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各レーシングカーのカテゴリー一覧表

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レーシングカーのカテゴリー、分かるかな?

「マツダの787B、グループCのカテゴリーのプロトタイプカーだ」
「アウディのR8 LMP、LMP900のカテゴリーのプロトタイプカーだ」
「ベントレーのスピード8、LMGTPのカテゴリーのプロトタイプカーだ」
「プジョーの908 HDi FAP、LMP1のカテゴリーのプロトタイプカーだ」
「トヨタ7レースカー、これはグループ7規定のマシンでCan-Amの参戦を考慮したプロトタイプカーだ」

「全部同じじゃないですか⁉︎」「ちがいますよーっ」「これだからしろうとはダメだ! もっとよく見ろ!」
グランツーリスモで出てくるレーシングカーで、レースに疎い人とかがよくプロトタイプカーの事を全部グループCカーと呼んだりする人もいるだろう。だが、これは大変な間違いで、ロボットアニメで例えると“全部のロボットの事をガンダムだ”と言ってしまうダブスタクソ親父のと同じである。
↑世の中にはガンダムに見えるけどガンダムじゃない機体や、ガンダムっぽくないけどガンダムである機体があるように、プロトタイプカーのように見えるけどGTカーである紛らわしいクルマ(トヨタGT−ONEとか)もレーシングカーの世界では結構いる。市販車でもミニバンみたいだけどクーペというクルマもある訳だし。

同じようなプロトタイプカーや、ツーリングカー、GTカーであっても、マシンによっては活躍していたレースの種類や作られた設計上の特徴、さらに時代やクルマのルールも異なっており、似て非なる全くの別物であったりする。麺類で例えるならば日本そばと中華そば、スパゲッティーと違っているし、ロボットアニメでならば、ガンダムに出てくるロボットは「モビルスーツ」、ザブングルのロボットは「ウォーカーマシン」、エルガイムのロボットは「ヘビーメタル」と呼ばれているのと同じという事である。これもGTカーやツーリングカー、ラリーカーも同じ話で、 その違いは本当に“ややこしや〜”なモノ だが、覚えておくとそのレースへの理解を深める事が出来るのでここの一覧表にあるモノでよーく覚えておこう。
「日産のR390 GT1、LM GT1のカテゴリーのマシンで紛らわしいが一応GTカーだ」
「これがトヨタのGT−ONE(TS020)で元々はLM GT1のカテゴリーのクルマだが1999年の仕様はLMGTPでプロトタイプカーだ」

なぜカテゴリーがあるのか?


一言で言うと、“お互いが競い合うのにカテゴリーが同じクルマ同士だと公平に競いやすいから”という事である。例えば剣道とフェンシングは同じ剣を使う競技だが、お互いルールもスタイルも違うので、もし互いに競い合うとしてもやりづらい。実はクルマのレースもすごく大昔はかなり大雑把で、街中を走るファミリーカー的なクルマと元々速く走る事を想定していたスポーツカーとかが一緒に競争していた事もあったが、もちろん作られた環境、設計や構造も違うので、車ごとに車体のサイズやエンジンの排気量、重量も全く違うので競争するにしても不公平になる。だが、同じカテゴリー、つまり規格(ルール)の枠で作られたクルマ同士でなら、例え互いが活躍しているレースの環境が違っていたとしても、公平に競い合いやすいのである。
これを実際のケースで例えると、ちょっと前にスーパーGTとDTMがクラス1という統一した規格のルールを作り、お互いクルマはそのルールに沿って作られているため、双方のマシンが一緒の場所で競い合う事も可能であり、2019年には実際にDTMのレースにスーパーGTのマシンがスポット参戦したり、スーパーGTとDTMの交流戦が開催されたりしている。
ただ、スーパーGTにもGT300でGT3の車両と、JAF GT、さらにマザーシャーシという規格で作られたマシンと、作られた環境も設計も違うマシンが存在したり、WECのハイパーカー規定のクルマにも「LMH」と「LMDh」の車両が混在しているように、本来別々の種類の車両がレースの中でのカテゴライズで一緒にされているケースもあったりしてこれまた思わず「ややこしや〜」となるような話である。まあ、それだけ種類が違うマシンを受け入れる事で、メーカーが参入しやすくレースの全体の雰囲気を盛り上がる事ができる状況が作りやすいのであるし、違ったとしてもBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)でなるべくマシンの優劣が付きにくい状況に調整していたりする事もある。

