最高の
ジャーナリストである本田勝一は、優れた民俗ルポルタージュ「アラビア遊牧民」のなかで、「アラビア人の母体であるコーカソイド人種の発想は、率直でなく『陰謀的』である」と語っていた。ネグロイドやモンゴロイドとは、明らかに思考様式が異なると指摘したのだ。 その理由を考えてみよう。
現生人類は、数百万年前に登場した猿人・原人・ネアンデルタール人種とは、
遺伝子上の血縁関係が存在しない。それは、あたかも突如、他の惑星から地球に舞い降りたかのように30万年前?、
アフリカ中部に生まれた『イブ』から出発するのである。
現在、地上にいる70億人の人種は、ほぼ「ホモサピエンス・サピエンス」(クロマニヨン人)であり、全員がイブの子孫であることが遺伝子解析によって証明されている。それは基本的に三種類に分別できる。イブの直系子孫である、アフリカ人ネグロイド人種、そして、彼らが北に向かって移動するプロセスで色素が抜けていった中東~欧州人コーカソイド人種、さらにシルクロードを東に向かった先史時代の楽園、ゴビ周辺で成立したモンゴロイド人種である。彼らは後に海洋族となり、
太平洋を渡って南北アメリカ大陸にも移住することになる。
このうち、中東では複雑な民族的変異が起きた。本来、この地域はアトランティス文明~エジプト文明がコーカソイドによるものであったはずなのに、現在のメソポタミア・
パレスチナにいたノアの子、セムの子孫はモンゴロイドであったというのだ。モンゴロイドは12000年以上前のゴビ文明によって成立拡大した人種だが、それがメソポタミア地方で、コーカソイドと融合、あるいは共生したらしい。すなわち中東メソポタミア文明はモンゴロイドの文明であったと・・・・。
2000年以上前にいた中東人、イエスも含めてアラム語を使う古代
ユダヤ人たちはモンゴロイドであった。イエス像は西欧人の顔立ちだが、本当はパンツ芸人、小島よしおのような容姿だったらしい。
しかし、この逆も考えられる。つまり、セムは原型で、これから、人種が産み出されたという発想だ。4000年前には、コーカソイド・モンゴロイドの区別が存在せず、その原型人種であるセム人だけがいた。その後、気象などの条件で地域ごとに分化が進んだと考えることもできる。こうなると、どちらが正しいのか、今後の研究に委ねるしかない。
ところが、現代ユダヤ人、ユダヤ教徒の多くがコーカソイドであって、この理由は、1400年ほど前に起きた、地球上における大規模な民族移動期(日本でも朝鮮から百済王朝がやってきて現代につながる支配階級が成立した)に、欧州でもコーカソイドのハザールという国(
カザフスタン)が、1200年前に、突如、国ごとユダヤ教に改宗した。
この理由は、オスマン帝国はじめ近隣国家からキリスト教徒
イスラム教のどちらを選ぶのか、軍事的圧力が加えられ、それから逃避するために
ユダヤ教に改宗したというのが真相らしい。ここで、はじめてコーカソイドのユダヤ教徒が成立し、さらに当時の激しい民族移動潮流に流されて欧州全域に拡散していったと考えられる。彼らを「アシュケナージユダヤ」と呼んでいる。
とまれ、世界三大宗教、
ユダヤ・イスラム・キリストに共通する聖典は『旧約聖書』である。現在では、いずれもコーカソイド人種が多数派になっているが、この成立にかかわる原点の人種は、『セム族』すなわち、ノアの子であることを記憶しておこう。
旧約聖書を読んでいくと、我々、
日本人のの対人感覚からすると、著しく正義に反する、卑劣な陰謀工作がたくさん書かれていて、実に不快な気分になることがある。だいたい、アダムとイブが知恵のリンゴを食わされることからして陰謀だし、セトの子孫、ノアだけが方舟で生き残るというのも選民優越感のいやらしさを感じるし、一番ひどいのが、創世記34章に書かれている陰謀大虐殺だ。
