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『グランツーリスモ7』 Eurogamerインタビュー

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出典: Eurogamer

グランツーリスモ」が帰ってきた。とは言え、長いことシリーズが途絶えていた訳ではない。2017年末に発売された「グランツーリスモSPORT」は、オンライン要素に注力し、「iRacing」のように発売後のサポートも充実させ評価された。

グランツーリスモ7』は、2013年以来のナンバリングタイトルということで、キャンペーンモード、幅広い車種のラインナップ、かつての車コレクションゲーへの回帰などファンの期待に応える形になっている。

以前あった要素の復活も嬉しい。特に私のようなシミュレーションファンや耐久レースファンにとって最も嬉しいのは、レースを盛り上げるためのダイナミックな時間と天候の復活である。私は今週初め、シリーズの生みの親である山内一典氏に30分ほど話を伺う機会を得た。この機会を逃すわけにはいくまいと、私は『グランツーリスモ7』について余すことなく訊いた。


いつものようにお話できることを嬉しく思います。先週のPlaystation Showcaseでの素晴らしいトレーラーを見て、いくつか気になった事をお聞きしたいのですが宜しいでしょうか?まず、ブログ記事で「GTカフェ」にはオンライン接続が必要だと書かれていましたが、何故でしょうか?

山内氏: 「GTカフェ」に限らずオンライン接続が必要です。何故かと言うと、セーブデータを改竄しようとするチート行為を防止するためです。

ちなみに『GTカフェ』には2つの役割があります。1つは、ユーザーに次の目標を提示して、クルマの収集に興味を持ってもらうためです。もう1つは、ユーザーが収集を依頼された車を手に入れて戻ってきたときに、そのクルマに関する文化の背景や、コレクションに加えた重要なクルマの背景にある歴史を少しだけ紹介することです。

GT7にソーシャル的な要素はありますか?車の収集や車の文化って、社交的な側面も持ってると思うんですよ。みんな自分の車のコレクションを見せびらかしたりするじゃないですか。

山内氏:自分のガレージを他のプレイヤーに開放して、自分のコレクションを披露する、といったことが可能ですよ。

次の話に移る前に、ハッキリさせておきたいことがあります。『GT Sport』はオンラインに特化した素晴らしいゲームでしたよ。でもみんな『GT7』では、キャンペーンモードがどこでも、つまりネット環境のない場所とかでもやれる事を期待してると思います。キャンペーンはオフラインでもプレイできるのでしょうか?

山内氏:残念ですがキャンペーンモードではオンライン接続が必要です。オンライン接続を必要としないのはアーケードモードだけですね。なぜかと言うとセーブデータに影響しないので。とにかくセーブデータに関係するものはネット接続が必要です。例えば、リバリーデータとかもそうですが、オンラインサーバーからデータをダウンロードする必要があるので。

もうひとつ明確にしておきたいんですが、天候変化と時間変化はダイナミックなものでしょうか?それとも『グランツーリスモSPORT』のようなものですか?

山内氏:GT7では、時間や天候がリアルタイムで動くようになりますよ。

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やったぜ。耐久イベントもより一層ダイナミックなものになると期待できますね。ところで、昼夜のサイクルがあるということは、山内さんもよくご存知のル・マンやニュルブルクリンク24のような耐久イベントが沢山あったりするんでしょうか?

山内氏:ぶっ続けで24時間走るレースを実施するかどうかは、まだ決定していません。そうそう、天候シミュレーションは、単なる天候の変化ではなく、実際に天候をシミュレーションしていますので、ゲームの物理的な部分にも影響を与えて、普通とはまた違った体験にしてくれますよ。

それと、時間変化については、リアルタイムから100倍まで自由に設定できるので、本格的な耐久レースのように長時間走らなくても、天候の変化やコース上でのクルマへの影響を体験できますよ。

マジですか。最高。ところで、先日のブログ記事に、『グランツーリスモ7』では天候システムやその仕組みについて、これまでとは異なるアプローチをとっていると書かれていましたよね?これについてもう少し詳しく知りたいです。天候や時間変化は路面温度やタイヤのゴムにも影響を与えるのでしょうか?

山内氏:ゴムに関するシミュレーションに変化はありませんけど、コースの水量に関するシミュレーションはありますよ。水溜まりの上を車が通過すると水しぶきが上がりますよね?なので車がよく通る場所は他の部分よりも早く乾きます。

これはシミュレーションによるもので、時間が経つにつれてコースのグリップに影響を与え、さまざまな場所でコースが乾き始めます。気温、湿度、そして路面温度も、こうした天候の変化に影響されます。

『グランツーリスモ5プロローグ』の時から毎回この質問をしててアレなんですが、『グランツーリスモ7』では、前作からダメージ表現はどのように進化したのでしょう?