各レースカテゴリー一覧表

※大体、主に時代やカテゴリーの特徴で分けているので、実際の区分と異なる場合もあるので注意されたし。

1950年代以前、1960〜70年代のカテゴリー

モータースポーツ黎明期の時代。新たな技術を求め模索していく古き良き時代

奇跡に近いレースでの逆転勝利や、古代や中世の戦いの如き激しきバトルなどなど、今では伝説や神話として語り継がれる出来事が多く生まれた時代。まだまだ車の技術面やレースを行う仕組みさえ未熟な中、多くのマシンがドライバーが時に自らの命を賭けて英雄に相応しき活躍を見せていった。70年代に入ろうとする頃にはそれまでの国を象徴するナショナルカラーからスポンサーのカラーに変わり、商業としてのモータースポーツの方向が進む事になるのもこの頃からである。それでも今のような商業的な駆け引きや主催者との政治的な対立も無く、ドライバーと技術者によるアナログな技術がモノを言う純粋なスポーツの面が強かった時代でもあった。もちろん安全性は今と比べるとお粗末な物で、時に死人すら出る事も当たり前に近かった中、ドライバー達は命がけでマシンを乗りこなしていたのだ。ちなみに、日本は戦後の復興と共に自動車の文化の一環としてモータースポーツも盛り上がりを見せるが、まだ世界に挑むには到底レベルが低かった。

※グループ5・シルエットフォーミュラに関しては日産 スカイライン Super Silhouette Group 5 ’84で解説。

1980年代のカテゴリー

ターボの魔法がモータースポーツの世界を席巻。バブルの追い風に乗り熱狂も最高潮へ

テレビゲームなどの新たなムーブメントが現れ、様々なポップカルチャーが世界の人々を虜にしていた中、クルマの技術面の進歩も急速に進んでいき、特に70年代にもたらされたターボの魔法はこの頃には世界中のモータースポーツのトレンドとなっていった。それを後押しするように世の好景気も関わり、マシンやサーキットには色とりどりの様々な業種のスポンサーロゴが躍るようになっていき、世界中のサーキット場はたちまち繁華街やお祭りのような賑わいとなった。モータースポーツはそれまでの上流階級の紳士淑女が見る社交の場というイメージから、数多くの世界中の資本が飛び交うグローバルな商業主義の象徴と、一般庶民も楽しめる娯楽、大衆文化的な存在なサブカルチャーの一つとしてさらに世間に深く浸透していく事となる。また、世界レベルのクラスのレースシリーズの舞台でも技術力、資本力などでジャパンパワーが世界を席巻していくのはこの80年代末期と続く90年代の初頭の時代でもある。


1990年代のカテゴリー

激動の世紀末。革新と破滅を繰り返した“混沌”の時代

世界がバブルの熱狂の中迎えた世紀末。東西の壁が崩れさって冷戦が終わった世界のようにモータースポーツにとっても激動の時代であり、バブル崩壊とほぼ同時に起きたカテゴリーの革新によって、今まで隆盛を保っていたカテゴリーも突如として淘汰され、再び新たなカテゴリーの主役が現れても行き過ぎた技術競争の結果で短命に終わっていき空中分解していく事も相次いだ。その中でも新たな価値観を作り、モータースポーツの世界は新世紀へと歩み始めていく。20世紀末はまさにそんな“混沌”の時代の中で盛り上がった時代だ。また、ハイテクもより洗練されていき、オートマやトラクションコントロール、ABSといった市販車にも使われるようにもなった先進的なハイテク装備の充実化はもちろん、レーシングマシンの製造にはコンピュータの手によるデジタルな設計や、テストが行われていきより複雑かつ先進的なフォルムのマシンが増えていく。日本でも新たなカテゴリーが現れ、特に共にこの時代に生まれたハコ車とフォーミュラのカテゴリーは今でも隆盛を誇っている。


2000年代・2010年代以降のカテゴリー

新世紀の時代。エコロジーなどの問題を乗り越えつつ今日まで続いていく

激動と混乱の20世紀を乗り換えて新世紀を迎えたが、そんなモータースポーツの世界にも様々な壁が立ちはだかる。90年代ごろから議論が巻き起きていた環境問題によるエコロジーへの取り組みや、その中での自動車の電動化、それに求められる技術レベルの向上で高まる参戦コストや若者のクルマ離れ、またリーマン・ショックやコロナ禍による世界的な経済の不況に昨今の世界情勢による物価高、物流の滞り……。そんな次々とまき起きる時代の変化の中でも新たな価値観やテクノロジーを取り入れたカテゴリーが次々と誕生していき、今日も絶え間なく続いていく。例え世界からガソリンが一滴も無くなったり、クルマが空飛ぶような物やAIによる自動運転制御になったり、どんな未来が待とうと、歩みは止めない。そんなモータースポーツの歴史もまた人類が歩んでいる歴史の中の一つであるのだ。果たして、これからのモータースポーツの未来はどうなるのだろうか……?

※ハイパーカーに関してはトヨタ GR010 HYBRID '21で解説。

その他のレーシングカーのカテゴリー

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