぱり安定性が段違いなのか、幹部枠のみ篠原氏が手掛けるパターンもあった。
アニメーター。
戦隊以外では『THEビッグ・オー』のメカデザインや『
TIGER&BUNNY』の監督として知られる。
『ガオレンジャー』で初参加すると、以後『ハリケンジャー』で単独メインを張り、その次に
デザイナー殺しなエヴォリアンのデザインを単独メインで引き受けた結果かなり疲労困憊したとか。
かなりしっかりした画風は野口氏も太鼓判を押しており、『アキバレンジャー』では野口氏が手掛けた機械生命体の二次創作を手掛けている。
主にアニメ作品を中心に活躍するメカニックデザイナー。
『
超人機メタルダー』にて怪人デザインを初めて手掛け、戦隊ではPLEX側のデザイン作業を経て『オーレンジャー』にて怪人デザイナーとして初参加。
以後、『デカレンジャー』でメインデザイナーを務め、『ゴーバスターズ』でも最も多くの本数を手掛けた。
『メタルダー』での経験から、下半身に力を入れずに上半身をボリューム良く描くことでカッコイイデザインに仕上げる手法を得意とするが、『ゴーバスターズ』では他デザイナーへの対抗意識からそのルールを敢えて破り全身隈なくデザインしてやり切ったと語っている。
『
平成ライダーシリーズ』などでの輝かしい功績で有名な今は亡き天才造形作家。
『ゴーカイジャー』にて戦隊に初参加し、ライダー怪人の時とは別の切り口で独自のデザインワークスを展開。
結果、戦隊怪人としての法則性は守りつつも唯一無二とも言える個性的なクリーチャーが多く誕生する事になった。
生前のインタビューにて『次にオファーさえあれば、またスーパー戦隊シリーズに参加したいですね。』と語っていたが、2016年2月に若くして病没。
『ゴーカイジャー』が最後の東映特撮参加となり、2度目の戦隊登板は叶わず仕舞いとなってしまった。
『ゴーオンジャー』で戦隊に初参加、『ゴーバスターズ』で怪人デザインを務め以後コンスタントに悪役デザインを手掛けることになるデザイナー。
本職は児童向け書籍などを中心に手掛けるイラストレーターで、過去には
ゲーム会社のコナミにも在籍していた。
複数のモチーフや要素を押し込めた
「ジオラマ怪人」というとんでもない発想を成し遂げるなど非常にアイデア力が豊富な方。
今度は篠原氏じゃなくてこの人に頼りっぱなしじゃないですか東映さん……?
また『キョウリュウジャー』や『ゼンカイジャー』などの「自身がメインデザインを務めつつ他者と共作した作品」ではなぜか
出演者に好きな怪人を聞くと自身が
担当していない怪人が挙げられるという妙なジンクスを持っている。
『ノブナガン』『ジャバウォッキー』『エリア51』などを代表作に持つ漫画家。
父は同じく漫画家のヒサクニヒコ氏。
『キュウレンジャー』で初参加し怪人デザインだけでなく主要人物のキャラデザやコンセプトアートも担当した。
後に『ルパパト』『リュウソウジャー』のデザインワークに3年連続で参加。さらには、令和ライダーの『
仮面ライダーゼロワン』で劇中に出てきた漫画
『パヒューマン剣』の作画や、『
仮面ライダーリバイス』の怪人デザインも担当している。
アメコミを彷彿とさせるポップな作風と古生物、オカルト、兵器などの小ネタが詰まったデザインが特徴的であり、手がけた怪人達のなかには自身の漫画に登場するキャラクターに酷似した奴が時々出てくることもある。
【関連書籍】
あまりにジャンルがマニアックすぎる上、ウルトラ怪獣やライダー怪人ほど知名度が高い奴が少ないためか設定資料があまり出回らないことが多かった戦隊悪役界隈であったが、2012年には『ゴレンジャー』~『ゴーカイジャー』に登場した怪人デザイン画
のみを集めた画集
『東映スーパー戦隊シリーズ35周年作品公式図録 百化繚乱』が上下巻で販売された。
上巻は『ゴレンジャー』~『カクレンジャー』まで、下巻は『オーレンジャー』~『ゴーカイジャー』まで収録されている。
下巻は上巻では惜しくも収録されなかった
銀河闘士・
