エクストリームバースト(覚醒)

エクストリームバーストとは

一定時間自機を大幅にパワーアップさせる、VS.シリーズにおける重要なシステム。
俗称「覚醒」は『エゥーゴvs.ティターンズDX』における同系システム「覚醒」から受け継がれた慣例。
『EXVS』以降も公式生放送等で「覚醒」と呼ばれた事は幾度となくあり、「いい感じに覚醒使います」の称号文字があるなど、半公式の俗称。
本ゲームにおける最重要要素と言ってもよく、システムページでは収まらないためこのページで解説する。

画面下部にあるEXゲージが半分以上溜まった状態で、射撃・格闘・ジャンプの3ボタンを同時押しすることで発動できる。
使用すると全プレイヤーの画面に発動した機体のカットインが入る。
使用時・及び持続中はそれぞれ選択した覚醒に対応する強化効果が得られる。

今作も仕様変更が多く、新登場V覚を除いてもすべての覚醒に調整がなされた
情報を集めずにプレイしているだけでは気付かない点も多い。

共通仕様

ゲージが溜まる条件

以下の通り。
  • 撃墜される
  • 僚機が撃墜される
  • ダメージを受ける(被ダメージ量に比例。誤射含む)
  • ダメージを与える(与ダメージ量に比例。誤射含む)
  • 敵からの攻撃に対して、シールドガードを成功させる
  • ダメージとは別に追加でゲージ蓄積効果のある武装をHitさせる
  • 僚機がカバーリングバーストを発動中。
    • ※自機が撃墜されてから再出撃までの間は増加しない

誤解されやすいが、敵機を撃墜しても覚醒ゲージ増加量には影響しない。
あくまで与えたダメージ分が蓄積されるだけに留まる。

同じ条件でも選択した機体や戦況によって獲得量が変化する。
  1. 機体コストに応じて一部条件での溜まりやすさが違う(被ダメ、被撃墜時)
  2. 最大耐久値が低いほど溜まりやすい
  3. 残り時間が短いと上昇量にボーナスがかかる(具体的な計算式は不明)
※2 については耐久値に対する割合でゲージが溜まる為。
例えば耐久700の機体と800の機体で100ダメージを受けた場合、前者の方が多くゲージが溜まる。
耐久0まで減った際のゲージ増加総量は同じ。
このため耐久が多い機体の方が相対的に耐久を多く残した状態で覚醒を使いやすいと言える。
被ダメ以外の与ダメージや盾成立によるゲージ増加量は一律。

ただし、下記の条件ではゲージが溜まらない。
  • 覚醒中に被弾した、または撃墜された
  • 覚醒中に僚機が撃墜された
  • 覚醒中にダメージを与えた
  • 覚醒ゲージが100%溜まっている
これらのことから、覚醒中の被弾や撃墜、また全覚醒抜けは試合中の覚醒ゲージ増加総量を減らす非常に悪手な行為であるため、可能な限り避けるべきであるとされている。
逆に敵機をこれらの状況に追い込めば、対面の覚醒回数を減らすことに繋がり勝利がぐっと近づくだろう。

発動中の変化

覚醒時の基本効果

  • ブーストの回復 回復量はバーストの種類、EXゲージ量が半分以上~最大未満(半覚)か、最大(全覚)かによって変化
  • 一部武装を除く武装の弾数の全回復
  • 着地硬直や攻撃動作(後隙)等のモーションの高速化
  • 攻撃時に与えるダウン値が1割減少する。
  • 射撃+格闘+ジャンプ同時押しで「バーストアタック(通称覚醒技)」が使用可能
  • 一部機体は一部の行動が追加・変化する(覚醒中限定の武装など)
  • 機動力・攻撃補正・防御補正・武装リロード速度・チャージ速度・格闘の追尾力が上昇する

今作で追加された基本効果

  • キャンセル補正免除
    • S覚醒限定だったキャンセル補正の免除が全種類の覚醒に適用されるようになった。
      覚醒前にキャンセルした場合、免除されない。
  • 緑ロック補正免除
    • 今作の新規要素である緑ロック補正が免除される。
      こちらは緑ロックで撃った弾も、着弾までに覚醒すれば補正は免除される。
  • 僚機も恩恵を受けることができる。
    • 詳細は後述。

半覚(ハーフバースト)全覚(フルバースト)

ゲージが半分以上~最大未満の状態で覚醒すると「半覚」と呼ばれる覚醒(公式名称はハーフバースト)となる。
ゲージが最大になってから使うと「全覚」と呼ばれる覚醒(公式名称はフルバースト)となる。

