組織として特殊な情報開示に対応していたことにならないか
日本経済新聞:すいません、日経新聞の【ミズグチ 03:39:22】と申します。15ページにある森山氏への情報提供についてちょっと簡潔にお尋ねしたいんですけれども、森山氏の求めに応じて情報を提供するかを判断していたということころで、窓口になっていらっしゃった関電側の方というのはいらっしゃったんでしょうか。その上で、総務部長から各部門の部長やグループ長に依頼がいっていたということなんですけれども、それは一定程度、組織として特殊な情報開示に対応していたということにはならないのでしょうか。
岩根:組織というのはどこまでの組織ということになるかと思いますが、このプロセスについて継続してたことは事実なので、ここの部分については、いわゆる組織と組織の連携はあった。それぞれの人間がどこまでどう認識してたかは別ですけども、一連のいろんな行為の中で、組織間で連携しないとできない課題もありますので、組織間の連携があった行為であるということは認めます。それぞれの担当がどの程度、これを認識していたかということについては、私は今日現在では分かりませんので、またしっかり見てまいりたいというふうに思ってございます。
司会:よろしいですか。
日本経済新聞:その各部門からこういう情報を開示していいのかっていったような疑問とかっていうのも挙がっていなかったんですか。
岩根:基本的に立地地域を重視するという考え方は、これは非常に従来からやってございますし、他の地元の企業さま、あるいは地元のいろんな方からご要望があったときにも、そのそれぞれに応じた対応はしてございます。ただ、数としてはこちらのほうが圧倒的に多かったということは事実でございます。だからここの吉田開発の分だけをやってるということではありませんが、やはりこれが多かったことは事実と思ってます。
ただ、先ほども申し上げましたように、吉田開発が今、増えているというのは、高浜では土木工事がございませんでしたけど、今、いろんな意味の敷地造成がありましたので、結果として吉田開発の仕事は増えているということでございます。
司会:よろしいですか。もうそちらは大丈夫ですね。じゃあ最後。
「森山詣」と呼ばれる慣習はあったのか
NHK:NHKの【ハヤシ 03:42:12】と申します。福井県での地元での取材で出てきた事実があるかどうか、ちょっと幾つか聞きたいんですが。まず1つは、歴代の原子力事業本部長や、こういった勤められてた本部長代理、高浜原発の首長らが、お盆と年末に森山氏の自宅に訪れていく、「森山詣」と呼ばれる慣習があったというような証言があるんですけれども、事実これはあったんでしょうか。それこそ今回のヒアリングやご自身の経験からそういったことがあったのか、お2人に伺いたいんですが。
岩根:申し訳ございませんが、私は存じ上げておりません。
八木:私は原子力事業本部長、本部長代理をしておりましたけども、2006年から2010年、そのときにはございませんでした。
NHK:分かりました。もう1点は、これも地元での取材に基づいてなんですけれども、例えばおおい町での建設業者への取材なのでは、10年ほど前から、これは森山さんが相談役であったとみられる原発メンテナンス企業が関電企業の受注を多数、発注数するようになったという証言があるんですけれども、現時点でこのようなことがあったというようなことから、大飯原発であったりとか美浜原発でも同様の構図っていうのがあるというふうな形で今後、調査を進められるんでしょうか。
岩根:今回の分は当然、森山氏の関連がほかになかったかということについては他発電所あるいは原子力のみならず、他の場所でもやりたいと思ってますし、森山氏以外の同等のこういう人物の関係があったかなかったかも含めて全部調べる予定にしてございます。
なぜ恫喝するような人間が人権教育講師だったのか
NHK:最後に、今日の一連の発言を伺ってあらためてなんですけれども、森山氏というのが恫喝するような人物だったというのが共有されてるということなんですけれども、どうしてそういった人物の方、そういった方が御社の人権教育の講師を担当されてたんでしょうか。
岩根:すいません、ちょっと私も一度出ただけなんですが、そのときはまだ課長職でありましたので、なぜ来られたかということについては当時、分かりませんでしたし、それ以降、私自身は出ておりませんので、少しなぜかということについては私自身は分かりかねます。
