グランツーリスモWiki

トヨタ GT-ONE レースカー (TS020) '99

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

トヨタ GT-ONE レースカー (TS020) '99
Image Credit : gran-turismo.com
メーカー トヨタ
英名 Toyota GT-ONE Race Car (TS020) '99
年式 1999
エンジン T836-9-GT-One
タイプ レーシングカー
ル・マン
ミッドシップ
カテゴリー Gr.2
PP(初期値) 695(GT5)
667(GT6)
834.73(GT7)
総排気量 3,600cc
最高出力 680PS/-rpm(GT2)
660PS/7,500rpm(GT3、GT4P)
775PS/7,500rpm(GT4〜)
最大トルク 72.0kgfm/6,000rpm(GT3、GT4P)
83.7kgfm/6,000rpm(GT4〜)
パワーウエイトレシオ 1.15kg/PS
駆動形式 MR
吸気形式 TB
全長 4,840mm
全幅 2,000mm
全高 1,125mm
車両重量 900kg
重量バランス 55対45(GT3)
50対50(GT5、GT6)
49対51(GT7)
トランスミッション 6速
ダート走行 不可能
登場 グランツーリスモ2
グランツーリスモ3:A-Spec
グランツーリスモ4 プロローグ(NPCのみ)
グランツーリスモ4
グランツーリスモ(PSP)
グランツーリスモ5
グランツーリスモ6
グランツーリスモ7
備考 あれば記入
FIA GT1系の収録車種一覧

概要

1998年シーズンと1999年シーズンのル・マン24時間耐久レース投入していたGT-ONEは、トヨタとダラーラが共同で開発されたLMGTPクラスのレーシングカー。

TS010までのマシンは日本国内で開発を行なっていたが、GT-Oneはドイツのケルンに拠点を置くトヨタのレース子会社トヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)で開発された。設計はプジョー 905などを設計したアンドレ・デ・コルタンツが担っており、テストカー・公道車仕様を含め7台のみを生産した。
モノコックはダラーラ製作、エンジンはグループC用のR36Vを改良したR36V-Rを採用。足回りは前後ともプッシュロッド型ダブルウィッシュボーンを採用し、フォーミュラカーのような長いアームを持つ。横置きシーケンシャル6速の自社製トランスミッションを使用し、独メガライン社製空気圧作動式パドルシフトシステムを採用した。

プロトタイプカーのような見た目だが、元々はGT1クラスのカテゴリーのルールの元で作られたため建前上はGTカーであったややこしい存在。そのため、賛否両論の声が飛び交って物議を醸したほどである。
特にレギュレーションで「ロードカーにはトランクルームは必要だが、トランクルームに燃料タンクを置く事は許される」を超拡大解釈し、ロードカーでは燃料タンクを一部省略し、そこを「トランクルームです。容量的にはレギュレーションに準じています。レースカーではここに燃料タンクを置きます。」というトンチみたいな手法により、トランクスペースを完全に潰してしまった。
EU法規に合致させたロードバージョンも1台製作されたが、その外見はレースカーとほぼ同一で、前輪のトレッドや車高、そしてナンバープレートの有無程度しか差異が無かった。当然、量産は前提にしておらず、この車両が実際に市販されることはなかった。

そして、1999年はGT1規定が無くなったためLM GTP規定のプロトタイプカーとして参戦。プロトタイプカーみたいなGTカーだったが、後にプロトタイプカーとして参戦するというだいぶややこしい経歴となっている。

グランツーリスモシリーズでは長らくGT4*1のモデリングがGT6まで流用され続けていたほか、北米で発生していたESSOのブランディング問題により、北米版GT4からは"ESSO Ultron"のロゴが"Exxon Superflo"に差し替えられていた*2。そしてGT7で復活した際には最新の高精度なモデリングを得ただけでなく、ESSOロゴの復活、さらにはGT2以来となるマールボロ・シェブロン*3の完全再現も果たされた。

レースでの活躍
+ ...
1999年のル・マンではLM GTP規定のプロトタイプカーとして、前年と同じ3台体制で参戦。前年と同じく際立った速さと2年目での信頼性向上への改良で優勝も間違いなしと前評判で言われたが、本命だった1号車とそのサポート役だった2号車がリタイアしてしまった。そこで片山右京・鈴木利男・土屋圭市の乗る3号車がペースアップし、優勝を狙っていたのだが、1位のBMWを射程に捉えたところで左後輪のタイヤがバースト。"カミカゼ・ウキョウ"と称された片山氏の手腕によって奇跡的に体勢を立て直した後でピットまで戻りポジションを失わずコース上に復帰、総合結果は2位となった。総合優勝こそ逃してしまったのだが、LM GTPクラスでは優勝を果たした。さらに日本人ドライバーのみが乗った日本車としては最高位という快挙を達成している。