合身銀河闘士のカラーデザイン画が載っている他、次作『ゴーバスターズ』のデザインに関する言及もチラッと書かれてるので、上巻よりも価格が高い。
ちなみに怪人以外にも担当デザイナーが手掛けた劇中のキャラのイラストも解説として一部掲載されているので怪人しか載っていない訳ではない。
デザイン画と実物の着ぐるみでデザインやカラーリングなどが違ったりすることが多いので、その違いを比べることで新鮮な気分を味わえる。
1巻で定価5000円オーバーとサブカル系資料本では値が張る部類なのだが、発行部数がそもそも少なかったのか現在では絶版状態な上にプレミアが付いて価格も絶賛高騰中。
安い買い物とは言い難いが、貴重な当時のデザイナー達の感想や制作秘話、怪人以外の小道具などのデザイン資料、デザイナー自身による各怪人の解説が読めるので資料的にも価値のある一冊。
もし定価で買える機会があれば、興味のあるファンは買ってみることをお勧めする。
ゴーカイジャー以降の怪人の設定画を見たい場合は、各戦隊の『公式完全読本』を買うと設定イラストを見ることが可能。
その他だと特撮関連雑誌『宇宙船』に年1回のペースで付属する別冊付録「宇宙船イヤーブック」に収録されている。
…と、長らくゴーカイジャー以降のデザイン画集は発売されていなかったのだが、2022年11月に怪人ファン待望となる『ゴーバスターズ』~『ゼンカイジャー』まで(と『ゴーカイジャー』)の怪人デザイン画をまとめた画集第3弾『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 2011-2021』が発売された。
『百化繚乱』同様の大判印刷で怪人たちのデザインだけでなくデザイナーのコメンタリーもしっかり見れるのでファンなら手に取る価値があるのではないだろうか。
そして2023年11月30日にはデザイン画集第4弾『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 1975-1988』の発売が決定。
本のタイトル通りゴレンジャーからライブマンまでのデザイン画を収録、デザイナーのコメントも『百化繚乱』から再録されている。
フォーマットは先に発売されていた『メタルヒーロー怪人デザイン大鑑 奇怪千蛮』や『平成仮面ライダー怪人デザイン大鑑 完全超悪』を踏襲しており、数作置きに章立てした構成になっている。
ついでに本書はシリーズ化するとも告知されており、実質百化繚乱上下巻の復刻に等しい朗報に、買い逃してしまい悔し涙を呑んでいたで怪人ファンからは喜びの声が上がった。
その告知通り、2024年11月29日に第5弾となる『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 1989-1999』が発売。こちらはターボレンジャーからゴーゴーファイブまでで、百化繚乱時代には未発掘だったデザイン画も掲載された。
追記・修正は、『百化繚乱』上下巻や『戦変万化』を片手にお願いします。
- よくまとめたな…。建て主すげぇよ。 -- 名無しさん (2017-06-18 17:50:42)
- 作成乙。各組織の説明だけじゃなくデザインにまでここまで書ききるとはパネェ・・・ -- 名無しさん (2017-06-18 18:48:03)
- 特撮愛に溢れた項目 -- 名無しさん (2017-06-18 18:52:18)
- この記事どこまで長くなるかな -- 名無しさん (2017-06-18 19:07:11)
- メガ、ギンガ、ゴーゴーファイブの辺りは敵がガチで怖かったよね・・・・当時の子供はトラウマになってるんじゃ -- 名無しさん (2017-06-18 19:49:29)
- 今の所の実害最大規模はやっぱりジャークマターかな?宇宙の全てを支配して独裁政権を築いてるし -- 名無しさん (2017-06-18 19:50:34)
