■ ミシガン州知事がデトロイト市の破産を宣言したが、これまで国や州は市に対して冷淡で、破綻した巨大資本を救済、不正行為を不問に付してきたこととの違いに批判 「櫻井ジャーナル(2013.7.21)」より
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 ミシガン州のリック・スナイダー知事がデトロイト市を破産させると宣言した。スナイダー知事は労働者の権利を奪おうとしている人物で、その一環としての行動だと考える人もいる。

 州が市の破産を宣言するというのも妙な話なのだが、州知事が市の破産手続きを進めることを認める法律が昨年、ミシガン州で成立したことから可能になったという。巡回判事は今回の決定を州憲法に違反しているとして宣言の無効を言い渡し、州側はすぐに上訴するという展開になっている。

 多くの人が感じていることだろうが、巨大な金融機関や製造業の場合、「大きすぎて潰せない」ということで連邦政府は救済、その一方で「大きすぎて罪を問えない」ということで不正行為も不問に付してきた。にもかかわらず、デトロイト市に対して国も州も救いの手をさしのべてきたとは思えない。つまり、潰そうとしてきた。

 市の失業率が上昇し、財政が厳しくなった根本には、巨大企業が「低コスト」の国へ工場を移したことがある。自動車産業の場合、企業が燃費の良い(石油の消費が少ない)自動車の開発を政府が妨害したことも無視できない。つまり、デトロイト市の破綻は「国策」の結果だ。
(※ 後略)

■ デトロイト市が破産 「東京kittyアンテナ(2013.7.19)」より
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曽て(かつて)は自動車産業で栄えたが、最近は衰退し人口も激減し、治安も可也悪くなっている。
殺人事件で無い限り、夜に事件が起きても警官が来るのは翌日とのことである(@w荒

負債金額は1兆8000億円ということだが、日本の大都市の中にも大阪市の様に財政的に危険水域の処もあり、等閑視できないニュースと言えるだろう(@w荒

デトロイトは来るアメリカ大暴動の起点となるだろうな(@wぷ


■ デトロイト市が財政破綻・・・債務は1兆円 「人力でGO(2013.7.19)」より
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アメリカのデトロイト市が財政破綻しました。
債務は1兆円程。

自動車の街として、アメリカの工業の中心地であったデトロイトですが、近年では、廃墟と化した旧市街が話題になるなど、ある意味、アメリカを象徴する街として復権していました。

地方自治体の財政が破綻すると市民サービスが滞ります。

学校の先生が減らされる。
消防士や警察官が減らされる。
ゴミの収集が滞ったりする。
道路の補修や清掃が出来なくなる。

その他、様々な市民生活に支障を来たします。
特に治安の悪化は深刻な問題です。

市の職員の年金基金などが債権者に含まれますが、債務整理が難航している様です。
これはGMなど民間企業の整理のケースでも似た様な問題にぶつかりました。

デトロイトの財政破綻は随分前からカウントダウン状態だと言われていましたので、市場も冷静に受け入れていますが、これからアメリカの地方自治体の破綻が続くと・・・。

連邦政府は財政の崖問題が本質的に解決していないので、地方自治体を救済する余力がありません。
合衆国が静かに崩れ始めています

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■ デトロイト破産 「ネットゲリラ(2013.7.19)」より
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どう考えても、労働者の数はそんなに要らないわけで、世界中で底辺労働者が余りまくるのは必然だ。今は、アメリカや日本みたいに人件費の高い国で、工場労働者の余剰が問題になっている段階だが、そのうち、中国でもバングラでも底辺労働者の余剰が問題になって来る。なんとかして、こういう連中にまでカネを回すことを考えないと、この連中が治安を乱し、社会の足を引っ張る邪魔者になってしまう。やっぱりベーシック・インカムかね?

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■ デトロイト破綻の影響 「たむごん(2013.7.19)」より
(※ 前後略)
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(5)アメリカ自治体の財政破綻
米自治体ではこれまでアラバマ州ジェファーソン郡やカリフォルニア州のサンベルナディーノ、ストックトン両市などが破産法9条の適用を申請している。
アメリカ自治体の財政破綻は他にも事例がありますが、デトロイト市の負債は1兆8000億円超となっており、史上最大の自治体の財政破綻となっています。

2011年11月9日 ジェファーソン郡 負債総額42億ドル
2012年6月28日カリフォルニア州 ストックトン市 人口30万人 7億ドルの債券
2012年8月2日カリフォルニア州 サンベルナディーノ市 3600万ドルの資金不足で破綻
アメリカの破綻した自治体の負債総額や債券を見ると、デトロイト市の破綻規模が非常に大きいことが分かります。デトロイト財政破綻の影響が、銀行などの金融機関にも影響するのかどうか注目ですね。