その後は富士ル・マン1000kmにも出場するも、日産 R391に破れ2位となり表舞台から姿を消した。

以降はF1にエントリーを表明したトヨタの技術試験のテスト車として、エンジンやブレーキ、その他補機類等の比較検討に供されしばらくの間テスト走行を行っていた。また個人に売却された車両も存在し、イベント等で姿を見せることがある。2023年に行われた「ル・マンクラシック」には個人所有されているGT-Oneが、2000年代前後のル・マン参加車両を集めたクラスに参加している。

トヨタはその後、2012年にTS030で13年振りに耐久レースに復帰した。

解説

1990年代前半、トヨタはグループCマシンのTS010によってル・マン24時間レース制覇に挑んだ。惜しくも叶わなかったその挑戦を引き継いだのが、1998年に登場したトヨタ GT-One(TS020)である。グループC時代のトヨタは、日本国内を中心にした体制でマシンを開発。しかし今度はその体制を一新し、世界ラリー選手権活動を担当してきたドイツのTTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)にプロジェクト全体を託し、再びル・マン24時間レース総合優勝に挑んだのである。

新しいル・マンカー、GT-Oneを開発したのは、F1、ル・マン、WRCなど世界最高峰のモータースポーツで輝かしい実績を持つレーシングカーデザイン界の鬼才アンドレ・デ・コルタンツ。プジョー初のグループCカーである905を設計し、1992年と1993年のル・マンを制した経歴を持つデ・コルタンツは、最新のF1技術を盛り込んだ新時代のル・マンカーとしてGT-Oneをデザインした。

空力性能を考慮して絞り込まれたカーボンコンポジット構造のモノコックに、グループCカー時代に開発された排気量3.6LのV型8気筒ツインターボエンジンが搭載された。サスペンションは前後ともに非常にアーム長が長くなっており、理想的なサスペンションジオメトリーが確保されていた。

GT-Oneのル・マン参戦初年度となった1998年、総合優勝をかけLM GT1クラスに挑むトヨタは3台のGT-Oneを送り込みレースをリードしたが、トラブルや不運なアクシデントに見舞われ、結果を残せなかった。

2年目の1999年、GT-Oneはル・マンの規定変更に合わせLM GTP車両へと発展。満を持して3台が出走した。このうち優勝候補とそのサポート役に位置付けられた2台は相次ぐトラブルにより戦線離脱を余儀なくされる。

しかし3台目に乗った片山右京・鈴木利男・土屋圭市組が終盤猛烈な追い上げを展開して、総合2位に入賞した。日本車に乗る日本人選手組として、史上最高位を記録するという快挙を達成したのである。

登場シリーズ

グランツーリスモ2

スーパーライセンスオールゴールドで獲得。
獲得のランダム性が強い98年式と比べクリアすれば確実に手に入るが、高い技量が求められる。
GT7で復活するまでは1番再現度の高い仕様だったが、ル・マン+富士1000km仕様のキメラだった。

敵車として参戦しているのもこの99年式であり、ライバルの中でも特に速い存在である。

グランツーリスモ3:A-Spec

下記のレースイベントよりプレゼントカーとして入手
  • プロフェッショナルリーグ:グランツーリスモ・オールスターズ
  • プロフェッショナルリーグ:ポリフォニーデジタルカップ

設定ミスなのか重量配分が55:45とフロントヘビーとなっている。
グランツーリスモ・オールスターズといったプロフェッショナルリーグ、耐久レースでも度々相手することとなり、フォーミュラーカーを除けば特に手ごわい相手となる。
ダウンフォース・サスペンションを極端な数値になるようセッティングを施した状態でストレートを走行すると……?

グランツーリスモ4 プロローグ

敵車として登場するのみで、正規手段で操作は不可。
欧州版でモデリングが一新されており、テクスチャもル・マン3号車のものに改められている。
諸性能はグランツーリスモ3と全く同じ660PS、900kgである。

グランツーリスモ4

ディーラーでCr.450,000,000で購入。
高額だが今作から普通に購入できるようになった。また中古車ディーラーでも100週毎に黒塗りの個体が4台に入荷する他、アーケードモードでも稀にこのカラーリングで出走している。中古でも3億弱と極めて高額なため、欲しい方はしっかり金策しよう。
なお中古車の宿命として、 最初からエンジンが劣化しきっているためオイル交換しても馬力は新車入手時には戻らず、数百kmの走行で馬力が新車時から5%減少する ため注意。
GT3と比較して馬力約が1.174倍に増加している。