- 宇宙規模から一犯罪組織とこうやってみるとスケールの差凄いな -- 名無しさん (2017-06-18 21:56:27)
- ゴーオンジャーは割とゲスト怪人の設定が凝ってたのもいて勿体ない使われ方多かった気がするな -- 名無しさん (2017-06-18 22:02:28)
- ↑3 まあ、実害も組織の目的によっては規模も違ってくるだろうしね。最大組織の一つと言われているゴズマなんて真の目的がぱっくんちょだし。 -- 名無しさん (2017-06-18 22:11:36)
- 敵幹部が巨大化するよりも、ドーラタロスやガインガインみたいに専用機に乗って戦うしちゅが好きなんだけど、中々理解者いないんだよな -- 名無しさん (2017-06-18 23:11:04)
- ↑わかるよ。ベロニカとかグレートワルズとかカラクリキュウビみたいなタイプでしょ。強敵ぞろいだから、印象に残ってる。 -- 名無しさん (2017-06-18 23:44:07)
- ネオデーボス軍を追記するならどこにするべきだろう。番外のところ?それともデーボス軍のところに追記? -- 名無しさん (2017-06-19 00:22:56)
- ジュウオウジャー登場怪人って歴代戦隊怪人もモチーフに含まれてる気がする。公式発表はまだだけど -- 名無しさん (2017-06-19 02:31:27)
- 宇宙海賊バルバンはビキニアーマーの顔出し女幹部が登場した貴重な敵組織 -- 名無しさん (2017-06-19 02:48:32)
- 暴魔百族のジャーミンも中の人がセクシー女優だったな -- 名無しさん (2017-06-19 03:11:57)
- 鎧武あたりから露骨にセーブモードに入ったライダー怪人より、戦隊はパワレン売り出しとかで怪人分の予算も潤沢で安心・・・と思ってたら、バングレイが再生させまくるデスガリアン、ツヨインダベー量産のジャークマターと、最近、雲行きが怪しくなったな -- 名無しさん (2017-06-19 09:01:30)
- エゴスで珍しかったのは怪人があがめられて駒としては扱われないということだな。 -- 名無しさん (2017-06-19 10:09:42)
- ベーダーはバンリキ魔王以外は結束が強い。バイラムは・・・・ひどいなこりゃ・・・。 -- 名無しさん (2017-06-19 10:11:37)
- 曽我さんの存在があってこその組織もあるんだよな。 -- 名無しさん (2017-06-19 10:13:32)
- ごつい項目なので気合入れて読んでたらボーゾックのところで鼻からコーラが……w -- 名無しさん (2017-06-19 12:25:32)
- 歴代有数のギスギスした組織の次が有数のアットホームな一味というのがなんともw -- 名無しさん (2017-06-19 14:22:29)
- ↑6 とはいえ、過去の戦隊でもジェットマン~ダイレンジャー辺りは通常怪人の数が少なかったんだよね 数話かけた連続ストーリーもかなり多かったし -- 名無しさん (2017-06-19 14:29:49)
- 他作品の敵が視点が変わると印象変わるケースも面白いよね、ゴーオンジャーだとシリアス全振りだったのにゴセイジャーとゴーカイジャーの視点だとアホそのものだったヨゴシマクリタインとか。そしてバラノイアの残党でさえギャグにしてしまうカーレン時空 -- 名無しさん (2017-06-19 18:41:21)
- 怪人って、一体あたり幾らくらいかかるんだろ? -- 名無しさん (2017-06-19 18:54:41)
- これらに加えてメタルヒーロー系も含めて多くの宇宙規模の悪(ジャークマターを除く)が存在してるあの世界の宇宙って・・・そしてそれらが手を伸ばしたらことごとく壊滅するあの世界の地球って・・・ -- 名無しさん (2017-06-19 21:30:35)
- 地球は侵略者の鬼門 -- 名無しさん (2017-06-19 22:36:23)