全覚時は、半覚の効果に加えて以下の追加効果が付与される。
  • 覚醒の種類によらずブーストゲージを全回復
  • 覚醒ゲージを一定量消費するが、自機が被ダメージモーション中(よろけ・ダウン・ガードブレイク時)に一瞬無敵になりつつ発動可能になりいわゆる「覚醒抜け」ができる
    • C覚醒は約6割、その他は3割消費。
  • 耐久値が50回復する。(本来の最大耐久値を上回る回復はしない)
  • 覚醒発動時間が延長される(半覚がそうであるようにコストによって異なる)
  • パイロットのカットインも大きなものになり、Zガンダムフリーダムガンダムなど一部機体には演出が追加される。

半覚と全覚の立ち回り

本シリーズは伝統的に覚醒回数が多い方が強いゲームである。
つまりコンビごとの最大回数の半覚を狙っていくことを、まず前提とする。
これは以下の理由による
  1. 瞬間的なブースト回復や弾数回復は発動時にしかかからない
  2. 覚醒した機体はダメージを取れるかはともかく、盤面のライン戦を支配でき、その時間帯を増やせるほどチームの間合い管理が優位になる
  3. 基本的にダウンして寝っぱなしされる為、ゲージを中途半端に使い過ぎて長く続いても戦果が変わりづらい
  4. 時間が短いため、場面によっては覚醒被弾の可能性が低くなる
  5. 相方のC覚醒バーストクロスを合わせやすい

クロスブースト以降はこれをある程度是正しようと、上記のように全覚のメリットもそれなりにある。
しかしそのメリットは多くが【全覚抜けをする事によって一気に効率が落ちる】ため、取り扱い注意といった戦略になっている。

全覚による【回復】と【覚醒時間ボーナス】は強力であり、
タイムボーナスをもらった前衛が16秒以上暴れたり、ラス落ち枠のコスオバ機体が1ダウン分のライフを得ながら同じ時間自衛できる為、
これを活かして押し返す試合も無くはないのだが、あくまでも半覚連打ができなかった時の保険であるのは変わらない。
なお高コストが全覚抜けした場合、約6秒短縮と半覚一回分無駄にしてしまい、考えが無い全覚抜けは非常に弱い戦略である。
特に前衛を務めることが多いコストや機体(特に3000)は、可能な限り試合中2回以上覚醒することを意識しよう。

EXバースト発動時僚機追加効果(仮称)

今作からの新要素。一方のプレイヤーが覚醒を使用した際、その種類によって僚機に追加効果が付与される。
C覚醒の「発動時僚機の覚醒ゲージを増やし続ける」効果を「他覚醒にも存在する覚醒時僚機恩恵の一つ」として当てはめた仕様。
効果発動中は僚機にオーラのようなエフェクトが掛かる。覚醒の種類によってエフェクトの色は違う。

F・S・Vは自身の覚醒効果をダウンサイジングした効果を僚機に与え、Cは僚機の覚醒ゲージを増加させることができる。
ただしF覚醒とS覚醒は、各種与ダメージアップに加えてFは僚機のブーストゲージ・Sは僚機の武装弾数を回復する追加効果がある。
F覚醒とS覚醒で僚機に付与される攻撃補正は固定値のため、覚醒タイプによっては自機がF覚醒/S覚醒を使うよりも、僚機がF覚醒/S覚醒を使った恩恵補正の方が大きい値になる場合がある。

EX BURST X(エクストリームバーストクロス)

前作から続投の要素。
自機と僚機が同時に覚醒状態になっている間、追加効果が発生する。
片一方の覚醒が終わった時点でクロス状態は解除される。

前作での追加効果は、C覚以外は全て自身の攻撃を当てた時に固有の恩恵が得られるというものだったが、今作では効果が一新。
F・S・Vは各々の主要素の強化、C覚醒はゲージ譲渡量の増加効果を得られるようになった。
さらに今作ではバーストクロス中は覚醒時間が延長される仕様(厳密にはEXゲージ減少速度低下)が追加された。

前述の覚醒時僚機追加効果と重複する。

各BURST解説

バースト名 ファイティング
バースト
シューティング
バースト
カバーリング
バースト
バーティカル
バースト
発動時共通効果 弾数回復
キャンセル補正免除
緑ロック補正免除
概要 ・格闘の追従性能上昇
・格闘のダウン値大幅低下
・格闘にガードブレイク効果
・チャージ速度短縮
・青ステ可
・一部武装のリロード速度短縮
・EXゲージ半分から被弾時に覚醒抜けが可能 ・機動力上昇
・急降下追加
キャンセル
ルート
射撃 → 格闘
格闘追従 → 覚醒技
射撃 → 射撃
射撃 → 覚醒技
- -
格闘ダメージ ↑↑ - - -
射撃ダメージ - ↑↑ - -
被ダメージ減少 - -
ブースト消費量軽減 ↑↑ - ↑↑
機動力 ↑↑ ↑↑↑
ハーフ時
ブースト
回復量力
50% 30% 30% 50%
僚機への効果
(覚醒中)
格闘攻撃の与ダメージアップ
発動時にブースト回復(30%)
射撃攻撃の与ダメージアップ
発動時に弾数回復
EXゲージ上昇 機動力上昇
全覚醒時効果 耐久50回復
EXバースト発動時間延長
BURSTX共通
僚機追加効果
EXバースト発動時間延長
BURSTX時個別
僚機追加効果
格闘攻撃の与ダメージアップ 射撃攻撃の与ダメージアップ EXゲージの増加量アップ 機動力アップ



