グランツーリスモWiki

トヨタ GR010 HYBRID '21

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

トヨタ GR010 HYBRID '21
Image Credit : gran-turismo.com
メーカー トヨタ
英名 Toyota GR010 HYBRID
年式 2021
エンジン H8909
タイプ レーシングカー
ミッドシップ
ハイブリッド
ル・マン
カテゴリー Gr.1
PP(初期値) 884.24
総排気量 3,500cc
最高出力 680PS/7,800rpm
最大トルク 68.4kgfm/6,600rpm
パワーウエイトレシオ 1.53kg/PS
駆動形式 4WD
吸気形式 TB
全長 4,900mm
全幅 2,000mm
全高 1,150mm
車両重量 1,040kg
重量バランス 50対50
トランスミッション 7速
ダート走行 不可能
登場 グランツーリスモ7
備考 2021・2022年のル・マンウィナー。
ところでGRスーパースポーツはどうなりました?
ハイブリッドカー一覧

概要


トヨタとTOYOTA GAZOO Racingが2021シーズンのWEC(世界耐久選手権)に出場するために投入されたGR010 ハイブリッドは、「ハイパーカー」規定に沿って開発したレーシングモデル。
この年はハイパーカーとしては初めてとなるル・マン24時間をワンツーで制覇し、コンストラクター・ドライバー共々チャンピオンを獲得しWECを蹂躙。当時は現行最強のプロトタイプカーとして名を馳せていた。

トヨタ TS030 Hybrid '12トヨタ TS040 Hybrid '14(未作成)の頃やトヨタ TS050 - Hybrid (Toyota Gazoo Racing) '16が優勝目前でマシントラブルで勝利を逃してしまった頃と比べたら立派になったものである。(ただ、ライバルとなるメーカー勢の撤退などで互角に渡り合える存在が不在だったというのも大きいのだが)*1
さらに、翌年の2022年にも優勝し5連勝を達成。ワンツー、ほぼトラブルなしでレースを支配しており、耐久王の地位を不動の物にしていた。

しかし記念すべきル・マン24時間レース100周年となる2023年はWECにワークス参戦したフェラーリの「499P」にル・マン24時間レースでの優勝を搔っ攫われてしまう。(トヨタは惜しくも2位)
当時はレース直前に行われたBoP変更によるものも大きいと言われていたが、499Pは翌24年、25年も優勝を飾って3連覇を達成し、トヨタに代わる新たな覇者として君臨。

一方GR010は24年は7号車がまたしても一歩届かず2位、8号車が5位、25年はミスやトラブルが目立ち7号車が5位、8号車はマシントラブルにより15位と*2、表彰台も逃してしまう結果にまで落ちてしまった。
フェラーリ以外にもポルシェやキャデラックといった今までのライバル達も年々調子を上げており、2026年からは同じアジア勢である韓国のジェネシス、27年からはマクラーレンフォードまで参戦予定。
トヨタが支配していた時代は終わって今後ますます強力なライバルが増えていく事となり、ここからが真の王者を決める戦いになったといえるが、果たしてどうなるGR010!?

解説

TOYOTA GAZOO Racing は、LMP1規定のTS050 - Hybridで世界耐久選手権を戦い、2018-2019シーズンと2019-2020シーズンを2連覇、ル・マン24時間レースでは3連覇という輝かしい戦績を上げた。だが、規定変更により、2021年以降は最高峰クラスがLMH(Le Mans Hypercar・通称ハイパーカー)規定で行なわれることになった。それに合わせて開発されたのが、このGR010 HYBRIDである。

完全新開発であるためTS050との差異は多々あるが、最も異なる点はそのパワートレインである。エンジンは500PSの2.4L V6ツインターボから680PSの3.5L V6ツインターボとなり、モーターが前輪+後輪の500PSからフロントのみの272PSとなった。つまりフロントはモーター、リアはエンジンのみのアウトプットで駆動する4WDシステムとなったのである。

7号車はマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、8号車はセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組という布陣で2021シーズンに挑み、ル・マン4連覇を含む6戦全勝を達成。トヨタもWECのマニュファクチャラータイトルも総舐めにし、ハイパーカー時代の幕開けを飾った。
翌年は中嶋一貴に代わって平川亮が加わった。2022年のルマンはほぼノートラブルでワンツーで5連覇を達成。平川亮も初のルマン制覇を成し遂げ、日本人最年少(28歳)でのウィナーにもなった。

そして、2022年もトヨタがWECのドライバーズタイトルとマニュファクチャラーの二冠を達成。平川亮組がワールドチャンピオンに輝いた。性能制限に泣かされつつも2連覇を達成したその姿は、まさに現代の耐久レースを支配している王者の風格と言えよう。

GR010の兄弟?となっているというGRスーパースポーツとは?

