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GT3系の収録車種一覧

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東へ西へ、あらゆるサーキットを駆け抜ける、現代を代表するGTマシンの“スタンダード”。


GT3って何?

グランツーリスモにおけるGr.3カテゴリーの元となっているGTカーのカテゴリーのこと。最近では大半のGTレースのトップカテゴリーがGT3になっており、デイトナ24時間やスパ24時間、ニュル24時間といった耐久レースから、ブランパンGTシリーズや、インターコンチネンタルGTチャレンジのようなスプリント形式に近いレースまで、現代のGTレースを支えているなくてはならない存在である。日本でもスーパーGTのGT300クラスやスーパー耐久のST-Xクラスにおいて採用されている。
※画像はスーパーGTに参戦しているホンダのNSX GT3。

GT3の最大の特徴としては市販車と同じように、自動車メーカーが開発・製造し販売されているという点。価格は車種によって違いはあるが、都内なら分譲マンションが、地方なら庭付き一戸建てが買えるような価格で買える(レギュレーション規定当初3,000万円程度だったが、現在はワークス競争の激化から5,000万円〜8,000万円まで上がっている)ということで、庶民には到底手の届くような物ではない。大半のレースでは一部のパーツやタイヤを除いてオーナー自ら独自に改造を施す事が禁止されているが、その分メーカーが開発費用を負担しているためイニシャルコスト(初期費用)は低めで、大雑把な表現だが“購入したらほぼ即レースに出場出来る状態である。”さらに、パーツデリバリーなど市販車と同じようなメーカーによるアフターケアのサービスも受けられる上に、ユーザーが誰でも購入できる仕組みやバランス・オブ・パフォーマンスと呼ばれる性能調整、さらに導入当初に設定されたコストキャップなどでアマチュアや規模の小さなプライベーターチームでも比較的新規参入のしやすいカテゴリーとなっており、それに合わせて多くのスーパーカーや高級車を製造しているメーカーがGT3クラスへの参入を行っている。メーカー側にとっては自社のクルマの性能の良さをサーキットでのレースの舞台で示す事ができるため、盛り上がりを加速させているのである。
画像はGTワールドチャレンジ・アジア2022の第4戦鈴鹿に参戦したYogiboレーシングチームのフェラーリ。実は前日に行われた第3戦にてクラッシュしマシンが大破してしまったが、急遽前澤友作氏の所有していたフェラーリのGT3のマシンをレンタルして参戦した。“購入したら即レースに出場できる”というGT3のクルマの特徴を表す出来事であろう。

ちなみに、かつてBPR GT選手権を創設し、GT3のカテゴリーのレースを総括するSROモータースポーツ・グループの代表であるステファン・ラテル氏によると2022年現在、 世界中で走っているGT3車両の数は315台 その中で一番多く走っている車両はメルセデスAMGで、2022年は世界中で68台がレースを戦っており、充実したサービス、ジェントルマンにもドライブしやすい安定したパフォーマンスが評価されている。2位はアウディの50台、3位はアウディと事実上兄弟車であるランボルギーニが入っている。

なお、WECではGTEに代わるカテゴリーとしてGT3をベースに補助ライトと「BoP検討のためのトルクセンサー」等の増設を行ったLMGT3カテゴリーを2024年から開始している、参戦するメーカーはハイパーカークラスに参戦しているブランドでグリッドの“優先権”が与えられるトヨタ(レクサス)、フェラーリ、ポルシェ、キャデラック(シボレー)、2024年からハイパーカークラスと同じく参入するランボルギーニ、BMW、そしてハイパーカークラスには参戦しないが選出されたアストンマーティン、フォード、マクラーレンが9メーカーが参戦する事になり、LMGT3の最初のシーズンは10チーム、計18台で争われる事になった。
一方で、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパなどで成功を収めているメルセデスAMGは、メーカー側が1999年のル・マンでの事故以降ル・マン参戦を永久凍結している事もあって近年のWEC/ル・マンから“遠い存在”であるため選出されず。また2023年限りでワークス活動を終了しカスタマーサポートも縮小中のかつての“耐久王”アウディもLMGT3メーカーリストに入らなかった。色々GT3と言ってもメーカー側の都合とル・マンとかへのやる気を考慮した選出だと言える。

