+ ニュースサーチ〔武蔵小杉〕












■ 被災の武蔵小杉をあざ笑う人も 災害によってはびこる「ディストピア」指摘 「livedoornews[東洋経済オンライン](2019年10月17日 15時30分)」より
/
武蔵小杉をあざ笑う人々に映る深刻な社会分断

東京側から多摩川を挟んで武蔵小杉を臨むと、河川敷には大量の流木が流れ着いていた(10月16日16時台、撮影:東洋経済オンライン編集部)

台風19号がもたらした各地の水害。全容はまだ明らかになっていない。堤防決壊は7県59河川に達したが(10月16日現在)、未確認の地域もあるため今後も被害は拡大しそうだ。

東京をはじめとする大都市圏でも、近年に例のない浸水被害がもたらされた。多摩川の氾濫は誰もが予想していなかったことだろう。

東京都世田谷区の東急電鉄「二子玉川駅」付近の多摩川では、堤防の整備していない場所から川の水があふれ出し、住宅街へと流れ込んで膝の辺りまで冠水した。川の反対側の神奈川県川崎市では、水没したマンションの住人が死亡している。大田区田園調布でも浸水被害が発生。また、多摩川最大の支流とされる秋川では堤防が決壊した。

今回とりわけ世相を最もよく表していたのは、人気エリアとして知られる武蔵小杉における大規模な浸水被害と、それをソーシャルメディア上やネット掲示板などであざ笑う風潮だ。

SNSで「武蔵小杉ざまあ」との投稿が

JRや東急線などが走る神奈川県川崎市の武蔵小杉駅の東側は、再開発によってタワーマンションや大型商業施設が立ち並び、比較的裕福な子育てファミリー世帯が多い。浸水被害によるタワマンの停電や断水が盛んに報道されるようになると、Twitterなどのソーシャルメディアでは、「流行りにのって武蔵小杉に住み始めた子連れ家族ざまあです」「武蔵小杉のタワマン買った人ざまあが見れたからよかった」などの投稿が相次いだ。

また15日朝の通勤ラッシュの時間帯には、武蔵小杉駅の電源設備が浸水により故障したことから、エスカレーターやエレベーターなどが使用不能となり、数百メートルに及ぶ長蛇の列ができた。このような事態の悪化をも揶揄(やゆ)する者が少なくなかった。

なぜここまで特定の地域の被災者を叩くのか。

ノンフィクション作家のレベッカ・ソルニットは、地震などの自然災害で犠牲者が生じるなど、非常事態に直面した社会では、人々の善意が呼び覚まされ、相互扶助的な共同体が出現すると述べた。

「地震、爆撃、大嵐などの直後には緊迫した状況の中で誰もが利他的になり、自身や身内のみならず隣人や見も知らぬ人々に対してさえ、まず思いやりを示す」――そして、このような一時的な現象を「災害ユートピア」と名付けた。そこには、共同性そのものが成り立ちにくくなっている現状への批判が込められていた。


近年の歴史は民営化の歴史だとも読めるが、それは経済のみならず、社会の民営化でもあった。市場戦略とマスコミが人々の想像力を私生活や私的な満足に振り向け、市民は消費者と定義し直され、社会的なものへの参加が低下した結果、共同体や個々人のもつ政治力は弱まり、民衆の感情や満足を表す言葉さえ消えつつある。

〝フリーアソシエーション(自由に誰とでも係わり合いになれる権利や能力)〟とはよく言ったもので、それでは深い人間関係はできない。代わりにわたしたちはマスコミや宣伝により、互いを怖がり、社会生活を危険で面倒なものだと見なし、安全が確保された場所に住んで、電子機器でコミュニケーションを取り、情報を人からではなくマスコミから得るよううながされる。

だが、災害が起きると、人々は集まる。この集まりを暴徒と見なして恐れる人もいるが、多くの人はパラダイスに近い市民社会の体験としていとおしく思う。(『災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか』高月園子訳、亜紀書房)


避難所のホームレス受け入れ拒否の波紋
これはいわば非常事態をきっかけにして、個人の自主性や社会的な役割が試される場であり、実際に「潜在能力」を発揮して救助や支援に奔走する人々が出てくる。

だが、ここで誤解してはならないのは、「地域のつながりらしきもの」が辛うじて残っていることが前提条件になることだ。つまり、普段から没交渉で住民同士が居住地をただ同じくしているだけでは「災害ユートピア」は立ち上がりにくいのである。

東京都台東区が避難所を訪れたホームレスの男性2人に対し、その受け入れを拒否したことがその後のネット上での〝賛否〟を含めて波紋を呼んでいるが、このような議論が湧き起こること自体が「社会の分断」が加速度的に進んでいることを如実に示している。もはや支援の手を差し伸べ、助けるべき「同じ人」としては映ってはいないのだ。

ソルニットのいう「社会の民営化」を背景にした「社会の分断」が行き着くところまで行けば、身近な人間関係のネットワークが脆弱なゆえに助け合いが困難になることから、電力システムや上下水道などのライフラインの寸断が「万人に対する万人の闘争」状態に直結しやすくなる。台風前日の買い溜めなどの物資の奪い合いはその始まりに過ぎない。この場合、ソルニットのいう「暴徒」は、正確には被災地における油断のならない「競争相手」であり、隣人の損得に敏感な「クレーマー」である。

(※mono....以下詳細は略、詳細はサイト記事で)
「災害ディストピア」が浮かび上がった
「誰もが被災者になりうる」のに





■ 「武蔵小杉がいま熱い!」と騒ぐ人たちがまったく気づいていないコト 「現代ビジネス(2018.3.20」より
/
タワーマンションは目を引くけれど…

リクルート住まいカンパニーが今年2月末に発表した「住みたい街ランキング」で、横浜、恵比寿、吉祥寺などの大都市圏に続き、堂々の6位にランクインした武蔵小杉。多摩川河川敷の向こうに立ち並ぶタワーマンション群に象徴される新しい街並みは、すでにいくつものメディアで紹介され、人気はうなぎのぼりだ。いったいどんな街なのか、歩いてみた。(写真/的野弘路)

(※mono....以下詳細は略)

改札待ちの行列ができる街

タワーマンション「11本」の現在

投資物件のため空室が目立つ

「タワマン住民とは生活圏が違う」

タワマン「以外の」住民が増えた

戦後策定された道路計画が、いま動き出した














.
最終更新:2019年10月18日 16:53