目次
(1988年9月5日の霊示)
1.大天使ミカエル 見参
ミカエルです。今、ふたたび、私がこのようなかたちをとって、地上のあなた方に指導できる機会が与えられたことを、天にいます神に心より感謝いたします。
私は、あなた方が旧約聖書でその名を知っている、大天使ミカエルです。私は、すでに永い永い月日、人びとを魔から守り、この地上に光の歴史を創るために仕事をしてまいりました。
私は、旧約聖書においては、竜と戦った天使と言われていますが、この竜、ドラゴンとは、サタンの頭(かしら)でありました。あなた方がその話を耳にしているかどうか、私はぞんじませんが、地獄というものは今からはるかなる昔にできたものです。それ以後、この地獄という勢力を、単に消極的なる存在として置いておくのみならず、積極的になんとか消滅させ、そして世界を光に変えんとして、私は努力してきたものです。
私は、かつて、何度も何度も地上を指導したことがあります。もちろん、旧約の時代にも、旧約の預言者たちを数多く指導しましたし、また、モーゼの時代にも、イエスの時代にも、またブッダの時代にも、私は天上界から指導したことがあります。そうして、私の分霊の一部は、今から数百年前にドイツの地において、マルチン・ルーテル(ルター)として肉体を持ったこともあります。
私は、今、天上界において、天使団の長として、地上に号令を送るべき時が来たと悟ったのです。ミカエルは今、見参しました。わが使命が今、明らかになりました。私は、今こそ、自分の使命を果たすべく地上にふたたび帰ってまいりました。
今から十年あまり前、高橋信次という偉大な光の指導霊が地上を去りました。その方が地上を去る間際(まぎわ)に、私は地上に人びとを指導するために何度か姿を現わし、その声を聞かせたこともありました。けれども、私が高橋信次の最期をみとるために出たということを悪用して、その後私の名を騙(かた)り、地上で混乱をひき起こす者があとを絶たなくなってきました。私は、今、十年の沈黙を破って、地上のみなさんに、ふたたび私の意のあるところを問いたいと思います。
今、私は、ほんとうの私の使命を明らかにする時が来たと思うのです。私の使命は、魔が地上に競い立つ時に、光の天使たちを守り、魔から遠ざけるのが私の仕事です。今、そうした時期が来たと思います。
ミカエルは今、全力をあげて、光の天使たちを守ることを決意しました。全力をあげて、光のドームを創ることを決めました。全力をあげて、地上に出でたる光の子らを、わが翼のもとに集めることを決意いたしました。
これより後、いかなる魔があなた方を襲おうとも、いかなる困難が地上を襲おうとも、いかなる苦しみが地上に降りそそごうとも、わが守らんとするところに光あり。わが守らんとするところに力あり。
2.今こそわが使命遂行の時
私は、今ほどミカエルの力が地上に望まれている時はないと思うのです。私は、いつも文明の最終期において、光の天使たちを守るために活躍してまいりました。時代の端境期(はざかいき)において、新たな文明が起きるべき時において、私は新たな神の生命が、地上に育ち、膨(ふく)らみ、伸びてゆくのを守るために戦ってまいりました。
東洋では、私は「摩利支天(まりしてん)」という名で呼ばれることもあります。戦(いくさ)の神のように言われることもあります。時代によって、平和な時代が続いた時には、私の活躍する場面がないこともありました。けれども、戦いの時、神理を推し進め、文明を切り開き、文化を切り開き、国を守り、地球を守り、善意なる人びとを守る時には、私はいつもその姿を現わしました。
かつて、フランスがイギリスによって攻め取られようとした時に、ジャンヌ・ダルクをして、フランスを救わせたのも私です。そうしたこともありました。また、イエスが、荒野においてサタンの誘惑にうち勝った時に、イエスに力を与えたのも私です。また、モーゼの部下たちがモーゼに不信を持ち、争いごとを起こした時に、モーゼに奇跡の力を与えたのも私です。
私はその使命として、正法が説かれる時に、どんなことがあっても正法を行ずる人を守り、神理の使徒を守り、救世主を守るのが役割なのです。救世主を守るために、今ミカエルは、ふたたび活動を開始いたしました。これより後、私は、あらゆる奇跡を起こしてゆくために、今、わが名を明かし、今、主のみ前に参上したのです。
私は、どんなことがあっても道を開きます。今はそういう時が来ているからなのです。人びとの心が魔にむしばまれ、正法が説かれたとしても、その前途が暗い鉄の扉によって閉ざされんとしています。この時に、私は、神の黄金の鎧(よろい)を着、神の黄金の槍(やり)を持ち、神の白馬に乗って現われ、鉄の扉を打ち破らんがために、みなさんの力になりたいと思うのです。
