目次
3.愛人とカルマ
4.主婦の浮気
5.三角関係解消の法
1.三角関係に陥ったとき
高橋信次です。今日は1章、2章と、連続してやっています。ただ残念なことに、九十分テープでやっているために、前節でちょっとしゃべりすぎると後が苦しくなる。まあこういうことですね。締め切り時間に追われながら、私はなんとかこの悩みを解消しようと考え、また一方では三角関係を解消しようと考えています。
この第2章はね、私はウンチクがあるんですよ。ウンチクがあるというと誤解があるかもしれませんが、多少自信があるんですね。どういうふうに自信があるかというと、これはまたむずかしいんですが、まあ多少わかるんですね。三角関係に陥る理由、陥った人の気持ち、陥った後にどういうふうにしてリカバーするかね、どういうふうにしてカムバックしてくるかね、このへんの感じがよくわかるんですね。その後の傷ね、傷がどのへんのものか、何年ぐらい痛むかね、実によくわかります。別に経験あって言ってるわけではないんですが、まあ、いわゆる一種の観自在能力でしょうね。そういうふうにわかるわけなんですね。
まず「三角関係に陥ったとき」ということですが、圧倒的に多いのはやはり男性に愛人ができる場合ですね。まあ恋愛関係のときの三角関係は、一応なんとしましょうかねえ、除外しましょうかね。そのへんはまあ自由の範ちゅうだわね。恋愛してて特定の彼女がいて、そのうち次の好きな人が出てくるっていうことですね。で、前の人も別に嫌いなわけじゃないけど、次にまた好きな人が出てきて、しばらくその三者が共存してて、そして次の人の方へ移って行くという、まあこういうパターンですね。これはよくあることであるし、実際上これがなければ乗り換えができないよね。そうでしょう、みなさんどうですか。いったん好きになったら、絶対一生好きでいなきゃいけないというんだと、七・五回失敗するというのは、いったいどういうように説明がつくんでしょうか。
だから、自由な時代ですね、次に好きな彼女が出るということはありうることだし、これはある程度自然の摂理だと思わなきゃしかたがないでしょう。その間、苦しみはあるけれども、まあそれも魂の糧は糧だ。また逆もあるでしょう。女性はある男性と約束していたけれども、だんだんもっといいのが出てきて、結婚となるとやっぱりこっちかなあと思う時期ね、やっぱりあるわね。あんまりこれが本当に男が好きだとか、本当に女が好きだというと、また別な傾向の問題があるんだけれども、思春期において、結婚前において、そういうことがあるのは、ある程度やむをえないところがあると思います。
それは、人間やっぱり不安なんですね。この人とならほんとうに幸福になれるかっていうと、やっぱりわからんもんね。わからんことあるよ。やっぱそれはあるねえ。だから、私なら人類の女性すべて幸福にできると思うけども、それでもやっぱり、そうは思わない人もいるかもしれない。私は普遍的な愛の立場に立っているけども、たとえば黒人のすごい女性とかね、ああいう人とほんとうにうまく夫婦生活ができるだろうかと思うと、やはり不安はあるわね。多少自信がないかもしれない。あるいは、ソ連あたりの出身の女性で、じゃがいもいつも食べているような人ね、じゃがいもでブクブク太って、二十キロも三十キロも太っているような人、まあこうした人とうまくいくかというと、やっぱりちょっと自信はないかもしれない。
あるいは私だったら、私はもともと何といいますかね、高貴な魂であるという雰囲気はただよっているとは思いますが、山の手に生まれた女性でね、山の手でほんとうにピンピカピカ、キンピカピカの、なんというか、そうした女性と、信州の山のなかから出てきた高橋信次、うーん、やっぱり苦しいところがあるわね。そういうふうにいろいろあるから、まあかならずしもオールマイティの人はいないでしょう。
そこで、自由契約の段階における三角関係が生じる場合は、まあ過渡的な問題としては、ありうるでしょう。ただこれもずっと続けていくとなると、ちょっと倫理的な問題があると思いますね。それは、恋愛関係であってもひとつの契約関係であることは事実なんで、相手を傷つけますね。それゆえに、目を忍んでやることになりますね。
月曜日にはAさん、火曜日はBさんという感じになって、苦しくなってきますね。それで、よく小説の題材に使っているように、ああいうことになるんですね。「この前、ここで食べたステーキ美味しかったねえ」なんて言って、それが違う相手と食べたものだったりしてばれちゃったりしてね。「えっ、こんなところにきましたっけ」「おや、こなかったっけ、きただろう。あっ、君じゃなかったか」なあんて言ってね、ばれちゃうことがあるでしょうね。まあそういうこともあって、やがて破綻(はたん)することになっているんです。
