+ ニュースサーチ〔集団免疫〕
gnewプラグインエラー「集団免疫」は見つからないか、接続エラーです。



ワクチン
■ 【知らないと恥】そもそも幻想「集団免疫」「ワクチン効果」 「いけのり通信(2022年5月9日)」より
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どうもです。

ワクチンもやっている製薬会社の要人に、

「今回のコロナワクチンの騒動で、全部のワクチンを疑うようになった」

と言ったら(ワクチン慎重派から真の反ワクへ!という感じですね。ワクワク)、

あるPDFが送られてきました。

これです。



開いたら、英語でした…( ゚∀゚)

というわけで、その日本語訳をお届けします。

(※ 略)





■ 「「新型コロナで集団免疫はできない」 免疫学者の警告」 「朝日新聞(2020-07-02 )」より
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抗体だけで免疫を語ると道を誤る。免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんはこう断言する。「日本のコロナ対策に関する議論には、いくつか大きな誤解がある。抗体だけが免疫だと短絡的に考えるのは誤りだ。また、(一定率以上の人が感染すれば、それ以上感染が拡大しない)集団免疫は、新型コロナウイルスでは獲得できない」という。免疫を十分に発揮する方法も含め、宮坂さんに聞いた。

 抗体だけで免疫を語ると道を誤る。免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんこう断言する。「日本のコロナ対策に関する議論には、いくつか大きな誤解がある。抗体だけが免疫だと短絡的に考えるのは誤りだ。また、(一定率以上の人が感染すれば、それ以上感染が拡大しない)集団免疫は、新型コロナウイルスでは獲得できない」という。免疫を十分に発揮する方法も含め、宮坂さんに聞いた。


抗体なし=感染リスク高、ではない
 ――抗体に注目しすぎる議論はやめにしようとおっしゃっています。どういう意味でしょうか。
 「先日、厚生労働省が抗体検査の結果を発表し、東京で新型コロナウイルスへの抗体を持っている人は全体の0.1%だと発表されました。そうなると、残りの99.9%は抗体がないから感染する可能性があると考えませんでしたか」
 ――思いました。そうではないのですか?
 「体の抵抗力つまり免疫といえば、抗体だと考えるから、そう思うのですが、それは20年前までの古い考えです。新型コロナウイルスに関しては、抗体は免疫機構の中でそんなに大きな役割を担っていないかもしれません。回復した人の3分の1はほとんど抗体を持っていないという研究結果もあります」

 「人間の免疫はもっと重層的です。まず、人体が持つ免疫機構を説明しましょう。免疫機構は、自然免疫と獲得免疫の二段構えです。自然免疫は生まれた時から備わっているもので、皮膚や粘膜の物理的なバリアーやそこにある殺菌物質が病原体を殺す化学的なバリアーがあり、病原体の体内への侵入を防ぎます。バリアーが突破されても、続いて白血球の一種である食細胞が病原体を食べて殺してくれます。ここまでが自然免疫です。食細胞は全身に分布し、常時、異物の侵入を見張っています。いわば城のいたるところでたくさんの足軽が槍(やり)や刀を持って常時見回りをしていて、外敵を見つけたら、その場で撃退してくれるようなものです。病原体が侵入して数分から数時間のうちに発動します。だから、抗体など持たなくても、自然免疫が強ければ、自然免疫だけで新型コロナウイルスを撃退できる人もいるのです。ここが完全に見落とされています。

+ 続き
 自然免疫で新型コロナウイルスを排除できなかったら、獲得免疫の出番です。獲得免疫は発動するまでに数日かかります。最初に刺激されるのは、ヘルパーTリンパ球で、獲得免疫の司令塔です。これがBリンパ球に指令を出すと、Bリンパ球は抗体を作ります。一方、ヘルパーTリンパ球が兄弟であるキラーTリンパ球に指令を出すと、キラーTリンパ球はウイルスに感染した細胞を殺します。獲得免疫はいわば本丸を守る役目の高級将校ですね。
 ここで大事なのは、抗体はウイルスを殺しますが、ウイルスに感染してしまった細胞を殺すことはできないのです。抗体は大きなたんぱく質なので細胞の中には入れず、細胞膜の中に隠れているウイルスは殺せません。細胞の外にある、これから細胞に感染してやろうというウイルスや、感染細胞から放出されるウイルスは殺せますが、すでにウイルスの侵入を許してしまった細胞は殺せません。それができるのは、キラーTリンパ球なのです。キラーTリンパ球は抗体と同様に重要です。
 そして、人間の体は、自然免疫が強いと獲得免疫も強いという性質があります」


自然免疫だけで撃退できる人も
 ――つまり、抗体の保持率イコール既に感染して治った割合ではないと?
 「その通りです。先ほど述べた、感染者の3分の1が抗体を持っていなかったか、あるいはごくわずかしか持っていなかったのは、自然免疫だけでウイルスを排除したか、キラーTリンパ球が活躍して感染細胞を殺した結果、回復したと考えられます」
 ――どのくらいの割合の人が自然免疫だけでウイルスを排除できるのでしょうか。
 「それは分かりません。我々全体の10%くらいは自然免疫だけで新型コロナウイルスを排除できるのではないかと私は推測しています」
 ――キラーTリンパ球の活躍でウイルスを撃退した患者さんは何割くらいになるのでしょうか。
 「こちらも分かりません。一般的には、ヘルパーTリンパ球は、抗体を作るBリンパ球にもキラーTリンパ球にも同じように作用すると思われます。インフルエンザウイルスが侵入すると、抗体もキラーTリンパ球も同程度作られます。キラーTリンパ球がどれくらい作られたのかを測定するのは、生のウイルスを扱う必要があり、安全性が高い研究施設でないと測れません」