岡田:すいません、ちょっと事務局から補足いたします。調査報告書でいいますと3ページの上のほうに記載しておりますとおり、森山氏は福井県の客員人権研究員ということもございましたので研修の講師をお願いしたという経緯はございます。ご指摘のとおり、今回判明した事態に照らしましてどうかということにつきましては、今日申し上げた、社長、会長が申し上げたような次第でございます。
NHK:会長の認識はいかがですか。
八木:はい? すいません。
NHK:会長の認識はいかがですか。
八木:私も2006年に原子力事業本部に参りましたときに、この森山氏の人権研修を実際、受講いたしました。私の認識としては、福井県の客員人権研究員というお立場でございますので、そういう意味では福井県の中でのそういうお立場でございますので、その方からご指導いただくということで、この福井県の幹部の方々も含めていろんな研修をさせていただいた記憶がございます。
NHK:ご自身の経験から、恫喝されるような人物だという認識があったということなんですが、そことの齟齬というのは感じなかったんでしょうか。
八木:人権研修においては基本的には人権全般に関するご指導をいただいたということでございます。
司会:よろしいですか。手違いでどなたか当て切れてない方。すいません。
それでもリーダーシップを執り続けると言えるのはなぜか
ブルームバーグ:こんにちは。ブルームバーグの竹沢と申します。先ほどの前の質問とかぶってしまうかもしれないんですけれども、経営責任について、社外取締役からも厳しいご指摘があったというふうにおっしゃっておりますけれども、あらためて、それでもなぜリーダーシップを執り続けていくというふうに言うことができるのか、その理由についてあらためてご説明をお願いいたします。
岩根:本当に信頼を失墜させてしまいまして、社会の皆さま、お客さま、従業員、株主の皆さま、もう全て本当に信頼を失墜させてしまって本当に申し訳ないというふうに思っております。私が今できるのは、信頼回復に少しでもお役に立つために、私のできることがないかということをともかく考えてまいりたいというふうに思ってございます。それが経営責任の、今できる経営責任かなというふうに思ってございます。
司会:幹事社、よろしいでしょうか。それではこれをもちまして臨時社長会見を終了させていただきます。本日はお集まりいただいて本当に、誠にありがとうございました。
(03:47:33~03:49:01 発言なし)
吉田開発への発注額の説明
男性:すいません、のちほど事後レクチャーをさせていただきたいと思いまして、お時間のほうはまたお伝えさせていただきたいと思いますけれども、先ほどのちょっと数字周りの関係で、当社関係工事の吉田開発への発注額について、ちょっと金額、あらためてご説明させていただきたいと思います。
事務局1:それではあらためまして、当社関係工事の吉田開発への発注額につきまして、あらためて正確な数字を申し上げたいと思います。今、ちょっと申し上げたいと思います。まず、直接発注から申し上げます。直接発注につきまして、よろしいでしょうか。
記者:ゆっくりお願いしたいと思います。
事務局1:ゆっくりと申し上げます。直接発注につきまして、2013年度は4000万円です。2014年度は5000万円、2015年度は1億円、2016年度は1億5000万円、2017年度、1億5000万円、2018年度、2億5000万円。以上が直接発注です。
次に間接発注です。間接発注につきましては、2013年につきましてはちょっと古いということもありまして、調査を実施していないということで、2013年だけ不明になっております。間接発注、2014年度は6億5000万円。2015年度、8億4000万円。2016年度、10億8000万円。2017年度、21億円。2018年度、10億6000万円となっております。以上です。
記者:すいません、【*** 03:51:05】のところ、もう1回ちょっと【****** 03:51:07】読んでいただけますか。
事務局1:じゃあ、走りで言います。直接発注です。2013年度、4000万。2014年度、5000万。2015年度、1億。2016年度、1億5000万。2017年度、1億5000万。2018年度、2億5000万です。次に間接につきましては、2013年はデータがありません。2014年度、6億5000万。2015年度、8億4000万。2016年度、10億8000万。2017年度、21億。2018年度、10億6000万です。
男性:それでは後ほど事後レクチャーもさせていただきたいと思いますけれども、事後レクチャーは18時からさせていただき。
(完)【書き起こし】関電が金品受領で再び会見
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