日産 スカイライン セダン 350GT-8 '02 | ||
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メーカー | 日産 | |
---|---|---|
英名 | Nissan Skyline Sedan 350GT-8 '02 | |
年式 | 2002 | |
エンジン | VQ35DE | |
タイプ | ロードカー 4ドアスポーツセダン | |
PP(初期値) | 427 | |
総排気量 | 3,497cc | |
最高出力 | 272PS/6,000rpm | |
最大トルク | 36.0kgfm/4,800rpm | |
パワーウエイトレシオ | 5.70kg/PS | |
駆動形式 | FR | |
吸気形式 | NA | |
全長 | 4,675mm | |
全幅 | 1,750mm | |
全高 | 1,470mm | |
車両重量 | 1,550kg | |
重量バランス | 52対48 | |
トランスミッション | 8速 | |
登場 | グランツーリスモ4 グランツーリスモ(PSP) グランツーリスモ5 グランツーリスモ6 | |
備考 | 新開発のCVTを搭載したスカイライン。 意欲作ではあったのだが…… |
概要
2002年に一部改良を施した際に追加されたV35型スカイラインの350GT-8。
エルグランドやフェアレディZなどにも搭載されたVQ35DE型のエンジンを搭載し、そこに8速マニュアルモードを備えた新開発のエクストロイドCVTを組み合わせている。
これは世界に先駆けて日産が開発した変速機であり、日本車初のパドルシフトも備えていた。
詳しい解説は 2001年式 を参照。
エルグランドやフェアレディZなどにも搭載されたVQ35DE型のエンジンを搭載し、そこに8速マニュアルモードを備えた新開発のエクストロイドCVTを組み合わせている。
これは世界に先駆けて日産が開発した変速機であり、日本車初のパドルシフトも備えていた。
詳しい解説は 2001年式 を参照。
解説
新世代スカイラインとして、高級感を打ち出したV35型だったが、決して『走りのスカイライン』を完全に捨て去った訳ではなかった。それを示すのがデビュー翌年の2002年1月末に追加された350GT-8だろう。“350”という数字が示すように、エンジンは3.5リッターV6DOHC「VQ35DE」(272ps/6000rpm、36.0kgm/4800rpm)を搭載、トランスミッションに日産が誇る新型トロイダル式無断変速機「エクストロイドCVT」を採用する。
このエクストロイドCVTは、先にY34型セドリック/グロリアに搭載されていたものの、6速までしかモードのないあちらと異なり、V35型スカイラインに搭載されたのは8速まで刻むことのできる改良型を搭載していた。更に国産車では初のパドルシフトを採用。ステアリングコラムに直付けされているためステアリングと連動して動くことはないが、パドル自体が大きいためシフトチェンジには苦労しない。この8速モードの時の変速時間は0.2秒。一般的なMT車で0.8秒、タイムアタック中のプロレーサーでようやく同等の変速時間とシフトチェンジの高速化が図られ、誰でもスポーツ走行を楽しめるクルマとされていた。

また、トランスミッションだけではなく、足回りも改良されており、『ユーロチューンドサスペンション』と呼ばれる専用サスペンションが用意された。ダンパー、コイル、ブッシュなど全体を見直し、専用タイヤのダンピング性能を考慮してセッティングされた。「全体的にいうと、今までより3割ほど硬め」と、車両評価・実験部車両運動性能実験グループで、R32~34型のGT-Rと同車のテストドライバーである加藤博義専門主任は述べている。

……が、これだけ気合が入った仕様だったのにも関わらず、350GT-8は珍グレード認定されてしまう程人気がなかった。一番の理由はエクストロイドCVTが壊れた時の修理費の高さ。基本Assy交換となるので100万前後になってしまう。現場からも「専用オイルのストックを販売店で常時確保しなければならない」などで評判が悪く、その後に追加された350GTに6MTも追加されたこともあり、わざわざ危険を冒して新世代の走りを体感しようとした人は少なかったのだろう……。