だから、過渡的な三角関係は、その恋愛関係においてはありうることだし、速やかにきり替えていけばよいと思います。それで、相手のほう、たとえば男から見たら彼女のほうに他に彼ができて、三角関係になって、その後、三角関係が解消されて相手の女性が向こうの男のほうへ心がなびいていった場合、ひじょうに苦しいわね。そして、相手の男が憎いと思うけど、まあこういうときは、もうそういう流れだと思わないとしょうがないです。それで、自分は自分でまたコツコツと勉強でもしたり、遊びなんかしながら、また次の魚がかかってくるのを待つしかないですね。逆もそうです。だからこれはしようがないと思ってください。
次ですね、要は夫婦になっておりながらの三角関係ですね。これがむずかしい。まあこれも言わしてもらえば、そら確かにね、結婚の当時は好きだったけど、あと五十年間好きでいなきゃいけないっていうのは、そら苦しい話であることは事実です。実際問題好みは変わりますし、奥さんが妊娠しておなかポコッと出たりするとね、スラッとした女性見たらやっぱりいいと思うしね。それからどんないい美人だと思ったって、隣リでいびきかいてガァーガァー寝てるの見たらね、そら人間カクッとくることは、ありますわね。そういうことはあります。
ミス・ユニバースみたいのもらったって、そうなりますしね。私も面食いだったからね、ミスなんて言うのをもらっちゃいましたが、まあやっぱりね、そのミスでもやっぱり長い歴史のうちというかね、何十年も生きてると、ミスしたかなあーと思うことはやっぱりそれはあるんですよ。そんなもんなんです。だからみなさんね、なんに基準おいて見るかと言っても、やっぱり完璧な人はいないですね。そういうように思ってください。
そうすると、生きているうちにいろんな問題があったりして、心に隙(すき)が出てきますね。やはり多いのは、圧倒的には男性の浮気でしょう。男性の浮気です。まあ、これも一過性の浮気なら、男の甲斐性ぐらいで許してやらねばいかんところもありますが、深刻なのは、やはり家庭の不和が起きるような浮気ですね。これはやはり深刻です。男として、けじめをつけなきゃいけない部分が出てくるでしょう。
さあ、じゃあズバリ言って、男性に愛人ができたときに奥さんはどうしたらいいのか、まあこういう問題です。本書の読者にも、この悩みを持っている方はいます。いちばんイージーな解決は、自分も愛人を作るという解決、まあこれをする人もいますね。やられたらやリ返すというこんな人もいますが、ただこんなになると、だいたいもう家のなかは地獄になります。だから、こんな気分だけで走っちゃいけませんね。やはり、将来の家庭の維持、それから子供たちの幸福を考えていかねばいかんと思います。
それゆえに、三角関係ができたときにどうするかということですが、まず言っておきたいことは、第一順位はやはり奥さんであるあなたにあるということを、忘れてはいかんということですね。現に法律上の夫婦になっているんですから、第一順位はあなたにあるということです。それで、向こうの女性が旦那さんに手をつけているとしてもね、これは第二抵当ぐらいなもんなんですね。抵当権としては第二である。だから、優先順位はやはりあなたにある、という立場を忘れてはいけない。こう考えて、まず心を静めてください。
そして次に、第二にじゃあどうするかということですね。やり方は二つあります。愛人を認めることと認めないことですね。この二つがあります。ただ、九十九パーセントの女性は愛人を認めるほど寛容ではありません。寛容じゃないんですね。
そこでだいじなことはね、旦那さんを恨み、相手の愛人を恨むことだけではないということですね。それは、やはりそういうふうになるには、自分自身反省すべき点があるのだと思います。男性が自分以外の愛人を作る、それが一過性のことじゃなくて、家庭の危機を感じるような愛人になった場合は、それはおそらく、あなたになにか物足りないものがあると思ってまちがいがないんですね。だから、この点、よくよく反省してほしいと思います。
男が三角関係を作る場合、いちばん多い例は、やはり奥さんの女性としての肉体に満足できないということが、いちばん多いんですね。これはねえ、まあ無理からぬこともあるんですよ。見合いで結婚するの最近多いですし、恋愛も多いですが、結婚してみないとなんて言うかね、ほんとうにうまくいくかどうかよくわかんないことがあるよね。
