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アルピーヌ A220 Race Car '68

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アルピーヌ A220 Race Car '68
Image Credit : grasoturismo
メーカー アルピーヌ
英名 Alpine A220 Race Car '68
エンジン T62-A220
タイプ レーシングカー
ミッドシップ
PP(初期値) 585.90
総排気量 2,996cc
最高出力 324PS/7,800rpm
最大トルク 35.0kgfm/6,000rpm
パワーウエイトレシオ 2.12kg/PS
駆動形式 MR
吸気形式 NA
全長 4,080mm
全幅 1,740mm
全高 1,030mm
車両重量 690kg
重量バランス 47対53
トランスミッション 5速
ダート走行 不可能
登場 グランツーリスモ7
備考 フランスを活気付ける使命を持たされた一台
数奇な運命故に情報がやたら少ない

概要

1968年、1969年のスポーツカーレースで使用されたスポーツカーのプロトタイプ。GT7で新たに収録されたヒストリック系のレーシングカーでありなかなかマニアックな一台。現在でのWECやF1でも活躍するアルピーヌのモータースポーツ活動の黎明期を代表する一台と言えよう。

なお、誕生の背景には当時のフランス国内の政情も関わっていた。当時のフランスは同じ頃の日本と同様に学生運動が盛んとなり国内が混乱していた時代であり、1968年の5月には労働者も巻き込んだ暴動に衝突や大規模なデモ・ストライキが相次ぎ「5月」、「5月危機」と呼ばれた。そんな国内の混乱の状況を打破しようと、当時のドゴール政権はかつての総統閣下(未作成)と同じくフランス最大の自動車レース「ル・マン24時間レース」におけるフランス車の優勝による国威高揚をもくろみ、政権はマトラとアルピーヌに白羽の矢を立て、彼らに資金提供をした。その過程で生まれたのがこのクルマであったのだ。

ちなみにタコメーターがとんでもない位カックカク動くが、これはバグではなく仕様。クロノメトリックメーターという機械式メーターが装着されているためである。

解説

1967年の暮れ、アルピーヌにパラダイムシフトが起きた。それまでジャン・レデレと彼の技術者たちは、最大排気量1.5リッターまでのレーシングカーの製作にとどまっていた。しかし、1968年のスポーツカーレース、特にル・マンでの耐久レースのために、排気量3リッターのレーシングカーを開発したのである。
だが、ルノー R8 Gordini '66を手がけたチューナーのアメデ・ゴルディーニを持ってしても開発に難航したマシンとなってしまった。

当時としては画期的な3ℓV8エンジンを搭載し、レースでのアドバンテージを狙って先代A210の左ハンドルから右ハンドルに変更。中身をガラリと変えて別物となったA220は満を持して目標であったル・マンに1968年から導入された。しかし、その結果は惨敗。69年にリベンジするも大敗し、ロードレースは先代のマイナーチェンジ扱いで登場することになったA211に譲ることとなった。

……と、ここまではロングテールの話。このクルマにはロングテールとショートテールが存在しており、有名なのはやはりル・マンに出場したロングテールの方。アルピーヌ ビジョン グランツーリスモ Race Modeもこちらのオマージュである。
その一方でグランツーリスモに収録されたショートテール仕様は、ル・マンを走るプロトタイプレーシングカーをラリー競技仕様に改装したモデル
ラリーと言えば今では悪路を走る競技のイメージがあるが、まだWRCというカテゴリーが制定されていなかった当時は、タルガ・フローリオやツールオート、ミッレミリアといった舗装路の公道を舞台にしていた。その中にはプロトタイプのレーシングカーもよく出場しており、同じくル・マンにも出場していたポルシェ 908のショートテール仕様やアルファロメオ T33なども居たのである。

このシャシーNo.1731のA220は、1968年に作られた3台のうち2番目に作られたクルマ。1968年のル・マン参戦後にロードラリーに出場するためにロングテールをスパッと切り落とし、フランスの公認車検所得のための装備を改修・追加。公道走行可能なロードカーに転生を果たす。
こちらは1度優勝するもその後の活躍も特になく、僅か1年弱でラリー活動を終了。
だが黒歴史のようなロングテールとは違い、その数奇な運命とも言えるショートテールは潰されることなくアルピーヌ本社に保管された。そして細々と修理作業をしつつイベント展示をした後にコレクターへ売却された。

