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【その他のクルマ】ウィリアムズ FW16 '94

最終更新：2025年10月02日 04:03

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ウィリアムズ FW16 '94

メーカー	ウィリアムズF1
英名	Williams FW16 '94
年式	1994
エンジン	RS6
タイプ	レーシングカーフォーミュラカー
カテゴリー	Gr.X?
PP（初期値）	XXX
総排気量	3,493cc
最高出力	XXXps/XXXXrpm
最大トルク	XXXkgfm/XXXrpm
パワーウエイトレシオ	XX.XXkg/PS
駆動形式	MR
吸気形式	NA
全長	X,XXXmm
全幅	XXXXmm
全高	XXXXmm
車両重量	XXXXkg
重量バランス	XX対XX
トランスミッション	X速
最高速度	XXXKm/h (フルノーマル/フルチューン時) (知らない場合は抜かしてよい)
登場	未実装…?
備考	セナがドライブしていた、最後のF1マシン。

概要

ウィリアムズが1994年シーズンのF1世界選手権に参戦するために開発されたFW16は、パトリック・ヘッドとエイドリアン・ニューウェイが担っていたモデル。
1994年シーズンのドライバーラインナップは、アイルトン・セナ、デーモン・ヒル、ナイジェル・マンセル、デビッド・クルサードの4人がステアリングを握っていた。
また、第9戦ドイツGPからBスペックのFW16Bを投入し、ウィリアムズはコンストラクターズチャンピオンの3連覇に輝いたが、1994年シーズンのドライバーズランキングチャンピオンは、ミハエル・シューマッハが1点差で王座を獲得したため、惜しくも2位に終わってしまった。
1995年にFW16の後継であるFW17へとバトンタッチしたのだが、同年シーズンのランキングも2位で終えている。
当モデルはグランツーリスモシリーズには未収録となっているが、それっぽいものが入っているような入っていないような。

解説

ウィリアムズFW16は1993年までの圧倒的な戦闘力を誇ったFW15Cの延長線上に設計されたが、最大の違いは1994年シーズンから禁止された電子制御デバイスだった。アクティブサスペンションやトラクションコントロールを前提に成立していたニューウェイ流の低ドラッグ・高効率空力は、メカニカルな受動サスペンションと組み合わせた途端に極端にピーキーな挙動を示し、ライドハイトやピッチ変動に敏感すぎるマシンとなった。セナが「コックピットが狭く、安定感が足りない」と繰り返し不満を述べたのはその象徴で、操舵コラムの延長加工や局所的な改修が進められていたのもその背景にある。

シャシーはカーボン製モノコック、サスペンションは前後ともプッシュロッド式ダブルウィッシュボーン、ルノーRS6 V10を搭載し約800馬力を発生。トランスミッションは6速横置きセミオートマティックで軽量化が進められていた。コンパクトなサイドポッドと低いリアカウルは空力効率に優れていたが、アクティブ前提で設計されたためパッシブ環境ではセットアップの許容幅が狭く、ドライバーは少しの変化で挙動を失うマシンを手懐けねばならなかった。

開幕戦からセナは3連続ポールを奪取しマシンのポテンシャルを示したものの、決勝では不安定な挙動によりリタイア続き。サンマリノGPでのセナの事故死によってFW16の安全性は徹底的に問われることとなり、以後のF1規則に大きな影響を残す。中盤戦以降はホイールベース延長やサイドポッド短縮などを施したFW16Bが投入され、挙動の寛容性が増しデーモン・ヒルがシーズン4勝を挙げた。終盤はシューマッハとヒルが1点差でタイトルを争う展開となり、最終戦アデレードでの接触によってドライバーズ王座はシューマッハに渡ったが、ウィリアムズはコンストラクターズタイトルを3連覇で守った。

FW16は技術史的に「電子制御禁止というレギュレーション転換期に生まれた未完成の過渡期マシン」であり、空力的には先進的ながら扱いやすさと安全性を犠牲にした設計だった。その反省はFW17以降に活かされ、後のFW18やFW19の安定した強さにつながっていく。FW16はセナの悲劇と不可分に語られる存在であると同時に、F1における安全規制強化の起点ともなった象徴的なマシンだった。