■ ボコ・ハラム。狂気の世界に達しているイスラム過激派集団 「Darkness(2015.1.16)」より
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ナイジェリアでは、狂気のイスラム過激派「ボコ・ハラム」が新年早々、国境地帯の街バガで、大量虐殺事件を引き起こしている。

殺されたのは、分かっているだけで2000名を超えると言われているが、未だ戦闘が続いているので、正確なところは分かっていない。

現在も死体がそのまま放置され、現場は凄惨な状況になっていると言われている。

現場から逃げ出した人たちの証言によると、ボコ・ハラムは単に銃撃するのではなく、人々を拷問に近い形で痛めつけて殺しているようだ。

女性は集団レイプされて殺され、子供の手足は切り落とされ、撃たれていた。家の中に隠れていた人たちは家ごと燃やされ、灌木地帯に逃げた住民は包囲されて皆殺しされた。

妊婦の腹は切り裂かれて胎児が引きずり出されていたという。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、分娩中の女性だったという。

ほとんど狂気の世界に達しているボコ・ハラム

イスラム過激派「ボコ・ハラム」は、「西洋の教育は邪悪」という意味を持っている。(アフリカの眠れる時限爆弾。ナイジェリアは破綻国家の典型

パキスタンでは、マララ・ユスフザイが2012年に銃撃されているが、これは女子教育を否定するTTP(パキスタンのタリバン運動)が引き起こしたものだ。

その運動性がよく似ているので、「ボコ・ハラム」は当初「ナイジェリアのタリバン」とも呼ばれていた。

しかし、2009年に「ボコ・ハラム」の創始者であるモハメド・ユスフが殺害されると、組織は一気に凶暴化し、ナイジェリア北部一帯を支配する狂気のテロリスト集団になっていった。

この組織がナイジェリアのみならず、国際社会の認知度を一気に高めたのは、2014年4月14日に起こした女子学生集団拉致事件である。(ナイジェリアの少女270名拉致事件でボコ・ハラムが犯行声明

一夜にして270名もの女子学生を一気に拉致して国際社会を唖然とさせた。このときに拉致された少女たちは未だに戻って来ていない。戻って来るどころか、そのあともボコ・ハラムは次々と誘拐事件を引き起こしている。

(※mono.--以下略、詳細はブログ記事で)


★ ボコ・ハラムが「分娩中の女性を殺害」 人権団体 「Yahoo!news[AFP=時事](2015.1.15)」より
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【AFP=時事】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は15日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」が今月上旬にナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州の町村を襲撃した際、分娩中の女性を殺害していたと発表した。この襲撃は、同組織がナイジェリアで6年余りにわたり続ける武装闘争の中でも最悪の被害を出すものとなった恐れが出ている。


 アムネスティが伝えた目撃者の証言によると、同州にあるチャド湖(Lake Chad)沿いの町バガ(Baga)が襲撃された時、この女性は無差別に乱射された銃弾を受けて死亡した。その際、「男の子の赤ちゃんは、体が半分ほど外に出ていた」という。この銃撃では幼い子どもたちも犠牲となったとされる。

 今月3日に始まったボコ・ハラムによる今回の攻撃について、アムネスティは今週、少なくとも数百人の市民が殺害された可能性があり、ナイジェリア軍を支援している自警団員らを標的としたものとみられると発表している。

 アムネスティによると、バガから逃げ延びた人たちは町中に遺体が横たわっていたなどと話しており、どれだけの人が殺されたか分からないと証言している。

 こうした証言は、地元の当局関係者や、AFPが話を聞いた目撃者らの証言とも一致する。地元当局は襲撃によって大量の死者が出たと述べており、目撃者らも路上で多数の遺体を見たと話している。【翻訳編集】 AFPBB News

★ 「逆らったら生き埋め」自爆テロ強要された少女 「msnニュース[読売新聞](2015.1.14)」より
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【ヨハネスブルク=上杉洋司】イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」が、自爆テロに少女や女児を使い始めた。

警戒されにくいからとみられる。女子生徒ら若い女性を拉致してきたボコ・ハラムは、「(民兵と)結婚させた」などと説明してきたが、救出された少女は自爆テロを実行するよう強要されたと証言した。

ナイジェリア北東部ボルノ州マイドゥグリの市場で10日、10歳ぐらいの女児が隠し持っていた爆弾が爆発し、少なくとも19人が死亡した。

AFP通信によると、女児が市場の入り口でボディーチェックを受けている時に爆発が起き、チェックしていた自警団員らが死亡した。目撃者は、同通信に対し「(女児は)自分が何を持っているのかもわかっていなかったのではないか。誰かが遠隔操作で爆発させたのだろう」と語った。
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隣のヨベ州ポティスクムの市場でも翌11日、10代半ばくらいの少女2人による自爆テロがあり、4人が死亡した。最初の少女が爆発したのを見たもう1人の少女は、パニックになって逃げ出し、その時に爆発した。何者かが遠隔操作で爆発させた可能性が高い。

