日産 GT-R スペックV '09 | ||
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メーカー | 日産 | |
---|---|---|
英名 | Nissan GT-R Spec V '09 | |
年式 | 2009 | |
エンジン | VR38DETT | |
タイプ | ロードカー | |
カテゴリー | N500 | |
PP(初期値) | XXX | |
総排気量 | 3,799cc | |
最高出力 | 485PS/6,400rpm | |
最大トルク | 60.0kgfm/3,200rpm | |
パワーウエイトレシオ | XX.XXkg/PS | |
駆動形式 | 4WD | |
吸気形式 | TB | |
全長 | 4,655mm | |
全幅 | 1,895mm | |
全高 | 1,370mm | |
車両重量 | 1,740kg | |
重量バランス | 52対48 | |
トランスミッション | 6速 | |
登場 | グランツーリスモ5 グランツーリスモ6 | |
備考 | あれば記入 |
概要
R35 GT-Rは2007年に登場したスカイラインの名を冠さないモデルで、本車は2009年に追加されたGT-Rにおける1つのグレードになっている。GT-Rそのものについての詳しい解説は
2007年モデル
を参照。
解説
GT-RスペックVは、ただでさえ速いGT-Rをサーキット走行にさらに特化させたモデル。基本的なスペックはノーマルと同じ485〜530psだが、通常のGT-Rにも搭載されるVR38DETTエンジンにターボの過給圧を一時的に上昇させる「ハイギヤードブースト」を追加。ステアリングにあるスイッチから起動させることが出来た。
ひとたび起動すれば80秒間3500〜5000rpmの中速域でより大きなトルクを生み出し、強烈な立ち上がり加速を可能とする。(一度使用した後は80秒間のクールタイムが必要)これは最高出力よりも中間加速での強力なトルクがサーキット走行での優位さとドライビングフィールを確立させるという理念に基づく。なお普段使いにおいても上り坂で普通より1速ギアを高くして走れるなど、低燃費にも貢献している。
マフラーはパワーフィーリングとエンジンサウンドを楽しむためにチタン合金を使用。カーブや分岐のある部分にはプレス材を用い、冷却フィンやエキゾースト冷却用NACAダクトを設けた専用カーボン製リヤディフューザーも装備されている。
足回りにおいてはこの車で最も高額なパーツとされるカーボンセラミック製ブレーキ「NCCB(Nissan Carbon Ceramic Brake)」や専用のRAYS鍛造ホイールを用いたことで、バネ下重量(サスペンションよりも下の重さ)20kgほどの軽量化に成功している。サスペンションはロールを控えめに、荷重変化を抑え込む専用のセッティングが施された。調整はノーマルのGT-Rのようなスイッチにより3段階で変更ができたり、電子制御による可変制御が着く方式ではなく、モノチューブダンパー(筒が二重ではなく一本の筒となっているダンパー。放熱性に優れ、減衰力が安定しやすい)を採用した。スタビライザーはレバー比効率を高め、接地荷重応答性を向上。フロントキャスター角を向上させ、ハンドルを切った際の接地性や直進安定性を改善した。リヤロールセンターの高さを下げ、トー特性を変更したことで旋回時のグリップはさらに高まった。
とはいえ、1700kgのヘビーな車体を抑え込もうとすれば強化された足回りをもってしても莫大な熱エネルギーを発生させてしまう。そこで制動時のブレーキ配合をよりリヤ寄りに変更し、フロントブレーキの耐摩耗性を向上、リヤタイヤ前のディフレクターの形状を変更、カーボン製リヤエアガイドの採用によりリヤブレーキの耐フェード性を向上させている。更にキャリパーの冷却をより積極的に行う目的で、フロントのアンダースポイラー内にカーボン製のエアダクトを追加といった対応を取った。
カーボンはこのスペックVを語る上で欠かせない要素の一つだ。外装部分で主に使われているのはフロントマスク、リヤスポイラー、三分割構造のフロントアンダーカバーのリヤ部分だ。
スポーツ走行に特化したスペックVにはリアシートは装備されていない。その代わりに内装にもカーボンを惜しげなく用い、RECAROのバケットシートを備えている。