FIGHTING(ファイティング) BURST(バースト)

猛烈な近接格闘で敵機を殲滅しろ!
  • 自機への効果
    • 格闘ダメージ上昇
    • 格闘ダウン値大幅低下(×0.7)
    • 格闘追従の性能(伸び)向上*1
    • 格闘にガードブレイク効果を付与
    • 射撃→格闘のキャンセルルート追加
    • 射撃、格闘追従→特殊移動のキャンセルルート追加
    • 格闘追従→バーストアタックのキャンセルルート追加(オーバーヒート時は不可)
    • 防御強化
    • ブースト消費量軽減率大
  • 僚機への効果
    • 格闘攻撃の与ダメージアップ・ブースト30%回復。
  • バーストクロス固有効果
    • 格闘攻撃の与ダメージアップ

解説

その名の通りの格闘強化覚醒。シリーズを通して格闘火力および追従性能の向上と格闘のダウン値減、高めの機動力補正とブースト回復、そこそこの防御力補正を特長とする。
最も大きな恩恵が格闘火力向上と追従強化によるねじ込みを活かした覚醒の爆発力にあるため、実装以来格闘機御用達の覚醒である。

ただし、それ以外の強化の万能性も高く、万能機と相性が悪い覚醒ではない格闘を振り回すだけがF覚の強みでもないというのもシリーズ共通である。
特にブースト回復量の多さと高めの機動力補正によるバランスの良い足回りの強化、「射撃⇒格闘」キャンセルによる近接択の多彩さ、後述のガードブレイクにより全方位ガードであろうが追撃確定にできる事などはF覚醒の大きな強み。
覚醒で攻める余地がある機体なら候補外になることは早々ないレベルであり、かつ爆発力もあるため覚醒の逆転力を最も実感しやすい。

F覚醒中に格闘攻撃(格闘属性のアシストを除く)をシールドさせると、シールドした側が専用の仰け反りモーションを取り短いよろけ状態「ガードブレイク」になる。
この際シールドさせた側も通常通り弾かれるモーションを取るが、ガードブレイクは通常のガードより硬直が長く、シールドさせた側がいわゆる「有利フレーム」が増えた状況になる。
このため、マスターNサブなどの超発生武装はガードブレイク硬直に確定で追撃可能な他、
ガラッゾ(ヒリング・ケア機)格闘CS等の突進速度が速く敵機にめり込むような格闘は、ガードブレイク後に密着状態となり確定を取れるものが存在する。
ガンダム・バエル等は格闘→アシストでガードブレイク硬直をアシストに取らせる等のセットプレイが可能な他、連射する射撃アシストのガードを見てからブレイクを狙いに行くのも強力。

格闘武装のダウン値減も強力で、ガンダムマックスター等のMFやレッドフレーム等の格闘機を筆頭にF覚醒限定の超火力コンボを持つ機体も存在する。
このように火力と足回り両面で強化のバランスが良く、よほど調整不足な覚醒戦術が生まれない限りは、これを使った万能機が全国大会でトップを取る事が多い。
なお今回はS覚から防御補正が消えたため、攻め型覚醒唯一の防御補正持ちとなった(前々作までの固い補正は復活していないが)。

一方で覚醒を吐き合った状態では、動作高速化による近接フレーム合戦での優位を得づらくなり、攻めを通すのがSやVより難しいのが昔ながらの弱点。
各覚醒との相性を見ても対S覚には射撃連射降りに、対V覚には高いBD速度とダイブ降りに対して格闘を刺しに行くのは流石に難しい。
半覚抜けに対しても少ないチャンスを潰されやすいという点で相性はあまり良くない。

そのため伝統的にF覚醒は覚醒を保持していなそうな相手に向けるのがひとつのセオリーとなっている。
汎用覚醒として比較対象とされていたM覚醒が今作廃止になったことに伴いシェアが伸びた覚醒でもある。
後述のS覚醒が汎用性の高い覚醒とは言い難いため、前述のバランス良い強化要素と相まってメイン射撃が一般的なBRである万能機などは特にシャッフル戦においてF覚醒を採用する価値が上がっていると言っていいだろう。

