+ ニュースサーチ〔放射線育種米〕

● よくある質問(Q&A):放射線育種について 「農林水産技術会議」より
 ● 突然変異を利用した作物育種の安全性と重要性に関する声明 「日本育種学会(2024年2月28日)」より



■ 河田昌東さん「放射線照射による品種改良 何が問題か」 学習会報告 - 放射線育種について 「OKシードプロジェクト(2023年05月12日)」より
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 この放射線育種とは一体どんなものなのか、そして、最近登場した放射線育種米とはどんな技術が使われていて、どんな問題があるのか、分子生物学者で遺伝子組換え食品を考える中部の会代表、NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事で、OKシードプロジェクトの顧問でもある河田昌東(かわたまさはる)さんにお話しを伺いました。
(※ 前中後略、全文詳細はサイト記事で)
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放射線照射で起こる遺伝子の変化と修復
 自然界において、通常、DNAの損傷は1つの細胞あたり、一日に20万から30万生じますが、DNA二本鎖の二本とも損傷されることはごくまれで、またDNA修復酵素を生物は持っているので、壊されてもすぐに修復されます。もっともこのDNA修復酵素の遺伝子自身も歳と共に劣化していくため、生物は老化し、寿命を迎えるとされています。

 日常的に繰り返される破壊と修復の中で、ごくまれに起こる修復ミスによって進化が起きると考えられてきました。しかし、最近になってわかったことは、遺伝子の変異はランダムには起きていないということです。遺伝子の中にはタンパク質のアミノ酸配列生成に関わるエキソンと言われる部分と関わらないイントロンと言われる2つの種類が交互に並んで出来ています。このエキソンと言われる部分が破壊されてしまうと、生物はその破壊からなんとか修復を試みます(しかし稀に修復ミスが起こると突然変異になります)。ですので、自然の進化の中でエキソンの部分が変異したケースは少ないのです。一方、アミノ酸の生成に関わらないイントロンの部分は変異しても修復されない場合が多いのです。このイントロンの部分が変異していくことが生物の進化に関わってきているようです。

 もっとも、放射線照射はこのエキソンの部分を強引に変えてしまいます。ということは放射線照射による変異は、自然で起きる変異と同じことを意図的にやるものであるという言い方は正しくなく、自然の中ではまず起きない変異を作り出していることになります。それは、むしろ自然の進化に干渉することと言わざるをえません。

 自然の変異では多くが塩基の破壊かDNAの一本鎖の切断に留まっています。一本鎖の修復はほとんど治すことができます。しかし、放射線照射の場合はDNAの二重鎖を二本とも切断してしまうことが頻繁に起きます。この二本鎖の切断は修復ミスが頻繁に起き、変異が大きくなってしまいます。ゲノム編集で行われるのも二本鎖切断です。
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「コシヒカリ環1号」の問題点
 実は「コシヒカリ環1号」の変異させたOsNramp5という遺伝子はマンガンの吸収に関わっていて、それが壊されたため、「コシヒカリ環1号」はカドミウムを吸収しないと同時にマンガンの吸収にも問題が生しているのです。そのため、ごま葉枯病というマンガン不足によって引き起こされる病気が起こりやすくなり、また環境によっては収量が大幅に減る場合があります。(表略)
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 遺伝子の一塩基が欠損すると、フレームシフトが起きます。フレームシフトとは、それ以降のアミノ酸配列がすべて変わってしまうことです。そのため、これまで存在しなかったタンパク質が作られる可能性があります。それがアレルギーの原因となったり、毒性を持つ可能性があります。
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遺伝子操作なくてもカドミウム低集積稲は作れる
 昨年、2022年8月、岡山大学は「低カドミウム集積イネの育成に成功した」というプレスリリースを発表しています。馬建鋒(ま・けんぼう)教授グループが研究開発したもので、その論文が科学学術誌『Nature Food』に掲載されました。インドで3000年前から栽培されてきたPokkaliという在来種の稲は種籾にはカドミウム集積が少ないことを突き止め、その遺伝子を解明し、コシヒカリとの交配によって、収量と食味はコシヒカリと変わらないカドミウム低集積性品種を作ることができました(2)。
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日本のお米が本当に危ない…!!😱😰😱😰
とらこ先生が、最近報道されたお米のニュースで、緊急性の高い「2つの事例」をピックアップします。

①放射線育種米
放射線をかけて遺伝子の突然変異を起こすことで、品種改良が行われたお米です。
ここ数年の内に、ものすごい勢いで、日本のお米が放射線育種米にとってかわろうとしています。
正常な遺伝子が破壊されて作られた遺伝子的に奇形の品種は、本当に安全と言えるのでしょうか?

②花粉症緩和米
政府は、花粉症の症状を緩和する米(花粉症緩和米)を開発したというのですが、これは遺伝子組換えによるものです。これも本当に安全なのでしょうか?

大事なことは、
  • 自然、作物、食べ物に感謝と尊敬の気持ちをもつこと
  • 何が自然で何が不自然なのかを考えること
  • 不自然なものは選択しないということ

私達一人一人がこれらを意識して行動することが、これからの時代に本当に大事なのです。









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最終更新:2024年04月20日 21:06