その後のロングテールとゴルディーニ氏について
+ ...
1969年のル・マンにもアルピーヌは4台のロングテールのA220を投入したものの、結果は惨敗。エンジンはアンダーパワーで、同じ3リッターのポルシェ 908やマートラ 660にはるかに遅れをとっていた上に、出場した4台のすべてがエンジントラブルでリタイアとなってしまった。
小排気量のエンジンからパワーを引き出すチューンの魔術師であったゴルディーニをもってしても、3リッターV8エンジンは全くものにならなかった。この3リッターに全身全霊をかけたアルピーヌが失った資本と労力は、それがたとえフランス政府や大企業ルノーの支援によるものであったとしても、小さなコンストラクターにとって余りにも重い負担だった。後進のライバルであったマトラがF1チャンピオン・コンストラクターとなった同じ年、アルピーヌはレース活動から撤退することになるのである。
最大の失敗作であるV8を開発したゴルディーニの名声は地に堕ち、1979年に他界。また1975年にはゴルディーニ社はルノー本社を離れ、アルピーヌに経営統合された。これ以降、彼の名が人々に振り返られることは無かったのである。

国内情勢のゴタゴタを収めようとした国家プロジェクトで生まれたクルマだったが、悲劇的末路を辿り多くの人々の記憶から忘れ去られてしまった。それはまるでかつて、神の啓示を受けたとしてフランス軍に従軍したが若くして処刑された女性騎士、ジャンヌ・ダルクのようにも見えるだろう。
だが近年になって再びその流麗なフォルムで注目を集めるようにもなっている。

マキールによる評価

“ル・マンのプロトタイプが ラリーにも挑んだ”と聞いても
信じがたいですよね
でも 実際に起きたことなんです
アルピーヌ A220をご紹介しましょう
これは1960年代にルマンで功績を残していた
アルピーヌ “Mシリーズ”の後継です
ゴルディーニが手がけた3L V8エンジンを
ミッドシップに搭載しています
残念ながらルマンでは
目立った活躍を示すことはありませんでしたが……
その後 ラリーの世界に参戦
それはかなりユニークなチャレンジでした
この個体は
ラリーのために大胆にショートテール化された貴重な1台です

登場シリーズ

グランツーリスモ7

レジェンドカーでCr.30,000,000で購入。ル・マンに出場したレーシングカーとは思えないほどの安いプライス。ちなみに先代のアルピーヌM64とA210は現実のオークションでそれぞれ約4200万、約6600万円で落札されたこともあり、レースでの活躍が無く、ル・マンを走ったロングテールでもない仕様のA220が3000万円というのも考えられなくはない。
グランツーリスモ7/ミッションアルザス1時間耐久レースに投入するクルマとしてもオススメ。ただし制限内のPPに収めるためにデチューンは必須。
レーシングカーではあるが、当時のラリーでは市販車と同じタイヤを使っていたことを再現するためか純正でCSタイヤを履いている。ただし、オフロードを走るラリーではなかったためかダートタイヤは装着できない。

ギャラリー

Image Credit : IGN
Image Credit : IGN

コメント

  • イギリスの人も開発したのかな?🇬🇧🚙 ドライバー→ 『🇫🇷F.パガンデ  -- (名無しさん) 2024-02-01 18:43:58
  • ラリー競技仕様車で解説でもラリーに参戦したとあるけど、ゲーム中ではGr.Bでもラリーカー扱いでもないので注意。(ダートコース走行も不可能) -- (名無しさん) 2024-02-02 10:14:13
  • スポーツタイヤ励ける -- (名無しさん) 2024-02-03 08:53:18
  • そういやスカイラインスーパーシルエットのメーターもクロノメトリックメーターなの?タコメーターカクカクだったわ -- (名無しさん) 2024-02-10 18:13:49
  • プジョー205と同じ?ラリーマシンではないのか… -- (名無しさん) 2024-02-12 10:29:30
  • gtsportにはないけどアルザスのもう一つレイアウトが追加された -- (名無しさん) 2024-02-14 19:09:54
  • 結構安ないのか? -- (名無しさん) 2024-02-15 16:22:02
  • プジョーレーシングのリバリーかな?ミッションのベース車→ 🇯🇵T.Matsuda -- (名無しさん) 2024-02-15 16:40:55
  • オレ持ってる -- (るれる) 2024-11-09 21:05:15
  • RSを履かせてPP700に仕上げるのをオススメしたい。ストレートが長くないサーキットならかなり良いコーナリングマシンっぷりを発揮してくれるぞ -- (名無しさん) 2025-01-09 23:12:14
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