ちなみにスペックVはR35型で一番最初に(2009年2月)発売されたスペシャルモデル。新車価格は1595万円で、当時のノーマルGT-Rのほぼ倍の価格であった。しかしもうひとつ購入のハードルを高めている要素が存在した。それは購入出来る店舗の少なさだ。この車は日産認定店舗「日産ハイパフォーマンスセンター(NHPC)」でしか購入することができなかった。GT-Rを販売するにあたって、展示試乗はもちろん、GT-Rを熟知したセールスマンとメカニック、整備機材が備わっていなければならない。そしてこのスペックVは、サーキット走行に重きを置いたモデルになるのでサーキット走行でのメンテナンスを熟知した熟練のメカニックが必須となる。その為、日本国内でスペックVを購入できる店舗は7店舗に限られた。
長々と解説してしまったが、総括するならばこのGT-Rは標準モデルのコンセプトである「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」マルチパフォーマンススーパーカーとしての役目をさらに高めただけでなく、人車一体の走りを体現した一台とも言えるだろう。
ひとたび起動すれば80秒間3500〜5000rpmの中速域でより大きなトルクを生み出し、強烈な立ち上がり加速を可能とする。(一度使用した後は80秒間のクールタイムが必要)これは最高出力よりも中間加速での強力なトルクがサーキット走行での優位さとドライビングフィールを確立させるという理念に基づく。なお普段使いにおいても上り坂で普通より1速ギアを高くして走れるなど、低燃費にも貢献している。
マフラーはパワーフィーリングとエンジンサウンドを楽しむためにチタン合金を使用。カーブや分岐のある部分にはプレス材を用い、冷却フィンやエキゾースト冷却用NACAダクトを設けた専用カーボン製リヤディフューザーも装備されている。
足回りにおいてはこの車で最も高額なパーツとされるカーボンセラミック製ブレーキ「NCCB(Nissan Carbon Ceramic Brake)」や専用のRAYS鍛造ホイールを用いたことで、バネ下重量(サスペンションよりも下の重さ)20kgほどの軽量化に成功している。サスペンションはロールを控えめに、荷重変化を抑え込む専用のセッティングが施された。調整はノーマルのGT-Rのようなスイッチにより3段階で変更ができたり、電子制御による可変制御が着く方式ではなく、モノチューブダンパー(筒が二重ではなく一本の筒となっているダンパー。放熱性に優れ、減衰力が安定しやすい)を採用した。スタビライザーはレバー比効率を高め、接地荷重応答性を向上。フロントキャスター角を向上させ、ハンドルを切った際の接地性や直進安定性を改善した。リヤロールセンターの高さを下げ、トー特性を変更したことで旋回時のグリップはさらに高まった。
とはいえ、1700kgのヘビーな車体を抑え込もうとすれば強化された足回りをもってしても莫大な熱エネルギーを発生させてしまう。そこで制動時のブレーキ配合をよりリヤ寄りに変更し、フロントブレーキの耐摩耗性を向上、リヤタイヤ前のディフレクターの形状を変更、カーボン製リヤエアガイドの採用によりリヤブレーキの耐フェード性を向上させている。更にキャリパーの冷却をより積極的に行う目的で、フロントのアンダースポイラー内にカーボン製のエアダクトを追加といった対応を取った。
カーボンはこのスペックVを語る上で欠かせない要素の一つだ。外装部分で主に使われているのはフロントマスク、リヤスポイラー、三分割構造のフロントアンダーカバーのリヤ部分だ。
スポーツ走行に特化したスペックVにはリアシートは装備されていない。その代わりに内装にもカーボンを惜しげなく用い、RECAROのバケットシートを備えている。
ちなみにスペックVはR35型で一番最初に(2009年2月)発売されたスペシャルモデル。新車価格は1595万円で、当時のノーマルGT-Rのほぼ倍の価格であった。しかしもうひとつ購入のハードルを高めている要素が存在した。それは購入出来る店舗の少なさだ。この車は日産認定店舗「日産ハイパフォーマンスセンター(NHPC)」でしか購入することができなかった。GT-Rを販売するにあたって、展示試乗はもちろん、GT-Rを熟知したセールスマンとメカニック、整備機材が備わっていなければならない。そしてこのスペックVは、サーキット走行に重きを置いたモデルになるのでサーキット走行でのメンテナンスを熟知した熟練のメカニックが必須となる。その為、日本国内でスペックVを購入できる店舗は7店舗に限られた。
長々と解説してしまったが、総括するならばこのGT-Rは標準モデルのコンセプトである「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」マルチパフォーマンススーパーカーとしての役目をさらに高めただけでなく、人車一体の走りを体現した一台とも言えるだろう。