■ 永井荷風の日記「断腸亭日乗」の1941年6月15日に荷風が書いた日本人像 「阿智胡地亭のShot日乗(2019年7月23日)」より
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永井荷風は彼の日記「断腸亭日乗」にこう書いた。

元来日本人には理想なく強きものに従ひその日その日を気楽に送ることを第一になすなり

これを書いた五か月後、つまり真珠湾攻撃の一か月前、

美名の下に不義を行ふや今や天下の通弊になれり」とも書きつけている。

通弊: 一般に共通してみられる弊害

■ 「現代日本 -- 成熟しない乳臭い幼稚な社会」 「note:Hiroshi Matsuura(2020年1月26日 07:35)」より
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… 画像は、2017年11月5日付の文春オンラインより。

偏差値自慢、ロリコン・アニメ、ハゲ親父がコスプレに群がるコミケ等々。

いつまでたっても幼児的万能感を克服出来ず、ピーターパンのように社会に浮遊し、出来あいの商業主義と政治家による社会的操作に簡単に屈する軽薄さは戦前と変わりない。

◆〈大人〉のいない「精神年齢12歳」の国

作家の永井荷風は、日中戦争の始まった頃、「元来日本人には理想なく強きものに従ひその日その日を気楽に送ることを第一となすなり」(『断腸亭日乗』)と述べた。

(略)
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それまでティンカーベルらと空を浮遊していたピーターパンは、ある日自信を失い、空を飛べなくなった。

これは、ピーターパンが能力を失墜したのではなく、幼児的万能感を克服し、「自分は何ができないか?」を自覚し、少年から青年に知的成熟を遂げたことを意味している


最終更新:2023年05月30日 17:43