オブジェクト(SCP Foundation)

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オブジェクト(SCP Foundation) - (2021/01/30 (土) 20:19:49) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/11/21 Mon 13:45:01
更新日:2024/04/05 Fri 19:27:57
所要時間:約 40 分で読めます




ここで君たちに思い出してもらおう、Keter実体はKeter実体なのだ、どれほど無害に見えようが。

ですので、Safeであっても研究員の皆さんは常に危険と隣り合わせだということを忘れないでください。

感情移入のしすぎだ。いくら彼がすごくても、彼がSCiPであるという事実に変わりはない。


ここでは、シェアード・ワールドSCP Foundationの設定の根幹を為す「オブジェクト」そのものについて語る。
この記事自体はアニヲタWiki内の項目一覧を兼ねてはいるが、説明のため現時点で項目がないオブジェクトもリストアップしてある。
興味を持ったら本部や翻訳Wiki、日本支部や各種ファンサイト、動画サイトなどで確認してもらいたい。




【収容するからこその財団】

そもそもの話だが、SCP Foundationは「収容するオブジェクト」があってこそ成立する。
当たり前の話だが、物がないのに入れ物だけ用意してあっても意味がないのだ。
よって、どれだけ面白い職員がいようが、どれだけ面白い世界があろうが、物語の中心には常にオブジェクトが直接的であれ、間接的であれ存在している。

そのため、オブジェクトそれ自体の存在は本部でも各国支部でも重要視され、常に職員たちは「面白いオブジェクト」を求めている。

そもそもスタートからして、SCP-173がある日掲示板でうまれ、その後いくつかの異常物品が誕生したことで「それらに立ち向かう組織」として財団が産まれたのである。




【オブジェクトを構成する要素】

オブジェクトは「アイテム番号」「オブジェクトクラス」「特別収容プロトコル」「説明」「実験記録やインタビュー・インシデント記録」そして「補遺」で成立する。(メタ的には項目名も含まれるか。)
基本的にこの形式を多くの記事が守っている(時々フォーマットスクリューといって、テンプレートを破る記事が存在する)。

  • アイテム番号
そのオブジェクトの与えられた番号。であると同時に、「財団世界においての正式な呼称」でもある。
基本的に多くの場合において、「オブジェクトは番号で呼ばれる」のが通例であり、
SCP-173を『彫刻 - オリジナル』と呼称するわけではないし、SCP-682のことを『不死身の爬虫類』とは呼ばない。
クソトカゲって呼ぶことはたくさんあるけど

これを千の位で分けたものがシリーズである。

  • メタタイトル
SCP一覧にてアイテム番号の隣に表示されるアレ。アニヲタWiki(仮)内では項目名と呼ぶことが多い。
SCP Wiki内では単に「タイトル」と呼ばれることもある。
オブジェクトが端的に表されていることもあり、内容の理解につながることも少なくないのだが、一覧からしか表示されず少々不便。
非公式Wikiでは記事内からこれが確認できたため、日本支部との統合の際は、この点を惜しむ意見もあった。

先にオブジェクトはメタタイトルで呼ばないと書いたが、「カノンは選択できる」ため、個々人のヘッドカノン如何ではメタタイトルを以ってオブジェクトを呼称することがある。
特にアベルは割と(自称してるからってのもあるが)アベルと呼ばれ、SCP-076-2と呼ばれないことも普通である。
SCP-073もやはり、「カイン」呼びのほうが普通。
あとSCP-TCG-JP-Jなんかは、「すべてのSCPに項目名が存在する」前提でカード名が定義されている。

オブジェクトの収容難度を示した指標。基本は「Safe/Euclid/Keter」の「S/E/K分類」に振り分けられるが
例外も多い。

  • 特別収容プロトコル/Special Containment Procedures(特殊収容手順)
オブジェクトの取扱方。
基本的にこの項目ではSCP記事にありがちな「[編集済]」「[削除済]」や黒塗りがない(例外はSCP-1153-JPなど)。
当たり前といえば当たり前だが、「収容手順隠してどうすんだよ」というわけである。
…だが稀に「報告書が改竄されちったぜ(テヘペロ」なんていうパターンもあったりする。

なお日本語では「特別収容プロトコル」と訳されたり、中国語でも「特殊收容措施」と訳されるため、
しばしば忘れられがちだが「SCP」というのはこれの略語である。
(しばしば語られる「Secure,Contain,Protect(確保、収容、保護)」は後から財団理念として作られたバクロニムであり、
あいうえお作文のようなものと捉えておけばだいたいあってる)

したがってSCP-173は「収容手順173番で取り扱うオブジェクト」みたいなニュアンス。

  • 説明
当たり前だがオブジェクトの説明。
そのオブジェクトがなんであり、いつどこで発見してどういうふうに収容したのかなどについて書いてある。
が、まれに説明がすっぽ抜けていることがある。

  • 実験記録などの「記録」
オブジェクトを使った実験や、オブジェクトが意志を有していたり、収容する際に関係した人へのインタビューをしたり、
あるいはオブジェクトのせいで事件が起きたりすると記録が作成される。
酷い場合には「みんなでSCP-050を取り合って財団職員たちがいたずら合戦しちゃいました」なんていう『ドキュメント050』なんてのもある。
駄目だこの職員たちなんとかしないと…

  • 補遺、追記
SCPになにかしらの付け加えをするもの、つまり最初の報告書が書かれた後に追記されたもの。
…ということで大概の場合、あらたな事件が起きて別の性質が判明したり、そもそも上の内容が全部嘘だったり、
あるいは普通にイベントが起きただけだったりと様々。




