グリーンランドの海氷コアサンプリングの際に採集されたプラスチックの微小な繊維と破片を、研究船クロンプリンス・ハーコン号の実験室の顕微鏡下で見たもの。(PHOTOGRAPH BY LAWRENCE HISLOP)
(※mono....中略)
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大都市から何百キロも離れたこの場所が、地球上で最悪レベルのプラスチック汚染地になっている。研究によると、この地域の海洋マイクロプラスチックの濃度は、有名な5カ所の海洋ごみベルトの濃度より高い。最近では、空気中のマイクロプラスチックが雪と混ざって極北に降り積もっているとする報告もあった。(参考記事:&blaqnklink(「太平洋ゴミベルト、46%が漁網、規模は最大16倍に」){https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/032600132/})
(※mono....中略)
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プラスチックは北へ
ハランガー氏が研究を行っているグリーンランド東部と、ノルウェーのスバールバル諸島に挟まれたフラム海峡には、複数の海流が集まっている。最近の研究によると、この海峡で、海氷1リットルあたり1万2000個以上のマイクロプラスチック粒子が見つかっている。汚染された都市の沖に浮かぶマイクロプラスチック粒子に匹敵する密度だ。さらに、フラム海峡の海氷に積もった雪からは、1リットルあたり1万4000個ものマイクロプラスチック粒子が検出されている。
(※mono....中略)
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移動するプラスチック
(※mono....中略)
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恐ろしい可能性
プラスチック汚染が北極の生態系に及ぼす影響についてはあまり明らかになっていない。北極評議会が最近発表した海洋ごみに関する報告書によると、マイクロプラスチックは、鳥のほかに、数種の魚の胃や、貝、カニ、深海のヒトデなどからも発見されているという。
ただし、実験ではマイクロプラスチックへの暴露により魚の行動に変化が生じるなどの悪影響が報告されているものの、実際の動物集団への健康被害は今のところ調査、確認されていない。(参考記事:
「マイクロプラスチックを好んで食べるサンゴ」)
しかしハランガー氏は、実験室での研究により、マイクロプラスチックがさらに細かくなったナノプラスチックと呼ばれる破片は、細胞壁さえ通過できることがわかっていると指摘する。だとしたらそれは、脳や胎児にも侵入するかもしれない。
プラスチックが食品に混入する可能性は、この地域でも大きな懸念となる。食物網のベースとなる小さな生物が食べたマイクロプラスチックは、これらの生物が徐々に大きな生物に食べられることで「生物濃縮」され、最終的に人間の口に入るだろう。(参考記事:
「人体にマイクロプラスチック、初の報告」)
実際、人間はプラスチックを食べている。最近の研究によると、米国人は1年間に5万2000個ものプラスチック粒子を食べたり飲んだりしていて、呼吸によって体内に入るプラスチック粒子も加えると、その数は12万1000個に跳ね上がるという。(参考記事:
「あなたは既に大量のプラスチック片を食べている」)
しかし、北極地方はほかの場所とは事情が違う。プラスチック汚染はここでは特に大きな問題になる。なぜなら北極地方に住む人々の多くは、食物についても文化的にも海洋生態系にほぼ完全に依存しているからだ。
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マイクロプラスチックは健康に影響するか 「なんでもブログ(05/23/2017-18:43:07)」より
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人間が排出したゴミの中にプラスチック類がある。
埋め立てゴミなどで永久に土には還らない、
反自然的な物質として自然派の人たちからは
何かと忌み嫌われるものである。
しかし、本当に永久に破壊されない物質などなく、
多くの人が経験するように、古くなったプラスチックは
脆くなって割れ、崩れ、小さくなっていく。
小さくなってもプラスチックはプラスチックだ。
やはり自然派の人たちには受け入れられない。
(※mono....中略)
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しかし、本当にそうだろうか。
プラスチックは消化されるのだろうか。
消化されない。
人体に吸収されるのだろうか。
吸収されない。
人体に蓄積されるのだろうか。
蓄積されない。
つまり、口から入ったプラスチックは
消化されることなく、しかるべきところから
出て行くだけ。
黄砂も、吸い込んだとしてもやがて
肺の外へと排出されていく。
