■ ECMOで治療したCOVID-19患者の死亡率は40%未満 「日経メディカル・大西 淳子=医学ジャーナリスト(2020/10/13)」より
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ELSOレジストリを利用して1035人のCOVID-19患者の症例を分析

(※mono....詳細はサイト記事で)
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 VA-ECMOによる循環補助の適用は、院内死亡の独立した危険因子だった。VV-ECMOが適用された患者と比較したハザード比は1.89(1.20-2.97)だった。加齢と共に院内死亡リスクは増加していた。16~39歳と比較した70歳以上の患者のハザード比は3.07(1.58-5.95)だった。また、急性腎障害、慢性呼吸不全、免疫不全状態、ECMO装着前の心停止はいずれも、院内死亡リスク増加と関係していた。性別、BMI、人種、気管挿管からECMO装着までの日数は、院内死亡リスクとの関連が見られなかった。一方、ECMO導入時のPaO2:FiO2比が高い患者は死亡リスクが低かった。

 これらの結果から著者らは、世界の213病院から提供されたデータを基に推定した、ECMOが適用されたCOVID-19患者の90日死亡率は40%未満だったと結論している。


 原題は「Extracorporeal membrane oxygenation support in COVID-19: an international cohort study of the Extracorporeal Life Support Organization registry」、概要はLancet誌のウェブサイトで閲覧できる。


最終更新:2021年05月16日 20:46