+ ...
余談だが、トヨタはハイパーカー規定が始まる前に、TS050 HYBRIDのレーシング・ハイブリッドシステムを応用したハイパーカー「GRスーパースポーツ」を発表。それをベースとしたレーシングカーをWECに投入するとし、2020年のル・マンにてデモランも行った。
だが、実際のところはGR010はGRスーパースポーツをレース用に改造した車両ではなく、全く別設計の車両である。ちなみに、GRスーパースポーツはその後も開発は進められていたものの、 テスト走行中に試作車が炎上し 一時開発中止となったという噂があったが、トヨタは「まだ発売の可能性を探っている」とし、現在もなお音沙汰が無い状況である。

登場シリーズ

グランツーリスモ7

ブランドセントラルでCr.300,000,000で購入。
だいぶ値が張るが、 R18 919 と同じくル・マン総合優勝車なのでこの価格になっているのだと思われる。
購入する以外には、過去にTOYOTA GAZOO Racing GT Cup 2023、2024度のエントリー特典として貰う事もできた。

2022年4月の時点でトヨタ公式のGT7オンライン大会「GRカップ」の 使用車種に記載されており 、2022年5月24日のVer1.15で正式に登場した。ちょうど時期的には6月に行われるル・マン24時間レースの開催時期に近いタイミングでの追加である。また、その前にはメガウェブにおいて2日間のみで展示されていた時にポリフォが取材をしていたという報告もあった。
性能はLMP1と比べてコーナリングで劣る反面、ストレートスピードの伸びに優れ、グループCカーとLMP1の中間のような乗り味を示す。「GRカップ」などでもよく使用される車なので、ぜひ入手して乗りこなしておきたい。
なお、アクセルオフ回生がやたらと弱かったり、バッテリー回生速度の調整はHUDを開いても存在しないため、このゲームだと耐久レースの中盤以降に電欠を起こしてしまうのが玉に瑕。電欠状態になったらラップあたり数秒は変わるため、かなりの悩みどころだ。

ギャラリー

Image Credit : TOYOTA GAzoo Racing

余談 覚えておきたいGR010のライバルとなるクルマ図鑑

+ ...
ここで、GR010と共にWECのハイパーカー規定で争っている、または争う事になるマシンをまとめて伝えておく。どれもGR010にも負けず劣らずの個性と魅力があり、今後グランツーリスモにも出して欲しい車ばかりである。ぜひ覚えておこう。

その前に覚えておきたい2つの種類の車両の違い

WECに参戦するGR010のライバル車両には主に2つの規定があり、ハイパーカーと呼ばれるLMH規定とLMDh規定のマシンが混在している。LMHはこれまでのWECにあったLMP1の後継のクラスで、定められた空力性能(L/D値)、出力曲線のなかで各社が比較的自由に車両を設計・開発することができ、フロント車軸に独自のハイブリッドシステムを搭載することも可能となっている(ただし、BoP=性能調整により各車の性能均衡が図られる)。

一方、LMDhはIMSAが展開するシリーズ、ウェザーテック・スポーツカー選手権の現行最高峰規定&クラスのDPiを引き継ぐクラスとして導入された規定で、DPi同様定められた4つのLMP2シャシーコンストラクター(リジェ、オレカ、ダラーラ、マルチマチック)から1社のシャシーを選択し、その上に参戦マニュファクチャラーがオリジナルのカウルを被せる、というコンセプトを採用。また、リヤアクスルには共通ハイブリッドシステムの搭載が義務付けられる。他にもギヤボックスなど共通パーツが採用されていることもあり、LMHに比べれば安価に車両開発が可能となっている。分かりやすくプラモデルとかの模型で例えるなら、“LMHはフルスクラッチで一から全て部品を自作して制作したプラモデル”で、“LMDhは買ってきた市販のキットに別の市販されているパーツを組み込みつつもオリジナルの姿に加工させたプラモデル”と言えば分かりやすいだろうか。

