+ ニュースサーチ〔トランプ政権とウクライナ〕




■ ゼレンスキーを騙し討ち 「田中宇(2025年3月4日 )」より
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2月28日のトランプとゼレンスキーの、記者団の前での口論は何だったのか。記者団がいない非公開の会談の場なら、各国首脳どうしがあの手の口論・激論・怒鳴り合いをするのはよくある。首脳たちは非公式の場で、それぞれの要求や世界観をぶつけ合って交渉し、時間内に何らかの結論を出し(平行線のままなら「有意義な意見交換をしました」とか)、怒鳴り合いなどしていないかのように平静を装って記者団の前に登場する。それが外交というものらしい。
blanklink プラグインエラー: URLかページ名を入力してください。https://responsiblestatecraft.org/zelensky/

今回も、記者会見前の非公開の会談では怒鳴り合いの口論があったようだ。トランプは記者会見の冒頭で、それを示唆している。記者会見の前半は「外交」的に進んだが、後半、ロシアと戦争でなく外交するのが良いと述べたバンス副大統領の発言にゼレンスキーが口を挟んで疑問を呈し、そこから激論になった。
'A proper slap down': Russian, world leaders respond to Trump, Zelensky’s tense exchange

(※ 中略)
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ウクライナの希土類埋蔵の根拠はソ連時代の1960-80年代に行われた調査だ。埋蔵量が誇張されている可能性があり、採掘の採算性も無視されている。
ウクライナの土壌を研究してきた米国の地質学者(Tony Mariano)は、今のところ採算の取れる希土類が見つかっていないと結論づけている。
要するに、ウクライナの希土類開発はインチキな詐欺話だ。ここで「トランプは利権に目がくらみ、ゼレンスキーがちらつかせるインチキな希土類詐欺を信じ込んでいる馬鹿だ」と思う人々(マスコミとかアラバマの月)は、彼ら自身が超間抜け(もしくはリベラル派)だ。トランプは、ウクライナの希土類話の詐欺性をわかった上で、ゼレンスキーと騙し合いの政治劇をやっている。
Ukraine rare earths potential relies on Soviet assessments, may not be viable

(※中略)
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トランプと喧嘩して追い出されたゼレンスキーは、親露なトランプに謝罪するのでなく、露敵視をつ続ける英仏(独)に頼って対露戦争を続けようとしている。トランプに謝罪したら、ロシアと和解せざるを得なくなり、ゼレンスキー自身の政治生命が終わりになる。だから謝罪しない。
ゼレンスキーは、代わりに3月2日にロンドンに行き、英仏首脳とのサミットに出た。英仏はゼレンスキーに、ロシアとの和平交渉を約束させるとともに、もし露軍がウクライナに攻めてきたら英仏軍が戦ってウクライナを守ると約束させた。

https://responsiblestatecraft.org/uk-france-ukraine-meeting/The Flimsy UK, France, Ukraine 'Peace Plan' Discussed Sunday

ゼレンスキーがロシアと交渉して和平が実現するなら、英仏はロシアと直接交戦しなくてすむ。たがもしゼレンスキーがロシアと交渉するふりだけして交渉を破談させたら、英仏がウクライナで露軍と戦争せねばならなくなる。
2月28日にゼレンスキーがトランプと喧嘩してしまったので、ゼレンスキーがトランプの支持を受けつつプーチンと交渉して停戦和平する展開はなくなった。ウクライナ停戦の可能性が低下している
Trump’s entire team supports halting talks with Zelensky

(※中略)
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米国はトランプになって覇権放棄を急速に達成している。米国が抜けた後の米覇権(リベラル世界秩序)は、そのまま消失するのでなく、英仏が背負う。そして、背負い切れずに崩壊する。
米国が英仏を率いたまま(単独覇権を背負ったまま)ロシアと和解すると、英国系(諜報界)が米国の外交策をねじ曲げて対露和解を破壊して米露対立に引き戻して失敗させる。だからトランプは、先に米国だけが英仏を入れずにロシアと交渉開始して米露和解して、事実上米国覇権から離脱した。米国は非米化した。
米国が抜けた後の米覇権は無力だ。ゼレンスキーや英仏は、右往左往するばかりだ。ゼレンスキーの前後に、仏マクロンや英スターマーが相次いで訪米してトランプと会った。英仏は、停戦を前提に平和維持軍をウクライナに派兵するから、米国も資金、諜報、兵器、兵力などの面で助けてくれと頼みに来た。トランプは、ほとんど断っている。
(The Flimsy UK, France, Ukraine 'Peace Plan' Discussed Sunday)




[トランプvsゼレンスキー 公開の場で大激論!]

▫️トランプ

そんなふうにはいかない。私はプーチンと一致していない。誰とも一致していない。

私はアメリカ合衆国と、そして世界の利益と一致しているんだ。私は世界と一致している。

そして私はこの問題を終わらせたいんだ。

君も見ただろう、彼(ゼレンスキー)がプーチンに対して抱いている憎しみを。

それは、この問題で取引をするのを非常に難しくしている。

彼はものすごい憎しみを抱いている。そして、私はそれを理解している。

だが、私は言えることがある。もう一方の側も、彼を特に好きではない。そういうことなんだ。

だから、これは誰と一致しているかという問題ではない。

私は世界と一致している。ヨーロッパと一致している。そして私は、この問題が解決できるかどうかを見たいんだ。

君は私にアプローチしてほしいのか?

私は君が今まで見たことのないほど厳しくなることもできる。

ものすごく厳しくなることもできる。

だが、それでは決して取引は成立しないんだ。

だから、それが現実ということだ。

よし、JDヴァンスの質問を受けよう。

▫️バンス

では、聞いてくれ。4年間、アメリカには、プーチンに対して厳しい発言をする大統領がいた。

しかし、その結果プーチンはウクライナに侵攻し、国の大部分を破壊した。

平和と繁栄への道は、おそらく外交を通じて達成される。

私たちはバイデンのアプローチを試みた。

彼は強硬な姿勢を見せたが、その結果、戦争が続いてしまった。

アメリカが偉大な国である理由は、アメリカが外交を重視することにある。

それこそが、トランプ大統領が行っていることだ。

▫️ゼレンスキー

質問してもいいか?

▫️トランプ

もちろんだ。

(枝に続く)



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BOGDAN in Ukraine
2024/11/08











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最終更新:2025年03月04日 19:22