まだ救難飛行艇の話もまとまらないうちから、なぜインドは潜水艦について話をもちかけてきたのだろうか。それはインド側が潜水艦配備を急ぐ事情があるからだ。
潜水艦には少なくとも2つの特徴がある。1つ目は、潜水艦が純粋に軍事用の武器であることだ。例えば潜水艦は人道支援や災害派遣で何の役立つだろうか。テロリストに対しても役割は限定的だ。潜水艦は国家を相手にした時に役立つ軍事用の武器だ。つまり、潜水艦を欲しがる国は、どこかの外国から軍事的な脅威を受けている。インドはどこを恐れているのか。それは中国である。
(※mono.--中略)
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インド側の要求は分かったが、日本側の事情はどうか。日本は潜水艦を輸出したいのだろうか。日本はすでにオーストラリアとの間で潜水艦輸出の計画を進めている。だが、実際には日本側の事情は複雑である。いろいろな利益がある一方で不安もあるからだ。
(※mono.--中略)
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実は米国は原子力潜水艦しか生産していない。日本が生産している通常動力の潜水艦を生産できない。だから、米国と競合することなく輸出できる。したがって今後、インドだけでなく、中国の脅威に直面している東南アジア諸国へ輸出することも考えられる。日本の政策において、より重要性を増していくだろう。
(※mono.--中略)
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だが不安もある。最も大きな不安は、日本の優れた潜水艦技術が漏えいする可能性だ。潜水艦は秘密であることが重要だ。隠れて行動し、隠れて情報収集し、隠れたまま敵を攻撃する。だから潜水艦を輸出することで技術が漏えいして、敵に発見されやすくなることを恐れる。
(※mono.--中略)
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断る必要はない
まとめるとこうなる。インドは中国に対抗する目的で潜水艦を必要としている。日本にとっても、シーレーン防衛におけるインドとの連携、防衛産業の維持、日米同盟との整合性の3つの観点から利益になる。不安は潜水艦の技術が漏えいすることだ。そこで解決策として、インドへ輸出するための安価で実用的な潜水艦を設計する必要がある。そして当面は潜水艦にかかわる一部技術の共同開発を開始するなど、インドの提案を断らない形で、長い目で見た対応を取ることが、日本のために必要という結論になろう。
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豪潜水艦調達計画、米国が日本を後押し 「ロイター(2015.4.3)」より
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──オバマ米政権の「アジア重視」戦略がオーストラリアの新型潜水艦調達計画に影響を及ぼしており、調達先として日本が優勢になる可能性があるという。
[アデレード(オーストラリア) 2日 ロイター]米オバマ政権の「アジア重視」戦略がオーストラリアの新型潜水艦調達計画に影響を及ぼしている。米軍当局者がアデレードで先週開かれた関連会合で、調達先として絞られた日独仏のうち日本製の導入を支持したことがひそかに話題となっており、複数の防衛・業界関係筋によると、日本が優勢になる可能性があるという。
米国の考えとしては、アジアの海域で中国が台頭する中、米日豪の海軍の結束を強めようという狙いがある。
昨年に武器の禁輸政策を見直した安倍政権にとっても初の大型輸出案件となる。関係筋によると、日本の防衛産業にとって追い風となり、南シナ海をめぐって中国と対立するフィリピンやベトナムといった国々への武器輸出につながる可能性もありそうだ。
複数の豪防衛当局者は、調達先を決定するに当たっては、米海軍との融和性が重視されると認める。
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アンドリュース豪国防相は会見で「国内産業の関与の度合いが基本的な検討対象となる。同盟国である米国との相互運用性も同様だ」と指摘。国防省報道官は性能やコスト、スケジュールも重要な検討対象だとコメントした。
関係筋によると、オーストラリアが日本を調達先に選べば、高性能な潜水艦が獲得できるほか、国内で建造されれば機密度の高い技術にアクセスでき、国内造船業界の強化につながる可能性もある。長年にわたり米国と同盟関係にある国と提携することにより、域内での存在感を一段と強固にすることも可能となる。
潜水艦の専門家で国防相のアドバイザーも務めた経験があるレックス・パトリック氏は「(日独仏は)いずれも良い潜水艦を建造している。性能よりも(米政権のアジア戦略といった)要因が調達先を決めるだろう」と述べた。
<競争激化>
コリンズ級潜水艦の後継艦を決める500億豪ドル(380億米ドル)規模の豪潜水艦調達計画は、国防プロジェクトとして同国史上最大。調達先選定をめぐる競争も激化している。
三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)と川崎重工業(7012.T: 株価, ニュース, レポート)が建造する4000トンクラスの「そうりゅう」型が有力視されていたが、アボット豪首相は今年2月、競争入札に近い形で年末までに調達先選定を終えることを約束。独ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)(TKAG.DE: 株価, 企業情報, レポート)と仏DCNSが関心を示している。
複数の米当局者はオーストラリアに特定の潜水艦を購入するよう圧力はかけていないと主張。ただ、日本製の相互運用性に利があるとみていると指摘する。
米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は2月、訪問先のオーストラリアで、調達先は同国が決定することだとしつつ、同盟国との「相互運用性」がカギだと指摘。とはいえ、複数の専門家によると、北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるドイツとフランスが建造する潜水艦も米艦船との通信が可能だ。