この2つの規定の車両の大きなポイントはWECをオーガナイズするACOフランス西部自動車クラブおよびFIA国際自動車連盟と、IMSAとの間で“コンバージェンス(収束、収斂)”が果たされ、2023年より2シリーズの間で相互乗り入れが可能となる、という点だ。つまり、WECのハイパーカークラスにはLMH車両だけでなくLMDh車両も参戦可能となり、IMSAのGTPクラスにはLMDhだけでなく(一定の条件を満たせば)LMH車両も参戦可能となる。デイトナ24時間やセブリング12時間といったアメリカにおける重要なレースを持つIMSAのトップカテゴリーにも、ル・マン24時間という世界最大の耐久レースを持つWECのトップカテゴリーにも、ひとつの車両で相互に参戦できるため、あらゆるメーカーが参戦が表明して盛りがっているという訳である。

アルピーヌ A480・ギブソン(2021〜2022)、A424(2024〜)

2021・2022年のシーズン中でGR010と互角に戦えるマシンであったが、実は旧規定のLMP1のノンハイブリッド車両。特例措置としてハイパーカー規定のクラスで走っているが、2023年からはその特例措置が受けられないので、一旦下のカテゴリーのLMP2にて参戦を継続し、 2024年にLMDh規定のマシンを投入する予定であり計画は順調に進んでいるらしい。
そして、2023年のル・マン24時間レースでは2024年に参戦予定の『A424』のプロトタイプモデルが発表された。
↑リヤビュー。アルピーヌのロゴの形をしたテールランプが見どころだ。


グリッケンハウス007 LMH(2021〜2023)

ジャッキー・チェン主演の『プロテクター』などで知られる映画監督のジェームズ・グリッケンハウスは、自動車趣味が高じて2004年にスポーツカーメーカーを立ち上げ、アメリカを本拠に活動している。そんなグリッケンハウスが2021年からLMH規格に殴り込んだのが007で、同クラスに則って製作された車両だとGR010に次ぐ2台目となった。
デビューイヤーこそGR010と同じながら開発に遅れが生じ、開幕戦の欠場ののち第2戦・ポルティマオにて1台目がデビュー、第3戦・モンツァにて2台が出揃った。まだまだトヨタと比べると競争力では叶わない点は多かったものの、2022年のル・マンではトヨタ勢に継ぐ3位・4位を獲得した。だが、 小規模メーカーゆえレース欠場機会も多々あり 、2021年シーズンはバーレーンでの2戦を、 2022年シーズンは富士への出場をそれぞれキャンセルとしてしまった。 さらに2023年も富士への参戦断念を発表。一度でもいいから日本で走る機会を見たいと思っていた中、2024年シーズンへの参戦を断念を発表し、僅か3年でグリッケンハウスはハイパーカー戦線から撤退する事となった。
理由は相次ぐ大手メーカーの参戦でプライベーターである彼らがそれらに太刀打ち出来なくなってしまったとの事。誠に残念だ。
ちなみに、2022年のWEC第4戦モンツァからカラーリングを赤から水色とトリコロールのカラーリングに変更する事を発表していた。

プジョー 9X8(2022〜)

リアウィングの無い異例のフォルムのマシンで2022年から参戦。(結局2024年からリアウイングを装備)だが、開発が難航したのか開幕戦〜ル・マンでの参戦を見送り、第4戦のモンツァからデビューする事となった。参戦が遅れた理由としてステランティスのモータースポーツ責任者であるジャン・マルク・フィノー曰く、「ホモロゲーションの取得と同時に車の設計が凍結されるため、(2022年のル・マンに間に合うタイミングで)期待されるレベルの信頼性と性能を持つことは非常に困難だったため」としている。
そして待望の実戦デビューとなった第4戦だったが、 参戦した二台とも複数のトラブルを抱えてたびたびガレージに入る場面が多く、結局94号車のみが、25周おくれの総合33位でチェッカーを受けることができた。 やはりまだまだトヨタ・GR010と比べると生まれたての赤ん坊の状態であり、経験値や総合力ではトヨタが圧倒的に勝っている点が否めない。互角に戦うのはまだまだこれからだろう。
ちなみに、少々話は脱線するが2022年のWEC富士の時にジェームス・ロシターやロイック・デュバル、ジャン-エリック・ベルニュらプジョーのドライバーが寿司屋を訪れた際にNHKのニュースで彼らが外国人観光客として紹介されたそうな。実は日本のプジョーがもともとプロモーション企画として進めていたもの。その撮影の直前にたまたま同じ寿司屋にNHKから取材の申込みが入り、プジョー側も『NHKさんに報道して頂けるなら』と、了承して行われたものだという。