これより後、魔が競い立ち、この神理の伝道を妨げんとする時に、まずわが名を呼んでほしいのです。ミカエルの名を呼んでほしいのです。その名を呼ばれた時に、私はさまざまな奇跡を起こし、魔からあなた方を守ろう。あなた方をどのような魔からも救おう。真実は真実として述べ伝えることを許そう。それを助けよう。
人びとよ、今こそ勝利の時。今こそ、魔に打ち勝つべき時。今こそ、暗闇を踏み越える時。今こそ、明かりある日差しを願い、明かりある日をめざし、勇気ある日をめざし、希望の日をめざし、曙光(しょこう)を迎えるべき時。今、夜明けの声は告げられたり。今、太陽の光が射し来たり、地上の暗闇が明るくなる時。今こそ神の光が明らかになってゆく時。
あなた方は、はたして知っているだろうか。神がどのような心でもって、地上を眺めているかを――。神は惜しみなく、あの太陽のごとく、慈悲に満ちあふれた光を人びとに射しこみ、射しこみ、活動をしてこられたのです。その慈母のごとき、慈父のごとき、太陽のごとき、神の恩に報いずして、人びとは長い間、闘争と殺戮(さつりく)に明け暮れ、自分自身の足ることを知らない欲望、愚痴や不平不満に悩まされ続けてきたのです。
今、私は高らかに宣言する。地上に迷えるあなた方よ、立ち上がれ、立ち上がれ。神の子の人間は、そんな弱い存在ではないのだ。煩悩(ぼんのう)という名の迷妄の大海を乗り切れ。煩悩という名の迷妄の雲海を突き抜けよ。神の光を取り戻せ。神の光のなかに出(い)でよ。神の光のなかを歩めよ。
今、私たちは、地上にあるあなた方に、真にめざめてほしいのです。真に神の子としての生き方にめざめてほしいのです。
では、真の神の子としての生き方とはいったい何でしょうか。真の神の子としての生きがい、真の神の子としての生き方、それは何でしょうか。
まず、私はあなた方に言う。あなた方に主張する。あなた方によくよく言い置く。真の神の子の生き方とは、まず、神の正しさとは何かを知り、行ずること。そしてみずからの悪と世界の悪とに対して、高らかに戦いの宣言をすること。そして、この地上をあらゆる不浄なもの、理不尽なもの、このようなものを一掃し、明るく、明るく照らすこと。これがだいじなのです。
3.大救世主降臨の事実を知れ
私は今、ミカエルが、この人類の危機の時代に、黙ってはいないということを明らかにしておきたいと思うのです。
この今世紀において、人類は悲惨な大きな戦争をすでに二度も経験いたしました。第一次世界大戦。第二次世界大戦、この二つの大戦のなかを生きて、あなた方はいったい何を学んだのか。人間の愚かしさとは何かを学んだのではないのか。人間の考え違いとはいったい何であるかを学んだのではないだろうか。人間の欲望とはいったい何かを学んだのではないのか。
この二度の世界大戦に懲(こ)りず、また第三次世界大戦をめざして、着々と戦争の準備をしつづける各国の諸君よ。あなた方はこの二つの悲惨な大戦から、いったい何を学んだのか。何も学ばずして、また、この世的なる自己保存的なる戦いを続けていかんとするのか。
真に戦うならば、他国民と戦うな。異民族と戦わず、自分の心のなかの敵と戦え。自分の心のなかにすむ己心の魔と戦え。自分たち集団のなかにすむ社会悪と戦え。戦う相手をまちがえてはならない。諸君らが戦う相手は、神の子としての人間ではないのだ。諸君らが戦う相手は、みずからの誤りと社会全体の誤りである。この誤りと戦え。この誤りをとり除き、この地上から一掃するために戦え。そうであってこその神の子ではないか。
あなた方は、今から二千年の昔に、私たちの世界から主イエス・キリストを遣(つか)わしたのに、その時に主が降臨したということになぜ気づかなかったのか。その時の思いを想い起こせ。主は降臨しても、その主の存在に気づかず、主をあざ笑い、主を鞭(むち)打ち、主につばきをかけ、主に茨(いばら)の冠(かんむり)をかぶせたのはだれであるか。その時に、ユダヤ人であった多くの人たちは、今またこの二十世紀の後半に、日本の地に生まれ変わっているのだ。あなた方は、かつてあなた方が、主に対してなした業(わざ)のその意味がわかっているのか。救世主を十字架にかけたことの、その恐ろしい意味がわかっているのか。それがどれほどの罪であったかを知っているのか。
今、また救世の時が来ている。あなた方はどうするのか。かつて、あなた方の過去世の魂が、地上に肉体を持った時に、主を鞭打ち、主に茨の冠をかぶせ、主の脇腹をつらぬいたように、今また降りたる救世主に対して、そのようなことをし、二千年の後悔を残さんとするのか。それとも、この新たな王を迎えて、あなた方は新しき神理の日の出のために、共に戦うことを誓うか。いったいどちらの道を選ぶのか。
