(※テロメラーゼについてもこのページで。)
生命 / 長寿 / 生と死
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COVID-19ワクチンの危険性 / ワクチンと寿命

● エリザベス・H・ブラックバーン - Wikipedia
 ▲ アメリカ合衆国の生物学者。テトラヒメナからテロメア配列を同定し、テロメアを伸長する酵素・テロメラーゼを発見した業績で知られる。2009年、ノーベル生理学・医学賞受賞。
 ▲ エリザベス・ブラックバーン博士 名誉教授 「salk」より
● テロメア〔Wikipedia〕
▲ テロメア〔コトバンク〕
● テロメラーゼ〔Wikipedia〕
▲ テロメラーゼ〔コトバンク〕






テロメアに関する練習問題も解いてみて下さい↓↓

問1「真核細胞では染色体の末端に特別な構造があるが、原核細胞にはこのような構造はない。その理由を答えなさい。」

問2「テロメアは年齢とともに短縮傾向がある。その理由を答えなさい。」

問3「ヒトにおいてテロメアの長さが保たれている細胞を2種類挙げ、それぞれに長さが保たれている意義を説明しなさい。」

問4「がん細胞でテロメラーゼが活性化されていることは、がん細胞のどのような性質と関連しているか答えなさい。」


解答例
問1真核細胞のDNAは線状であるが、原核細胞のDNAは環状であるから。

問2最末端部のラギング鎖では、プライマーが分解された後、その部分は1本鎖のままであるため、細胞分裂のたびにテロメアは短くなるから。

問3
骨髄幹細胞・・古い血球は破壊されるので、それを補うために新しい血球を作り出さないといけないから。

精原細胞・・雄性配偶子である精子を常に多量に作り出さないといけないから。

問4無秩序に細胞分裂を繰り返して増殖する性質。


参考:2019大分大学

※ 動画コメント欄も参考になります。https://www.youtube.com/watch?v=jJBKe1F5CAo


2023/12/31 #科学 #偉人伝 #pioneers
ご視聴ありがとうございます。チャンネル登録よろしくお願いします。

今回は「エリザベス・H・ブラックバーン:テロメア研究の先駆者」というテーマで、エリザベス・H・ブラックバーンの革命的なテロメアの発見とその科学への貢献について掘り下げます。彼女のテロメアとテロメラーゼに関する研究は、細胞の老化やがんの理解に大きな進展をもたらし、彼女の業績は現代生物学において重要な位置を占めています。このビデオでは、彼女の研究経歴と発見の意義を詳しく紹介します。

■ スパイクタンパク質がテロメアを短縮化させる…?ことを彷彿とさせるオランダの論文を読み、問題の根幹が別次元に進んでいる可能性を思う 「In Deep(2021年8月25日)」より
(※mono....前後大幅に略)
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オランダの研究による論文より

結論

S2(スパイクタンパク質)の RNA がテロメラーゼ(テロメアの配列を伸長させる酵素)合成に対して予測される阻害効果を持ち、癌細胞に送達できる場合、このタイプの細胞の不死性は破壊される。

おそらく、不死化した AEC2 (受容体のACE2ではなく、肺の上皮細胞の一種)の カベオリン1 (タンパク質の一種)分泌の増加は、S2 RNA を送達する可能性のある寄生ベクターの兆候である可能性がある。 (longdom.org)










まさかそこにまで?
今日、たまに見る有害事象関係の日本の SNS を読んでいましたら、その中のひとつのリプ(っていうんでしたっけ。返答のことです)に、

「スパイクタンパク質はテロメアを壊すらしい」

というものがあり、それを読み、「さすがにそんなことは」と思いながら、その後、英語を適当に繋げて、いくつか論文を検索していましたら、以下のふたつの論文が出てきました。