グランツーリスモ(PSP)


グランツーリスモ5

中古車として購入。価格はCr.170,000,000×(100-(走行Km÷2000)÷100)(Cr.100未満は四捨五入、走行距離は100,000Km以降はカウントしない。例:280,000kmの場合は80,000kmとして扱う)

グランツーリスモ6

Cr.170,000,000で購入。
本作から、車名が「トヨタ GT-One (TS020) '99」に変更された。

グランツーリスモ7

レジェンドカーディーラーでCr.250,000,000で購入。
2024年の3月のアップデートの追加車種として待望の復活を果たした。

実装前に意見が分かれていたカテゴリーの分類はGr.2という扱いに。元々は同じFIA GT1車両であったメルセデス・ベンツ CLK-LM '98BMW マクラーレン F1 GTR レースカー '97に合わせたものだが、LM GTP規定となった1999年仕様なのでBoP無しでの性能は大きく上回っている。BoPが有っても直線での速さは圧倒的で、グランツーリスモ ワールドシリーズ 2024 オンライン予選 - ネイションズカップのラウンド1で行われたル・マン 24時間 レーシングサーキットでのGr.2レースではほぼ本車両のワンメイクレースとなっていた。

なお、GT7での再モデリングに伴いGT3〜GT6までのカラーリングから若干変更されており、マールボロ・シェブロンもちゃんと尖っている。(GT3〜GT6では先端が平らに削られていた)
そして、GT4以来(北米では史上初)のエッソロゴの復活を果たす。なんだかんだ1番完成度が高いと評判だったGT2のキメラ仕様(ル・マン+富士1000km仕様)とは違い、1999年ル・マン仕様で実装された。
現在展示されているTS020では外されているフロントブレーキダクトのカバーも、ル・マンを走った当時のまま装着されている。こちらはGTオートで取り外すことも可能になっている。

ギャラリー

Image Credit : gran-turismo.com

コメント

  • Gr.2が無法地帯と化してるなぁ。なんかGr.2の中でも分類したほうが良さそうだ -- (名無しさん) 2024-04-13 18:09:50
  • ↑BoP云々でまだ何とか無法地帯にはなってないだろ(?)網羅し出してからが本番よ -- (名無しさん) 2024-04-13 20:27:13
  • エンジンサウンドあんまり似てなくてがっかり -- (名無しさん) 2024-04-14 08:52:50
  • ↑2 ガチの無法地帯だと某ゲームの矢矧改二やワルハナみたく本当にそればっかりになるからな… -- (名無しさん) 2024-04-15 09:47:08
  • もしかしてコレやろうと思えばJGTCに出られたんかな。CLK-LMも参戦予定はあったし。 -- (名無しさん) 2024-04-15 09:52:53
  • あえてEXXON Superfloバージョンのリバリーで乗るのおもしろいかも -- (名無しさん) 2024-04-27 13:32:40
  • Forzaのモデリング、GT7のとちょっと違うんだけど、まさかロードカーをレースカーとして収録してる? -- (名無しさん) 2024-05-13 23:44:53
  • 99年のts020はヘッドライトやらフェンダーやら相違点多いので除外、現在ドイツで保管されてるロードカー、98年29号車は共にテールランプ片側2灯。よって片側3灯のforza仕様は98年27号車に99年のカラーリングを施した物だと思われる。28号車のクラッシュ後の末路知らんから誰か知ってたら教えて。修復保存されてたらそっちかも。 -- (名無しさん) 2024-05-14 21:39:06
  • https://twitter.com/defD11/status/1667863117362233344 これかひでぇなこりゃ -- (名無しさん) 2024-08-03 16:40:08
  • 悪花はまだええやんファンバウとかメリオB誰が一番あかん -- (名無しさん) 2024-08-14 11:19:22
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る
+ タグ編集
  • タグ:
  • 車解説
  • 実在車両
  • トヨタ
  • GT-ONE
  • TS020型
  • 1999年
  • 199X年
  • MR方式
  • TB車
  • ル・マン
  • GT1(199X)
  • グランツーリスモ2
  • グランツーリスモ3
  • グランツーリスモ4プロローグ
  • グランツーリスモ4
  • グランツーリスモPSP
  • グランツーリスモ5
  • グランツーリスモ6
  • レーシングカー
  • V型8気筒
  • グランツーリスモ7
  • [Gr.2]
記事メニュー
ウィキ募集バナー
注釈

*1 正確にはGT4プロローグの欧州版

*2 これは本車に限らずESSOロゴが貼られていた全車に共通して取られていた措置であり、Forzaシリーズなどの他レースゲームでも同様

*3 フロントカウルとルーフ上のエアスクープにある白い三角形