私は、あなた方に言っておく。数千年の後悔を残すなかれ。過去にみずからの犯した罪を今、拭(ぬぐ)え。今、その罪を拭わずして、真の勝利はない。真の魂の進化はない。真の魂の喜びはない。血に汚れた、汝らの手を今こそ清める時。今こそ、古きしきたりを忘れ、因習に捉(とら)われることなく、新たな希望に満ちた心で、希望にあふれたまなざしで、自分たちの前途を切り開いていこうではないか。
4.光の天使たちよ、集結せよ
ミカエルが降臨する時、それはいつの世も救世主の降りんとする時である。救世主が地上に降りた時、大天使ミカエルもまたその仕事を始める。
われは天使長、七大天使の長なり。そして、わがもとより、さまざまなる光が分かれている。私が指導する天使の数は多い。その数は、幾千、幾万とも数えがたい。それはどの多くの天使の軍団が、わが傘下(さんか)に今ある。この天使の軍団を今、一挙に集結し、この地上に光の国を打ち立てたい。
願わくば、地上に降りたるあまたの光の天使たちよ、わがもとに集い来たれ。わが号令を聞き、わがもとに集い来たれ。かつて、われがあなた方と誓いしがごとく、あなた方もその天上における誓いを地上にて果たせよ。天上にてわれは、汝らと約束をしたり。今より数十年の昔のことなり。その時の約束を果たし、今わが前に集まれ。ミカエルの現われるところ、救世の息吹きがあふれている。ここに神の光の軍団をつくることを誓う。
この軍団に、数多くの心ある人びとよ、数多くの光ある人びとよ、集まって来なさい。まちがいなく集まって来なさい。縁(えにし)の糸をたぐり、一人ひとり、まちがいなくたぐって来なさい。この私の声を想い起こしなさい。あなた方に向けて発されたこのわが声を、まちがいなく聞きつけなさい。
かつて私は、あなた方が地上に出る前に、あなた方を天上の一点に集めて、話をしたはずです。数千人の人びとがわが声を聞いたはずです。「今、新たなる光の大指導計画が始まっている。私の傘下に集まりたる者たちよ、よいか、今より数十年後である。見事使命を果たして還ってこい。すべての使命を果たして、天上にふたたび会いまみえん。」私はそのようにあなた方に言ったはずです。
今、ミカエルは、あなた方に檄(げき)を飛ばす。今ミカエルは、あなた方にその本来の使命を明かす。集まれ。集まれ。この光の軍団に合流せよ。この光の勢力に合流せよ。地上はまもなく、大いなる闇に包まれんとする。この闇の広がる前に、わが声のする方に集まって来なさい。一人でも多くの光の戦士が、今必要とされているのだ。一人でも多くの力が、集まって来ることが今望まれているのだ。足りない。まだまだ足りない。
気がつけ。ひつじどもよ、気がつけ。わがひつじよ、数多くのひつじたちよ、集まって来なさい。今こそその時です。今の時を逃して、あなた方が立つべき時はないのです。今こそ集結しなさい。わが声の前に、わが声のもとに、集結しなさい。かつてあなた方にあれだけの期待をかけ、あれだけの熱意を語った私です。私は、あなた方に約束したがごとく、今、こうして天上界からあなた方にはたらきかけを始めているのです。よいか、光の天使たちよ。今こそ使命を果たせ。
5.これより大いなる奇跡が起きる
私が本日見参した理由は、もう一つある。それは、これより後、さまざまなる奇跡を起こしていくことを誓う、そうした理由のために、本日見参をした。読者の多くは、やがてわが声のする方に、さまざまな奇跡が起きていくことを知るであろう。それは、かつてなかったような奇跡であろう。地上には奇跡のない時はなかった。しかしながら、救世の時の奇跡ほど大きな奇跡がある時もなかった。今より後、さまざまな奇跡が起きてくるであろう。私はその奇跡の内容を明言はしない。しかし、あなた方は知るであろう。その真の奇跡がいったい何であるかを――。
わたしたちがその気になれば、天上界の天使軍団がその総力を結集して、実現しない奇跡はないということを知りなさい。あなた方が地上にある時に、祈りによってさまざまなことが、願いが、かなうであろう。しかして、天上界における天使たちが、その総力を結集して、地上にて奇跡を起こさんと願った時に、そこに起きないものは何もないのだ。それは、神の意志とも等しいだけの力が現われてくるのだ。
われは今、大いなる奇跡を起こさん。見よ。証(あかし)を求める者たちよ、汝らの信仰はひじょうに薄いものだ。しかし、信仰薄き汝らにも目に見えるものを見せよう。耳に聞こえるものを見せよう。心に響くものを見せよう。