どちらもテーマは異なるものですが、これらは正確にいえば、「 COVID-19 のスパイクタンパク質が、テロメアの長さを減少させる」といっているのではなく、

コロナの重症度が、その人のテロメアの長さと関係している

ことに言及しているものでした。この「テロメア」というものについては、後で少しご説明させていただきます。

Sars-Cov2 Spike and Telomerase RNA’s Compared to Arrive at an Explanation for Increased Ageing in Alveolar Cells in Severe COVID-19
Sars-Cov2スパイクとテロメラーゼRNAの比較は、重度のCOVID-19における肺胞細胞の老化の増加の説明に達した


「命の回数券」テロメアを守れ カギ握るは運動や睡眠

体をつくる細胞の染色体の端にあり「命の回数券」ともいわれるテロメア。テロメアの状態が、がんや動脈硬化といった様々な病気に関係しており、生活習慣を見直すことでテロメアの状態を良好に保てることも分かってきた。健康で長生きするためテロメアとどうつきあえばいいのか。

生物の遺伝情報が収納されている染色体 DNA の両端はテロメアと呼ばれ、染色体を保護する役割を担っている。

細胞が分裂するたびにテロメア DNA は少しずつ短くなる。これに伴って細胞分裂の回数が減り、やがて分裂しなくなる。これが細胞の老化だ。

…細胞分裂の回数には限りがあるため、テロメアは「命の回数券」とも呼ばれる。テロメアの短縮と、がんや動脈硬化、心筋梗塞、認知症といった病気との関係が分かってきた。

細胞に酸化ストレスや有害物質が作用するとテロメアが短くなり、こうした病気にかかりやすくなるという。
style.nikkei.com 2017/06/08)
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2009年のノーベル生理医学賞は、このテロメアの研究に対して与えられました。以下の「2009 年ノーベル賞を読み解く 生理学医学賞」に、その研究について、日本の理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターの中山 潤一さんが書かれた文書があります。


テロメアというのは、おおむね以下のような部分です。




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■ ノーベル医学賞、寿命をつかさどるテロメアとテロメラーゼ酵素とは? 「AFP-BBnews(2009年10月6日 14:19 発信地:パリ/フランス [ ヨーロッパ フランス ])」より
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米サンフランシスコ(San Francisco)でノーベル医学生理学賞受賞の記者会見を開くカリフォルニア大(University of California)のエリザベス・ブラックバーン(Elizabeth Blackburn)教授(2009年10月5日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Justin Sullivan
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【10月6日 AFP】5日に発表された2009年のノーベル医学生理学賞(Nobel Prize for Medicine)は、米カリフォルニア大(University of California)のエリザベス・ブラックバーン(Elizabeth Blackburn)教授、ジョンズ・ホプキンズ大(Johns Hopkins University)のキャロル・グレイダー(Carol W. Greider)教授、ハーバード大(Harvard University)のジャック・ゾスタック(Jack W. Szostak)教授の3氏が受賞したが、受賞理由は「寿命のカギを握るテロメアとテロメラーゼ酵素の仕組みの発見」だった。

 テロメアは染色体の末端に付いているキャップのようなもので、らせん状になっている大切な遺伝情報を保護する役目を担っている。

 ブラックバーン教授は、テロメアを「靴ひもの先端」に例える。先端のビニール製の止め具がなくなると、ひもの糸がばらばらにほどけてしまうという意味だ。

■老化との関連性

  「TTAGGG」の塩基配列の繰り返しから成るテロメアの長さ、ならびにテロメラーゼ酵素による修復作業は、目には見えないが老化プロセスにおいては重要な役割を果たしている。

 テロメアは、細胞が分裂するたびに短くなっていく。テロメラーゼはテロメアを部分的に再建するが、テロメアが「ヘイフリック限界(Hayflick limit)」として知られる一定の限界を超えて短くなると、細胞は死んでしまう。