抗体にも「悪玉」がいて・・・
 ――抗体だけではすでに感染した人の割合を知る指標にはならない、感染細胞を殺すキラーTリンパ球の量も簡単には測れない。私たちは何を基礎に議論を進めればいいのでしょう。
 「その前にもう一つ、抗体の役割についても、大きな誤解があります。抗体であれば、すべてウイルスを撃退すると考えていませんか」
 ――抗体は、病原体を殺し、排除する役割を持つのだから、そう考えるのは当然では?
 「そうではありません。抗体は3種類の振る舞いをします。一つは、みなさんがよく知っている、ウイルスを攻撃し排除する抗体、私はこれを『善玉抗体』と呼んでいます。逆にウイルスを活性化させる抗体『悪玉抗体』もあれば、ウイルスを攻撃もしないし活性化もしない『役なし抗体』もあるのです。


免疫、半年程度で消える?
 武漢医科大学で感染者の血液を調べたところ、感染者のうち無症状の人は抗体量が少なく、重症者は発症後何日たっても、無症状、軽症の人より常に抗体が多い傾向がはっきりと示されました。善玉抗体がたくさんできてウイルスを撃退すれば軽症で済むはずなのに、重症者は常に抗体が多いということは、新型コロナウイルスは悪玉抗体をたくさん生み出し、抗体がウイルスの増殖を助けていると考えられます。
 病原体によって、3種類の抗体のでき方に差があります。多くのウイルスは獲得免疫が働くと善玉抗体がたくさんできるのですが、エイズは役なし抗体が圧倒的に増えます。また、3種類の抗体のでき方は、同じ病原体に感染しても個人差があります。善玉抗体を作りやすい人は治りやすく、悪玉抗体や役なし抗体を多く作る人は治りにくいのです。そしてやっかいなのは、善玉、役なし、悪玉のどれが増えているかは、ウイルスを培養細胞にかけて感染試験をしないと分かりません。そのためには高度な設備を持つ研究機関でないとできず、そうした研究施設は極めて限られているのが現状です」
――抗体だけで免疫を語るなということですが、集団免疫についてはどうですか。
 「先ほども述べたように、自然免疫だけでウイルスを撃退する人もいるのですから、抗体の保持率だけを考えるのは意味がありません。それと、集団免疫を考える時、一度獲得した免疫が長期間にわたって続くことが前提ですよね。すぐに免疫が消えてしまったら、多くの人が免疫を持っている期間がなくなってしまうわけですから。しかし、新型コロナウイルスの免疫が続いている期間はとても短いようなのです。私は半年程度ではないかと考えています。免疫が半年程度しか続かないとしたら、集団免疫はいつまでたっても獲得できないことになります」


自然免疫をフル稼働させるには
 「先ほどの武漢医科大学の研究では、8週間後にもう一度抗体量を測定したところ、軽症者で4割近く、重症者でも2割の人が抗体が検出不可能なほど少なくなり、持っている人も抗体量は8分の1程度に減っていました。こんなに早く抗体の量が減るのは、ほかのウイルスではあまり考えられないことです」
 「破傷風やポリオなど、ワクチンを一度打てば免疫が数十年も続く病気もあれば、インフルエンザウイルスのように、3カ月程度しか続かないものもあります。私は新型コロナウイルスはワクチンが出来ても、インフルエンザと同じように有効期間は極めて短いものになるのではないかと考えています」
 ――新型コロナウイルスに対抗するためには自然免疫が大切だということですが、自分の自然免疫の力がどの程度のものか、測定する方法はありませんか。
 「自然免疫を測るものとして白血球の数があります。簡単に測れますが、これは機能を表すものではありません。血中のナチュラルキラー(NK)細胞を刺激して自然免疫の強弱を測る方法が最近、がん患者さんに使われるようになりましたが、まだ一般的ではありません。残念ながら、自然免疫の力を簡単に測れる物差しは今のところありません」
 ――免疫を強くするために、私たちは何をしたらいいのでしょうか。
 「免疫を強くするといういい方は適切ではありません。免疫が強くなりすぎると、健全な細胞を攻撃することになりますから。各種のアレルギーや関節リウマチなどは、免疫が強くなりすぎた結果です。強くするのではなく、自分が持つ免疫がフルに活躍できる状態に保持することが大切です。そのためには、まずはストレスの少ない生活をすること。なかなか難しいですが。リンパ球は血液の流れに乗って全身をパトロールしていますから、有酸素運動をしたり、毎晩お風呂に入って体温を上げたりして、血流をよくすること。
 もう一つは、免疫は体内時計がつかさどっているので、昼間は免疫が強くなり、夜は弱くなります。ですので、体内時計を毎朝きちんとリセットして、規則正しい生活をすること。朝日を浴び、軽い体操や散歩するなどして、体内時計が狂わないようにするのは大きな意味があります」
 ――食事はどうですか。
 「私は乳製品をよく食べ、納豆も好きですが、これ一つだけ食べれば、免疫を強くする、なんていう食品はありません。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしです。満遍なく、バランスのよい食事を心がけることでしょうか」
 「免疫は加齢が非常に大きな要素です。50代を過ぎると、免疫力は半分になると言われます。新型コロナウイルスの重症者の95%は60代以上というのは、うなずける数字です。獲得免疫はさまざまな病原体を記憶しています。ですから高齢者は免疫の経験値は高いのですが、それぞれの免疫が弱体化する。いわば、免疫も老兵化するのです。そして数も少なくなります。元に戻すことはできません」


