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 我々は死後どうなるのだろうか? 肉体が朽ち果て、魂は天国(あるいは地獄)へと向かうのだろうか? 太古より人類が考えて続けてきた死の問題に科学者の口から意外な解答が飛び出した。


■時間も空間も幻想

 英紙「Express」(8月22日付)によると、アステラス製薬で科学最高責任者(CSO)を務めるロバート・ランザ博士は、我々は死後、“新たな時間”に突入すると語っているという。一体どういうことだろうか?

 まずランザ博士は、「空間から全てを取り去ったら何が残るだろうか」と問いかける。何もない虚無が広がるようなイメージを持つが、ランザ博士の答えは“無”だ。そして同時に時間も存在しなくなるという。時間や空間は、たとえ人間が誰一人存在しなくとも絶対的に存在するかのように思われるが、ランザ博士は、それらは客観的に存在する対象物ではなく、脳が世界を統合するためのツールに過ぎないと語る。

 おそらく20世紀で最も時間と空間について深く理解していた物理学者、アルバート・アインシュタインも、時間や空間、そして時間に依存した因果律というものは、物理学的なツールであり、客観的に存在するものだとは捉えていなかったと言われている。そのことは、アインシュタインが亡くなった親友ミケール・ベッソに送った言葉からも伺える。

「彼はこの奇妙な世界から私より少しだけ先に旅立ちました。しかし、そのことは大した問題ではありません。我々のような物理学者は、現在・過去・未来というのが単なるしつこい幻想だと知っているからです」

■死後、新たな時間が始まる

 アインシュタインが生涯をかけて戦かった量子力学においては、そもそも世界というものは観察者抜きには成立しないことが徐々に明らかになっていった。このことから、ランザ博士は、世界や時空間、客観的な世界を前提としたニュートン力学に伴う全ての概念は我々の死とともに消え去るが、「驚くべきことではない」と語る。

 とはいえ、死とともに、もちろん“幻想”を生み出していた意識も消え去ると思われるが、その時、我々はどうなるのだろうか? ランザ博士によると、意識が消失することで、もはや時空ともいえないような全く新しい時間が始めるというのだ。そこでは、もちろん時間が過去から未来へ流れるようなことはなく、あらゆる時空間を自由に行き来できるようになるとのことだ。

 ギリシアの賢人ソクラテスは、死を恐れることは知らないことを知っているかのように振舞う愚かな態度であり、「楽しき希望を持って死に臨む」よう訴えていたが、どうやら、量子論的にも死は楽しそうな出来事のようだ。自由に時空を行き来するとは一体どんな“経験”なのだろうか? 今から楽しみで仕方がない。


■ 「“生きたまま”肉体を食べられた」オーバードーズで地獄に行った女の臨死体験が恐すぎる! 「TOCANA(2018.08.30)」より
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 死後の世界はどんな様相を呈しているのか? そしてもし“地獄”へ落ちたとすればどんな悲惨な体験が待ち受けているのか。臨死体験で地獄に落ちた女性がその阿鼻叫喚の体験を語っている。


■生きながら貪り食われる恐怖


 死後の行き先に天国と地獄があるとすればぜひとも天国へ行きたいものだが、その様子は臨死体験でも垣間見ることができるのだろうか。臨死体験で地獄に落ちるも生還した女性の“地獄体験談”が話題だ。

 キムと名乗る女性は30年前に薬の過剰服薬(オーバードース)で体験した臨死体験を今でもその細部までをもありありと思い出せるという。そこは“完全に悲惨な世界”であったと語るキムさんは、この4日間の昏睡状態の時に味わった“地獄体験”を国際的な臨死体験データベースである「Near Death Experience Research Foundation」に報告している。

 地獄へ落ちたキムさんを出迎えたのは、怒り狂った大きな動物かあるいは悪魔のような存在の叫び声であったという。

(※mono....中略)
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■「“死”は科学によって探求することができる」

 医師から見て、キムさんの話はどのように解釈できるのだろうか。臨死体験研究者によれば、このキムさんのような“体験談”は必ずしも死後の世界の存在を示す証拠にはならないという。

 米・ニューヨークのNYUメディカルセンターで救命救急診療と蘇生研究のディレクターを務めるサム・パーニア医師が昨年のトークイベント番組で臨死体験中に経験するよくあるパターンを解説している。

「臨死体験者はまず、明るく温かい、歓迎する光に導かれると話してくれます。そして亡くなった親族が登場して迎え入れてくれるといいます。臨死体験者はしばしば、蘇生することを望んでいないと漏らすこともあります。そこはとても快適で、亡くなった人々との再会はそこにとどまりたいという磁石のような役割を果たしています。そして多くの人々が、自分が肉体から離れる感触を得て、医師や看護師を上から見下ろした経験を持っています」(パーニア医師)

 パーニア医師が語る臨死体験者の話はひょっとすると“天国”のパターンということになるのかもしれない。

 しかしパーニア医師によれば、臨死体験で味わうこのような体験は科学的に説明ができるのだという。こうした体験は死後の世界が存在することの証拠ではなく、サバイバルするために脳が自らをスキャンしていることで生じている可能性が高いという。つまり夢のような脳内現象であるということだ。

 現代の科学とテクノロジーの発達によって“死”は哲学と宗教に限定される問題ではなくなり、科学によって探求することができるものになっているとパーニア医師は力説する。

「臨死状態でも彼らは聞くことができ、周囲で交わされているすべての会話を記録することができます」(パーニア医師)

 まだまだ謎に包まれているとしか言えない臨死体験だが、パーニア医師によればその科学的解明は徐々に進んでいるようだ。とはいえ臨死のその先に死後の世界があるのかどうかは、やはり死んでみるまではわからないのだろう。














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最終更新:2024年05月15日 13:20