● ハンフォード・サイト〔Wikipedia〕
現在、ハンフォード・サイトは米国で最大級の核廃棄物問題の箇所になっており、ワシントン州環境部・米国エネルギー省・米国環境保護庁の3者でクリーンアップが進められている。近年廃棄物処理状況を一般が見られるビジター・センターもできたが、近くにインディアン居留地もあり、そこの主食であるコロンビア川の魚類への影響も心配される。アメリカ政府は毎年多大な出費を迫られていて、また、汚染物質が地下水へ到達し、コロンビア川に流出することが懸念されている。




■ 新たなるアルマゲドン: アメリカ最大の核廃棄物保管施設「ハンフォードサイト」が大爆発する恐れ 「In Deep(2013.4.6)」より
(※ 前半の北朝鮮問題はここでは略、ブログ本文で。)
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原発事故とは規模も物理的破壊力も比較にならないほど巨大な「核廃棄物貯蔵所の爆発事故」という現実の可能性
 さて、今回は違うニュースで、2日前に知ったのですが、アメリカ最大の核廃棄物貯蔵庫である「ハンフォードサイト」というものがあるんですが、ここがいつ爆発してもおかしくない状態にある「かもしれない」ことが明らかになったことをAP通信が伝えています。
 日本やチェルノブイリで事故のあった「原子力発電所の事故」と、今回のこの「核廃棄物の貯施設」というものは根本的に違うもので、どちらが厄介というような言い方はしませんが、貯蔵施設の場合、その貯蔵規模によっては、「想像もつかないほど大規模な爆発」を起こす可能性があるというところが違います。
 放射能の悪影響云々という以前に、物理的に周囲をカタストロフ的に破壊するという可能性があるということで、「普通には作ることのできない巨大爆弾の爆発」みたいなものかもしれません。
 規模によっては、「ひとつの県くらいの面積が吹っ飛ぶ」というような大げさなことを言う人もいます。
(※ 中略)
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というわけで、ここから本記事です。
ロシアのロシアン・タイムズの記事です。

Hanford nuclear waste tanks at risk of explosion
http://rt.com/usa/hanford-nuclear-waste-tanks-288/
RT (ロシア) 2013.04.03

ハンフォードの核廃棄物保管施設に爆発の危機
米国にある核処理施設の中では最も古く、また最大の放射性廃棄物保管施設であるハンフォードサイトが重大な危険上にある可能性が浮上している。

核兵器安全保障会議は、地下タンクでガス化した水素の蓄積が誘因となり、廃棄物が爆発する恐れに言及した。また、それにより酸素との反応が引き起され、巨大な水素ガス爆発が起きる可能性を示唆している。

安全保障会議は以下のように語る。

「すべての地下の二重層タンクには、連続して可燃性を持つガスを発生させる廃棄物を含んでいる。十分な排気がされない場合、このガスは最終的に爆発の可能性を満たす条件に到達してしまうかもしれない」。

今年2月に、ハンフォードサイトでは、施設内の6つの保管庫から放射性廃棄物が漏れていることが発覚した。当時、毒物の漏れ出す量は専門家の試算では年間 1,000ガロン(約 300リットル)とされ、地下水や河川が汚染されている危険性が指摘された。米国エネルギー省はこの廃棄物の漏れを先に発見していたが、問題への対処としての指示を出しはしなかった。

ハンフォードサイトには、放射性有毒廃棄物 56,000,000(5千6百万)ガロン(約 1,800万リットル)が貯蔵されている。

米国上院のエネルギー国家資源委員会の議長をつとめるロン・ワイデン( Ron Wyden )上院議員は、ハンフォードサイトのクリーンアップ・プロセスに関して、無駄にできる時間葉もはやないと語る。

米国政府は、ハンフォード核廃棄物貯蔵庫のクリーンアップに毎年 20億ドル(約 2000億円)を費やしている。その予算のうちの3分の1は、施設の改修と新しい建設のために費やされている。

