概要
初代セガラリーでも
デルタと並んでお馴染み、
6代目セリカのWRC出場モデル。残念ながら車両の規定違反(後述)で失格となり、1995年シーズンのマニュファクチャラー/ドライバー双方で全ポイント剥奪、および12ヶ月間という長期に渡る出場停止処分がFIAによって下されたことでも有名。
「インチキマシン」の汚名を背負い、悲劇の車両と化してしまったものの、それでも
三菱の
ランサーエボリューションやスバルの
インプレッサと共に、90年代のグループAラリーカーを代表する車種として国内外から人気の高いクルマである。
なお、初代グランツーリスモではレーシングモディファイでラリー仕様のリバリーを纏ったセリカがライバルカーで登場し、
こいつが異様に速かったりする。この車種自体が後のシリーズでもSPORTを除いて皆勤だったり、妙に扱いが良いような……。
解説
先代モデルのST185で1993年にマニュファクチャラーズ/ドライバーズ(ユハ・カンクネン)のダブルチャンピオン獲得という栄光に輝き、さらなる期待を持たれたST205だが、その道は前途多難なものとなった。
この時期になると他社はCセグメントの車種(スバル→インプレッサ、三菱→ランサーエボリューション、
フォード→
エスコートなど)への切り替えが急速に進行。そのため、現場レベルでは肥大化したDセグメントのセリカよりもワンサイズ小さいモデル(カローラなど)が望まれていた上、ラリーで戦うにあたっての軽量化などに苦心。スーパーストラットサスもハンドリングチューンが難航してしまい、直前になっても車両の開発状況が思わしくなかった。そのため、WRCでは1994年8月の1000湖ラリー(ラリー・フィンランド)から参戦予定だったが、翌9月に開催されたラリー・オーストラリアまで約1ヶ月ほどデビューが遅れることとなる。
1994年シーズンはトヨタが2年連続となるマニュファクチャラー/ドライバーの2冠制覇を成し遂げ、ディディエ・オリオールはフランス人として初のドライバーズチャンピオンに輝いた年。…が、オリオールが年間を通して乗っていたのはST185であり、ST205は先行してカンクネンのみに割り当てられた。カンクネンはデビューラウンドのラリー・オーストラリアや、最終戦のラリー・グレートブリテンで2位表彰台に上がるものの、結果的にST205は未勝利に終わっている。
ワークスチーム全体で本格的にST205へスイッチした1995年も、従来より大きく重くなってしまった車体と定まらないハンドリング、縮小されたリストリクターによる出力低下にチームとドライバーは悩まされ続け、勝利を記録したのもオリオールによるツール・ド・コルス(ラリー・ド・フランス)での1度のみ。この時期には最低重量を下回るまで軽量化が進むが、出力低下には対応できなかった。
そして、ラリー・カタルーニャではついに車両規定に違反する細工が発覚してしまう。オリオールの車両に装着されたリストリクターへ規定流量以上の空気が流れる機構を仕込んでいたのだ。前述のようにトヨタへは厳しいペナルティ裁定が下されたため、ラリー・カタルーニャの時点で撤退。翌1996年の活動はプライベーターチームがスポット参戦するのみとなった。
なお、ペナルティに加えもう1年を自主的に休止したトヨタは、1998年シーズンから再びWRCに復帰したものの、このときは新規定であるワールドラリーカー(WRカー)の
カローラWRCを採用したため、結局セリカでのワークス活動は1995年が最後となっている。
公式解説
ST185型セリカによってWRCで華々しい戦果を上げ、1993年にメイクスとドライバーズのダブルタイトルを達成したトヨタは、翌94年ニューモデルのST205型セリカを投入して、さらなる勝利を目指していました。
新型セリカはボディサイズこそ大きくなっていたが、ホイールベースやトレッドの拡大によってスタビリティが増し、より理想的な重量配分を実現。ワークスチームであるTTEが開発時点から関与し、空力の全面改良や冷却性能向上を実現した点もトピックです。
登場シリーズ
グランツーリスモ3: A-Spec
ラリーイベント:ラリー・チャレンジを制覇で入手。意外にもプレゼントカー限定。
アーケードモードでは使用出来ないため、乗りたい場合はセーブデータを読み込ませてガレージから呼び出そう。
ラリーカーの特権としてダートタイヤが初期購入済。
また、ST185型が未収録なためか車名は「セリカ ラリーカー」だった。
グランツーリスモ4 プロローグ
アーケードモードで初期から収録されている。
グランツーリスモ4
スペシャルコンディションレースのラリー・スイス・アルプス(Normal)の2レース(順走・逆走)を優勝すると入手。
