| ホンダ S2000 '06 | ||
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| メーカー | ホンダ | |
|---|---|---|
| 英名 | Honda S2000 '06 | |
| 年式 | 2006 | |
| エンジン | F22C | |
| タイプカー | ロードカー 2ドアオープンカー | |
| カテゴリー | N200 | |
| PP(初期値) | XXX | |
| 総排気量 | 2,156cc | |
| 最高出力 | 242ps/7,800rpm | |
| 最大トルク | 22.5kgfm/6,500‐7,500rpm | |
| パワーウエイトレシオ | XX.XXkg/PS | |
| 駆動形式 | FR | |
| 吸気形式 | NA | |
| 全長 | 4,135mm | |
| 全幅 | 1,750mm | |
| 全高 | 1,285mm | |
| 車両重量 | 1,260kg | |
| 重量バランス | 50対50 | |
| トランスミッション | 6速 | |
| 登場 | グランツーリスモ5 グランツーリスモ6 | |
| 備考 | ピーキな初期型からマイルドな設定にされた マイチェンモデルの”AP2型” | |
概要
2006年に年次改良を受けたS2000。このマイナーチェンジでエンジンの排気量が2.2Lとなり、型式がAP2型に変更された。
初期型が「ピーキーで扱いにくい」と賛否が割れる評価だった為、AP2型は乗りやすさを重視した設定にへと変更。
エンジンの最高出力は250PSから242PSに、許容回転数は9,000rpmから8,000rpmに低下してしまったが、低中速でのトルクが向上された。
しかし、最高出力は「レッドゾーンのほんの手前である7,800rpmで発揮」なため、今度はノーマルのままではパワーバンドが狭すぎると評判。ECU書き換えでレブリミットを8,500rpmにあげてあげたほうが良いとか。
エンジンの最高出力は250PSから242PSに、許容回転数は9,000rpmから8,000rpmに低下してしまったが、低中速でのトルクが向上された。
しかし、最高出力は「レッドゾーンのほんの手前である7,800rpmで発揮」なため、今度はノーマルのままではパワーバンドが狭すぎると評判。ECU書き換えでレブリミットを8,500rpmにあげてあげたほうが良いとか。
詳しい解説は1999年式のS2000を参照。
解説
1990年代初頭、ホンダはF1活動の一時撤退と国内市場の成熟化を背景に、再び「走りの哲学」を問われていた。創業期のSシリーズ(S500・S600・S800)以来となるFRオープンスポーツの再構築が社内で静かに議論され、1994年頃から栃木研究所を中心に研究が進む。開発責任者は上原繁(NSXのプロジェクトリーダーでもある)。この時点での目的は、量産技術の延長上でホンダの「人と機械の対話」を象徴する1台を作ることであった。
1995年の第31回東京モーターショーでホンダは「Sports Study Model(SSM)」を公開した。これはS2000の事実上の試作概念車で、前後重量配分50:50、縦置きFR、2.0L DOHC VTECエンジン、オープン2シーターという基本構成を提示していた。反響は大きく、これを量産化する社内決定が下され、プロジェクトコード「AP1」が正式に始動する。
開発目標は「オープンボディであっても高剛性」「自然吸気エンジンによる高出力」「高回転・軽量・低重心」「操舵応答性の線形化」に置かれた。ボディには専用の「High X-bone frame」構造が採用される。Aピラーからセンタートンネル、リアクロスメンバーをX字状に結ぶ骨格により、オープンながらクローズドクーペを上回るねじり剛性を達成したと同報告は記している。
エンジンは完全新設計の「F20C」型。アルミブロック直列4気筒DOHC VTEC、1997cc。ホンダ公式技術報告では最高出力184kW(250PS)/8300rpm、最大トルク218N·m(22.2kgm)/7500rpm、許容最高回転数9000rpm。量産自然吸気エンジンとして当時世界最高の出力密度125PS/Lを記録。軽量鍛造ピストン、チタン吸気バルブ、鍛造クランクシャフトを採用し、ピストン平均速度は25m/sに達する。トランスミッションは専用6速マニュアルで、シフトストローク45mmの短さと軽い操作力が特徴。リアデフはトルセンLSDを標準装備。サスペンションはダブルウィッシュボーン式(前後とも)。
1998年9月、ホンダはS2000プロトタイプを正式発表。1999年4月15日、日本国内で発売開始。価格は338万円。ホンダ創立50周年記念モデルとして位置づけられ、NSXと並ぶ「技術の象徴」としてグローバル販売が始まる。北米市場では“Honda S2000”の名で販売され、Acuraブランドではなくホンダ直販であった。
2004年に大規模改良が実施され、通称「AP2」型が登場。北米向けを中心にエンジンがF22C1へ変更され、ストロークを90.7mmに延長して排気量を2157ccへ拡大。最高出力は177kW(242PS)/7800rpm、最大トルクは221N·m(22.5kgm)/6500rpm。トルクバンドが広がり、市街地走行域での扱いやすさが改善された。サスペンションジオメトリ、バンプストップ量、ステアリングレシオを再設計し、初期型で指摘されたリア挙動のピーキーさを抑制。タイヤはブリヂストンRE050へ変更され、応答性とグリップを両立させた。
2006年モデルでは電子制御スロットル(Drive-by-Wire)と車両安定制御装置VSAが標準化され、安全性能と制御の滑らかさが向上。テールランプはクリア化、ホイールデザインを17インチ新形状へ変更、内装に赤黒コンビレザーを採用。外観変更は控えめだが、全体として完成度が最も高い量産仕様となる。
S2000の生産は同年6月をもって全世界で終了。累計生産は約11万台、そのうち約6割が北米市場で販売された。日本仕様の最終特別仕様「Type S」(2007年発表)は、空力改善とサスペンション再調整によってより安定志向へ振られ、北米では軽量化仕様「CR(Club Racer)」が限定販売された。
S2000は高回転自然吸気FRスポーツとして、電子制御主導の時代の中で「人間中心の機械」として特異な位置を占めた。VTECの切り替わりを超高回転まで引き上げたフィーリング、タイトなシャシーバランス、短いシフトストロークと極端に高い剛性感は、多くの自動車評論家に「NSXに次ぐホンダのドライバーズカー」と評された。生産終了後もF20Cの出力密度は2010年代半ばまで破られず、ホンダ自身が社史において「S2000は量産自然吸気エンジンの極限を示したモデル」と明記している。
S2000の思想はその後もホンダ社内で継承され、現行シビックタイプR(FL5)やNSX(NC1)にも「高剛性軽量ボディと線形応答の融合」という設計哲学として息づいている。S2000 ’06は、その系譜の中で最も熟成された姿であり、機械としてのホンダ哲学――すなわち“理論によって官能を生み出す”という命題――を実証した最後のピュアスポーツであった。
登場シリーズ
グランツーリスモ5
Cr.3,780,000で購入可能。
グランツーリスモ6
Cr.3,780,000で購入可能。
コメント
- EK9とDC2に年式違いあるんだしこっちもあって欲しい -- (名無しさん) 2024-07-12 08:21:47

