フィスカー カルマ エコスポーツ '12 | ||
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メーカー | フィスカー | |
---|---|---|
英名 | Fisker Karma EcoSport '12 | |
年式 | 2012 | |
エンジン | GM Ecotec LNF | |
タイプ | ロードカー 電気自動車 | |
カテゴリー | N400 | |
PP(初期値) | 483 | |
総排気量 | -cc | |
最高出力 | 404PS/5,000rpm | |
最大トルク | 132.6kgfm/1,000rpm | |
駆動形式 | RR | |
吸気形式 | EV | |
全長 | 4,998mm | |
全幅 | 2,133mm | |
全高 | 1,330mm | |
車両重量 | 2,404kg | |
重量バランス | 47対53 | |
トランスミッション | 単速 | |
ダート走行 | 不可能 | |
登場 | グランツーリスモ6 | |
備考 | あれば記入 |
概要
カルマ エコスポーツは2007年に設立されたフィスカー・オートモーティブによって製造されていたクルマである。
フィスカーとはBMW、アストンマーティンといったメーカーを渡り歩き、かの
BMW・Z8
やアストンマーティン・DB9といった名車を手掛けたヘンリック・フィスカーが2005年に設立したフィスカー・コーチビルドを母体としてクァンタム・フューエルテクノロジーとの合弁により立ち上げたメーカーである。
フィスカーが電気自動車を手掛けたのは実はこれが初めてではなく、2007年よりテスラ社に加わり
テスラ・ロードスター
や
テスラ・モデルS
の開発に加わったこともある。ところが「ハイブリッド車および電気自動車の設計に関する発案と機密情報を盗んだ」として訴えを起こされてしまい、ホワイトスター セダンと呼ばれていたセダンの設計して加わったものの、その設計すら採用されないという始末だった。
話をカルマに戻すと、このクルマは厳密に言えば電気自動車ではなくシリーズ方式と呼ばれる方式を採用したプラグイン・ハイブリッドカーである。
シリーズ方式とはエンジンを発電機として発電し、走行に使うのはモーターというもので、さらにはエンジンで発電した際に作られた余剰な電力や回生ブレーキにより発生した電力を蓄電池に蓄えるというもの。わかりやすくいえば日産のe-POWERがこの方式を採用している。
発電機として使用するエンジンはGM製の"エコテック"と呼ばれる2Lの直列4気筒ターボで、このターボエンジンで発電した電力を元に走行する。ちなみにリチウムイオン電池単体での航続距離は80kmである。
ボディにはアルミ素材を多用しており、10万ドルを超える高級PHVとして注目を集めた。
シリーズ方式とはエンジンを発電機として発電し、走行に使うのはモーターというもので、さらにはエンジンで発電した際に作られた余剰な電力や回生ブレーキにより発生した電力を蓄電池に蓄えるというもの。わかりやすくいえば日産のe-POWERがこの方式を採用している。
発電機として使用するエンジンはGM製の"エコテック"と呼ばれる2Lの直列4気筒ターボで、このターボエンジンで発電した電力を元に走行する。ちなみにリチウムイオン電池単体での航続距離は80kmである。
ボディにはアルミ素材を多用しており、10万ドルを超える高級PHVとして注目を集めた。

2008年のデトロイトショーにて発表され、2011年より米国エネルギー省(以下DOE)の融資を受けて生産を開始。納車第一号は「レオ様」ことあのレオナルド・ディカプリオだった。
ヘンリック・フィスカーが手掛けたレトロモダンなデザインや、高いスペックがセレブ達を惹きつけ大きな反響を呼び、欧州でも生産が開始されるなど電気自動車メーカーとして明るい話題が持ちきりであり、ヘンリック・フィスカー自身も第二のイーロン・マスクとなるのでは言われていた。
ところがフィスカーは2013年に倒産してしまう。フィスカーに何があったのか。
実はこのクルマ、なんと初期不良が多く発生しており、電気自動車としては致命的な不具合が多発していたのだ。発売早々から2台のカルマが炎上する事件を皮切りに、様々な不具合が露呈されるという有様であった。
一例として、新車でありながらコンシューマー・レポート誌のロードテスト中にバッテリーが故障して再始動できなくなるトラブルにも見舞われるという、電気自動車にはあるまじきトラブルを大きく起こすという始末である。
これについてはA123・システムズにおけるバッテリーの製造工程に問題があったとして約1400台ものカルマがリコールに出されてしまった。この他冷却水が漏れ出してしまいバッテリーがショートする恐れがあるとして239台ものリコールも出てしまっている。
さらに不幸な事に、2012年に発生した"ハリケーン・サンディ"がニューヨークを襲った際、約10数台ものカルマが水没してしまい、なんと16台ものカルマが爆発するというとんでもない事件も起きた。これについてもA123・システムズのリチウムイオン電池が起因とする報道がなされている。