【移動中のヤコブ一行がシケムに滞在したとき、 ヤコブの娘ディナが友だちのところに会いに出かけたところ、たまたま土地の首長の息子の目にとまり、家に連れて行かれ、犯されてしまった。その息子はディナをたいそう気に入り、正式に結婚したいと思った。しかしそれを聞いたディナの兄たちは烈火のごとく怒った。もちろん妹が辱めを受けたからである。
そこへ首長と息子が、ヤコブたちに、ディナを嫁に貰えないか相談しに来た。首長は、「お互いに姻戚関係を結びましょう。土地もありますし、こちらに移り住んで自由に使って下さい」と述べ、その息子も、「どんな高い結納金でもお納めします。ぜひ結婚させて下さい」と頼んだ。 するとディナの兄たちは、こんなことを言った。
「割礼を受けていない男に、妹を妻として与えることはできません。そのようなことは我々の恥とするところです。ただし、あなた方が割礼を受けて、我々と同じようになるならば別です。そうしたらお互いに姻戚関係を結び、一緒に住んで一つの民となりましょう。もし割礼を受けないのであれば、我々はここを立ち去ります。」
首長と息子は、この条件を受け入れてもよいと思った。特に息子の方はディナにぞっこんだったので、迷わず賛成した。 二人は、町の人々を集め、こう提案した。
「あの人たちは、我々と仲良くやっていける人たちだ。彼らをここに住まわせ、この土地を自由に使ってもらおうではないか。土地は充分にあるから。そして彼らと婚姻関係を結ぼうではないか。ただし、それには彼らと同様に、我々も割礼することが条件となるが、どうであろう。」
町の人々はこの提案に賛成し、男たちは全員割礼を受けた。 その2日後、男たちがまだ傷の痛みに苦しんでいたとき、ディナの兄たちは、剣を取って難なく町に入り、力の出せない男たちを次々に殺し、首長とその息子も殺してしまった。兄たちは、さらに町中を略奪し、家畜や財産を奪い取り、女や子供もすべて捕虜にした。 】
3800年前に書かれたといわれる旧約聖書は、三大宗教教徒たちにとって日常の規範書であり、人生の
教科書であり、預言書であった。人生のすべてを、旧約から学び、旧約の指示に従わねばならないのである。その旧約に、上のような陰謀的大殺戮が書かれている。
当然のことだが、旧約を崇拝する人たちは、ヤコブの息子たちの行為から陰謀的殺戮の方法論を学び、
人間関係が陰謀によって成立することを学びながら、自分の人生に生かそうとするわけだ。
こうして、中東~西欧における三大宗教信徒たちの世界では、謀殺が正当化され、日本人のように、「正義」とか「正々堂々」とかの信義・大義とはほど遠い陰謀的世界観に支配されるようになる。これが、中東や西欧的価値観の根源にあることを、我々は決して忘れてはいけない。
冒頭に書いた、「コーカソイドが陰謀的である」との意味は、実は彼らの教科書である旧約聖書に、その源流があることを知っておかねばならないのである。
歴史の好きな者なら、そうした西欧的価値観が歴史のあらゆる局面に顔を出していることを思い知らされている。例えば、
真珠湾攻撃で
ルーズベルトが、日本軍暗号解析で事前に攻撃を知り、実戦に役立たない戦艦を真珠湾に並べて、将兵数千名を犠牲にして世論の憎悪を煽ったことなど典型であろう。
すでに決定的敗戦が確定していた日本に対してトルーマンが原爆投下で民間人50万人以上を大虐殺した発想も、上に引用したヤコブの息子たちによる大虐殺の発想から来ているものだろう。
翻って、こうした視点で、バンクーバーオリンピックを見ても、やはりコーカソイドが中核となって運営されている組織委員会や審判団が陰謀的発想に満ちていると感じるのは私だけではないはずだ。
今日、
浅田真央とキムヨナのフィギア対決が始まるが、現段階で、審判団の採点思想を見る限りでは、とっくに勝敗が決している。真央はいいとこ銅メダルどまりだろう。一位がキムヨナで二位がロシェットの予想だ。なんで、こうなるかといえば、
オリンピック運営の思想が政治的陰謀に貫かれているからだ。
読者の多くが知らないと思うが、世界の