バイコレス ヴァンウォール・バンダーベル 680(2023)

ドイツのコデワ有限合資会社が運営しているレーシングチームが開発した車両で、こちらはLMH車両。当初は2021年から参戦するといったものの参戦せず、2022年、LMHクラスへエントリー申請をしたが、WEC選考委員会が基準を満たしていなかったとの理由でエントリーは却下されたりと、「色々大丈夫なん?」と心配されていたが、2022年3月にこのマシンを公開し、 ドイツ西部のツヴァイブリュッケン飛行場においてシェイクダウンテストを行った。 一応
、2023年のWECフル参戦を目指しているが、なぜか情報が他よりも少ない。本当に大丈夫か。
なお、2022年7月にドイツのラウジッツリンクでテストを2回目のテストを行った。
そんな不安も多かったが、ようやく2023年のWECへのフルシーズン参戦は認められた。なんと元F1王者のジャック・ヴィルヌーブ氏がドライブする事になったが、ル・マンを目前にしてヴィルヌーブがクビになると不穏に。レースの方でもリタイア連発していてイマイチパッとしない事が続いて結局ハイパーカークラスでは最後尾によくいるようになって振るわなかった事も響いてか、なんと2024年シーズンへの参戦をFIA側から却下されてしまうという事態に。どうなるバイコレス。

イソッタ・フラスキーニ ティーポ6コンペティツィオーネ(2024)

そしてバイコレスと同じく謎めいているのがイソッタ・フラスキーニというイタリアのメーカー。
1900年に創業、初期のレーシングカーや高級車の製造で有名なミラノを拠点とするイソッタ・フラスキーニは、20世紀初頭のモーターレースの常連であり、1907年にはコッパ・フローリオで優勝している。現在の同社は、船舶用や産業用のエンジンや発電機を製造している。
そんな中、2022年10月下旬に突如LMHのイメージ画像を公開し、参戦を発表した。2023年4月下旬にスパ・フランコルシャンで行われるWEC世界耐久選手権第3戦からの参戦を目指しており、2月には実車を発表する予定だという。
マシンは、英国のウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング社のエアロダイナミクス設備を利用して開発され、フェラーリのスポーツカー/レーシングモデルの組み立てで知られるイタリア・パドヴァのミケロットで製造される予定だ。
イソッタ・フラスキーニはこのLMHのロードゴーイングバージョンの発売を計画しており、同社は「レーシングハイパーカーから、サーキット走行用のカスタマーカーとナンバープレート付きバージョンが派生する予定だ」と述べている。
こちらもイベントの選考委員会による承認が条件となるが、果たして今から間に合うか。
そんな心配もFIA側もしていたのか、結局2023年度のWECへのフルシーズンへの参戦は断られた。だが、「FIAとACOが許可してくれるなら第5戦モンツァからスポット参戦したい」と言っている。本当に大丈夫なのか?…と思っていたが2023年第5戦モンツァで市販バージョンと共にデモ走行を行ったのだが、最終戦への参戦は断念してしまう。しかし、2023年シーズンの参戦は見送った。
ところが、2024年シーズンのWECのエントリーリストには掲載されていたので2024年から参戦予定である。
2024年に無事参戦し、初年度でルマン24hを完走するというプライベーターらしからぬ信頼性を見せたのだが、イソッタ側の内情によって第5戦サンパウロを最後に撤退となってしまった。

BMW M Hybrid V8(IMSAには2023〜、WECには2024〜)

BMWが開発したLMDh車両。2023年はIMSAのGTPクラスを参戦を決めているが、WECの参戦は2024年から。
2023年のデイトナ24時間レースで実戦デビュー。しかしポルシェと同様にトラブルに泣く結果になり表彰台を逃す結果に。まあ、まだデビュー初戦なのでこれからに期待しよう。