ウイルスは変異してる?
――新型コロナウイルスは変異が速いと言われます。それで第2波、第3波は病原性が大きく変わり強くなって襲ってくるという説があります。
 「変異が速いのは間違いありませんが、それはRNAウイルスの特徴です。でも他のRNAウイルスに比べ、変異の幅は大きくない。遺伝子をコピーするときに、エラーが起きるのですが、コロナウイルスはそれを修復するメカニズムを持っているのです。たとえば、同じRNAウイルスであるインフルエンザウイルスは変異の幅が大きい。だから、ブタやトリからヒト、またヒトから動物へ感染する、とんでもない変異を起こす。新型コロナウイルスで、明らかに病原性が高まった変異は今のところありません。病原性の強さでいえば、大体同じくらいです。
 一部に、『日本では最初に病原性が弱い新型コロナウイルスが入ってきて、その後に病原性の強い新型コロナウイルスが入ってきた。日本人は新型コロナウイルスの免疫が出来ていたから、死者が少ないのだ』という説を唱える人もいますが、これまでのところ、病原性の強弱に明らかな違いのある変異は確認されていません。
 変異といっても、悪い方向への変異もあれば、良い方向への変異もある。五分五分です。SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)は致死率が高く、宿主が死んでしまうので、結局ウイルスも死んでしまい、人間社会に定着できなかった。新型コロナウイルスはSARSやMERSの近縁ですが、重症化する患者は2割で、病原性は強くありません。だから宿主が死んでウイルスが消滅することはありません。しばらく、私たち人類は新型コロナウイルスと共生する社会ことになるでしょう」


私たちの暮らしは・・・
 ――新型コロナウイルスが猛威を振るい始めて半年。相手の素性がだんだん分かってきたところで、免疫学者として、私たちはどんな対策を取るべきだと思いますか。
 「練習で大声を出すため、相手に飛沫が飛ぶことを懸念した全日本剣道連盟に頼まれ、私が実験した結果、①よほど大きな気合を出しても多くの飛沫は2メートル以下で地面に落ちてしまい、1.5メートルの距離を取れば直接に飛沫を浴びる可能性は極めて小さい②マスクを着用すれば9割の飛沫の飛散は防げる③微少飛沫は残るが、換気すれば飛散することが確認できました。従って、他人と1.5メートルの距離を保つ、他人に感染させないためにマスクを着用する、換気する、しっかり手洗いする、といった緩やかな接触制限と行動変容で対応できます。一時期言われた、人々の全体の接触率を8割減らすといったマスの対策は必要ないと思います。
 ワクチンが出来れば、新型コロナウイルスはインフルエンザウイルスと同程度の病原体となりますが、作りやすく、安く作れる良いワクチンが出来るのには2年以上かかるでしょう。重症化を止める薬が出てくれば、普通の感染症となりますが、それにはまだ時間が必要でしょう。しばらくは、新型コロナウイルスと共生していかなくてはなりません」(聞き手・畑川剛毅)



大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授・宮坂昌之さん
 宮坂昌之(みやさか・まさゆき) 大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授
 1947年、長野県生まれ。73年京都大学医学部卒。81年オーストラリア国立大学ジョン・カーティン医学研究所博士課程修了、PhD(免疫学)取得。スイス・バーゼル免疫学研究所メンバー、東京都臨床医学総合研究所免疫研究部門・部長などを経て、94年、大阪大学医学部教授。2012年、名誉教授になると同時に現職に就任。
 主な著書に『標準免疫学』、『免疫と「病」の科学 万病のもと「慢性炎症」とは何か』、『免疫力を強くする 最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ』など。
 趣味は剣道。七段錬士。モーツアルトとバッハを愛し、赤ワインを好む。

■ 一般に信じられている集団免疫理論はどこがおかしいのか免疫の宮坂先生に尋ねてみました(上) 「木村正人 | 在英国際ジャーナリスト(2020.5.16)」より
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[ロンドン発]感染症数理モデルは集団免疫理論に基づいています。しかし新型コロナウイルスに感染して抗体を持つ人が一定程度、増えれば、そうした人たちが壁になって流行は本当に終息に向かうのでしょうか。

テレビでもすっかりお馴染みになった免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授にテレビ電話を通じて質問してみました。

木村:加藤勝信厚生労働相が15日、献血された血液で新型コロナウイルスの抗体を調べたところ陽性率は東京都の500検体で0.6%、東北6県の500検体では0.4%だったと明らかにしました。

大規模抗体調査を来月から実施するそうですが、どんな意味を持つのでしょう。

宮坂氏:使われたキットがどこのものか公表されていません。抗体検査キットの中には精度も感度も悪いものがあります。今回の陽性率はかなり低く出ており、解釈が難しいと思います。

最近出た論文では14種類の抗体検査キットを調べた結果、満足に使えるのは3つだけでした。つまり抗体検査キットは今の段階では精度も感度も非常に悪い。陽性率が高く出てしまうキットは鼻風邪コロナを引っ掛けてしまう。

陽性率が低く出過ぎるのは感度が悪いのと、新型コロナウイルスの場合は免疫のでき方が非常に悪いことが関係しています。抗体がなかなか上がって来ないし、量も少ない。

これまでに出た論文で抗体のでき方と病気の重症率が調べられています。もし、良い抗体(善玉抗体)だけがつくられていれば、抗体の出現、増加とともに重症化率は下がらないといけないはず。

ところがこの病気では多くのケースで抗体の量が増えているのに重症化率も上がっています。一方、抗体の量が少ないのは軽症の人たちです。

抗体の中には少なくとも3種類のものがあります。善玉抗体と悪玉抗体と役なし抗体です。SARS(重症急性呼吸器症候群)や MERS(中東呼吸器症候群)では善玉抗体とともに悪玉抗体ができることが報告されています。

ネコのコロナウイルスのワクチンでは開発途中に悪玉抗体ができて病気が悪くなったという例もあります。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の場合には全てできる抗体が役なし抗体で、抗体がいくらできてもウイルスを殺してくれません。

