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一時は政権政党の座まで狙う勢いにありながら、衆議院選挙の結果を見れば、野党第二党に終わった希望の党。その敗北要因の一つは、“孫子の兵法”にあったのではないかと思うのです。

 希望の党の代表を務める小池百合子都知事も“孫子の兵法”の信奉者の一人であり、産経新聞の紙面でも、「女子の兵法」というタイトルでコラムを執筆しておられます。東京都知事選の手腕を見ますと、“孫子の兵法”の申し子とも言えるほど巧妙な戦術を駆使して勝利を手にしており、同兵法が氏の指南書であったことは想像に難くありません。しかしながら、今般の選挙の敗因として既に“策に溺れた”とする指摘があるように、“孫子の兵法”は、現代という時代においては、敗北を招く公算の方が高いように思えます。

(※mono....中略)
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 民主主義国家において求められる政治家像とは、国民のために働く誠実なる公僕であり、勝負師でも、権力闘争に興じる支配者でもないはずです。希望の党は、既成政党への抵抗勢力として自らを未来型の政党に位置づけながら、その実、権謀術数を常とする前近代的な手法を以って裏から政界を操ろうとしたのですから、一般の有権者からは、やはり“危ない政党”、“信用の置けない政党”、あるいは、“警戒すべき政党”と見なされてしまったのではないでしょうか。見えない内には効果はあっても、策略とは、それが衆人に見えた途端、その効果は吹き飛んでしまうものなのですから。

 そして、“孫子の兵法”を以って敗北した希望の党の事例は、古代兵法と現代とのミスマッチをも現しています。既成政治に対抗するのであるならば、その思想や手法も現代という時代に相応しいものであるべきでした。誠実さや正直に優るものはありませんので、これを機に、現代の政治家は、政治不信の元凶ともなりかねない古代兵法とは決別すべきなのかもしれません。

















最終更新:2017年10月23日 17:10