この 20億ドルという額は、連邦政府の原子力に関してのクリーンアップ予算の3分の1を占める金額だが、コストは上昇している。

ワイデン議員の警告に対して、米国エネルギ省はレポートで、「水素ガスの蓄積を防ぐためのファンは稼働しており、排気はなされている」と反論した。




■ アメリカ‘ハンフォード核施設‘周辺で癌、白血病の発生率が急増~核兵器をもてば日本もこうなりますよ 「渡世人のひとりごと-原発のない日本を夢見て(2011.8.30)」より
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音をたてないホロコースト ーアメリカ“ハンフォード核施設”ー

最近、ハンフォード付近の住民にたいし、そのすべてが医療記録により証明されている広範な疾病にかんする健康調査がおこなわれました。その結果、乳ガンと肺ガンの発生率が3倍、甲状腺と白血病が10倍に増加していることが判りました。

「ハンフォード死の一マイル(the Hanford Death Mile)」と呼ばれる地域では、ここに暮らす世帯の100%で、ガン、心臓疾患、先天性異常のいずれかが見られました。

私が450人のハンフォード風下地区住民におこなった健康調査では、回答したうちの40%の人に、遺伝上の障害をもつ子どもがいました。全国的には、1945年から1965年のあいだ、低体重児の出生率が40%増加しています。
(※ 以下略、ブログ本文で。)

■ 3.11 被曝による死者6500万人(3) 「高原千尋の暗中模索(2011.7.12)」より
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4.アメリカ“ハンフォード核施設”
 アメリカが世界に先駆け核兵器を手にするために立ち上げた国家プロジェクト「マンハッタン計画」は1942年6月に発足した。科学者のリーダーであるオッペンハイマー(物理学者)の提案で研究所はニューメキシコ州のロスアラモスに置かれた。また、核兵器の原料となるプルトニウムの精製場所はワシントン州・リッチランド北西郊外のハンフォードが選ばれた。
(※ 以下略、ブログ本文で。)

☆★ 迷走するハンフォードの核廃棄物処理 「日経サイエンス(1996年7月号)」より
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 米ワシントン州の南東部にあるハンフォードはプルトニウム製造施設の集合体であり,第二次世界大戦で長崎に投下された原子爆弾の原料となったプルトニウムを作ったことで知られている。冷戦の終結を受けて1989年にエネルギー省(DOE)は,ハンフォードの諸施設の解体と除染を開始した。作業が必要な場所は約1400カ所あるといわれる。これらの場所のうち,数百カ所については,すでに液体と固体の廃棄物が計画的に捨てられていた。
 除染作業がどのように進んでいるかを知るために,Scientific American誌は関係方面を集中的に取材した。その結果,以下の事実をつかんだ。

  • 地区内には,高レベル放射性廃液の地下貯蔵槽が177基あり,漏洩しているものも,熱を帯びているものも,引火性の気体を発生しているものもある。

  • 少なくとも12トンの危険なプルトニウムが,土壌中か,あるいは不安定な状態で放置されている。

  • 使用済み燃料からプルトニウムを抽出したため,ひどく汚れた巨大な5つの建物がある。

  • 2100トンの使用済み燃料がプールの中に沈んでおり,地震が発生した場合,致命的な放射能のごみ箱となるだろう。

 DOEは過去7年間,ハンフォードの除染に75億ドルを費やし,今後40年間,毎年少なくとも10億ドルの支出を見込んでいる。州,DOE,環境保護局(EPA)の3者は協定を結び,共同作業を何とか始めたが,作業計画の作成や作業の優先順位の設定は遅れている。さらに,この協定が2つの重要な環境関連の法律の二重運用を定めていることが事態をますます複雑にしている。高レベル放射性廃液のガラス固化は一層やっかいである。DOEは,ガラス固化を引き受けてくれる企業を探している。これらの問題解決を左右するのは最終的にはカネであるが,DOEの予算は年々減らされている











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最終更新:2013年04月21日 17:18