- 次々と情報が記載されていくなぁ あとは組織の首領(黒幕)とかか? -- 名無しさん (2017-06-19 23:07:20)
- ラスボスとなると誰を取ればいいか分からない戦隊もちらほら… -- 名無しさん (2017-06-20 00:19:32)
- ラスボスならばとりあえず映画・Vシネマ・後の客演は置いておいてTVシリーズで最後に戦った強敵を、等身大/巨大あればそれぞれでいいんじゃない? ……ダイレンジャーはまあ、うん。 -- 名無しさん (2017-06-20 00:34:38)
- 2000年代以降の組織は概ねクリスマス商戦の時期に内ゲバ勃発してるイメージ -- 名無しさん (2017-06-20 14:26:41)
- 篠原さんが居なかったら平成の怪人の歴史は全然違っていたと言っても過言では無い。というか篠原さんいつ休んでるの・・・・ -- 名無しさん (2017-06-21 00:45:24)
- ネガティブシンジケートの4組織は、青竜、玄武、朱雀、白虎の色をずらしてる説があったけど実際はどうだったんだろう -- 名無しさん (2017-06-21 09:34:47)
- デザイナーまでまとめるのか・・・お次は悪の組織テーマソングでも書いてみたりとか?w -- 名無しさん (2017-06-22 22:08:04)
- 漢=ブーバ・メギド・グレイ・ヘドラー将軍 萌=グリッタ嬢・ラッキューロ ゲスクズ=ラディゲ -- 名無しさん (2017-06-24 10:05:06)
- ボーゾックの言われようが酷いwww -- 名無しさん (2017-08-05 00:52:55)
- ↑でもボーゾックはああとしか言い様がないのがまたw -- 名無しさん (2017-09-01 20:25:47)
- ↑8 ラスボスはそれなりだからな -- 名無しさん (2017-09-03 09:51:22)
- ヴァグラスも久々だから、一人くらい顔出し悪役を復活させられないかなぁ。 -- 名無しさん (2018-02-17 23:25:45)
- こうして見ると、個性豊かですね -- 名無しさん (2019-11-01 18:04:56)
- 次元獣やメタロイドのような器物から怪人を作り出すタイプが好きなんだが、あんまりないんだよね -- 名無しさん (2019-11-29 23:08:59)
- ライダー怪人との差別化からか、ゲスト怪人もよく喋るにぎやかな奴らが多いね。去年のマイナソーは基本雄叫びのみでちょっと寂しかったな…(笑)今年の「邪面師」はちゃんと喋ってくれるみたいだが。 -- 名無しさん (2020-03-14 16:21:45)
- 顔出し幹部なんかそう簡単に出せないわな。子供に石ぶつけられたりするし。特に、細貝さんなんか甥っ子に嫌われてたみたいだしね -- 名無しさん (2020-06-22 14:52:02)
- それはそれで寂しい話ではあるが -- 名無しさん (2020-09-13 15:53:10)
- 個人的にゴーマ族、妖怪軍団、オルグが恐ろしいな。ゴーマ族は何度も復活するし、妖怪軍団とオルグは人間の邪心とかが具現化した存在だし。 -- 名無しさん (2020-11-12 19:11:11)
- 演出の関係で分かりにくいけど、インフレ系のバトル物でも十分脅威になりえるくらいにはやばい連中ばかりだよね。一つの星とか文明滅ぼしたとかざらだし怪人も等身大の状態でビルを一撃で倒壊させたりするようなのも普通に出てくるし。組織によっては1話で倒されるような奴がラスボスクラスの能力持ってたりもする。こんな奴らが半世紀近く手を変え品を変え現在進行形で襲来してくる。戦隊世界の地球は下手なバトル物よりよほど地獄だよ。 -- 名無しさん (2021-01-31 00:29:52)
- ゼンカイジャーのトジテンドの怪人は邪面師やゼロワンのマギアに近い感じになりそうかな。予告見た感じ、胴体は共用で頭と手足をすげ替えるっぽい -- 名無しさん (2021-02-12 18:14:06)