いずれもボコ・ハラムの関与が疑われている。治安当局は、ボコ・ハラムが拉致した少女を脅迫したり洗脳したりして自爆テロを強要しているとみている。

少女を使うのは、北部はイスラム教徒が多く、女性は警戒されにくいことと、ほとんどの女性が身にまとう全身をゆったり覆う服の中に爆弾を隠しやすいことがあるとみられる。

200人消息不明北部カノで昨年12月10日、少女2人が自爆し、10人が死亡した。この時、自爆テロを起こすために現場にいた3人目の少女(13)は、最初の爆発でけがをして病院に担ぎ込まれたところを警察にテロ未遂で逮捕された。この少女は、12月下旬に記者会見した。

AP通信によると、ボコ・ハラムのメンバーは少女に対し、「天国に行きたければ、自爆テロをしなければならない。逃げようとしたら殺す」と脅し、爆発物付きのベストを着せた。ボコ・ハラムのキャンプでは逆らったものは生き埋めにされていたといい、少女は「生き埋めにされるのが怖かった」と話した。キャンプには同い年ぐらいの少女が何人かいたという。

ボコ・ハラムは昨年4月、ボルノ州チボックで200人以上の女子生徒を拉致した。アブバカル・シェカウ指導者はビデオ映像で「(女子生徒は)みな結婚した」と宣言したが、消息は依然不明だ。自爆テロを強要されているのではないかとの懸念が出ている。

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★ 大量虐殺から9日 遺体散乱、避難者は窮地に ナイジェリア 「Yahoo!news[CNN.co.jp](2015.1.13)」より
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ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州で大量の住民が虐殺された事件は、発生から9日たった今も現場に遺体が散乱したまま放置され、避難した住民は孤立して窮地に追い込まれている。ナイジェリア軍は、イスラム過激派「ボコ・ハラム」による過去最悪の襲撃事件との見方を示した。

武装集団は今月3日、夜明けとともに同州バガや周辺の村を襲撃して銃撃や爆破を繰り返し、森や茂みの中に隠れた住民は追いかけて射殺、自宅に隠れた住民は家ごと焼き払った。

隣国チャドに逃れようとした住民の多くは、チャド湖を泳いで渡ろうとして溺れ、命を落とした。

地元当局によると、犠牲者は数百人から2000人に上る。襲撃から12日で9日が過ぎたが、茂みの中には今も遺体が散乱しており、地元自治体の関係者は「まだ遺体を安全に回収できる状況ではない」と話す。

村はまだ武装集団に占拠されていて、救急隊が入ることもできないという。ボルノ州議員は「バガはまだボコ・ハラムに占拠されていて近付けない」と語った。

ボコ・ハラムは2009年以来、同国で警察や学校、教会、民間人を狙った襲撃を繰り返してきた。昨年4月に学校から連れ去られた200人あまりの女子生徒は今も行方が分かっていない。

しかし3日の襲撃はそれ以上に凄惨を極めた。国連難民高等弁務官の特使を務める女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは談話を発表し、「ボコ・ハラムの犯行は回を重ねるごとに残虐さを増す。これはボコ・ハラムが一切のとがめを受けずに行動している状況に起因する。彼らは大量殺人、強姦、女性や子どもの奴隷化をやり抜けるたびに増長する」と指摘。「証拠を集めて襲撃犯に裁きを受けさせる」ため、ナイジェリアを支援するよう米国などの各国に呼びかけた。
チャド湖のカンガラ島には襲撃から逃れ、チャド湖を泳いで渡ろうとした住民1000人以上が流れ着いて孤立している。チャド当局は国連に対し、救助のための支援を要請した。

事件当時、村を離れていて無事だったバガ出身の男性は、島に流れ着いた住民と電話で連絡を取っているといい、「食料不足や寒さ、蚊が媒介するマラリアのため死にかけている人がいる」と訴える。

避難した住民3万人のうち、2万人はボルノ州マイドゥグリで野営している。さらに1万人がバガから約60キロ離れたモングノからフェリーで移動中だという。

武装集団に対しては、ナイジェリア軍が空爆などを行って占拠された地域の奪回作戦を展開中だと国家治安担当報道官は説明する。

これに対してバガ出身の住民は、「付近の住民から得た情報によれば、バガがボコ・ハラムに占拠されて以来、ナイジェリア軍の兵士は1人も見当たらない」と反論した。

ナイジェリアのジョナサン大統領は、今回の虐殺事件について何も言及していない。来月の大統領選を控えて先週、再選を目指し出馬すると表明した。

ボコ・ハラムに襲撃された地域は野党の地盤が大部分を占めることから、ジョナサン政権が十分な対応を行っていないと批判する声も出ている。















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最終更新:2020年04月21日 14:53