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ウクライナロシア戦争におけるロシアの戦死者


+ ニュースサーチ〔ウクライナロシア戦争におけるロシアの戦死者〕





ゆっくり軍事を語りたい
2026/09/11
2026年8月13日、プーチン大統領が北方領土の択捉島に降りました。現職の大統領として初めてです。その島から、2020年12月に配備された地対空ミサイル「S-300V4」が消えています。防衛白書は令和6年版から3年続けて「消失」と書き、ウクライナでの使用のために転用されたとみられる、と説明しています。択捉島と国後島の第18機関銃・砲兵師団は、防衛省の2026年6月の資料で約3500人と書かれたままです。

先に答えを書きます。「ロシアが内側から割れる」という言い方のうち、数字で確かめられるのは内側だけです。人口10万人あたりの戦死者はトゥヴァ共和国で476人、沿海地方は兵士1人を集めるのに連邦分込み340万ルーブル(およそ585万円)を払うようになりました。日本に向いた側は割れていません。2025年度に航空自衛隊がロシア機に対して緊急発進したのは214回(侵略前の258〜390回は下回ったまま)、この6月3日から9月7日までに統合幕僚監部が宗谷海峡で発表したロシア艦の動きは19件・延べ40隻でした。8月には大統領が島に立ち、太平洋艦隊の旗艦がオホーツク海へ入って戻り、千島の島の1つから対艦ミサイルが撃たれました。

この動画では、ロシアの内側の数字(戦死者・抗議・兵の値段・財政)と、日本が受ける側として公表している数字(緊急発進・海峡通過・部隊)を並べ、1991年に本当に割れたときの前例と横に置きます。

【この動画で分かること】
  • メディアゾナとBBCロシア語版が氏名を確認した戦死者は24万2747人(2026年8月27日まで)、人口10万人あたりではトゥヴァ476人・ブリヤート400人・ザバイカリエ362人・アルタイ316人、大都市は「ほぼ無傷」
  • 反動員の抗議のうち今日並べる3件は2022年9月のダゲスタン(101人拘束)とヤクーツク(約400人・24人拘束)、2024年1月のバイマク(最大3000人・80人近くを訴追)で、いずれも10日以内に終わった
  • 兵士1人の一時金は連邦40万ルーブル+地域分。沿海地方は2026年8月5日に地域分300万(合計340万)、ハンティ・マンシは410万。募集は1日800〜1000人で前年から2割減
  • 2026年上半期の連邦赤字は5兆7310億ルーブル(年間計画の1.5倍)、石油ガス収入は22.7%減、国民福祉基金の流動資産は4兆ルーブル、2026年の国防費は12.93兆ルーブルで4%減、地域は70超が赤字でサハリン州の債務は2倍超
  • 極東から抜かれた3部隊:ウラジオストクの第155海軍歩兵旅団(ISW「最大8回再建」→2025年12月に師団へ)、カムチャツカの第40旅団、ハバロフスクの第64旅団(ブチャ)、択捉・国後の第18機関銃・砲兵師団の部隊章が2022年にウクライナ東部で確認
  • 択捉・国後の師団は約3500人(防衛省2026年6月)、1978年再配備、T-80BV、バスチオン・バル(2016年)、Su-35S 3機(2018年)。白書が「消失」と書いたのはS-300V4(令和6〜8年版)、地対艦ミサイル・システムは得撫島(2025年10月)まで増えた
  • 1991年に本当に割れたとき:守備隊9500人→1995年までに3500人、天寧のMiG-23約40機→1993年に解散、ルースキー島で新兵4人が餓死、緊急発進の全体は1984年度944回→2004年度141回
  • 2025年度の緊急発進595回(ロシア機214回・北部航空方面隊165回)、2026年度第1四半期はロシア機およそ42回(前年32回)、7月は38回。2024年9月23日のIl-38領空侵犯3回とフレア初使用
  • 2025年度の海峡通過は宗谷33隻・対馬25隻・津軽8隻。この夏の宗谷海峡は統幕発表19件・延べ40隻、旗艦(艦番号011)を含む5隻が8月4〜5日に東進し8月15〜21日に西進で戻った。中露の4隻は7月16〜27日に日本を1周
  • 見ている側:2026年3月23日新編の第5哨戒防備隊(統幕19件に名前が出たのは余市のくまたか11件・わかたか2件。ほかに舞鶴のうみたか・はやぶさ、大湊のすずなみ)、八戸の第2航空群P-3C、稚内の第18警戒隊(宗谷岬〜クリリオン岬43キロ)、北部航空方面隊のF-15
  • 8月の島:8月4日に太平洋艦隊演習(約60隻・約30機・1万3000人超)、8月12日に大統領がヴァリャーク艦上で視察、13日に第68軍団司令官代行を呼んだ会議と択捉島訪問、20日にバスチオンからオーニクス発射(300キロ超)、警戒区域は8月29日まで
  • 高市総理「断じて許容できません」、外務大臣談話でノズドリェフ大使召致、ロシアは武藤大使を召致して逆に抗議、同日に中露大使の共同声明、9月20日に下院選
  • 日本はホルムズ封鎖後の5月にサハリン2の原油を今治に76万バレル輸入し、アメリカ財務省の制裁除外は12月18日まで延長、2025年のLNGの8.9%はサハリン2産
  • 私の見方:日本側で測れる4つの指標(緊急発進・守備隊・海峡を通る艦の動き・島の防空)が1991年のように同時に落ちたときに初めて「割れた」と言え、公表分で見る限り2026年に落ちているのは防空の1つ