つまり、なんて言いますかね、メロンだよ、みなさん、メロンわかるかい。女性と結婚するというのは、まあメロン買うのといっしょなんだよね。スイカと言ってもいいけども、スイカにしようか、スイカと言ってもいいでしょう。スイカは切ってみないとわかんないですよ。ねえ。だから最近は、スイカでも切って売っているでしょう。なかが見えるようにね。メロンも切って売っているのも多少出ているけれども、普通は一個そのままで売っているね。だからメロンといっしょでね、わかんないんですよ。買ってはずれたときのショックは大きいよね。そういうことがあります。だから、肉体的にやはり満足していないことが多いでしょう。
もうひとつは、よくあるパターンですが、やはり残念ながらねえ、人間飽きてくるということがあるんですよ。それは残念だけどそういうことはあってね、新鮮味が薄れていくということがあるんです。これは悲しいですけど現実です。これは、男女とも両方いっしょです。そういう現実があると思います。
そこでねえ、僕は言っておきたいんだ。まず女性の肉体が飽きられる、あるいは魅力がない、がっかりされたという場合、これも努力の部分があるでしょう。たとえば、女性であれば、いろんなところに通ってね、スタイルをよくするっていうような方法もあるでしょう。あるいは、着るもののセンスをよくするというような方法もあるでしょう。お化粧してみるというような方法もあるでしょう。いろんな方法があります。
けどね、それも限界はあると思います。ある程度ね、まあその顔そう変わるもんじゃない。その体もそう変わるもんじゃない。そういう意味で限界はある。だから、愛人のほうがあなたよりはるかにスタイルがよかったら、もうこれははぼ戦いにおいては敗れかかっているといってもまちがいがないだろう。この際に心がけなければいけないことはね、自分の弱点は弱点、弱みは弱みとしてやはり素直に認めなきゃいかんと思う。そして、ただご主人も心のなかになんていうかね、一抹の寂しさ、あるいは後悔、これがあることは事実ですね。
そこでね、三角関係に陥ってて性的に苦しんでいる女性はね、自分の女性自身に自信がない方はね、私はまずこのお勧めをしたい。それはなにかというと、いい友達夫婦になりなさい。これを言っておく。まずね、肉体はそうかんたんに改造ができないけど、友達夫婦にまずなりなさい。友達夫婦になるというのはどういうことかというとね、いっしょに話してて楽しい夫婦になるように努力しなさい。これはできると思う、まずね。話してて楽しい夫婦だ。肉体的な幸福はまあ別にしてね、話して楽しい夫婦になりなさい。これがだいじだ。
だから奥さんはね、まず話の中身をおもしろくしていきなさい。いいですか。旦那さんが家を遠ざかる理由のひとつも、それがあるからね。あなたがいつも不平、不満ばかり言ってたら、家に寄りつかなくなりますよ。だから、まず言っておきたいことはね、友達夫婦のように話がおもしろくなりなさい。題材において、あるいは気分においてね、それから相手が喜ぶようなことを言ってやりなさい。
こういうことで、まずご主人がね、あなたと話をしていて楽しいっていう感じを受けるような、そういう女性になりなさい。これは努力で可能だと思う。おそらくあなたは、なんらかの意味で飽きられているんだから、それは面白くないからなんだ。そういう意味で、面白い女性にならなければいけない。これを僕はまず言っておきたいと思います。まあ、あと順番に話をしていきたいと思います。
2.男性の浮気について
さて、それではそもそも男性はなぜ浮気をするのか、こういう考え方が検討されねばならんと思います。
なぜ浮気するのか。男は本能的に多情であるという説もあります。多情であるというのは、複数の異性を求める傾向があるという考えですね。これは、ある意味では当たっているでしょう。女性で多情な女性というのは、やはり淫乱と言いますかね、少し性的におかしい女性がいると思いますが、男性の多情というのは、ある意味で本能的な部分があります。
なにゆえにそうなるかというと、これは男性と女性とでは性的喜びの性質が違うからです。違っているのです。どういうように違うかというと、男性の喜びは刹那的(せつなてき)なんです。いいですか、男性諸君よく聞きなさい。残念ながらそれほど高級な喜びではないね。一過性の喜びであろう。そう思うね。一回一回喜べばそれでいいんだよね。男性の喜びはそんなもんです。だから一過性です。その一過性であるがゆえにね、多情になることがあるということです。ところが女性の性的喜びというのは、そういうものではないことがある。深い安心感、幸福感に包まれないと、女性はほんとうの意味で喜びを感じないんですね。
