※mono....以下文字起こし

 パキスタンの話題だったので、テロが思い浮かびます。テロには様々な形態があります。
 あるときは近所・隣国から、あるときはネットから、あるときは命を救うことを託す相手から、例えば、ワクチン製薬企業です。
 インドのような国が貧しい国にワクチンを無償で送る一方で、ファイザーのように政府をいじめる企業もある。
 実に対照的な話ですが、これはなんということでしょう。
 米国に本社を置くファイザー社は、各国政府を身代金として拘束し、立法に干渉し、保障として軍事基地まで要求しているのです。信じられますか?
 ワクチン製薬企業がワクチンの提供と引き換えに、ある国の軍事基地を要求しているのです。
 今夜のGravitasでは、中南米の2つの恐怖物語と、ファイザーが行っている奇妙な要求をお届けします。

 まず、ファイザーのこの地域での事業について見てみましょう。
中南米の9カ国(チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、メキシコ、パナマ、ペルー、ウルグアイ)とワクチン取引をしています。
2つの主要な中南米国がこのリストに含まれていません。アルゼンチンとブラジルです。
どちらもファイザーとは契約していないが、それぞれ裏話があったのです。
 アルゼンチンから始めましょう。アルゼンチンとファイザーの交渉は、2020年6月に始まりました。7月、ファルナンデス大統領は、アルゼンチンでファイザーのCEOと会談を行いました。そこで何が起こったと思いますか?
 ファイザーは、今後のすべての訴訟にかかる費用を補償するよう要求したのです。それはどういう意味でしょうか?
誰かがアルゼンチンでファイザーに対して民事訴訟を起こして勝訴した場合、誰が賠償金を支払うのでしょうか?ファイザーではなく、アルゼンチン政府とする要求なのです。
アルゼンチンは、これまで一度もこのようなことをしたことがなかったのですが、例外対応をしました。命を救うワクチンを必要としていたのです。非常時には非常時の措置が必要ということで、アルゼンチン議会は2020年10月に新しい法律を可決しました。しかし、ファイザーはその法律の文言に不満でした。法律ではファイザーが契約時以降に過ちを犯した場合には、少なくとも過失の代償を支払う必要があるとされました。ファイザーはこれを拒否しました。自社の過失にも金を払わないのです。
 そこでアルゼンチンは、過失の定義をより明確にするために法律改正し、ワクチンの配布と配送だけを過失の対象とするとことを提案しました。ファイザーはまだ不満でした。新しい制令で法律改正することを要求しました。それをアルゼンチンは断固拒否したのです。
今度は、ファイザーはアルゼンチンにインターナショナル保健に加入するよう要求しました。
 何のために?将来的に起こりうる、同社に対する訴訟に備えるためです。アルゼンチンはその条件を飲みました。
 2020年12月、ファイザーはさらなる要求を出してきたのです。それは国家資産を担保にすることでした。どういう意味でしょうか?
 ファイザーは、アルゼンチンが銀行準備金、軍事基地、大使館の建物を担保に入れることを要求したのです。
ファイザーは、アルゼンチンの主権を担保として差し出すことを要求したのです。
 何のために?ワクチンを確保するためだけに..
ファイザーが人命を救う薬の山を押さえていることは間違いありません。
しかし、政府をいじめて、あなたや私の苦境から搾り取る権利がるのでしょうか?
 ご存知のように、ワクチン製薬企業は常にある程度の責任免除を享受してきました。ファイザー社のワクチンを接種し、そのせいで副作用が出た場合、ファイザー社に対して訴訟を起こすことができます。そして、もしその訴訟に勝ったら、ファイザー社の代わりに政府が補償をすることになります。これは当たり前のことになっています。
 米国では例えば、公共準備緊急事態準備法という法律で、ファイザーやモデルナのような企業に完全な免責を与えています。
しかし、これは意図しない問題が起こった場合のみで、過失があった場合には適応されません。ファイザーはこれに満足せず、されに有利な条件を要求しています。
 インターナショナル詐欺不正保険に加えて、国家資産の担保まで。
アルゼンチンはこの要求を飲めませんでした。
ブラジルについてはどうでしょうか?ファイザーは何を行ったでしょうか?
 ブラジルはコロナ被害が世界で3番目に大きかった国です。ファイザーは一歩踏み込み、ブラジルに保証基金を作って、その資金を外国の銀行口座に預けるように依頼しました。
2021年1月23日、ブラジル保健省はファイザーの契約前の条項を抜粋した声明をだしました。ファイザーの5つ要求は次の通りです。
1):ブラジルはファイザーのために海外資産の主権を放棄すること。これはワクチン企業の要求ですよ。
2):ファイザー社にブラジル国内法規制を適応しないこと。
3):ブラジルは納品の遅れを考慮すること
4):ファイザーに納期遅れのペナルティを与えないこと
5):いかなる副作用が発生した場合でも、ファイザーは民事責任を一切免除されること
 ブラジル政府は、これらの条項を暴力的だと言っています。その通りですね。言うまでもないでしょう。ファイザーとブラジルの取引も成立しませんでした。

 NPO調査報道局のレポートによると、第3国でもファイザーとの契約が3ヶ月後ろ倒しになった例があります。その理由は、ファイザーが同じような奇妙な要求をしたからです。同社の今年の供給量は接種20億回分ですが、それは先着順で供給されます。契約が3ヶ月遅れると、供給が1年遅れて、多くの人命を失う可能性があります。ファイザーは命を救う薬で遊んでいるのです。その優越的立場を悪用し、政府の資金援助でワクチン開発したあげく、政府を怒らせています。
ファイザーのパートナーであるBioNtech社が、ドイツ政府から445百万ドル(650億円)の資金提供を受けたことをご存知だろうか?
アメリカ政府は2020年7月に早くもファイザーに20億ドル(2。9兆円)を支払いました。これは事前注文に反してのことです。
 ファイザーは今年のワクチン販売で150億ドル(22兆円)稼ぐことを視野に入れています。100の国や組織と交渉しています。この会社は金に不自由することはありません。fでは、なぜファイザーは、ワクチン入手に必死の国々から資産を搾り取ることに固執するのでしょうか?
先ほど紹介したように、中南米の9カ国がファイザーとワクチンの契約を結びました。その9カ国は、代わりに何を差し出しなければいけなかったのでしょうか?
 軍事基地?大使館の建物?国家運用資金?

 ファイザーの偽善を見て下さい。ファイザーは密室では貧しい国々をいじめ、マスコミの前では救世主を演じているのです。
1月22日、ファイザーはCOVAX(グローバルワクチンアライアンス)と協定を結びました。今年貧しい国々に4000万回分のワクチンを提供することを約束し、同社はプレスリリースを発表しました。その内容を是非聞いてみてください。ファイザー社の会長兼CEOであるアルバート・ブーラ氏の言葉を引用したいと思います。
「ファイザー社は、すべての人は、見られ、話を聞かれ、世話を受けるに値すると考えています」
「だからこそ、ワクチン開発の当初から、ファイザーとBioNTechは、世界中の人々がワクチンを公平かつ安価に入手できるよう、尽力してきました」
これを聞いて、あなたも腹が立ちましたか?
今こそ、パンデミックの火事場から利益を搾り取るこのような企業を告発する時なのです。











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最終更新:2022年11月10日 16:16