そうでなければ、ほとんどの人の肺の中には
砂がぎっしり溜まってしまって呼吸も
できなくなってしまう。
(※mono....中ほど大幅に略)
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明確な論拠を示すことはできないが、
マイクロプラスチックは、たぶん問題ない。
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「海のプラごみ」論文、米科学誌が取り消す 「読売新聞(2017.5.5)」より
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【ワシントン=三井誠】米科学誌サイエンスは3日、昨年6月3日に掲載した、海洋の微小なプラスチックごみが魚の成長や行動に悪影響を与えるとする論文を取り消すと発表した。
論文はスウェーデン・ウプサラ大の研究者が発表したもの。同誌は、論文の基になった実験データが保存されていないことなどが理由と説明している。
一部の研究者から内容に疑問の声が上がり、論文を書いた研究者2人が4月28日、同誌に論文取り消しを求めていた。
同大の発表によると、研究者は「結果が正しくても疑いが残る限り信頼されない」と説明しているという。同大は事実関係の調査を進める方針
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まずは企業と政治の勝ち 「二階堂ドットコム(2017.5.5)」より
(※mono....前半ニュース記事リンク略)
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↑温暖化みたいにちゃんと利権ができて、それなりの世界的な政治家がバックに着くと、また蘇るだろう。
日本の研究者は、味の素、グルタミン酸ナトリウムについて「研究するそぶり」を見せればいい。いいことあるかもよ(笑)
(※mono....以下一行略w)
海で捨てられたプラスチックゴミを魚が食べて、その魚を私たちが食べる。このような食物連鎖が人体にも悪影響を及ぼしていることを知っているだろうか。世界で6番目に魚介類を食べる私たち日本人は、実は知りたくもないほど大量の「プラスチックの破片」を体内に入れているのだ。
私たちは魚と一緒に「プラスチック」を食べている
私たちが食べている魚介類の生息する海は、非常に小さなプラスチックゴミで汚染されている。これらのプラスチックは、歯磨き粉などにスクラブ材として使用される小さなプラスチック状の原料や、プラスチック製品に加工される米粒大のプラスチック原料、劣化して細かくなったプラスチックの破片など、大きさが5mm以下で肉眼で見ることが難しい。したがって、一見きれいに見える海もこれらに汚染されている可能性が大いにある。(参照元:
海ごみシンポジウム,
NHKクローズアップ現代+)
ベルギーのゲント大学の研究によると、魚介類を食べるヨーロッパ人は年間に1100個ものマイクロプラスチックを食べているそうだ。(参照元:
Sky News)世界の魚介類消費量を見ると、ヨーロッパ諸国ではアイスランドとポルトガル以外の国は日本よりも消費量が少ない。(参照元:
TRIPGRAPHICS)
(※mono....以下副題のみ、詳細はサイト記事で)
日本では規制されていない“危険素材”のプラスチック
“便利”なプラスチックがもたらしたこと
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海のマイクロプラスチック汚染 「東京大学 海洋アライアンス(2015年12月公開)」より
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海に遊びに行って砂浜を散歩すると、流木や海藻などにまじって、たくさんのごみが打ちあげられています。最近、注目を集めている海のごみがあります。それは、プラスチックのごみ。そのなかでも、「マイクロプラスチック」とよばれる、直径5ミリ・メートル以下のとても小さなプラスチックのごみです(※)。
小さくなっても、なくならない
プラスチックは、熱が加えられたり太陽の光があたったりすると、もろく砕けやすくなります。日のあたるベランダに長いあいだ出しておいたプラスチックのプランターが、簡単に割れてしまうのとおなじことです。
流木や海藻なら、微生物などの働きでやがては分解され、二酸化炭素や水などに戻っていきます。ですが、プラスチックは、いくら小さくなっても、分解してなくなることはありません。しかも、小さなプラスチックは、海の生き物がえさと間違えて食べてしまうことがあります。海の生態系への影響が心配されています。
「海は、捨てられたプラスチックの袋小路」と表現する研究者もいます。ごみは、適切に処理しなければ、行きつくところは海です。人間の作りだしたプラスチックが、長いあいだ地球の環境を汚し続けるのです。
外洋に多いマイクロプラスチック
マイクロプラスチック汚染への関心は、ここ5年ほどで高まってきています。研究論文の数も増えています。日本でも研究者が独自に調査を続けてきたほか、環境省が2014年に、東京海洋大学や九州大学の協力で、日本周辺のマイクロプラスチックを調べました。