すなわちね、たとえばなんでもいいですよ。夜道で男性に襲われたとしましょうか。ねえ。ただその襲った男性はね、物凄いセックス・テクニック持っているかもしれない。闇夜のなかで襲えるぐらいだから、たいしたもんですね。おそらく、読者のご主人のみなさんより上手だろうと私は思います。みなさん、闇夜でね、覆面(ふくめん)なんかして、はたして女性とことを遂げられますでしょうか。相当のテクニックがなければこれ無理ですよ。ふつうはね、惨(みじ)めになって帰るだけです。できません。それができるのは、相当テクニックがあるからでしょう。だから、女性喜ばす術を持っているはすです。でも、会社の帰りに襲われて喜ぶ女性はいません。
なぜいないか。それは前にも言ったようにね、恐怖心があるからです。怖いからですね。違いましょうか。そういうことですね。そしてこれは裏を返せばね、女性というものはいったいなにを求めているかを明らかに現わしているんですね。女性が求めているのは、安定感です。あるいは安全性です。これをいつもいつも求めているんですね。それゆえに、安全性を求めていると、多情になれないんですね。みなさんわかるでしょうか。つねに、結局ボートのようにね、杭かなんかに縛られておきたい、あるいはいかりを下ろしておきたい、海の底にいかりを下ろしておきたい、そのときにスーッとした喜びを感じるんですね。これが女性なんですよ。
ところが男性は漁師みたいでね、もりかなんかで魚突いて突いてね、一匹突いたらうれしい、二匹突いてもうれしいね、大きいの捕れたらうれしいと、こういうように子供みたいに喜んでいるところがあるんですよ。ところが女性はふかーくふかーくね、いかりを下ろしてね、そして安定したときにうれしい感じを受けるんですね。こういう違いがあるんです。だから、男性は多情であるということは事実で、生理的にもその根拠はあると思います。
では次に、男性の浮気はなにゆえに生じるのか、この検討が必要でしょう。それはねえ、結局はこういう理由もあるんです。男性は、まずひとつには、仕事でストレスがたまりやすいんですね。で、異性との接触というのは、ストレス解消にひじょうにいいことがあるんですね。ところが異性との接触であっても、奥さんとの接触ばかりしていたら、ストレスが解消できないことがあるんですね。
会社ではすーっといつもおんなじメンバーと顔を合わしています。そうですねえ。同じ同僚と仕事して、同じ上司に叱られてずーっといます。
ところが家に帰ると、奥さんが上司みたいに待っていてね、叱るわけですね。「あなたは今日も遅かった。あなたは今日もくたびれている。あなたは今日も遊んできた。あなたは今日も臭い。あなたは今日も馬鹿みたい」こういうふうに上司がわりに奥さんが勤務評定をしてくれるんですね。そうするとどうなるかというと、息が詰まってくるんですね。わかりましょうか。だから、異性であっても解放感をもたらしてくれないんですね。気分転換ができないんですね。それゆえに、外に女性を求めるようになっていくんですね。
男性が浮気をする場合のもうひとつは、それは奥さんが病気がちであったりね、健康がすぐれないことも多いですね。からだが弱いと浮気が増えますね。だから、自分の健康には責任持たなきゃいけないですね。奥さんのからだが弱い、これが浮気の原因になります。だから、そういうときは旦那を責めるんじゃなくて、もっと健康なからだづくりを心がけなければいけないと思います。
男性が浮気をする場合の三番目はね、奥さんにひじょうに生理的に嫌な癖があるなんてことがあるんですね。こういう場合があります。
たとえば、奥様がね、信じられないように鼻の穴をかっぽじる癖があるとかね。あるいは何というかね、だらしないということもあるでしょうね。いつも真っ黒けのエプロンをつけている、エプロン洗ったことがない、いつもエプロンで手を拭いているけど、それはもう真っ黒けである。こういうのもあるでしょうね。
やっぱり女性が不潔であるというのは、男性にとってはこれはたまらない感覚なんですね。女性は猫族と言いますが、清潔なのが本筋なんですね。不潔な女性だと、男性がたまらなくなっていきます。それで、夜の世界に逃げていくことがありますね。
だから、男性が浮気をしている、愛人を作ったり、浮気をしているなと思われる奥さんは、以上のことをもう一回思い浮かべてみてくださいね。家庭のなかで勤務評定してないかどうか、そして旦那さまを管理社会のなかにおいていないかどうか、これが第一点ですね。