★■ 米デトロイト市が財政破綻:識者はこうみる 「ロイター(2013.7.19)」より
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[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米ミシガン州のデトロイト市は18日、連邦破産法9条の適用を申請した。米地方自治体の財政破綻としては過去最大規模となる。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●他都市の先例に、さらなる破綻も

<BMOプライベート・バンク(シカゴ)の最高投資責任者、ジャック・アルビン氏>

大きなサプライズではないが、問題は今後の展開だ。他の自治体の先例となる可能性がある。シカゴやカリフォルニア州の一部都市などについて懸念を抱いている関係者にとっては、デトロイトの破綻をきっかけに、州が自治体への支援を取り下げる傾向が加速する可能性があり、デトロイトほどの規模ではないにせよ、さらなる破綻申請が出る可能性があるということだ。
+ 続き
地方債市場は不動産市場のような面がある。多数の種類が存在し、それぞれかなり異なることから、個人的に地方債市場全体に対する見方は悪化していない。

●多種類の債券処理という点で重要例

<ウエスタン・アセットのポートフォリオ・マネジャー、ロバート・アモデオ氏>

きっと単独ケースであることを願いたいだろう。市場にとっては予想外なことではないはず。この状況が織り込み済みだと思いたいだろうが、明日の動きを見極める。

異なる種類の債券、担保と無担保、年金関連の支払いなどをどう処理していくのかという意味で重要なケースだ。極めて複雑な状況で、地方債の投資家に注視されることになる。

●債券利回り急上昇にはつながらず

<HJ SIMSのクレジット分析ディレクター、リチャード・ラーキン氏>

デトロイトの破綻は2011年1月から予想していたため、驚きはないが、問題解決に向けた取り組みへのミシガン州の関与がなかったことには驚いている。

デトロイトが困難に陥ったことはサプライズではない。大きなサプライズはミシガン州が支援に乗り出さないことだ。そう考えるのは私だけではないだろう。ミシガン州はこれまで、困難に陥った自治体の支援で高い評価を得ていたが、今回は手を差し伸べることを望んでいないようだ。投資家はこれを記憶にとどめるだろう。

しかし、これによって市場に衝撃が走り、債券利回りが急上昇するかというと、そうは思わない。なぜなら大方の人が予想していたためで、(破綻は)すでに市場に織り込まれている。ただ、私が間違っている場合もあるかもしれない。
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★ デトロイト市が財政破綻、米地方自治体として過去最大 「ロイター(2013.7.19)」より
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+ 記事
[デトロイト 18日 ロイター] - 米ミシガン州のデトロイト市は18日、連邦破産法9条の適用を申請した。米地方自治体の財政破綻としては過去最大規模となる。

ミシガン州のスナイダー知事(共和党)は、デトロイト市のケビン・オー非常時管理責任者から破産法9条による債権保全申請を承認したとし、「現在の債務からみて十分な歳入を得られておらず、申請をしなければ状況は悪化すると予測される」と指摘した。

知事は3月にオー氏を非常時管理責任者に任命。デトロイト市の長期債務は185億ドルと推計されている。

オー氏は6月、債権者に対して債務1ドルあたり0.01ドルを提供する再編案を提示したが、市の退職職員向けの2つの年金基金で主に構成される債権者はこれに難色を示していた。これらの年金基金は、州知事が与えた非常時管理責任者への権限をめぐって、州裁判所に提訴。今後は破産裁判所でも当局と対峙するとみられている。

専門家によると、裁判はコストがかかり1―3年にわたる可能性があるという。


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★ 米デトロイト市が破産法申請―繁栄した自動車の町、今は昔 「WSJ(2013.7.19)」より
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 米国自動車生産の中心的都市でかつて音楽の発信地でもあったデトロイト市が18日、ミシガン州東部地区の連邦破産裁判所に連邦破産法9条の適用を申請した。負債規模は180億ドル(約1兆8000億円)を超え、米国の地方自治体の財政破綻としては過去最大の事例となる。
 かつて工業国アメリカの力とも言われたデトロイト市は、居住者や企業が郊外に流出して空洞化し、過去数十年間にわたり衰退してきた。
 今後数カ月、法廷での議論や資産売却、2万人の市年金受給者を含むデトロイト市職員と元職員に対する給付金削減などが行われることになる。残り少ない市の資金を巡り、市の債券を保有する投資家は、退職者などと争うと予想される。
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2000年以降、市の失業率は3倍になり、全国平均の2倍以上に達している。殺人率が40年近くで最高水準にあり、過去20年余りの間、全国で最も危険な都市の一つに挙げられている。事件解決率は、全国平均の30.5%に対し、わずか8.7%となっている。