こういう役なし抗体も新型コロナウイルスではできています。ですから単に抗体の量だけを見ても、本当にどの程度、正しい免疫ができたのか、よく分かりません。

じゃあ善玉抗体だけ測ればいいじゃないかという方法があります。

中和抗体測定法がそれです。試験管の中で培養細胞にウイルスをかける時にそこに抗体を共存させたならばどのぐらい感染が抑制されるか、ウイルスの感染度を中和する能力を調べる検査があります。

この測定法はバイオセーフティーレベル3のところでないとできません。培養細胞を持っていてウイルスを培養しているところでしかできません。普通の検査機関ではできません。

普通の検査機関では単にウイルスと結合する抗体の量だけを測っています。新型コロナウイルスの場合は3種類全ての抗体ができているのではないかとみられています。抗体検査キットにはそういう問題があります。

抗体の量だけ測って、機能は測っていません。

HIVの場合は抗体をつくることができても役なし抗体ばかりなので、ワクチンはまだできていません。新型コロナウイルスでも、こういうことが起こり得ます。

今まで見ているところでは、新型コロナウイルスは抗体のつくり方が弱くて、タイミングも遅い。抗体だけ測っていて良いのかということになってきます。

抗体検査による陽性率は、誰が測定するのか、サンプルの保存の仕方にもよります。PCR検査の陽性率から見ると、東京では10%を切っています(筆者注:累計で東京9.5%、日本全国6.9%)。

あれほどPCR検査を実施しているドイツで陽性率は6%ぐらい(筆者注:5.6%)です。100人で6人ぐらいです。このことを考えると、おそらく東京でも感染者は100人に数人かそれ以下でしょう。

ただし、抗体で見るともう少し高く出てくる可能性はあります。というのは、今の抗体検査キットでは鼻風邪コロナも引っ掛けてきてしまう可能性があるからです。どうも、出てくる数字はあまり信用できなさそうです。

一方、つい最近スイスのロシュが出した抗体検査キットは感度99%です。精度も高いので、そういうのを使うと、今の社会で何%ぐらい感染したのかが分かると思います。

フランスで調べたら4.4%しか感染していなかった、最も感染が広がっていたパリでも9~10%だったというパスツール研究所の報告が出ています。スペインでも5%だったそうです。

どの抗体検査キットを使ったのか、感度がどのくらいなのかという問題はありますが、メディアはわずか数%しか感染していなかった、やはりこのウイルスは集団免疫をつくりにくいんだという論調でした。

どうも、このウイルスは免疫を起こす力が非常に弱いし、起こっても遅い。抗体だけを見ていると、判断が非常につきにくい。

今まで集団免疫は、獲得免疫の、しかも抗体というパラメーターだけを見て判断していましたが、私は、それは間違っているのではないかと思っています。

ウイルスに対するからだの防御というのは、獲得免疫だけが規定しているのではなくて、われわれの免疫は自然免疫と獲得免疫の2段構えになっています。

自然免疫が強かったら獲得免疫が働かなくたってウイルスを撃退できる可能性があります。

自然免疫だけでウイルスを撃退することもあるから、抗体の量や陽性率だけを見ていても集団免疫ができているかは判断できない可能性があります。今回はそういうことが起きているのかもしれません。
+ 続き
木村:人間と家畜を比べるのはふさわしくないのかも分かりませんが、恐ろしいのは口蹄疫の教訓です。

英国では新型コロナウイルス対策の感染症数理モデルをつくるインペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授のモデルに基づき、口蹄疫対策で650万頭もの家畜が殺処分にされました。

口蹄疫ウイルスも変異を繰り返しており、ワクチンは万全ではありません。新型コロナウイルスの致死率はそれほど高くはないものの、経済的・社会的・政治的コストは計り知れません。

悪夢のシナリオに備えなければならないように思えるのですが。

宮坂氏:問題は、集団免疫に対する考え方です。これは「特定の集団の何割が免疫を得たら感染流行が収まるか」を計算するものであって、もし免疫がなかったら何割死亡するのかということを示すものではありません。

そこが間違って使われていると私は思います。

新型コロナでは基本再生産数(Ro)が2.5だとすると、集団免疫閾値は(1-1/2.5)x100 = 60%となり、6割の人が免疫を保持することが流行を止めるために必要であることが示唆されます。

ただし注意すべきなのは、この場合、一般的には「免疫」とは抗体ができることを指していて、「獲得免疫」のことであるというのが暗黙の了解となっています。

しかし、個体レベルではウイルスに対する防御は2段構えであって、自然免疫と獲得免疫がウイルス排除に関与します。

もし自然免疫がうまく働けば、少数のウイルス粒子が侵入してきても自然免疫だけでウイルスを排除できる可能性があります。つまり獲得免疫が働かなくてもウイルスは排除できる可能性があります。

実際、最近の研究結果から、自然免疫はさまざまな刺激によって訓練され、強化されることがわかっています。

例えば、結核ワクチンであるBCGは結核菌に対する免疫だけでなく、一般的な細菌やウイルスに対する反応能力を上げることが指摘されていて、その作用機序として、BCGが自然免疫を強化・訓練することが示唆されています。

その可能性を示すものとして、オランダの研究グループがBCG接種後に生ワクチンである黄熱病ワクチンを投与してその後に出現する一過性ウイルス血症の頻度を調べています。

BCG接種により(獲得免疫の関与なしに)ウイルス血症の出現率が有意に下がったことが示され、自然免疫が訓練・強化されていると、獲得免疫が働かなくともウイルスに対する生体防御が起こることが示唆されています。

つまり、集団免疫のことを語る際には、獲得免疫のことだけではなくて、個人レベルで働く自然免疫と獲得免疫の両方を考慮に入れる必要があると思われます。

新型コロナウイルスの場合、上に述べたように「6割程度の人が免疫を保持することが流行を止めるために必要である」と信じられていますが、実際にそうなっているでしょうか?