信仰薄き者たちよ。イエスはかつて言ったではないか。「汝ら、何を見て神と言わんとするか。汝ら、何を触りて神であるとするか。神はここにあり、かしこにありというものではない。汝らは、みずからの目にて、みずからの手にて、確認したもののみを神というのか。汝ら信仰薄き者よ。神は信ずる者のところにある。神は信ずる者の心のなかにある。神は、それを信ずる時に、大いなる姿を明らかにするのである。」イエスはそのようにつねづね語っていたはずです。
そこにおいて、私はまた、あなた方に話をしよう。あなた方は今、不信の時代に生きている。信仰なき時代に生きている。信ずることなき時代に生きている。私は、あなた方に問いたい。あなた方に教えたい。信ずるということが、いかほどの力を有しているかを。信ずるということの前に、すべての扉は開いていくのだ。信ずる力なくして、かって奇跡が起きたことはないのだ。今こそ、多くの者たちが、信仰の力を明らかにせよ。
あなた方は、信ずるということが、どれほど大いなる徳であるかということを知っているか。そして、その信念の前に、どのような激流も進路を変え、流れを変え、どのような岩も砕かれてしまうということを知っているのか。それも一人だけの信仰ではない。多くの人びとの信ずる力が集結された時に、そこにあらゆる奇跡が現われてくるのである。
不信仰の者たちもやがて知ってゆくであろう。この世に起きるさまざまな奇跡を目の当たりにして。しかし、私は、その不信仰の者たちをめざめさせると同時に、信仰ある者たちをもめざめさせたい。信仰ある者たちが、真実の信仰とは何かに気づくことをこそ願う。
あなた方は漠然と、神というものを信じているかもしれないが、神の力というものをほんとうに知っているのか。どれほどの力を神がお持ちかということをあなた方は知っているのか。あなた方が信じた時に、そこにどれほどの大きな力が、奔流となって現われてくるかを知っているのか。
今、私はあなた方に言おう。信ずる力をまず持て。これが奇跡の第一歩である。この信仰の力が、どれほどの力があるかを知れ。信ずる力があることによって、病(やまい)は癒(い)え、目の見えない者は見え、足のなえた者は足が立つであろう。また、信ずる力によって、経済的苦境におちいった者は立ち直り、天変地異さえ、その怒りを鎮めることであろう。私は、あなた方にまた、信仰の強さを、信仰の力を、その情熱の神秘を語り続けたい。それをあなた方一人ひとりの心のなかに、刻みつけてみたい。
6.我は今、勝利の宣言をする
さて、私は、この最初の話を終えるにあたって、あなた方に三つの宣言をしておきたいと思う。これは「ミカエルの宣言」と言ってもよい。「ミカエルの三大宣言」と言ってもよい。この三つの宣言を、あなた方は魂の奥底に刻んでほしいと思う。
第一の宣言。これより後、地上に救世の光現われて、世の中を明るく照らすであろう。
第二の宣言。これより後、地上にさまざまな争い、不和、苦しみ、悲しみが、一時期顕在化(けんざいか)してくることもあるであろうが、やがてそれらのものは、すべて光によって打ち破られていくであろう。
第三の宣言。新世紀を切り開く力は、愛の力であり、この愛の力は、神を信ずるところから湧くのである。
以上、三つの宣言をいたしました。これが、ミカエルが今、あなた方に問いかけねばならないと思っていることの骨子(こっし)です。
これより後、私は、この天上界にあるすべてのエネルギーを結集し、地上に降りそそぎます。そして、行く手に立ちはだかる、あらゆる障壁と妨害物を取り除いていきます。たとえそれが、かつてわが守護せし団体であろうとも、私の今度の仕事の前に立ちはだかる時には、断固として排除していきます。それが神の正義であるからです。
人びとよ、神の心が今どこにあるかを知れ。真実の神理を地上に打ち立てる時には、いかなる妥協も許されないということを知れ。真実の心が、真実の神の教えが、地上に広がっていく時に、これを邪魔するいかなる勢力もありえないことを知れ。
今、ミカエルはその光の矢を放つ。天上より、光の矢をつがえ、一本、二本、三本、四本、五本、六本。百本、五百本、千本、一万本、十万本と光の矢を打ち続けん。
地上にて、肉体の人間にとり憑いて、彼らを惑わさんとする魔たちよ。わが光の矢を受けよ。その光の矢によって、汝らの心臓を射抜かん。汝らふたたび地上に現われて、人びとを苦しめ迷わすことは許されない。わが光の矢の前に退散せよ。
我は、絶大なる光と、意志の力をもって、神の道を開かん。これより後、光は勝利せん。これより後、天使軍団は勝利せん。これより後、神の光大いに現われん。光は前に。光は前に。光は未来に。光はあらゆるところに――。
我は今、勝利の宣言をする。