 市の緊急財政管理官、ケビン・オール氏は、裁判所によらずに市の債務再編を目指してきたが、債券保有者やその他の債権者からの十分な同意を得ることができなかった。最終判断は、ミシガン州のリック・スナイダー知事(共和党)に委ねられた。同知事は、09年にクライスラーの会社再建に手腕を発揮した法律家のオール氏を、今年3月にデトロイト市の財政管理官に任命した。

 ミシガン州の公式ウェブサイトに掲載したビデオのなかでスナイダー知事は「これは難しく痛みを伴う判断だったが、他に実行可能な選択肢はないと信じている」と述べ、「デトロイトの衰退と言う意味において、これは60年間に作られてきた状況だ。財政の見地からすると、率直に言って、デトロイトは無一文だ」と語った。

 スナイダー知事は、オール氏とアンドリュー・ディロン州財務長官に宛てた書簡で、これは「完済が期待できない債務負担の伴わない、新たなスタートの機会」との考えを示した。

 事情に詳しい人物によると、破産法申請は19日なる予定だった。だが、年金基金が17日夜に破産阻止に動こうとするなど一連の訴訟を巡る圧力が高まり、申請に備えているとの情報が漏れて伝わったこともあり、前倒しした。

 当初の申請文書には、デトロイト市の資産と負債がそれぞれ10億ドルを超えるとだけ示されていた。だが、スナイダー知事は、オール氏に破産法適用申請を許可する指示書のなかで、負債は180億ドルと述べた。

 デトロイト市の格付けはジャンク格(非投資適格)で、資金調達の道はほとんど閉ざされている。州関係者によると、新たな歳入を調達しようとしても、住民に対する税率も法定上限に達している。市は機能的に破産しているとオール氏は述べており、最近では市の年金機構への4000万ドル近い支払いができなかった。

 いまのところ、一部の担保権を有する債権者に対し、3億4000万ドル近くの債券について、1ドル額面あたり0.75ドルを支払うことで市は合意している。その代わりに、本来、債券の担保として用いられた市の3カ所のカジノから、毎月1100万ドルずつ税収として回収することになる。

 だが、担保権のない債権者との交渉は、依然として行き詰まっている。こうした債権者は、110億ドルの市債のうち約20億ドルを保有している。


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★ 「偉大な都市が…」企業も人も去り ゴーストタウン化 「msn.産経ニュース(2013.7.19)」より
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 【ワシントン=柿内公輔】自動車の“聖地”が落日の時を迎えた。18日に財政破綻した米ミシガン州デトロイト市は、米国の景気回復から取り残された地方都市の象徴だ。基幹産業の衰退による空洞化が人口流出を招き、税収難でとどめを刺される「負の連鎖」が、ついに巨大都市をも飲み込んだ。

 荒れ果てた雑居ビル、倒れた信号機…。CNNなど米テレビ各局は、市街地から一歩路地を入ればゴーストタウンさながらといった現地の映像を流した。
+ 続き
 「デトロイトは偉大な都市だ。だが、そのデトロイトも、この60年間は坂を転落するばかりだった」

 18日夕方に記者会見したデトロイト市の緊急事態財政管理者、ケビン・オア氏は深い嘆息を漏らした。

 デトロイトは1950年代まで、巨大な本社を構えるゼネラル・モーターズ(GM)など自動車大手の城下町として輝きを放っていた。しかし、70年代から安くて高品質の日本車メーカーによる攻勢が本格化。さらに金融危機によるGM、クライスラーの破綻と不況が致命傷になった。産業の縮小と治安の悪化で若年労働者が流出し、不動産価格は一時、金融危機前より7割も下落し、税収ががた落ちとなった。

 再建の動きがなかったわけではない。地元大学が主導する産業特区ができ、ベンチャー支援のプロジェクトが始動。GMが公的管理を脱し、オバマ大統領が「製造業復興の象徴」とデトロイトに言及したこともあった。

 だが、半数以下に落ち込んだ人口は戻らず、去っていった企業が戻ることもなかった。ミシガン州に任命されたオア氏が延命に向けて債権者の間をかけずり回ったが、「破綻は時間の問題」(米メディア)だった。

 今後は、裁判所の管理下で債務再編や市の退職者年金の改革などが進む見通しだが、曲折も予想される。
最終更新:2013年07月22日 21:19