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リアスポイラーの種類

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nemophila

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スポーツカーやレーシングカーなどについている、あの羽根。公道で走る場合はあまり関係ないのだが、実はレースでは欠かせないものである。
その役割とは、ダウンフォースの力で車を地面に押さえつける事。
当Wikiのグランドエフェクトとは?のページでも解説しているが、乗用車は高速走行をすると揚力(リフトフォース)が働くことが多い。その力は速度が高まるほどに2次関数的に増え、高速走行中にハンドルが軽くなったり、些細な横風でも左右にクルマが流されやすくなったりと車両挙動へ悪影響を及ぼしていく。
スポイラーは、この揚力と反対方向に働くダウンフォースを得るために装着している。ウイングの上面と下面に流速差をつけるようにウイングへ迎え角を設け、ダウンフォースを発生させている。
飛行機が揚力の力で空を飛ぶ事ができるのとは逆の原理で、この揚力を下向きに押さえつけるように車を地面に押し付ければ高速でも安定するのだ。
ここではその種類について説明しようと思う。

GTウイング

ステーで板状のウィングを支えるタイプのスポイラー。グランツーリスモでは汎用カスタムウィングのデザインとして多く採用されている。
ただし公道ではウイングの側面部がボディから20mm以上離れている場合、ボディの端より165mm以上内側にしないといなけないという厳しい規制で違反となってしまう。
また、レーシングカーになると底面の面積を確保したりシャークフィン的な効果を狙ったりなどの理由から、吊り下げ式のスワンネック型ステーをチョイスするケースも増えてきている。

トランクスポイラー

トランクに付けられる小型なスポイラー。
これはダウンフォースを稼ぐことよりも、整流によって安定性やストレートスピードを伸ばすために採用されることが多い。これは比較的多いモデルに採用されている。
また、可変式スポイラーもこれに含まれる。

リアゲートスポイラー

ステーションワゴンやミニバンに付けられる、ゲート型スポイラー。これもトランクスポイラーと同じ効果を狙って採用されることが多い。
これは純正でもよく付けられている。

ホエールテールスポイラー

これはもう歴代911シリーズ専用と言っても過言ではない、鯨の尻尾のような形状のスポイラー。
歴史は911 turboが付けた大型のスポイラーから始まり、5代目の911まで付けられていたスポイラーである。

ダックテール

こちらは、初代911のレーシングカーが付けたことから始まった物である。大体はトランクスポイラーに似たものではある。

車体一体型スポイラー

これまでに紹介したスポイラーはボディに後から付け加える物が多かったが、このスポイラーの場合はウィングがボディ形状の一部となって一体化している。その始まりは1987年のF40とされている。

リアスポイラーの現状

現在では市販車に付けられることは比較的減少傾向にある。何故ならば、大きなスポイラーではなく床下やボディの形状を工夫することで、空気の流れを制御しリフトフォースを低減できることがわかったからである。この事は先程挙げた当Wikiのグランドエフェクトとは?でも解説しているが、空気力学の技術の進歩により、巨大なウィングは市販車では不必要である傾向になっている。さらに、デカいウィングは付けているだけでも重量があるので、形状を工夫して空気の流れを制御できていなければムダなパーツであったりするのだ。
また、車のデザイン面でもこうした派手なスポイラーとかは好まれていないという面もある。マセラティ MC20 '20といった車も大きなスポイラー類といったパーツが無くとも十分なダウンフォースを確保できるように設計されていおり、スッキリとしたエレガントな見た目に仕上がっている。時代感覚にもよるが、なんとなく派手なスポイラーなどのエアロパーツは普通の人から敬遠されがちである。
しかし、カスタムとしてリアスポイラーを付けている愛好家も存在している。先程も言ったがダウンフォースは高速域で無いと効力が発揮しないので、公道では意味のないアイテムだが、やはりウィング付けるとカッコイイと思う気持ちがあるのだろう。
ちなみに、ミニ四駆などの模型で「ダウンフォースが……」と謳っている物があるが、実際にミニ四駆の大きさでダウンフォースを発生させるには、理論的に時速100キロはないと発生しないので、ミニ四駆のウィングも飾り同然であるということになる。

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