【目次】
0:00 導入──8月13日、択捉島に立った大統領と、その島から消えたミサイル
2:15 「内側から割れる」を数える単位──10万人あたり476人
6:19 反乱は起きたか──極東と共和国の3件と、その終わり方
8:58 兵の値段──沿海地方の340万ルーブル
12:16 モスクワの財布──上半期の赤字5.731兆ルーブル
15:53 極東から抜かれた部隊──最大8回再建された第155旅団
18:54 択捉・国後の師団──第18機関銃・砲兵師団、約3500人
22:58 消えたS-300V4──白書が「消失」と書いたのは地対空ミサイル
26:10 1991年、本当に割れたとき──944回から141回へ
30:45 空で受ける──2025年度、ロシア機に214回
35:04 海で受ける──この夏の宗谷海峡、19件・延べ40隻
40:48 見ている側の名前──第5哨戒防備隊と第2航空群
43:29 8月の島──演習、旗艦、大統領、そしてミサイル
48:07 抗議と逆抗議──「断じて許容できません」
51:48 燃料でつながる──サハリン2の原油と、12月18日までの例外
54:11 前例と今を並べる──4つの指標
58:05 中国という変数──共同飛行9回と、その後の1回
1:00:51 兵站で読む──抜かれたのは陸の装備、足されたのは海の傘
1:04:03 日本側の数──9兆353億円と、余市の2隻
1:06:37 結論──4つの数で言う「割れているのは、どこか」

【出典】
  • 統合幕僚監部 報道発表「ロシア海軍艦艇の動向について」「ロシア軍機の動向について」(2026年6月〜9月)/「2025年度(令和7年度)緊急発進実施状況について」(2026年4月17日)/「2026年度1四半期までの緊急発進実施状況について」/月間緊急発進状況
  • 防衛省「我が国周辺におけるロシア軍の動向について」(令和8年6月)/令和8年版防衛白書(本文・資料編)/令和7年版・令和6年版・令和5年版・令和元年版・昭和59年版・昭和54年版防衛白書/防衛大臣記者会見(2026年8月4日・8月25日、2024年9月23日)
  • 首相官邸「プーチン・ロシア大統領による択捉島訪問についての会見」(2026年8月13日)/外務省 外務大臣談話・メッセージ(同日)、報道発表(2022年3月22日)、外務報道官会見(2025年10月15日)/内閣府北方対策本部/内閣官房 領土・主権対策企画調整室
  • 海上自衛隊 大湊地区隊・八戸航空基地・第2航空群/航空自衛隊 稚内分屯基地/陸上自衛隊 北部方面隊・稚内分屯地/財務省「ファイナンス」2026年5月号/防衛省「令和8年度防衛予算案のポイント」
  • クレムリン(en.kremlin.ru)「Trip to Sakhalin Region. Pacific Fleet drills」(2026年8月11〜13日)/ロシア中央銀行/RIA・TASS・Interfax(財務省速報)
  • Mediazona/BBC Russian(戦死者集計)、Meduza、Novaya Gazeta Europe、The Moscow Times、CIT、Janis Kluge、Kyiv Independent、RFE/RL、ISW(Newsweek報道)、OSW、The Insider、Expert RA、Al Jazeera、Amnesty International、The Diplomat、Demographic Research(Bessudnov 2023)
  • 時事通信・共同通信・北海道新聞・産経新聞(2026年5〜8月の各記事)、笹川平和財団IINA(小泉悠)、War on the Rocks(小泉悠)、Независимая газета、Wikipedia(日本語・英語・ロシア語)ほか

最終更新:2026年09月14日 15:26