【『SCiP』ってなに?】
しばしばこのWikiでも、本家でも「SCiP」という表記を見かけ、「これなに? 誤字?」と思ったことはないだろうか。
…誤字ではない。

基本的に本家でも各国支部でも、外宇宙(つまり書き手)では「こんなSCPを考えてみました」って言うように、
オブジェクトそのものを指して「SCP」と呼ぶことも多い。
しかしそれはあくまで外宇宙、つまりSCPサイトメンバーや読者の間での呼称である。

財団世界では、SCPはさっき言ったとおり、それ自体は「特別収容プロトコル」の略でしかないため、
「SCP」という単語を使ってオブジェクトを意味することはない。
ここで登場するのが「SCiP(すきっぷ)」であり、財団世界では職員たちは「このすきっぷがさー」というように言っているわけである。

『マッケンジー博士の用語集』においても、「財団世界と外宇宙での用語の違い」を解説しているので参照しておくこと。
なおどこからSCiPという単語が産まれたのかはよくわからない。

あと余談だけどSPCって書いた奴は一緒にサメを殴りに行くぞ。




【オブジェクトの傾向】
オブジェクトというのも書き手の嗜好や経験などが反映されたり、
時代ごとに移ろう考え方やイデオロギー、流行りの文化、それこそSCP記事そのものにすら影響されるため、
一概に「オブジェクトはこういう傾向がある」というものがない。
もともと怪奇創作サイトであり現在もそれが一番主流であるとはいえ、
中には一切のホラー要素のない記事も多い。それは悲劇であったり、ジョークであったりと様々だが。

唯一の共通点は「なにかしらの感情を起こさせるもの」であるとしか言いようがない。
そもそもそれまでになかったものをみんなが求め、それに応えて投稿するんだから当たり前だが。

とはいえ、「ジャンルごとにある程度こういう傾向がある」というのはあるため、ジャンルごとにまとめてみると
結構整理しやすい。ここではジャンルごとにある程度概説を書いておく。
なおジャンルの分け方はかなり恣意的であることに留意されたい。
あてはまらないと思われた場合は適宜動かして欲しい。なお、ここではあくまで「プロトコルが適用されているオブジェクトの主体」を基準とする。



【目次】


物品

一番よくあるタイプの「意志を持たない道具」。
意志を持たないため「ミーム汚染を仕掛けてくる」ようなことがなければ収容はしやすい部類に入る。なお緋色の鳥はオブジェクトの主体があくまで「紙媒体」なのでこちら(鳥は起きる現象の方)。

創作の上では「単なるマジックアイテム」にとどまらないような物語性などが必須。そのため、収容という行動への説得力を持たせる理由として「有害さ」が付与されていることが非常に多い。
同時に、「こんな危険物、収容している場合じゃないだろ。壊せよ」というツッコミ防止のためか、有害なオブジェクトに限って
  • 叩いても燃やしても薬に漬けてもビクともしない謎の破壊耐性を有している。
  • 壊せないことはないが、ちょっと傷つけただけでとんでもない被害が発生する。
  • 壊してもどこからか同じものが湧いて出る。世界のどこかで増え続けているので見つけ次第収容するしかない。
……といった性質を持つものが多い。


意志のある実体

主に動物や人型実体。
なお本家や各国支部では「人型実体」というくくりが存在するが、
  • 人型だけど知能があるんだかわかんないSCP-096
  • 人型じゃないけど知能があるSCP-682
のような例もあるし、そもそもSCP-2662が人型実体扱いされてるので
ここでは知能の高低で分ける。

創作の上で特に知能のある人型実体はしばしば「チートじみている」と捉えられがちであり、
「X-メンはおかえりください」などと言われてしまうことがある。
そのため、如何に「単なるチートではない」一面を描けるかが重要。
076と682が基準として扱われることも多い。

なお生物じゃないのに知能を持っているなにかとかが普通にいるのがSCP世界。なので植物などもここに分類する。

知能が低いタイプ


知能が高いタイプ


場所

「特定の地域や河川、湖沼、建造物、山などなど」の「特定の場所が異常」なもの。
収容するためには「そこに財団のサイトを作っちゃう」パターンが多いが、
物がでかすぎると「収容不可能」になることもある。例えば「日本列島全部」とか。もっとでかいと「地球」とか。
とんでもない場合だと「異次元」とか「異世界」すらある。

場合によっては「そこに置いてあるだけのオブジェクトだけど動かせない」パターンもある。


概念

どうやって収容するんだシリーズその一。
物の概念自体に認識災害やミーム汚染をしかけてくるタイプのSCP。
しばしば報告書ですら毒牙にかかることがある。

ちなみに「技術」「情報」もここにカテゴリーされる。


現象

どうやって収容するんだシリーズその二。
特定の地域で起きる現象とか、特定の行動(どこかでなにかをするとか、儀式をやるとか)を起こした時だけ発生する事象。

ある意味ホラーらしいっちゃホラーらしい。


宇宙(天体など)

どうやって収容するんだシリーズその三。
前2つが物としての形がないから収容できないのに対して、
こっちは「そもそも宇宙空間じゃどうにもならなくね?」みたいな物理的に収容不可能なタイプ。
一応財団も手をこまねいている場合でもないので頑張っていろんな装置を仕掛けたりはするのだが、
大抵うまく行かないか、むしろ悪化させる。

怪奇創作という枠組みに対してあまりにでかすぎる世界になっちゃうので、書き手のセンスが問われる。
うまく「コズミック・ホラー」に落とし込めるかがキー。


その他

上記のどれにも当てはまらない、あるいは何が何だかよくわからないもの。
あと分類してしまうとネタバレになるものも暫定的にここ。


新しいオブジェクト記事ができていることを確認した方は追記お願いします。


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