例えばこれまで激しい流行があった中国湖北省武漢市でも、またクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でも感染した人は全体の2割程度でした。集団の6割も感染をするようなことは観察されていないのです。

その理由は大きな流行が始まると、人は隔離措置をとり、接触制限をするようになるからで、それとともに上記の基本再生産数が小さくなるのです(これを実効再生産数と言います)。

接触制限によってR値が1.2まで下がると、上記の公式で集団免疫閾値は20%以下(筆者注:16.7%)となります。これが、実際に武漢市やダイヤモンド・プリンセスで起きていたことではないかと私は考えています。

つまり、一部の人たちは自然免疫と獲得免疫の両方を使って不顕性感染の形でウイルスを撃退したのかもしれませんが、かなりの人たちは自然免疫だけを使ってウイルスを撃退した可能性があるのかもしれないということです。

そのために多くの人は感染が成立する前にウイルスを撃退したという可能性です。

これについては感度、精度の高い抗体測定キットが出てくると、何割の人が本当に抗体を獲得したか(感染したのか)が分かるようになると、この考え方が妥当性であるか、判断できることになるでしょう。

次に、この集団免疫の考え方を援用して言われてきたのが「われわれはこのウイルスに対して免疫を持たないので、無防備の状態で感染が広がると集団の中の60%ぐらいの人たちが感染するであろう」ということです。

実際、イギリスのファーガソン教授もスウェーデンの疫学者アンデシュ・テグネル氏も、さらには厚生労働省クラスター対策班の北海道大学大学院、西浦博教授もこの数字を挙げていました。

しかし、私はこの仮定は違うと思います。前述したように、このようなことは武漢市でもダイヤモンド・プリンセスでも起こってはいません。これはスペインでもイタリアでも起きていません。

大きな感染症の時には人は必ず都市封鎖などの強い交通制限策をとるので、感染は抑制され、これとともに実効再生産数が下がるからです。そして予想よりもずっと低い集団免疫閾値に落ち着くのです。

特にこのウイルスが起こす免疫はあまり高くなく、持続も短いようなので、免疫学者の目から見る限り、集団の60%もが免疫を獲得するような状況は、余程良いワクチンが出てこない限り起こり得ないでしょう。

ウイルスに出会わなかった可能性は否定できません。しかし都市封鎖や社会的距離が導入される前からウイルスは広がっています。

それでもファーガソン教授や西浦教授が言っているような何も対策をとらなければ集団の6割が感染してしまうというような状況は起こっていません。

私は西浦教授の理論自体は正しいと思っているのですが、「このウイルスは何も対策を立てないと人口の6割が感染して何十万もの人が死ぬかもしれない」という前提は間違っていると思います。

どちらが正しいかどうかは良い抗体検査キットが出てくると、本当に感染した人が2割だけだったのか分かります。

集団免疫を獲得すればこの感染症を克服できるとファーガソン教授が言ったのは結局、間違っていたと私は考えています。それを示すことに、スウェーデンは外出制限を厳しくせずに北欧の中で断トツに多い人口100万人当たりの死者を出してしまいました。

【人口100万人当たりの死者数】

ノルウェー 43人

フィンランド 53人

デンマーク 93人

スウェーデン 361人

集団免疫閾値はこの新型コロナウイルスの場合、60%は成立しない。たぶん良くて20%だと思います。2割だったら今後ワクチンができてくると確実にそこは到達できると思います。

ナチュラルな状況で人が感染して治るという状況だと、おそらく毎年、このウイルスにお付き合いすることになると思います。

宮坂昌之氏
1947年長野県生まれ、京都大学医学部卒業、オーストラリア国立大学博士課程修了、スイス・バーゼル免疫学研究所、東京都臨床医学総合研究所、1994年大阪大学医学部バイオメディカル教育研究センター臓器制御学研究部教授、医学系研究科教授、生命機能研究科兼任教授、免疫学フロンティア研究センター兼任教授。2007~08年日本免疫学会長。現在は免疫学フロンティア研究センター招へい教授。新著『免疫力を強くする 最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ』(講談社)。

(つづく)


日本の感染対策
■ 【死人に選挙権なし】米政府と裏交渉済み~公言できぬ日本政府の“自然淘汰”方針 「二階堂ドットコム(2020/05/04 18:13)」より
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トランプ米大統領は経済活動再開を急ぐ方針。米国では感染者増加のピークは越えたとも言われているが、それでも毎日多数の感染者が判明し、死者も多数出ているのが現状。ピークアウトしたのは感染爆発したニューヨーク州やカリフォルニア州だけとも言われており、大統領方針に対して米国内でも賛否が分かれている。

トランプ大統領は早期の経済活動再開を明言し、一部反対派を除けば大多数の州政府も追随する方向だ。そんな中、米国経済とは切っても切れない深い関係を持つ日本はどのような方針で進むのだろうか?