実はこのクルマ、なんと初期不良が多く発生しており、電気自動車としては致命的な不具合が多発していたのだ。発売早々から2台のカルマが炎上する事件を皮切りに、様々な不具合が露呈されるという有様であった。
一例として、新車でありながらコンシューマー・レポート誌のロードテスト中にバッテリーが故障して再始動できなくなるトラブルにも見舞われるという、電気自動車にはあるまじきトラブルを大きく起こすという始末である。
これについてはA123・システムズにおけるバッテリーの製造工程に問題があったとして約1400台ものカルマがリコールに出されてしまった。この他冷却水が漏れ出してしまいバッテリーがショートする恐れがあるとして239台ものリコールも出てしまっている。
さらに不幸な事に、2012年に発生した"ハリケーン・サンディ"がニューヨークを襲った際、約10数台ものカルマが水没してしまい、なんと16台ものカルマが爆発するというとんでもない事件も起きた。これについてもA123・システムズのリチウムイオン電池が起因とする報道がなされている。
A123・システムズはおよそ5000万ドルのリコール費用に加え信用失墜により製品価値が下落、2012年に連邦倒産法11章を申請し破綻してしまう。
しかし、フィスカーは代わりのバッテリー企業を見つけておらず、カルマは5ヵ月に及ぶ生産停止を余儀なくされてしまう。新たなバッテリー供給の目処は立たなかったことで、在庫分による製造を最後に2012年以降はカルマの新規製造は行われなくなった。
フィスカーの資金繰りは悪化しDOEへの資金返済が滞り始めるほどの経営危機に立たされてしまう。結果的に不備と不運に翻弄されたフィスカー・オートモーティブは2013年に経営破綻してしまった。
遺されたフィスカーの資産は中国最大手の自動車部品メーカー、万向集団によって落札されることとなった(ただし、商標については引き続きヘンリック・フィスカーが保持することとなった)。
しかし、フィスカーは代わりのバッテリー企業を見つけておらず、カルマは5ヵ月に及ぶ生産停止を余儀なくされてしまう。新たなバッテリー供給の目処は立たなかったことで、在庫分による製造を最後に2012年以降はカルマの新規製造は行われなくなった。
フィスカーの資金繰りは悪化しDOEへの資金返済が滞り始めるほどの経営危機に立たされてしまう。結果的に不備と不運に翻弄されたフィスカー・オートモーティブは2013年に経営破綻してしまった。
遺されたフィスカーの資産は中国最大手の自動車部品メーカー、万向集団によって落札されることとなった(ただし、商標については引き続きヘンリック・フィスカーが保持することとなった)。
だが、カルマは死んではいなかった。万向集団が買い取った資産の中にはボディだけのカルマが何台も存在していた。そのボディだけとなっていたカルマのうち25台をGM副会長ボブ・ラッツが買い取り、シボレー・コルベットに搭載されていた647馬力を絞り出す6.2L スモールブロックV8エンジン"LS9"を載せて2013年の北米国際オートショーにて発表。
その名も「VLF・デスティーノ」。その後ボブ・ラッツはギルバート・ビジャレアルと共にこのクルマを量産すべくVLオートモーティブを設立。さらに万向集団から100台ものボディだけのカルマを購入。さらにフィスカー社を率いたあのヘンリック・フィスカーも会社に加わった事でVLFオートモーティブとしてデスティーノの完全な自社生産に乗り出し始める計画を立てた。
ところがデスティーノ含めたVLFオートモーティブの音沙汰については2018年以降途絶えており、これについてどうなったかは不明となってしまっている。

その名も「VLF・デスティーノ」。その後ボブ・ラッツはギルバート・ビジャレアルと共にこのクルマを量産すべくVLオートモーティブを設立。さらに万向集団から100台ものボディだけのカルマを購入。さらにフィスカー社を率いたあのヘンリック・フィスカーも会社に加わった事でVLFオートモーティブとしてデスティーノの完全な自社生産に乗り出し始める計画を立てた。
ところがデスティーノ含めたVLFオートモーティブの音沙汰については2018年以降途絶えており、これについてどうなったかは不明となってしまっている。
そしてヘンリック・フィスカー自身も電気自動車製造の夢をあきらめてはいなかった。
旧フィスカー社を退任したフィスカーは新たにHFデザイン&テクノロジー社を設立。カスタムカー制作を続ける傍らカルマでの失敗を種に新たなバッテリーの研究開発を行い、2016年にフィスカー・インクを設立したのだ。
フィスカー・エモーションの発表と開発を経て2020年にフィスカー・オーシャンと呼ばれる電気自動車を発表。2022年より予約が始まり2023年5月には最初のオーシャンが納車され、順次デリバリーを開始した。
しかしながら財政難という致命的な問題がのしかかり、2024年にフィスカー・インクは破産。これによってオーシャンの生産も中止され、自動車メーカーとしてのフィスカーは2度目の終焉を迎えることとなってしまった。