GT3車両による掛け持ち参戦問題についてのお話

上で見たように、現在GT3車両が参戦出来るレースが増えており、特にレース数の多いヨーロッパでは1台のマシンを複数のレースシリーズで使い回すことも多く行われている。レース数が多くなれば1レース当たりの参戦コストが低下し、自らマシンを所有しないドライバーでもレンタル等でマシンを確保してレースに参戦することが容易になるほか、マシンのメンテナンスを行うガレージでも車両レンタルやマシンメンテナンスにより新たな収入を得られるというメリットがある。
しかし、レースを主催する側から見た場合、複数のレースシリーズに同じマシンが出走することは「他のレースで走行データを得ることは事実上テストを兼ねることになり、他のチームに比べ有利になる」という問題をはらむ。実際、コスト抑制のためにシーズン中のテスト走行に制限をかけるレースシリーズも多い。さらに、他のレースとのエントラントの取り合いとなり、その結果エントラントが減る可能性もある。
これらの理由から、日本のSUPER GT・GT300クラスでは、同クラスに参戦するマシンの他シリーズへの掛け持ち参戦を原則として認めていない(SGTにて廃車級のクラッシュを喫した際、次のフレームが手に入るまでという条件で他シリーズで使っている車両の出場が許可されることもある。)。これに対し、せっかくエントラントの融通が利くのにその可能性を潰してしまうのは問題があるとして、一部のドライバーやGT3マシンを所有しているジェントルマンドライバーからは不満の声もある。
まあ、ファンとしてもせっかくGT3車両がこれだけ世界中にあるのだから、一度何処かでGT3車両を持っている世界中のレースチームが、参加しているシリーズの枠を超えて『GT3最速決定戦!』として交流戦を行えたら良いのだが。デイトナ24時間やIMSA、DTMのGT3車両とSUPER GTのGT300の車両、さらにGTワールドチャレンジの車両等も加わって競争する機会があったら面白いのではないだろうか。

GT3カテゴリーの未来は明るい?

近年のGT3さらなる盛り上がりを見せており、296 GT3といった新型のGT3車両の投入や、WECでは2023年限りで終了するGTE規定のマシンに変わってGT3マシンに“プレミアムキット”と呼ばれる専用の改造キットを加えた後継クラス、”LMGT3”が2024年に始まるなど話題も多く、将来は明るいだろう。
この動きを捉えてか、トヨタも2023年には 新型のGT3マシン車両らしき物を国内でテストし始めていた りと慌ただしい。
モビリティリゾートもてぎにてテストされていたとされる謎のレーシングカー。2022年の東京オートサロンで発表されたGR GT3 コンセプトと似たボディ形状をしていることから、トヨタの新型GT3車両のテストカーだとされている。

だが、今後GT3カテゴリーが廃れる可能性も孕んだ問題を抱えているのも事実だ。一つはGT3車両の高騰化。GT3車両がよりメーカー間の開発競争が激化し、クルマの値段も高騰。さらに参戦出来るレースもハイレベルなプロクラスのカテゴリーばかりとなってアマチュアレーサーや規模の小さなプライベーターには厳しいものになりつつある。以前は約3000万という紳士協定があったものの、どこか(ベントレーコンチネンタルGT3の可能性が高いとか)が破ったせいで青天井、2024年にデリバリーされた新型のアストンマーティンヴァンテージAMRGT3Evoは「1億円」に達している(なおDステーションはこれを「SUPERGT用、WEC用、GTWCアジア用」と3台も購入したとか…パチンコマネー怖い)。
それに変わってよりリーズナブルで参戦しやすいエントリーグレードのカテゴリーであるSRO GT4規定の車両や、GT3車両よりはパワフルだがダウンフォースではGT3車両に劣るGT3とGT4の中間グレードのカテゴリーのFIA GT2の規定の車両が注目されている。
※画像はGT2規定のマシンであるメルセデス AMG GT2

さらに、近年そうしたGT3などの車両のベースにも使われるハイパフォーマンスなスーパースポーツ車両にも電動化の流れが来ているのも事実だ。例えば、日産のGT3車両。現在のGT3車両のベースになっているR35型のGT-Rもそろそろモデル末期と言われており、次期型では電気自動車に代わる可能性があるという噂も流れている。このように、GT3車両のベース車両に使われきたクルマもそろそろ生産終了の時期を迎えて来ているものも多い。アウディの場合は、ベース車両であるR8の生産終了を理由の一つにして GT3どころか全ツーリングカーカテゴリーでの撤退を発表しF1とダカールラリーに専念という形となった 。そして、日産が噂されているように次期型や後継車がEV化される可能性もある。しかし、GT3車両はガソリン車のレギュレーションとなっている。今後はグランツーリスモのオリジナル車両である ジェネシス X GR3 のようにベース車がEVだがGT3車両は逆にガソリンエンジン車になるケースも出てくるだろう。

しかし、いつまでもそうした逆行したマシンで競うわけにはいかない。そういう事で2021年にFIAがEV車によるGTレースカテゴリー『電動GT選手権』の構想が発表され、GT3車両を電気自動車にコンバートするプランもあるという。だが、この『電動GT選手権』の構想の発表から約2年経った2023年6月時点でも何の音沙汰も無い。何かが難航しており暗礁に乗り上がってしまっている可能性も否めないが、今後のGT3とGTカーの未来のためにも何か進展があって欲しいものである。

収録車種一覧表

※掲載しているのは現実に存在している、または存在していたFIA GT3規定の車両のみ。並びはメーカーのあいうえお順。


グランツーリスモ未収録だが、当Wikiで紹介している車両


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