スポーツ競技の背後では、競技中に選手の筋肉にダメージを与える
電磁波放射や、毒物混入、審判員の買収、ルールの勝手な変更など、陰謀工作に満ちているのである。公平な審判など存在したためしがない。かつては、ボクシング試合のホームタウンディシジョンが桁違いに露骨なので有名だったが、ほとんどの競技で多かれ少なかれホームタウンディシジョン工作が存在することは、ほとんどの選手が思い知らされているだろう。
冬季五輪では、夏季五輪よりも陰謀工作が激しかった。審判採点基準の曖昧な競技ではホームタウンディシジョンが、あまりに露骨だったので、さまざまな改善が行われたが、そのためのルール改正でさえ、露骨な工作が横行し、日本が圧倒的に強かったジャンプでは、身長に合わせて板の長さを規定しながら、体重バランス考慮をしないなど、要するに日本を勝たせない工作が見え見えだった。
記憶に残るのは、1988年カルガリー五輪で行われた女子フィギアだ。このとき、
フィギアスケートでは三種目あり、規定という、今からでは信じられないような技能検査項目があり採点の半分を占めていた。日本を代表する天才少女、伊藤みどりが登場したものの、彼女はつまらない規定が苦手で、10位になった。しかし、ショート・フリーともに観客を圧倒する凄まじい演技をノーミスで行い。観客から唯一、スタンディングオペレーションを受けた。現在の判定基準から、圧倒的な金メダルだったのは当然のことだ。
だが、規定採点のために彼女は五位となり、観客は審判団に対して激しいブーイングを与えた。
みどりは五位でエキジョビジョンに呼ばれるはずがないと考え、帰国の準備をしていたが、
カナダの大衆による激しい批判に晒されたフィギア審判団によってエキジョビジョンに急遽呼ばれることになった。彼女は金メダルのカタリーナ・ビットを差し置いて最終演技者となり、全観客から熱烈なスタンディングオペレーションによる大喝采を浴びた。
このとき、記録に残らないが、記憶に残る真の勝者、真の金メダリストは誰なのか? 世界中の人々が知ることになった。
このエキジョビジョンでメンツを潰されたビットは、「観客はゴム鞠が跳ねるのを見に来ているわけではない」と皮肉を漏らしたことも話題になった。だが違う、観客はリンクの上をはね回るゴムまりのミドリに大感動したのである。
以来、ミドリのために、フィギアから規定が廃止され、現在のルールに至ったわけだが、性懲りもなくホームタウンディシジョンの要求は消えず、韓国はメンツと見栄だけを最高価値と考える儒教の伝統から、キムヨナを有利にするために採点基準を変えさせてしまった。韓国お得意の審判に対する買収工作も凄まじいらしい。
これでは、勝敗の結果が戦う前から見えているから、浅田真央がどれほど素晴らしい演技をしてもキムヨナの勝利は揺るがないだろう。また日本選手を不振にさせるための、あらゆる手段が使われることだろう。それはキムヨナ側が選手村を避けてガードの堅いホテルに閉じこもったことで、逆に分かることだ。
筆者は、国威発揚のために、スポーツ競技中の選手を不調にさせるための技術開発が行われていた事実をたくさん知っている。人間の瞬発筋を一瞬で抑制する電磁波や、不調にする毒物などが開発され、メンツを重んじる韓国や中国、
ロシアなどで使われてきた事実を知っている。
だが、演技者本人と観客にとって、国家のメンツなどどうでもよいことであって、我々は真央の素晴らしい笑顔が見られれば十分だ。勝敗など、どうでもいいことだ。
もう結果は見えているが、せめて読者は、その背景を知りながら、それでも必死になって成果を見せるけなげな真央の姿に感動できれば十分ではないか。
真の勝者は誰なのか? 我々はカルガリー五輪での伊藤みどりを、もう一度見られれば十分だ。彼女こそ、世界フィギア史上最高の勝者であった。
コーカソイドは陰謀に満ちているが、我々は、真実だけを見て感動すればよいのである。
最終更新:2010年02月24日 20:32