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■ 柳田国男の発見した日本人の「古層」 「池田信夫ブログ(2016.11.15)」より
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丸山眞男の「古層」論文を初めて読んだのは学生のときだが、当時はアナール学派の「社会史」が流行していたので、古事記などの文献だけで日本人の「古層」を語るのは古いと思った。これは当時も批判され、彼も自分の決めた「理念型」を文献に見出す方法論は「一種のトートロジーだ」と認めた。

その点では、文献に残されていない伝承を記録する柳田国男の方法論は社会史の先駆ともいえるが、これは丸山とは逆に民話の集積ばかりで理念がよくわからない。また証拠も日付もないので、「昔々の話でしかない」と丸山は軽視していたが、そこには記紀神話のような政治的バイアスのない「古層」がみられる。

本書も似たような問題意識から、丸山と対照して柳田を論じる。その焦点は、国家神道の位置づけだ。丸山はこれを本居宣長と直結し、天皇制のイデオロギーとして批判したが、これは柳田が明らかにしたように誤りだ。「氏神信仰」は天皇家よりはるかに古いのだ。

続きは11月21日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。

















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最終更新:2016年11月17日 22:04