「集団免疫」が最終目標だという内容のリークをお伝えした4/18付の記事でも取材した“官邸筋の然るべき人物”に改めて話を聞き、またまた人権派弁護士やリベラル派市民が聞けば卒倒するような極秘方針について当サイトは緊急独占取材を敢行した。

https://www.j-cia.com/archives/16149 ※mono....有料課金記事


★ 「集団免疫」作戦のスウェーデンに異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に 「Newsweek(2020年5月1日(金)16時25分)」より
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<より多くの人をウイルスにさらすことで集団免疫を獲得する、というスウェーデンだけの「人体実験」には国内から反対も出始めている>

ロックダウンに頼らない独特の新型コロナウイルス対策で知られるスウェーデンで、感染者が増え続けている。しかも米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によれば、死亡率は4月30日時点で12%超。これは、感染者が1000人を超える国の中で6番目に高い割合で、現在の感染拡大の中心地で死者数も最多のアメリカ(約5.8%)、ウイルスの発生源とされる武漢市がある中国(約5.5%)と比べても2倍以上の高さだ。

新型コロナウイルスの感染拡大を抑える対策としては、北欧諸国も含むヨーロッパの多くの国が全国的な封鎖措置を取り、厳しい移動規制を敷いている。こうしたなか、スウェーデンは全国的な移動規制や外出制限をしないという独自路線を貫いており、ストックホルムの通りの人でもカフェの客入りも一見、普段通りだ。その「緩い」対策は、世界的にも論議を呼んできた。

ドナルド・トランプ米大統領は4月30日朝、公式アカウントにツイートを投稿。この中で「封鎖措置を取らなかったスウェーデンは、その決定の手痛い代償を払っている」と指摘。「同国では30日の時点で、死者数が2462人にのぼっている。近隣のノルウェー(207人)、フィンランド(206人)やデンマーク(443人)よりもずっと多い。アメリカは正しい決断を下したのだ!」と主張した。

「集団免疫」戦略の効果は
スウェーデンはこれまでに2万1000人近くが新型コロナウイルスに感染したと報告しており、このうち2500人近くが死亡している。感染者の死亡率はノルウェー(約2.6%)の6倍近く、同じ北欧のフィンランド(約4.2%)やデンマーク(約4.9%)と比べても3倍近くにのぼる。かつて中国以外で最も高かったイランの感染者死亡率(約6.3%)も、スウェーデンの半分ぐらいだ。感染者数を見ても、スウェーデンの感染者数はデンマークの2倍以上、ノルウェーの3倍近くで、フィンランドの4倍以上に達している。

感染者の回復状況も思わしくなさそうだ。スウェーデンは4月に何度か感染者の回復を報告しており、最も多かった25日には一気に455人が回復したと発表しているが、それ以外の報告はない。その一方で、感染拡大が始まった3月上旬から、新たな新規の感染者の数は増え続けており、同国の公衆衛生当局によれば4月29日には新たに681人の感染が確認された。

+ 続き
新型コロナウイルスの感染拡大に対するスウェーデン独自の対策は、ウイルスにさらされる人の数を増やすことで「集団免疫」を形成し、感染拡大の第2波を防ぐという作戦の一環だとされている。

スウェーデン公衆衛生局の疫学者であるアンダース・テグネルは4月下旬にBBCラジオの番組に出演し、「我が国の死者のうち少なくとも半数は、高齢者施設の中で集団感染した人々だ。封鎖をすれば感染拡大を阻止できる、という考え方は理解しがたい」と主張。スウェーデンの方法は「ある意味で功を奏している。私たちの医療システムが崩壊に追い込まれていないことがその証拠だ」と述べた。

テグネルは4月21日、米CNBCの番組にも出演。スウェーデンの首都ストックホルムの住民のうち、最大20%が新型コロナウイルスに感染したことがあると述べ、「ストックホルムの人口の15~20%が既に免疫を獲得していると確信している」と主張。「これは完全な集団免疫ではないが、ウイルスの再増殖を抑制し、感染の(第2波が訪れる)スピードを抑える効果はあるだろう」と述べた。

ルンド大学(スウェーデン)のピーター・ニルソン教授(内科医学・感染学)は4月下旬、本誌に次のように語った。「個人的には、必要であれば(そして地元の政府や議会でそれを可能にする法律が可決されれば)感染者の特に多い地域を封鎖するのもひとつの選択肢だと考えている。だが我々は、まだその段階には達していないと思う。医療部門には大きなストレスがかかっているが、手一杯の状態ではない。まだ余力があり、ストックホルムにある臨時病院もまだ使っていない」

ニルソンはさらに「ストックホルムの状況はまだ改善には向かっていないが、安定が続いている」とも指摘。またスウェーデン当局は、市民にはソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)を推奨しており、感染の症状が出たら自宅にとどまるよう勧告していると述べた。

学者たちは「今すぐ首都封鎖を」
スウェーデンではソーシャル・ディスタンシングが守られなかった場合(たとえば店の中に一定数を超える客を入れたなど)、当局がレストランに閉鎖を命じる可能性があり、50人以上の集会は禁止されているとニルソンは説明し、さらにこう続けた。「経済を守り、可能な限り店舗閉鎖や従業員の解雇を回避することも重要だ。そうしなければ、ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)がもたらす二次的なダメージによって多くの人が死ぬことになるか、医療に必要なリソースが減ってしまう可能性がある」

異例の対策には、国内の一部専門家から批判の声も上がっている。カロリンスカ研究所のセシリア・セーデルベリ・ナウクレル教授(微生物病因)もそのひとりだ。

彼女をはじめとする2300人近い学者たちは3月末、政府宛の公開書簡に署名。医療システムを守るために、もっと厳しい対策を導入するよう求めた。「感染があまりに速いペースで拡大していることが心配だ」と、彼女は今週ラジオ番組の中で語り、感染者の多い地域(イタリアのアルプスやイラン)から帰国した市民が最初にウイルスを国内に持ち込んだ時の、政府の対応が遅すぎたと批判した。

彼女はさらに4月に入ってから、ロイター通信にこう語っている。「今すぐストックホルムを封鎖する以外に選択肢はない。国が完全な混乱状態に陥ることがないように、状況をコントロールすることが必要だ。外出制限をしないという方法は、これまで誰も試していない。それなのになぜ、国民の同意なしに、スウェーデンが初めてその方法を試さなければならないのか」