- ライダーだとよく見かけるパターンだけど、戦隊で「敵味方の出自が全く同じ」って初? -- 名無しさん (2021-03-07 16:56:59)
- ゲキレンジャーは同門じゃないかな -- 名無しさん (2021-03-07 17:01:45)
- 戦隊といえば毎週敵が面白いことをする番組というイメージがある -- 名無しさん (2021-06-02 02:46:26)
- よくネット上で帝国=悪みたいな風潮がネタにされるけど、戦隊でクリスタニアやジューランドや護星界みたいなポジションの帝国が未だでてきてないのが -- 名無しさん (2021-06-19 03:11:43)
- 歴代の敵組織の中で一番組織として強固なのはどれだろう。内ゲバで自滅するような奴らは論外としてもパンドーラ一味とか情がありすぎて合理的な戦略な練れないような連中もいるし -- 名無しさん (2021-07-13 11:08:00)
- ↑黒十字軍とか?怪人はギャグっぽいけど首領に忠誠誓ってるし作戦はけっこうヤバいのもあるし。 -- 名無しさん (2021-09-24 01:48:20)
- ここ数年でホビージャパンからメタルヒーロー『奇怪千蛮』、平成ライダー『完全超悪』、昭和円谷作品『豪怪奔放』と怪人怪獣のデザイン画集が一年おきくらいにリリースされてるけど、この勢いで『百化繚乱』のゴーバス以降も補完した増補改訂版の刊行とか期待しちゃ駄目だろうか…… -- 名無しさん (2022-01-01 22:05:55)
- 脳人とヒトツ鬼がいる今年の敵組織。 -- 名無しさん (2022-04-01 18:38:44)
- 『ゴーカイジャー』から『ゼンカイジャー』までの怪人デザインを扱った図鑑が11月末にホビージャパンより刊行決定ッッ!!この勢いで『百化繚乱』収録分の新装版も何卒……! -- 名無しさん (2022-10-19 14:09:16)
- 戦力を逐次投入してすり減らすのがお約束 -- 名無しさん (2023-02-15 05:08:37)
- 第1話から味方の中の悪に利用されてると言う扱いのバグナラクさん・・・ -- 名無しさん (2023-03-09 16:19:44)
- 項目の文章をキャラ口調のものに書き換えるのは止めてください。控え目に言って閲覧する側にとって迷惑です。 -- 名無しさん (2023-03-11 07:09:04)
- ↑同意。キャラ口調解説なんて二次創作と同じようなもんだし、読んでて小っ恥ずかしくなるだけ。そんなことはwikiじゃなくてpixivやハーメルンでやって欲しい。 -- 名無しさん (2023-03-11 08:25:49)
- 元々ある文章に付け加えてるせいでキャラ口調なのにすごく不格好になってるんだよな。というか特徴的な話し方じゃないのに書き換えてることもあるし -- 名無しさん (2023-03-11 08:33:22)
- 今年の悪の組織はソフビ人形が発売されるとか…時代変わったなぁ -- 名無しさん (2023-03-11 13:09:49)
- ハシリヤンはまだ一週間たってないでしょ -- 名無しさん (2024-03-05 21:13:31)
- たまにスーツアクターの人が声当てたりするのはスタッフのこだわりなんだろうか -- 名無しさん (2024-09-11 01:39:45)
- キングオージャーの余湖センセ曰く「女性怪人はスーツがウレタン製だと太く見えるから戦隊側と同じくピッチリスーツにテクスチャ描き込む方向にしたいって提案したら『予備が何着もある戦隊と違って怪人はワンオフだから、ぴっちり系だと撮影後半はビロビロに伸びて見栄えが悪くなる』ってことであんまりいい顔されなかった」とのこと。ただ良いデザイン提出すりゃいいってわけじゃないのが難しいね… -- 名無しさん (2025-03-10 22:28:50)
最終更新:2025年04月04日 23:34