旧フィスカー社を退任したフィスカーは新たにHFデザイン&テクノロジー社を設立。カスタムカー制作を続ける傍らカルマでの失敗を種に新たなバッテリーの研究開発を行い、2016年にフィスカー・インクを設立したのだ。

フィスカー・エモーションの発表と開発を経て2020年にフィスカー・オーシャンと呼ばれる電気自動車を発表。2022年より予約が始まり2023年5月には最初のオーシャンが納車され、順次デリバリーを開始した。
しかしながら財政難という致命的な問題がのしかかり、2024年にフィスカー・インクは破産。これによってオーシャンの生産も中止され、自動車メーカーとしてのフィスカーは2度目の終焉を迎えることとなってしまった。

当のカルマについては、万向集団がA123・システムズの施設も買収しカルマの一貫生産体制を整えると、2015年にカルマ・オートモーティブを設立。2016年にフィスカーの時と変わらないデザインで「カルマ・レベロ」を生産開始。
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2020年にはパワートレインをGM製からBMW製の1.5L 3気筒ターボエンジンへスイッチしたレベロ GTに発展し、廉価版のGS-6も登場した。
その後、リコールによりレベロの販売が停止されるなどの騒動もあったが、順当に販売を続け、2025年〜2026年にはさらなる新モデルの導入も予告されている。
一度は不幸に翻弄され血筋を絶ってしまうも、外資によって息を吹き返し、ドン底からの新たな出発点となった一台。
カルマはドラマなしで語るのは難しいかもしれない。
カルマはドラマなしで語るのは難しいかもしれない。
解説
フィスカーオートモビルは、BMWやアストンマーティンで社内デザイナーとして活躍した人物で、BMW Z8やアストンマーティンDB9・DBSのデザインを手がけた、ヘンリック・フィスカーによって、2007年にカリフォルニア州で設立された。
2011年には、米国エネルギー省の融資を受けて、高級プラグインハイブリッドサルーン・カルマの生産および、アメリカ市場へのデリバリーを開始。生産1号車がレオナルド・ディカプリオに納車されたほか、海外誌でカーオブザイヤーに選ばれるなど、大きな反響を呼び、翌12年には欧州でも発売をはじめたが、13年に経営破綻に陥っている。
フィスカーが過去にデザインしたモデルは、いずれも個性豊かでアピール力のあるエクステリアデザインが特徴だったが、カルマも例外ではない。それどころか、自らの名前を冠するブランドの1号車ゆえ、フィスカー自身、思う存分そして自由に描いたからなのだろうか、ビッグサイズの4ドアでありながら、スポーツカーのように躍動感あふれるスタイリングで、ダイナミックな美しさに溢れている。
インテリアには環境に配慮した素材、たとえば廃材を再利用したウッドパネルなどが使われており、また動物性素材を極力避けるべく、ルーフライナーに張られているのは合成皮革のアルカンターラとされる。車内には左右のシートを分断するように大きなセンターコンソールが配置されており、その下にはリチウムイオンバッテリーが収納されている。
カルマを起動するとエンジンはかからず、完全に電気モードでスタート。エンジンはあくまでも補助的な動力源となるよう設計されているが、エンジンそれ自体でも204psの出力を発揮。システム性能は、0-60mph加速6.3秒、最高速度は202km/hとなる。
ルーフに搭載された太陽光パネルのサポートもあって、モーターのみで80kmの連続走行が可能。日常の移動には、必要十分な航続距離と言えるだろう。
(引用:https://bhauction.com/result/tokyo-terada/lots/2012-fisker-karma)
(引用:https://bhauction.com/result/tokyo-terada/lots/2012-fisker-karma)
登場シリーズ
グランツーリスモ6
Cr.13,800,000で購入。
コメント
- そう言えば経営破綻したね これ見てもEVは作るの簡単って言えるのかな -- (名無しさん) 2024-07-11 22:15:50
- ていうかフィスカー カルマとかシリーズ式ハイブリッドの排気量表記って『-cc』で良いんだな?GM製の"エコテック"2Lの直列4気筒積んでるって記述あるからてっきり排気量2000ccかと思ってた -- (名無しさん) 2024-07-11 22:25:09
- まあシリーズ式ならエンジンの役割は発電だけやから排気量で比較されてもってところはあるし...。 -- (名無しさん) 2024-07-11 22:42:58
- ↑3 作るのは簡単でも、一般消費者からするとぽっと出のよく分からんメーカーの車なんて怖くて買えんよね。決して安い買い物じゃないんだし。 -- (名無しさん) 2024-07-12 11:21:43
- 未完成のモノコックが100台近くあったのも凄い話だ、バッテリー供給がそんなに遅れてたのか。元ミナルディのオーナーがアロウズの未使用モノコックと生産治具、図面を趣味で持ってた話みたいだ -- (名無しさん) 2025-03-06 07:16:18