それから、あと自分が病弱だったり、健康がすぐれなかったりして、いつもからだの不調を訴えていないかどうかですね。いつも風邪をひいている、いつも頭痛持ちだ、いつも腰が痛い、いつも冷えるとかね、いつもなんだかんだとからだの悪いことを言っている、からだが悪いのをいつも言っていると、旦那さんはだんだん性的魅力を感じなくなってくるんですね。やりたくなくなってくるんですね、いわばはっきり言えばね。病人相手になかなかその気になりませんね。やっぱり健康美というのがだいじです。これが二番目です。
三番目は、今言ったように、不潔な、あるいは清潔じゃないふしだらな部分があると、だんだん嫌になってきます。家のなかがゴミの山になっていたり、なんて言いますかねえ、トマトのへたがとんじゃったりねえ、あるいはじゃがいもの皮が落ちてたりねえ、お茶がらが撒(ま)かれていたり、まあこんなことがいっぱい家のなかであったりすると、やっぱりだんだん嫌になってきますね。こういうことがあります。だから、このへんはよくよくチェックしていただきたいと思います。
そうしてね、先ほど言ったように、よき友達夫婦になる努力をすることだと思います。いい話相手になることね。まあ肉体的な面でもちろん満足させられたら、それはそれに越したことはないけれども、浮気をするというのはね、男が浮気をするのは、やっぱり構(かま)ってもらえないからなんですね。さみしいんです。構ってほしくて浮気していくんですね。だれか構ってほしいんです。男性は子供みたいなとこがありますから、構ってほしいんですね。奥さんに構ってもらえないということもあります。だから、よく友達夫婦になるつもりで話相手になることですね。おもしろい話相手になってあげることです。
そのためには、奥さんはつねづね新しい情報を仕入れ、ニュースを仕入れ、おもしろい話ができるように努力する必要があります。ボケッとしているんじゃなくて、いつも三食昼寝つきでジッとしているんじゃなくてね、話題を仕入れること、これもだいじですよ。
そして、話題は仕入れてもいいけども、暗い話題ばっかり出しちゃだめですよ。気が滅入るような話題ばっかりじゃだめですよ。「あそこの交差点で今日はひとり死んで、そして隣の猫が車にひかれて、そして何とかのマンションからは、今日は借金地獄で飛び降り自殺をしそうな人がひとりいたわよ」なんてこんな話を、いくらおもしろいと言ってやってもだんだん気が滅入ってきますから、ほどほどにしなければいけませんよ。
やっぱりね、旦那さんがハアーって気分転換できるようなね、こんな話をしてあげるように努力することです。そして、奥さんも何か努力したりね、勉強したり、新しい話題を仕入れてるなあと思うと、旦那さんは興味持ちますからね。そうした興味を持たせるという努力が、たいせつだと思います。
3.愛人とカルマ
さて、この愛人の問題を、カルマと合わせて考えてみたいと思いますが、愛人問題は、これカルマと関係があるかどうかということですが、やっぱり八、九十パーセントぐらいは関係があると見ていいですね。
というのはね、人生というのは縦糸と横糸があやなすもんであって、今世だけでやはりできているもんではないんですね。今世に出てくるときには、人生の目的と使命について、ある程度決定をして出てくるというように言ってますが、やっぱりね、過去世でいろんな生き方をみんなしてきています。そのときにね、夫婦の問題でカルマを作っている人もいます。そうした方は、今世でそのカルマの刈り取りの部分ですね、こういう試練に合うことが多いです。
だから、奥さんであっても、旦那さんが浮気して愛人関係作ったりするような人はね、もう一度自分自身の深いところを眺めてみたらいいんだよね。そうすると、過去世において、じつはそういうカルマで刈り取らされるようなものが、なにかあるのかもしれないということね、それを考えてみてほしいと思います。旦那さんが愛人作って苦しめられるようなカルマが出る場合、自分の過去世はいったいどういう過去世であるか推定がつきますか。わかりますか。推定がつくでしょうか。
これはね、やはり男性を相当苦しめた過去世であるはすなんですね。わかりますか。どういうことかというと、たとえばひじょうに美貌(びぼう)であってね、美貌であったということを鼻にかけて、男を次々とソデにしたとかね。あるいは、自分自身が旦那様を過去世で首にしていたとかね。首にして他の若い男に走っていったとかね、そういうことがあることもあります。そういうことがあると、やっぱり多少今回の人生の問題集のなかに、カルマの刈り取りが入ってくることがあるんですね。