キャデラック LMDh-V.R(2023〜)

過去にはプロトタイプのクラスで参戦していた事もあるキャデラックのマシン。こちらは2023年からIMSAとWECの両方に参加予定。ちなみにBMWとは同じダラーラ製のシャーシを使っている。

ちなみに実戦仕様はこんな感じ。実戦デビューとなったデイトナ24時間レースでは3台が上位に入り込み、3位表彰台を獲得。ル・マンの方でも3位を獲得し、2025年にはル・マン予選で参戦以来初のポールポジション獲得する(本戦は4位で完走)など完成度を高めており、トヨタ、フェラーリ勢に次ぐライバルとして大活躍している。

ポルシェ 963(2023〜)

何度もルマンを制した耐久王も黙ってない。2023年からWECとIMSAの両方に参戦するが、驚く事になんと発表された日に行われたグッドウッドフェスティバル・オブ・スピード2022で早速デモランも披露しており、明らかに2023年に参戦を決めているメーカーの中で最も完成度が高いように見える。さらに2022年の最終戦にもテスト参戦を当初目指すとしていたが、あえて参戦は見送ってその間のテストに力を入れると宣言した。まあ、本気度はかなり高い。ヤバいぞ、トヨタ。
同じくグッドウッドのイベントに参加していたグリッケンハウスとのツーショット。ポルシェはインディでも活躍している同じアメリカ出身の名門レースチームペンスキーとタッグを組み形での参戦となるので、来年共に競う事を歓迎している。
デビューレースとなった2023年のデイトナ24時間レースではなんと予選でクラッシュ、さらに決勝ではまさかのトラブルに泣いて表彰台を逃した……。さらにル・マンでもトラブル連発で大苦戦。かつて耐久王として名を馳せていただけに大丈夫か?と不安視されていた。
しかし2025年にはポルシェ6号車が最下位からのスタート*3だったにもかかわらず、ル・マン24時間耐久レースにてトップを独占していたフェラーリ・499Pを相手に接戦に持ち込み見事2位を獲得するなど大活躍。
再びル・マンの栄冠を手にする日は近いのかもしれない。

アキュラ ARX−06(2023〜、IMSAのみでWECには参戦予定無し)

アキュラはIMSAで既に活躍中だが、2023年からこの車両へと切り替わる。車両のティザー画像は、2022年6月3日に発表され、後にエンジンは2.4リッターV6ツインターボを搭載することが発表された。トラックテストは、フランスのマニクールで7月に実施された。2023年のIMSAではウェイン・テイラー・レーシング(WTR)とメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)がそれぞれ1台ずつARX-06を走らせる予定だ。また、両チームはル・マン24時間への参戦を切望していたが、2023年に関してはこれを断念することを明らかにしている。残念。
デビュー戦である2023年のデイトナ24時間レースでは同じくデビューしたポルシェ、BMWよりも上位を走りキャデラック勢と争い、1位と2位のワンツーフィニッシュで勝利した。WECにも出場するキャデラック勢を相手にして張り合えるなら、WECの何処かのレースでのスポット参戦してほしいが…。

フェラーリ 499P(2023〜)

2022年10月末に正式発表。3リットルV6ターボ+ハイブリッドを搭載し、トヨタらと同じLMH規定で2023年から参戦することが明かされた。こちらも発表後にはイモラサーキットでデモランを行っていた。
なお正式発表前にはフェラーリのテスト場であるフィオラノなどでテストも実施され、WECに参戦後はトヨタのライバルとして大暴れ。2023年では、トヨタを抑えル・マン100周年大会を制覇するという大活躍を見せた。更に翌24年、25年も優勝と早くも3連覇を達成し、トヨタ以外で成功を収めているハイパーカーマシンと言えよう。

ランボルギーニ SC63 (2024年)

フェラーリの宿敵、ランボルギーニもハイパーカー戦線に参戦。LMDh規定のマシンであり、リジェのカーボンファイバー製モノコックをベースに3.8リッターV8エンジンを搭載するマシンとなる。WECとIMSAの双方に参戦予定。フェラーリとポルシェとの三つ巴が揃うというスーパーカー世代には胸熱な展開だったが、2025年は2台エントリー条項もあってWECからはLMGT3含め撤退し、IMSAに専念。