ただ、ある米軍高官はロイターに対し、米政権としては日本製潜水艦が欧州製よりも技術的に優れており、より多くの米技術との統合が可能だとみていると説明した。
<共通の価値観>
アデレードの会合に日本から出席した元自衛艦隊司令官の香田洋二氏はロイターに対し、日本とオーストラリアが潜水艦で提携すれば、民主主義といった共通の価値観を持つアジア太平洋の両国が共通の防衛能力も持つことになると指摘。日本政府が柔軟性を発揮し、潜水艦の大半をオーストラリアで建造すれば、アボット政権にとって政治的に一段と好ましい提携になると付け加えた。
関係筋がこれまでに明らかにしたところによると、受注獲得競争に巻き込まれるのを回避することなどを理由に、日本は入札への参加に消極的だという。また、静音性や高度な溶接技術といった機密性の高い潜水艦技術に配慮し、日本の業界も重要な建造工程をオーストラリアで行うことに慎重だとみられている。
(Matt Siegel記者 執筆協力:David Alexander in WASHINGTON and Tim Kelly in TOKYO 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)
同紙記者が、軍事評論家の宋忠平氏の考えを紹介しながらまとめた署名記事として発表した。
記事はまず、日本がオーストラリアに対する「そうりゅう型潜水艦」、フィリピンに対する巡視船、インドに対する「飛行艇US-2」、英国に対する「哨戒機P-1」など、自国武器の「海外進出」に力を入れていると紹介。
日本製兵器の問題点のひとつは「実戦経験のなさ」と指摘して、英国への「哨戒機P-1」の輸出は、国際的評価を高めるために、特に大きな意味を持つと論じた。
ただし、日本製武器については常に「価格」が問題にあると指摘。さらに、ライバルになる米国のボーイング社が開発した米国のP-8(ポセイドン)と比較した場合、P-8は民間機として評価の確定したボーイング737の改造機であることを強調。
P-1はジェットエンジン4発、P-8は2発で、通常ならばエンジンの数が多い方が故障発生などの事態に対応しやすいが、日本はジェットエンジンの「製造技術の成熟度」で、大きな信頼を得ているわけでないので、さほど有利とはいえないという。
また、日本の武器輸出は「米国が容認した場合にのみ」実現可能と指摘。中国では、日本による武器輸出の本格化を警戒する声があるが、記事は「雷の音は大きいが、雨は少ししか降らない」状態が、日本の武器輸出について、かなり長期にわたって継続することが「常態」になるとの見方を示した。
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◆解説◆
上記記事も、中国のメディアで1年ほど前まで盛んだった「日本脅威論」とは様相がかなり違う。中国でも「ニュース」として伝えられている、日本政府による武器輸出への取り組みは事実とした上で、「さしあたっては心配する必要はない」との論調だからだ。
中国の習近平政権はこのところ、日本との緊張を必要以上に高めることを避けようとしているかに見える。上記記事も、中国当局の意向を反映している可能性がある。(編集担当:如月隼人)
記事は冒頭部分で、「日本は第二次世界大戦の敗戦国であり、軍事力を向上させる上で、多くの制限があった」、「特に特殊部隊の建設を知る人は、なおさら少ない。現在も特殊部隊の“看板を掲げる”部隊はない。しかし日本は近年、ひそかにさまざまな特殊部隊を建設した。その真相を知る人はまれだ」などと紹介。
日本の軍事力増強に対する警戒感は読み取れるが、特に批判したり非難する内容ではない。
記事は、自衛隊と警察の特殊部隊の計6種を紹介した。いずれも正式な部隊名ではなく、任務面で分類した。
同記事が取り上げたのは「地面特殊突撃隊(地上特殊突撃隊)」、「空降特殊突撃隊(空挺突撃隊)」、「離島警備部隊」、「海上特別警備部隊」、「反テロ特殊作戦部隊」、「日本警察特殊部隊」だ。
各特殊部隊の紹介文の分量はさまざまなだが、成立までの経緯や任務、訓練の厳しさ、武器・装備の優秀さを中心にまとめた。
取り上げられた「特殊部隊」の中で、中国に最も関係が強いのは「離島警備部隊」だ。沖縄諸島の一部である尖閣諸島の領有権を巡って日中両国は対立し、日本側の領海に中国の公船が意図に侵入し、航空機も出動させるなどの事態が続いているからだ。
「離島警備部隊」ついては、「九州南西部と沖縄の各島を“防御”するために、2002年に組織。人数は6000人の計画」、「大部分が士官と下士官で、兵士は少ない。士官と下士官の比率は現在の自衛隊(全体)における比率をはるかに上回る。(離島警備部隊)隊員の資質とプロとしてのレベルは日本の軍事組織の中でもトップだ」と紹介した。
上記紹介部分で“ ”を用いたのは、中国での報道などで常用される表現法で、「実際には正しい用語ではない」ことを示す。「離島警備部隊」は尖閣諸島も防衛も担当するはずだが、中国は同諸島を自国領と主張していることから、「防御という言い方は正しくない」との意を込めたと理解できる。
しかし、記述そのものに批判的な色合いはない。むしろ、当局または読者による「叱責」を避けるためだった可能性が高い。“防御”の範囲を「九州南西部と島」と書いていることは、中国の主張である「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)は台湾周辺諸島の一部である」との主張と矛盾してしまうが、配慮は見られない。つまり、「釣魚島は自国領」との主張は特に意識せず、日本の特殊部隊を紹介することを目的に書いた文章と考えられる。
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◆解説◆
太行軍事網は自らのサイトを「2010年6月に開設。サイトとして中国の軍事戦略に関心を持ち、中国の台頭と中華民族の復興という偉大なる歴史過程をを目撃・記録する」と紹介している。「愛国主義」の性格が強いサイトだが、上記記事では「特殊部隊の創設と拡充」という日本の防衛力増強に対しての批判や非難をしなかった。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
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