(※ 「医学権威禍」とはなんてしっくるくる言葉だろうか。検索しても出てこないので満月たまごさんの造語と思われる。さすが満月さん!満足ですw)
医学


麦飯男爵VS天才文豪医学者

脚気予防のヒントは「貧乏人ほど米ばかり食う」という発見から
有名な「脚気」の治療の話をする。
(※ 略)
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ゼンメルワイス反射

産褥熱から女性たちを救ったのは患者の訴え
(※ 略)
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目の前の現象よりも自分たちの知識を重要視する医学権威

ここからの展開も有名な話なのだけれど、これだけの功績を果たしたゼンメルワイスを医学会は称賛するどころか手ひどく非難した。既存の学説に合わないとか、医師の手は汚れていないとか、つまり「自分たちの知識の外にあるから」「医師を愚弄しているから」という理由で、多くの妊婦を救う可能性を捨ててしまったのだ。最初はおとなしかったゼンメルワイスもついにはキレてしまう。先ほどのコラムから引用する。
ひたすら欧州中の医師、研究者を説得使用とし、高名な産科医、学者に対し、学会誌上で公開質問状をだした。これは異例なことであり、こうした公開質問状に答える人は稀であった。かれはさらに繰り返し質問状を送り、その中には、今まであなた方は私を強く非難したが、私の方法は間違ってなかった。今度はあなた方を私が非難する番であるとして、「手を消毒しないで出産に立ち会う医師は殺人鬼である」とののしる手紙を送った。これはしつこく繰り返えされたので、その非常識な行動にたいして、ゼンメルワイスは偏執狂ではないかという評判が立った。彼は医師ばかりでなく、看護婦、患者、一般人にも感染予防の重大さをところかまわず訴え、また路上で説法をし、パンフレットを配布したという。


ゼンメルワイス、よくがんばった。
昨今、コロナの件でパンフレットを配るお医者様方と重なって見えるね。
でもこれだけやっても彼を認める学者はあまり顔を出さず、失意のままゼンメルワイスは亡くなってしまう。
後世「通説にそぐわない事実を拒絶する傾向や常識から説明できない事実を拒絶すること」をゼンメルワイス反射というようになったらしいね。









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最終更新:2024年06月18日 21:05