アストンマーティン ヴァルキリー AMR-LMH(2025年)

アストンマーティンもヴァルキリーをベースに、2025年にWECとIMSAに参戦。一時はプロジェクト凍結もあったが、アメリカのハート・オブ・レーシングチームとの提携体制で参戦した。初の市販のハイパーカーをベースとしたハイパーカーマシンとなる。WECに参戦するマシンの中で唯一、自然吸気のV12エンジンを搭載しているのが特徴。
デビュー戦となるカタール1812kmレースは007がトランスミッショントラブルによりリタイア、009号は完走こそしたもののドアが閉まらなくなって吹っ飛んでいくというトラブルに見舞われ、トップのフェラーリ・499Pから23周遅れでゴールという波乱の幕開けとなった。
しかしその後は2025年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の第2ラウンド、モービル1セブリング12時間レースでは9位入線。また、ル・マン24hでも出走した2台が完走を果たしている。

ジェネシス GMR-001(2026年参戦予定)

グランツーリスモ7に収録された事でも知られる韓国ヒュンダイの高級ブランド「ジェネシス」がまさかのWEC参戦を発表した。トヨタから2つめとなるアジア勢だ。
”ジェネシス・マグマ・レーシング”として2026年から参戦予定で、ヒュンダイのWRC活動で培った技術を幅広く活用しており、WRCマシン由来の4気筒エンジンを2つ連結した自社開発のハイブリッドパワートレインを採用。
ドライバーに実績のある海外の著名ドライバーを起用するなど、その本気度は高いようだ。

ようやくトヨタのライバルが出揃いつつあり、盛り上がりを見せるハイパーカー戦線は今が黄金期真っ只中。かつてのグループCやFIA GT1並みに盛り上がるこのハイパーカーブームに、今後も期待してみよう。

コメント

  • 2024まさか去年のフェラーリがまた優勝したなんて…(悲しい) -- (わわ) 2024-11-06 19:27:25
  • 出続けるだけの資金力が凄いってことか -- (名無しさん) 2025-04-04 08:00:11
  • 今年のルマンも厳しそうだが頑張れ! -- (名無しさん) 2025-05-12 21:59:42
  • ル・マン24時間レースの特別リバリーかっこよすぎてそのまま戦ってほしい -- (名無しさん) 2025-05-13 18:12:47
  • 今年でホモロゲ期間が切れるはずなので、来年は新車投入で巻き返してくれると信じてます -- (名無しさん) 2025-06-16 18:02:31
  • 今回のWEC惨敗でなんか印象悪くなっちゃったな。このままだと来年以降トヨタは優勝争いの蚊帳の外になりそう -- (名無しさん) 2025-06-16 21:32:51
  • GR010はよく頑張ったよ。ハイパーカーで一番古いクルマなんだからBoP軽くしてくれてもいいのに、なぜか一番重い車重だし。 -- (名無しさん) 2025-07-06 01:48:02
  • FIAがどういう理屈で「古いほうがBoP重くするわ」って考えに至ってるのかよく分からんよな 普通は新しいほうが有利だと思うんだけど -- (名無しさん) 2025-07-06 03:58:34
  • まあヨーロッパ勢に優遇させたいんじゃない?(小並感) -- (名無しさん) 2025-07-06 07:14:37
  • あとトヨタが速すぎて誰も参戦しなくなるだろうし() -- (名無しさん) 2025-07-06 07:15:19
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る
+ タグ編集
  • タグ:
  • [車]
  • [レーシングカー]
  • [Gr.1]
  • [ミッドシップ]
  • [ハイブリッド]
  • [ル・マン]
  • 実在車両
  • グランツーリスモ7
  • 4WD方式
  • TB車
  • トヨタ
  • 202X年
  • 2021年
記事メニュー
ウィキ募集バナー
注釈

*1 当時はプライベーターが主なライバルで、莫大な資金力を持つトヨタが圧倒的に優位なのは言うまでもない。ぶっちゃけ無事完走さえできればトヨタの優勝は確実といえるレースであった。

*2 当初は6位、16位だったが、4位にランクインしたフェラーリ50号車の違反が発覚し、順位取り消しとなって順位が1つ繰り上がった。

*3 予選での重量違反によるペナルティ