 テロメラーゼの量の少なさは、早期の細胞死と早期老化に関連している。テロメラーゼの異常は、極めてまれではあるが、慢性貧血など症状が重い病気の原因となる。

 テロメラーゼが初めて発見された当初は、この酵素を体内に多くとり入れることで長寿命化が可能との憶測が盛んだったが、今は慎重なムードが漂っている。テロメラーゼの濃度が高いとかえって害を及ぼす可能性があることがわかったためだ。

 例えばがんの場合、活性化されたテロメラーゼはがん細胞を際限なく分裂させ、がんの特徴である「細胞の不死」を引き起こしてしまう。

■有望ながん治療薬のきっかけに

 だが、この発見は、テロメラーゼを抑制したり、テロメラーゼを発現させる細胞を攻撃するがん治療薬の開発につながった。約10年間の研究を経て、初めての臨床試験が現在欧米で行われている。

 テロメラーゼは、人間のほぼすべてのがん性腫瘍(しゅよう)で活性化されるが、正常な細胞ではたいてい不活性であるため、化学療法においては理想的なターゲットだという。つまり、テロメラーゼを不活性化する薬は、すべてのがんに働くうえに副作用がほとんどない可能性があるという。

■テロメアの短さと病気のかかりやすさ

 一方、テロメアは病気へのかかりやすさに関する生体指標だと考えられるようになっている。

 2007年に英国で行われた中高年の男女1500人を対象にした研究では、テロメアが最も短いグループが5年以内に心臓病を発症する確率は、テロメアが最も長いグループの2倍であるという結果が出ている。

 その理由は明らかではないが、短くなったテロメアが動脈壁の損傷部分の細胞の修復を妨げていることが考えられる。

 ブラックバーン教授は2004年、精神的負担が体に影響を及ぼすという、いわゆる「心身相関」を調べるための実験を行った。その結果、母親が子どもを看病する時間が長いほど、母親のテロメアは短く、テロメラーゼのレベルは低く、テロメアやDNAが破壊される酸化的ストレスは高いことがわかった。(c)AFP/Richard Ingham




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■ Shorter telomere lengths in patients with severe COVID-19 disease 「aging-us」より
重度のCOVID-19病患者におけるテロメア長の短縮
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本論文は、クリエイティブ・コモンズ 表示ライセンス(CC BY 3.0)の下で配布されるオープンアクセス論文であり、いかなる媒体においても無制限の使用、配布、および複製が許可されています。
本論文は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY 3.0)の下で配布されています。
ABSTRACT
COVID-19の重篤な症状の発生率は年齢とともに増加し、高齢の患者は最も高い死亡率を示す。
このことから、COVID-19の重症化には、加齢に伴う分子経路が関与していることが示唆される。老化の1つの
老化のメカニズムの一つは、染色体末端の保護構造であるテロメアの進行性短縮である。
老化のメカニズムの一つに、染色体末端の保護構造であるテロメアの短縮がある。テロメアが極端に短くなると、組織の再生能力が損なわれ、組織の恒常性が失われたり、病気になったりします。
組織の恒常性が失われ、病気を引き起こす。SARS-CoV-2ウイルスは様々な種類の細胞に感染し、組織の恒常性を維持するために細胞のターンオーバーと再生を余儀なくされる。
組織のホメオスタシスを維持するために、細胞のターンオーバーと再生が必要となる。高齢者のテロメアが短いと、SARSに対する組織の反応が制限されるという仮説を立てた。
SARS-CoV-2感染に対する組織の反応が制限されるという仮説を立てた。末梢血リンパ球COVID-19患者のテロメア長を測定したところ
29歳から85歳までのCOVID-19患者の末梢血リンパ球のテロメア長を測定した。その結果、テロメアが短いほど
疾患の重症度を高めることがわかった。テロメア長の低いパーセンタイルの人と、短いテロメアの高いパーセンタイルの人では
テロメア長が短い人は、COVID-19の重症化のリスクが高いことがわかった。

(※mono....以下詳細はサイト記事で。)










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最終更新:2024年01月01日 22:34