少なくとも、こういう三角関係なんかが出てくるような場合には、過去世において男女の問題を卒業していない、ということだけは事実だと言っていいでしょう。その部分が完全に終わっていれば、そういうものは出てこないんです。いいですか。よくここの部分読んでくださいよ。愛人が出てくる場合、男でも女でもどっちでもいっしょですが、愛人が出たり、三角関係が出たりする場合には、本人の問題集において、この男女の勉強が卒業できていないということです。まだ単位が取れていないんです。それだけはまちがいのない事実なんです。
もうそういうものを卒業してしまってね、終わっている人は、もうそんなことで失敗しないんですよ。かっちりした家庭築いて、それで全然問題なく一生やれるんですよ。ところが、なんで私はこういう素敵な女性なのにね、こんな目にあわなきゃならないのかなんて思う場合、たいていその部分が卒業できていないんです。それゆえに、これは新たな勉強の場だと思って、しっかり取り組まなきゃいかんのですね。
いいですか、たいていね、この愛人作られて苦しむような女性のなかにあるもうひとつのタイプはね、尼さんのタイプがもうひとつあるんですよ。いいですか、尼さんのタイプっていうのはね、過去、結婚拒絶してね、孤独に生きたようなタイプなんですね。男性をはねつけたような経験がある、こういう人があるんです。捨ててね、出家したり、こんな尼さんやったりするようなことすると、今世奥様になったらどうなるかというと、旦那に浮気されたりすることが出てくることがあります。
それは、男性を喜ばすということを、罪悪であると思ってきた行為の反動なんです。いいですか。男性に幸福になってもらうこと、男性の喜びを自分の喜びとするということを、いさぎよしとしなかった。男性を喜ばせるということは、これは罪悪である。男性を喜ばせるということは、これはね、なにか堕落である、ふしだらなことである、なにかよくないことだという、こうした人生観をもって過去生きたことがある人はね、今世においてそういうトラブルに巻き込まれることがよくあるんです。
いいですか。だから、異性であっても、その人が幸福になるために努力するということは、これはいいことなんだということを、しっかり学ばなければいけません。性的罪悪感だけでものを考えてはいけないんです。これを言っておきたいと思います。
4.主婦の浮気
逆の場合も言っておきましょう。主婦が浮気をする場合です。私はくわしく研究した結果、主婦の浮気には三種類あることを発見いたしました。
まず、主婦の浮気の第一は、旦那の稼ぎが悪くて、そして自分が経済的なものを面倒見なきゃいけなくて働きに出た主婦が、職場で男と知りあって浮気をする場合です。
この場合の原因のひとつは、ご主人に甲斐性がない、ということです。もうひとつの原因は、女性を外に出すということに、それだけのリスクがあるということです。
まあ女性はふつう、家内といって家のなかにおりますが、女性を家庭においてきたということは、家を守ってくれるために、あるいは家庭の安全のために、子供たちのために、そうしてきたのであって、女性を外に出さねばならんということは、それだけの危険にさらしているということ、これを男性は心がけねばならんということです。カァちゃん働かしといて浮気されても、それは自分の責任であるということを覚悟せよということです。
いいですか。ねえ。カァちゃんが外に働きに出て男と浮気ができるのは、あなたの甲斐性がないからです。あなたが家内という家庭のうちに奥さんをおくだけの力がないから、そういうことになるんだよ。いいかい、これを忘れてはいけない。だから奥さんを責めるだけではいけない。いいですか、そういうことされたら、「俺ができが悪いからなんだ。もっとしっかり月給持って帰るから、今回は勘弁してくれ。何とか家に帰ってくれ」と言って、やっぱり頭下げて頼むことですね。これをやらねばいけません。
主婦の浮気の第二の類型、これはもちろん旦那さんがダメな場合です。ダメなというのは何かというと、性的にダメな場合ですね。これもあります。ただねえ、この性的にダメだという場合には、理由がいくつかある場合があります。もともとダメだというのももちろんあるでしょう。これもありますが、奥さんの、たとえば気が強すぎてダメだというのもあるんだよ。これ言っとくよ。男性はねえ、ひじょうにデリケートな動物なんですね。だから、夜の生活なんてみんなできるもんだと思うかもしれないけど、できるためにはできるだけの条件がいるんです。それは、男というものは自分が優位にあるという、自分が優れていて優位に立っているという気持ちがなければ、夜の生活がうまくいかないんです。