グランツーリスモHD コンセプト
唯一のラリーカーとしてなぜか他のマシンを差し置き登場。通常のセリカは入って無い代わりに入れたと思われるが……実車の悲劇的な経歴を考えると扱いが良いのかも。
チューニングカー仕様も収録されており、この車種でタイムアタックをクリアすると解禁される。
サスペンションをローダウンした車高が低くなった外観が特徴なのだが、エンジンチューンの結果通常仕様を凌駕する500馬力というリストリクターの加工ですら叩き出すことのできないパワーを絞り出す、Gr.Bマシンも真っ青なスペックを持つ。
グランツーリスモ(PSP)
グランツーリスモ5
Cr.35,000,000で購入。
グランツーリスモ6
Cr.35,000,000で購入。
グランツーリスモ7
市販仕様があるのにもかかわらず、12月のアプデでまさかの復活。新たに全体が作り直されており、リアリティもアップ。ホイールも過去作と異なり実車と同じ6連スポークに変わった。
市販車のST205をリバリーで塗り変えちゃった人は複雑な気持ちになるけど……。
レジェンドカーディーラーで購入可能。お値段はCr.25,000,000とかなり割安。
ちなみに現実ではグループAの車両だが、本作ではGr.Bカテゴリーに設定されている。値段もブランドセントラルで購入可能な同クラスのマシンさえも下回る。PPや性能では他のGr.Bよりも劣ってしまうが……。それでもGr.B限定レースに出すならターボキットを装着して強化しよう。恐らくGr.B入りさせられたのはラリーカーを扱うカテゴリーがそれしかなかったからだろう。
まあ既にたくさん前例がいるし……(未作成)。
既に市販車の方が入っているのに収録されるということは、もしかしたら山内氏かスタッフのお気に入りなのかも。そして、
12月に追加されたのはカストロールカラーがクリスマスカラーっぽいからだろうか……?
ちなみにフロントへカスタムパーツを装着するとライトポッドが付く。これは実際にWRCでも夜間走行のステージセクションで使用されていたものである。迫力あるフロントにしたいならどうぞ。
さらに他のGr.B車両と同様にターボチャージャーでのパワーアップで800馬力に上げられる。また、低回転ターボにシーケンシャルミッションを装着、ダウンフォースを最低値まで下げてアンチラグをオフにするとPPがギリギリ699ととてもちょうどイイ値となる。グループA規定のラリーカーなだけあって燃費やタイヤの持ちこそ悪いもののこの仕様のエンジンは
4,700rpmで690psを絞り出し、最大トルクは110kgfmというディーゼルエンジンばりの低回転の強さ見せてくれる。そのため燃料マップを6まで振り、ショートシフトを駆使すればサルトWTC700ではかなり戦えるマシンに化ける。パワーを限界まで上げて四駆ドリフトをかましてやるのもよし、程よいパワーでエコに流すのもまたよしである。総合的にはかなりおすすめの一台だ。
コメント
- この車に思うところあるラリーファンも多いんじゃないかなぁ 名車であることは事実なんだろうけど -- (名無しさん) 2022-12-18 03:09:32
- 低回転ターボを付けるだけでも出力、PPともにいい感じに他のGr.Bと同じくらいになる -- (名無しさん) 2023-08-31 11:19:33
- ST165型とか185型もあったらいいな -- (名無しさん) 2023-10-25 19:14:48
- コイツはいつも不遇だねぇ、カワイソウ(´;ω;`) グループAの車なのにグループBに入っているのか? -- (名無しさん) 2023-12-14 22:45:32
- でも利点はターボつけたら800馬力のモンスターセリカになるってとこか。車体価格が安いしそこにシーケンシャルミッション入れてもかなり出費が抑えられると思うナ... -- (名無しさん) 2023-12-14 22:47:38
- ST185の方が名車じゃないか? -- (名無しさん) 2024-10-16 23:21:14
- この時代のライトポッドはフジツボの集合みたいでどちらかと言うとキモイな… -- (名無しさん) 2024-12-05 17:23:07
- どうやったらレジェンドカーとして出てくるの? -- (名無しさん) 2025-04-21 17:12:04
- ↑周期で入れ替わるので待つしかない。特定の車を入荷させることは出来ないからね -- (名無しさん) 2025-04-21 19:17:08
- GT7で収録されてるナンバーK-AM-3103はチェコの実業家でラリーカーコレクターのjiri jirovec氏が現在所有してるものみたい -- (名無しさん) 2025-05-31 23:12:56