山内氏:基本的には『グランツーリスモSPORT』と同じですが、それに比べて表現方法が少しだけ改善されています。

本作はクロスプラットフォームのゲームなので開発には苦労されてるかと思います。ちなみに、PlayStation 4版とPlayStation 5版では、ダイナミックな時間や天候などに異差はあるのでしょうか?

山内氏:ゲーム内容は基本的には同じですが、ビジュアルの品質は違いますね。

マルチプレイヤーではPS4とPS5のプレイヤーはお互いにプレイできるのでしょうか?

山内氏:もちろん!

やりますねぇ!もう一つ細かい質問ですが、『グランツーリスモSPORT』では限られた部分でしかVRで遊べませんでしたが、今回は前編VRで遊べたりするのでしょうか?

山内氏: PSVRに関しては、まだお話できない状態です。

そうですか。でも期待してます。ところで本作は、久しぶりのナンバリングタイトルですね。本格的な制作はいつ頃から始まったのでしょうか?ナンバリングタイトルの制作は、かなり前から水面下で進められていたという印象があります。

山内氏:GT SPORTの開発が終了した直後、2017年末頃でしょうか。

今回、あなたが表現したかったことは何ですか?『グランツーリスモ7』で伝えたかったクルマ文化やクルマへの愛とは何ですか?

山内氏:今回の『グランツーリスモ』は、25年前に比べてクルマ好きになるきっかけや方法が少なくなっていることに危機感を持って作ったタイトルです。25年前と比べて、車のファンになるきっかけや方法が少なくなってきているので、新しい世代の子供たちに車のファンになってもらうという意味で、グランツーリスモには大きな責任があると思っています。

『GTカフェ』では、車を集めることを強く勧め、重要な車の文化的背景についても教えるようにしています。そのために多くのエネルギーを費やしてきましたが、その理由は、初めてクルマに触れる子供たちに、その知識に触れる機会を提供するためです。

自動車業界は今、代替燃料や電気自動車へのシフトなど、内燃機関が発明されて以来の激動の時代であると同時に、エキサイティングな時代でもあると思います。『グランツーリスモ7』は、この自動車産業のエキサイティングな時代をどのように反映させていくのか、また、その動きに対してどのような責任を感じているのでしょうか?

山内氏:グランツーリスモとクルマの文化についてですが、クルマの文化はここ150年くらい続いているものです。これらのクルマを走れる状態で、大きな博物館のように保存するのが我々の使命です。もちろん、ポルシェ・タイカンやテスラのようなクルマも含めてです。しかし、私たちの使命は何よりもまず、今あるこの素晴らしい自動車文化の全体像を後世に残すことだと思っています。

バーチャルレースやeスポーツがゲーム業界内で注目を集めていますが、『グランツーリスモSPORT』はその点でも優れていたと思います。そういった要素はどのように進化していますか?

山内氏:『グランツーリスモSPORT』で可能だったことは、『GT7』でもすべて可能です。もちろん、操作性の向上やネットワーク接続の信頼性の向上にも力を入れていますよ。

トレーラーからビジュアルの美しさや、機能の充実ぶりはよくうかがえます。しかし、まだゲーム部分は実際に体験出来ないので、操作感がどうなのか気になります。『グランツーリスモSPORT』から、ハンドリングモデルはどのように進化したのでしょうか?

山内氏: もちろん精度も格段に上がっていますので、自然な感じで楽しく運転できると思いますよ。車のセッティングやチューニングを施すと、車のレスポンスの違いを大きく実感できますし、それの違いを体感すること自体が楽しくなるようになっています。

「グランツーリスモSPORT」は全世代機PS4でのシリーズの基礎になったと思っています。『GT7』も次世代(PS5世代)のシリーズの基盤となって進化していくのでしょうか?

山内氏: おっしゃる通り、GT7は、PS5世代のプラットフォームにおける基礎になって進化していくつもりです。(グランツーリスモSPORTのように)コースや車種の追加も行っていきますよ。それから、過去のタイトルにあった機能で、まだ復活していないものがあるので、それもぜひ実装したいと思っています。それ以外にもいろいろなアイデアがありますが、それは今はお話できません。

最後に聞きたいのですが、この1年半の間に世界では(コロナなど)さまざまな出来事がありましたよね。それが『グランツーリスモ』の開発にどのような影響を与えたのか、それをどのように乗り越えてきたのかを教えてください。

山内氏: こう言うのもあれですが、実はコロナのおかげで、自分の車をもっと走らせる機会ができました。今でも毎晩、ポルシェGT3で首都高を走っています。

なんだか楽しそうですね。以前に比べると走りやすいのでしょうか?

山内氏: 車はほとんど走っていません。ですから運転しやすくていいですね。

なんだか素敵な夜の過ごし方ですね。お時間をいただきありがとうございました。これからもお仕事頑張ってください。


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