いいですか。男っていうのはオスライオンみたいなもんなのです。たてがみを振りながら走れないと駄目なんです。イヌみたいにね、尻尾巻き込んで歩いているオスイヌなんて惨めなもんです。そうじゃありませんか、みなさん。だから、男性が十分機能しない場合にはね、はっきり言って男性の優位の部分ができていないことが多いんです。つまり、女性は男性を立てなければうまくいかんのだということを、知りなさいということですね。
何が言いたいかというと、だいたい口やかましい妻、気の強い勝気な妻、そうして男をいつもやりこめている妻、こういう妻が相手だと、男性はだんだん気力が萎(な)えてきてダメになってくることがあるということです。だからこの場合、奥さんにも責任があるから、よくよく考えてみなさい。いいですか。
主婦の浮気の三番目。これは何かと言うと、ほんとうに自分としては嫌だったのに結婚させられたというような状況の場合です。自分はしたくなかったのに、親に無理矢理させられたとかね。あるいは、あんまりいいと思わなかったのに先生に勧められた、友人に勧められた、親戚に勧められたとか、あるいは、仕事の都合上、その人と結婚せざるをえなくなったとか、まあこういう場合ですね。本人がそれほど納得してなかったのに、結婚したという場合に、主婦の浮気が出てくることがあります。
これはなにかというと、一言で言えば諦めが悪いんです。いいですか。ほんとうはもっといい人がいたかもしれないと思っているんです。星の王子様みたいのが、いたかもしれないと思っているんです。ところがね、僕はそういう主婦に言っとくよ。主婦を相手に遊んでくれる男性ていうのは、もう気晴らし以外にないということをね、言っとくよ。そんなときにね、「あんたは理想的だ。ご主人と別れてくれたら結婚するかもしれない」と言い寄ってきても、こんなのはみんな一時しのぎの遊びのためですよ。これ言っとくよ。なんたってね、男性が浮気するのに、主婦相手に浮気するのがいちばん楽なんだよ。
なぜかっていうと、責任がないからね。それと結婚しなくていいだろう。どうだい、主婦が相手だと結婚しなくていいんだよなあ。子供がまちがってできたってわかりゃしないもんね、だれの子だかね、わかりゃあしない。だからひじょうに楽なんだよ。それが独身の女性相手だと、男性は結婚させられることがある。むりやり責任取らされるということがあるけど、主婦相手だと別れりゃそれですむことなんですね。だから、男性の浮気相手に選ぶのに、主婦はいちばんいいカモにされているんです。
いいですか、読者のみなさん、女性のみなさん、主婦のみなさん、よーく読んでくださいよ。いちばん浮気相手として使いやすいんです。それで後腐れがないんですよ。主婦は浮気をしたことによって罪悪感がありますね。夫にバレたら困るという罪悪感があって、男に追いすがりにくいんですね、ひじょうにね。それから子供があったりして、なかなか条件が悪いんです。だから男としては、職場だとかいろんなところで一過性の遊びがしやすいんです。ですから、男性はどんなにいいことを言ってきたとしても、そんなのにうまうまと乗っちゃいけませんよ。それだけを言っておきます。だから若いときに、結婚のときに納得しない相手とした、ほんとうはもっと理想的な男性がいたのにと思っても、それは諦(あきら)めが悪いと言っておきます。
そして、そういう毛ばりだな、言ってみれば、魚で言えば毛ばりだ。餌がついていないのに、毛ばりに食いついたのは、その魚の頭が悪いからです。いいですか。毛ばりに騙(だま)されて飛びつくような、餌ひとつももらえないで釣られる魚は、要するに自分の頭が悪かったんです。頭の悪い魚は釣り上げられてもしようがないんです。だから、びくのなかに入れられてから、ああ毛ばりに釣られてばかをみた、ミミズの餌に飛びつけばよかったなんていうことを考えないことです。
それと、あなたは思っているほど、もう魅力的ではないという事実を忘れてはいけない。主婦と駆け落ちしてでも結婚しようなんて男は、いやしないんですよ。いいですか。もう殺されるかもわからんていうような状況でもないかぎり、そんなことはありません。だから、このへんよーく考えてください。これが「主婦の浮気」です。
5.三角関係解消の法
以上で、いろいろと愛人問題について語ってきました。私はこの方面はひじょうにほんとうはくわしいんです。よく知っています。どの程度の葛藤があるのか、どの程度のおたがいを傷つけあう言葉が乱れ飛ぶのか。相手をどれほど殴ったり、かきむしったりしなきゃいけないか、私はよく知っています。アッハハハ、よく知っています。