スウェーデンでは、高校や大学は閉鎖されてオンライン授業になっているが、16歳未満の子どもたちは今も学校に通っている。レストランやバー、カフェやナイトクラブも着席スタイルのサービスは許されており、買い物は普段どおりにできる。

新型コロナウイルスは4月30日時点で世界の少なくとも186カ国・地域に広まっており、感染者は320万人を超えている。感染後に回復した人は99万2500人を上回り、死者数は22万8700人以上にのぼっている。

(翻訳:森美歩)

日本政府の無能
■ 政府も自治体も集団免疫を知っていながら自分らのアピールで自粛させる 「二階堂ドットコム( 2020/04/26 11:41)」より
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高陽性率という事は、腐れ政府や東京都は、陽性になりそうなヤツしか検査していないという事で、全く信用出来ない数値だと言うことです。集団免疫を隠していますしね。


自粛も半分ポーズ(自粛をいわないと叩くという無知でバカな日本人の「空気」のせい)、あとの不景気は知らないという判断ですから仕方がないですね。施政者というのは、たとえどうなろうと、国民生活を公平に幸福にしなければなりません。全体主義に流れている愚民にちゃんと説明することも必要なのですが、だれもやりません。クサレ国家日本。



新型コロナウイルスの新規感染者数の推移に疑問の声が上がっている。国内は11日の743人、累計感染者数が最大の東京都は17日の201人をピークに漸減傾向。感染拡大が抑制されているかのようだが、陽性率は高止まりしている。欧州が7%未満、韓国が3%ほどなのに対し、日本は約8・7%、東京は約12・3%。市中感染が広がり、無症状感染者が増加している可能性が高い。パンデミックとなった欧州では、陽性率が7%を超えると死者数が増えたとの分析があり、むしろ状況は危うい。

 都のデータをめぐり、京大iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授がホームページで〈注目すべきは検査件数に対する陽性者の割合(陽性率)〉と指摘。こう続けていた。

〈2月は3%、3月になって4%、7%と増加し、3月末には18%に急増、4月は中旬まで19%を維持しています。検査件数には、同じ人に複数検査した件数も含まれているという事ですので、実際の陽性率はさらに高いと考えられます。これは危険領域です。非常に多くの陽性者を見逃している可能性が高いと推定されます〉

 都の検査件数は16日の1498件をピークに減少傾向。日本全体では安倍首相が6日に「1日当たりの実施可能数を2万件に増やす」と胸を張ったものの、いまだ数千件水準にとどまっている。

 山野美容芸術短大客員教授の中原英臣氏(感染症学)はこう言う。

日本は一貫してPCR検査件数が少なく、新型コロナの統計データは議論の叩き台としては不十分ですし、信用もできない。岡江久美子さんの急逝は気の毒でなりません。昨年末に初期の乳がんで手術し、今年1月末から2月半ばまで放射線治療を受けていたとなると、免疫力も体力も相当落ちている。そうした中で発熱し、医師の指示に従って自宅待機したところ、容体が急変して緊急入院し、ようやく受けたPCR検査で陽性と判明したといいます。明らかに感染を疑う事例なのに、しゃくし定規に待たせる日本のシステムは訳が分からない。医療事故と言っていいと思います。こうしたデタラメが感染を拡大し、実態を見えなくする要因になっている。都内の特定地域で無作為に1000人ずつ選び、PCR検査と免疫検査を速やかに実施し、実態把握に努めるべきです」

■7%超で死者2割増

 千葉大大学院の樋坂章博教授(病態検査学)らの研究グループが初期の感染拡大の程度が近い欧米各国の検査状況と死者数の関係を比較したところ、陽性率7%未満の国はそれ以上の国に比べ、死者数を1~2割に抑えられていることが分かったという。早く手を打たなければ、救命の機会をみすみす逃すことになる。


  • 回復したコロナウイルス感染症患者についての新たな研究によると、それぞれの患者がウイルスに対して異なるレベルの抗体を作ることがわかった。
  • 調査した175人のうち10人の患者(6%)は、コロナウイルスへの抗体が検出されなかった。
  • この研究では、高齢者と中年者がより高いレベルの抗体を作ったことがわかった。

中国の科学者による130人の回復したCOVID-19患者に関する新しい研究は、ウイルスに対する免疫について問題を提起している。

論文はまだ査読されていないが、患者は異なるレベルの抗体を産生することがわかった。血液中にコロナウイルスの抗体が確認できるということは、おそらく免疫ができているということだ。しかし、調査した患者の約8%では、検出可能な抗体がまったく存在しなかった。

サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、この報告書を作成した調査チームのリーダーであるファン・ジンホ(Huang Jinghe)氏は、「この結果が集団免疫にどんな意味をもつかは、世界の他の地域からより多くのデータが必要だ」と述べたという。

興味深いことに、患者が産生した抗体レベルは年齢と相関するようだ。中年および高齢の回復患者はより高い抗体レベルを有していた。そして、検出可能なレベルのコロナウイルス抗体が存在しなかった患者10人のうち、9人は40歳以下だった。

ウイルスに対する抗体がどのように作用するかを解明することは、ワクチン開発と集団免疫の可能性の両方に大きな意味を持つ。

回復した患者の抗体を測定すると…
上海の復旦大学の研究者らは、上海の病院で回復した軽症のコロナウイルス患者175人から血液サンプルを採取した(重症患者の多くは、治療のために輸血を受けていたため除外された)。

参加者の年齢は16歳から68歳で、高齢(60歳以上)、中年(40歳から59歳)、若年(15歳から39歳)の3つのカテゴリーに分けた。患者は発症から10日から15日後に抗体ができ、その後の状態は安定していた。