調査では、海に漂っているプランクトンや魚の卵などを採取するための「ニューストンネット」という網を使います。ロープの先に取りつけたこの網を海に入れて走行中の船で引っぱるのです(図1)。網の中には、海藻やプラスチックごみなど、さまざまな漂流物が集まっています(図2)。これを、ごみの大きさがわかる目盛りのついた容器を使い、手作業で分類していきます(図3)。かなり大変な作業です。
環境省の調査は、九州のまわりや日本海、東日本の太平洋沖などの、海岸から数百キロ・メートル離れた海域で実施しました。その結果、平均すると、海水1トンあたり2.4個のマイクロプラスチックが浮いていることがわかりました。この分析をした九州大学応用力学研究所の磯辺篤彦教授が以前、瀬戸内海の西部でおこなった調査では、0.4個でした。
この結果は、磯辺さんにとっても意外だったそうです。マイクロプラスチックが、人間の生活圏に近い海域より沖のほうに多いということは、すでにこの汚染が広く外洋に及んでしまっている可能性があることを意味しているからです。
マイクロプラスチックが沖へ運ばれる理由
もうひとつ、不思議なことがあります。比較的大きなプラスチックごみが岸の近くに多かったのに対し、マイクロプラスチックが遠く沖合にまで広がっていたことです。
そのしくみについて、磯辺さんは、つぎのように考えています。
海岸に寄せる波は、海に漂うものを岸のほうへ押しやります。押しやる力は、海面に近い浅い部分のほうが強く働きます。プラスチックごみは、大きなものほど海面に浮かびやすいので、大きなごみは岸の近くに寄ってきます。
砂浜などに打ちあげられたプラスチックは、太陽の光にあたったり砂にもまれたりして、小さく砕けていきます(図4)。小さな破片になったプラスチックは、波をかぶって沖に出てくと、なかなか岸に戻ってきません。なぜなら、小さなプラスチックは浮きあがりにくいので、岸に押しやる波の力を受けにくいからです。こうしてマイクロプラスチックは、ちょうど水に落としたインクが広がっていくように、遠く沖合まで散らばっていくのです。このように、海の波や砂浜には、プラスチックを小さく砕いて沖に運んでいく働きがあります。まるで、マイクロプラスチック製造機のようです(図5)。
ちなみに、水面の波が、波の進む方向に漂流物を押しやる現象を、波の物理学では「ストークス・ドリフト」といいます。より正確には、水面近くの水が、波の進む方向に動いていく現象のことです。波は水面が周期的に上下するだけの現象なので、本来なら、水は、波の進行とともに行ったり戻ったりを繰りかえすだけで、移動しません。ところが、波が高くなってくると、この本来の姿からのズレが生じ、波が進む方向に水そのものも移動するようになるのです。
生物への影響
海の生き物に必要な栄養は、まず、海の表層にいる植物プランクトンが、太陽の光を受けて光合成で作りだします。それを小さな動物プランクトンがえさにして、さらに魚などが、その動物プランクトンを食べます。
この動物プランクトンが、植物プランクトンと間違えてマイクロプラスチックを食べてしまっていることが、最近の研究でわかりました。この動物プランクトンを魚が食べ、その魚をさらにサメやクジラのような大型の生き物が食べることで、海の生き物全体にマイクロプラスチック汚染が広がっていくる可能性があります。また、動物プランクトンが栄養のないマイクロプラスチックを食べて満腹になれば、発育不足になって生態系のバランスがくずれるかもしれません。
プラスチックにかぎらず、物体の表面にはさまざまな物質が付着しやすいので、マイクロプラスチックが生き物の体内に入れば、それと同時に、表面についた有害な物質が取り込まれる可能性もあります。プラスチックそのものに有害な物質が添加されていることもあります。
実際に、魚や貝、水鳥などの体内から、プラスチックや、そこから溶けだしたとみられる有害物質がみつかっています。
実態は未解明
プラスチックのごみは、海流や波、風によって世界の海に広がっていきます。その実態調査には費用も人手もかかるので、全体像を正確に把握できるところまではいっていません。
とくにマイクロプラスチックについては、海面で確認される量が予想より少なく、どこかに行ってしまっているのを見逃しているという見方もでています。相当な量のマイクロプラスチックが、すでに海のどこかにたまっているのかもしれません。
※ 「マイクロ」というのは「100万分の1」を意味する言葉で、1マイクロ・メートルといえば100万分の1メートル、すなわち1000分の1ミリ・メートルのこと。ここでは「マイクロ」という言葉を「とても小さな」という意味に使い、直径5ミリ・メートルより小さなプラスチックごみを、マイクロプラスチックとよんでいる。どれくらいの大きさまでをマイクロプラスチックに分類するかは、研究者によって違いがある。
(文責:海洋アライアンス上席主幹研究員 保坂直紀)
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