それでねえ、結局、三角関係解消の法はねえ、いちばんいいのがやはり法律上の夫婦、このほうを取るのがいちばんですね。まちがいないです。だから、男性で浮気していても、そして奥さんと別れるかなんてうまい言葉で言ってね、毎晩、毎晩遊んどるかもしれないけど、まあこういうときどうしたらいいかわかんなかったら、やはり奥さんとやり直しなさい。それはねえ、それがやはりいいんです。そういうもんなのですよ。
特に、子供がない夫婦なんかの場合には、こういう浮気なんかもよくありがちですがね。なんでそうなのかというと、子供ができないということで、ほんとうは縁のある人じゃない人と結婚したんじゃないかと、こういうように思うことがよくあるんですが、そうではないんです。子供ができない場合であっても、それはね、子供ができないということに関して、なんらかのカルマがあることがあるんです。
それもまたね、過去世において子供を大切にしなかった、捨て子をしたりね、あるいは過失によってなくしてしまったり、こういうことをした場合には、子供がその次に生まれるときに与えられないんです。一回だけね。そういうことがよくあるんですよ。この捨て子をやったりした人、あるいは子供を故意、あるいは過失によってね、無力な子供たちを失ってしまったような方は、その次の生まれ変わりのときには、一回子供なしで結婚させられるというのは、これはひとつの法則があるんですよ。この場合に当たっていることもあります。もちろんそうじゃなくて、そうなる場合もありますがね。こういうことはよくあります。
だから、子供がないことをもって、浮気していいというようなことを考えてはいけない。縁がないと思ってもいけない。これを言っておきたい。まあもちろん子供がない夫婦であっても、おたがいにひじょうに調和の波動を出してやっているうちに、守護霊などの力を得て宿ることもありますからね、運命の修正はあるから、それは希望として持っておいてくださいよ。絶対子供ができないっていうわけじゃありませんよ。
だから三角関係を解消する方法は、まずね、奥さんあるいはご主人と、よりを戻すというのを第一に考えてください。少なくとも結婚ができたということは、結婚の時点でまわりの人、および本人両方の守護霊から賛成されたということは、ほぼまちがいがないことなんですね。霊的にも守護霊たちは喜んでくれたんですね。それで破綻しかかっているけれども、何とかもと通りもどってほしいとみんな願っているのは事実です。ほんとうにどうにもならなくなった場合、また運命の修正をしなければいけなくなるけれども、なんとかうまくいってほしいと願っている、そういう霊界の協力もあるということを、忘れないでください。
いろいろ挫折したり破綻したりしながらでも、夫婦関係を一生まっとうできたら、あなたは今回、その夫婦の問題集で一応合格点が出たんですよ。むずかしくなって、どんどんどんどん投げ捨てて、相手さえ変えりゃいいってやっていると、今回のこの勉強でね、そのカルマもう一回持ち越しですよ。来世もう一回やらされるからね。これだけは言っとくよ。そんな、相手と合わないから別れた、じゃあ次のがいた、これでやればいい、まただめだなんて、こんなことばっかりやってたら、いつまで経ってもこの問題集卒業できません。
だから、また離婚のことはくわしく後で言うけどもね、三角関係かんたんに作ってしまって、かんたんに別れてしまったりしないで、第一番はまず奥さん旦那さんとうまくいく方法考えることね。これがだいじです。それは、やはり縁があった方だと思うべきです。しかし、どうしても離婚せねばいけない場合はまたあります。それについてはまた説明いたしましょう。
結論として言うならね、まず夫婦は二人三脚という言葉があるけれども、とりあえず今回は、六十年、七十年、わずか数十年の人生ですね。一回パートナー選んだんだから、今回はこれで最後までやってみようと、まあその間いろんなことがあってもがんばってみようということでやることですね。相手も人間、こっちも人間、生身の人間、欠陥もある、欠点もある、失敗もあるけれども、そういうことがあっても許してやることですね。それが、あなたの魂を大きくすることになるんです。
だから、少々浮気したり、いろいろあってもね、潔癖症でね、もういっさい嫌だ、もう顔も見たくないということもあるけども、まあ自分だって胸に手を当てたらいろいろ悪いこともしてきたんだからね、もう一回やり直しなさい。新婚の当時の気持ちに戻ってもう一回やり直すことです。何回でもやり直すことが可能です。肉体というのは乗り舟でしょ。乗り舟が故障したってね、車の故障みたいなもんだ。修理すればそれで終わりです。いいかい。中の運転手さえしっかりしとればいいんだ。まあそういうように言っておきます。