研究者が各患者の血液中の中和抗体のレベルを測定したところ、高齢患者は若年患者よりも有意に高い抗体レベルを示すことを発見した。ただし、入院期間に差はなかった。

「これらの結果は、高レベルの抗体がウイルスを除去するのに有用であり、高齢および中年の患者に特に有用であることを示した」と著者らは記している。

このウイルスは高齢者に対する致死性が高いと見られている。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)によると、アメリカでは65歳以上の患者における死亡率と重篤な疾患の発生率が最も高い。


すべての人に抗体ができるわけではない
研究で検出可能な抗体が見られなかった患者10人では、「T細胞やサイトカインなどの他の免疫反応が回復に寄与しているのかもしれない」と研究者らは記している。

T細胞は免疫反応を助ける白血球の一種であり、サイトカインは細胞が感染と戦うために放出するタンパク質である。ただし、あまりに多くのサイトカインが放出されると炎症を引き起こし、一部の患者では致命的な結果をもたらしたと報告されている。

コロナウイルスに対する抗体ができた患者でさえ、それがどれくらいの期間持続するのか、研究者にはまだわかっていない。まだ、このウイルスが発生してから、長期的な影響を研究するのに十分な期間が経っていないからだ。

一般的に、ある特定の病気を撃退する抗体が体内にできると、その病気に再びかかることはないが、ある種の抗体は時間の経過とともに弱くなる。加えて、普通の風邪や季節性インフルエンザのように変異するウイルスの場合、ある特定の株に対して蓄積された抗体は、他の株には効果がない。

再感染の可能性とワクチンへの影響
ウイルスに対する免疫ができているかどうかを確認する抗体検査を開始しようとしているアメリカにとって、上海での研究結果は憂慮すべきものになるかもしれない。

しかし、アメリカ国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は、短期間に再びコロナウイルスに感染する可能性は低いと述べている。

ファウチ氏は「2月と3月に感染して回復していれば、9月と10月には免疫に守られるだろう」と、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーションの編集者、ハワード・ボーチナー(Howard Bauchner)氏に述べた。

世界中で37万5000人以上がコロナウイルス(軽度で無症候性の症例の多くが公式な集計で報告されていないことを考えると、より多くの可能性がある)から回復した。現在、世界の3分の1が何らかの形で閉鎖されているが、回復した人々が最初に職場に復帰する可能性がある。

「これらの人々を特に重要なインフラの仕事に従事させた場合、抗体陰性で一度も感染したことがない人々よりも感染拡大を引き起こす心配が少ない」とファウチ氏は述べている。










医療崩壊】 / 【ピークカット
■ ピークカット戦略(集団免疫戦略)地獄への道は善意で舗装されている 「Sato Hiroshi(2020.3.14)」より
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「コロナの感染を止めることは難しいので、ピークをコントロールし、最終的に、ゆっくりとみんながコロナに罹ることによって、集団免疫を獲得しよう」

いわゆるピークカット&集団免疫戦略とよばれるものだ。

先日英国のジョンソン首相がこの路線をとることを表明し話題になった。

私はこの戦略が最終的に破綻し、より多くのコストを払うことになるだろうことを2月の始めから繰り返しツイッターで書いてきた。しかしながら、いまだ多くの政治家やブロガー、識者ですらピークカット&集団免疫路線を支持していていることに驚きを隠せない。

なぜピークカット戦略が破綻するのか。なぜ最終的なコストが高く付くのか? 多少長いが、できるだけシンプルに書いたので最後まで読んで欲しい。



(※mono....中略)
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この戦略は上記の図で示される。細いピンクのカーブが何もしないときで、太いカーブがピークカットだ。これは良いアイデアのように見えるが、これは一度選択したら元に戻れない地獄への道であることを示す。

ピークカット(集団免疫)戦略のワナ

2つある。このエントリの趣旨である。
i) 医療キャパシティがふんだんにあるように見えてしまっていること
よくあるポンチ絵では医療キャパは余裕をもって書かれており、グラフの真ん中あたりに線がある。しかし実際のキャパは図で示されるより、遥かに小さく、ボトムに張り付いている。具体的にいうと国民の0.96%が同時に罹患すると医療崩壊を起こす。
ii)ピークカットする期間が、実に短く見えてしまっていること
ポンチ絵では、ピークカットで先延ばしに見える期間が明示されていない。多くのひとがこれを数カ月と解釈している。しかし、計算すると必要なピークカット期間は最低でも36ヶ月である。実際はこれより遥かに長い時間がかかるだろう。
順番に解説する。

人工呼吸器というボトルネック


(※mono....中略、必読)
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しかし、人工呼吸器が足りなくなったらどうなるだろうか。自力呼吸が危うい状態になった場合、どんなに若かろうが、免疫力が強かろうが、呼吸器の補助なしに回復することは無いと聞く。つまり、人工呼吸器がないために、助かるはずだったが死んでしまう。

これにより、死亡率が重篤者と同じ率にまで跳ね上がる。つまり死亡率は5%になる。いまイタリアでおきていることはこれであり、中国で若い人が多数死んだのもこのせいである。

日本の病床は十分たくさんあるから(90万)大丈夫ではないのだ。本当の医療のキャパシティは、病床数ではなく人工呼吸器の数にある。これはどれだけ強調しても強調しすぎることはない。

これに気づいたのか、直近になり全国の人工呼吸器の数の調査が急遽おこなわれた。サンプル調査であるが、そこから総数を推計できる。私の推計では、全国で、現在存在する人工呼吸器※の数は、9万7千。うち現在利用可能な数は、約6万と推計される。

※人工呼吸器=人工呼吸器+マスク専用呼吸器+人工心肺(ECMO)

国民の0.96%が同時に罹患しただけで医療崩壊する


(※mono....以下略、必読)













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最終更新:2023年10月05日 20:30