今作では発動時に僚機のブーストを30%回復し、発動中は僚機の格闘火力を強化する効果が追加。
ブーストが回復して悪い場面は存在せず、そのままカットのカットをする相方への後押しにもなるため優秀な僚機効果である。
守りの展開でも、相方のオバヒ気味の着地を一回消せるのは発声ありの固定では覚えておくといい。
覚醒時の僚機格闘補正は8%。さらにバーストクロス中は効果が16%に強化される。
理論値兼小ネタの域だが、明鏡止水補正を持つ機体が僚機と同時にF覚醒を使用した場合、何と補正約140%となり格闘火力がおよそ1.4倍というとてつもない数値になる。
マスターのN格闘出し切りだけで323ダメージ出るようになる、と言えばその補正の高さが分かるだろうか。

弱体化点として、本作ではバーストクロスの固有の恩恵であったヒット時の覚醒時間延長がなくなってしまった。
クロス共通調整で覚醒時間は伸びるのだが、以前のように格闘機同士で使い合って長時間の覚醒時間を伸ばす、ということは出来なくなった。

余談だが、ボス機体の覚醒もF覚醒となっている*2

対策

最も爆発力のある覚醒であり、格闘の追従強化があるため高跳びなどの安易な逃げは厳禁。
バランスの良い覚醒ではあるが、あくまでダメージソースは格闘であるため対策は格闘機などと同じく近づかない、近づけさせない事。
無理だと思ったらガードで足掻き、防御補正で少しでも被害を減らす。あわよくば最低限のフォローを貰うためにも重要。

F覚を相方にぶつけられた場合は、敵相方の存在を常に気にしながらダメージコントロールするのが重要。
躍起になってカットしようとするのが最悪で、敵相方は分かりやすく完全にフリーとなりカットのカットをされるとチーム全体で500ダメージぐらい食らう。
格闘に対してはカットが有効である事ぐらいは気づき始めた低級者が、手前味噌な連携脳のままよく犯すミス。
かといって全くフォローしなくていいわけでもない。ここも耐久を残すこと以外を計算に入れていない中級者や後衛プレイヤーにありがちな安易な思考。
戦況を見て最悪でも赤アラートぐらいは鳴らしてやるのがよい。一般にカット耐性がないと言われる機体は火力を伸ばすのに動きのない派生を使うことが多く、BRを1発送っておくだけでも十分に効果的。
F覚を受ける時は、ぶつけられていない方の技量が試される…というのが誕生10年でずっと変わっていない事。

推奨機体例


非推奨機体例




SHOOTING(シューティング) BURST(バースト)

怒涛の連続射撃で敵機を一掃しろ!
  • 自機への効果:
    • 射撃→射撃のキャンセルルート追加
    • 射撃ダメージ上昇。
    • マシンガン等の連射武器の連射間隔短縮
    • 射撃を専用のステップでキャンセル可能に(青ステ)
    • リロード速度上昇
    • チャージ速度短縮
    • 射撃→覚醒技のキャンセルルート追加(覚醒技が格闘武装でも可能)
    • ブースト消費量軽減率小
  • 僚機への効果:
    • 射撃攻撃の与ダメージアップ、一部を除いた武装弾数の全回復
  • バーストクロス固有効果
    • 射撃攻撃の与ダメージアップ

解説

射撃能力を総合的に強化する覚醒。
射撃→射撃のキャンセルルート開放が大きな特徴。
これによりブーストキャンセルを用いずに、赤ロック保存しながら次々と射撃を繰り出すことが可能。
脚の止まる射撃から、移動撃ち可能な射撃にキャンセルすれば疑似的な降りテクとして使用できるようになる。
一般的なBR持ち機体でも振り向きメイン→メインで振り向き落下が可能。

主たる効果である射撃→射撃は分かりやすく強力で、フルアーマーZZガンダムなど太いメイン射撃による近接連射はほぼ読み合いをさせずにリターンを取ることが可能。
射撃を中心に攻め入る関係上F覚醒と比べると低リスクかつ影響範囲が広く、DPSに優れているのも特徴。

その他固有効果として足の止まる射撃をステップでキャンセル可能になる青ステを持つ。
こちらは射撃を虹ステできることと同義で、Hi-νガンダム等の良好な発生と銃口補正を備えたゲロビ持ち機体においては青ステでのフェイントで誘導切りを交えつつゲロビ押し付けができるなど機体によっては強みとなる。
もう一方の効果である武装リロード速度上昇とチャージ時間短縮も強力な効果であり、それらの面で枷が付けられているゲロビや単発高威力射撃など強力な武装を次々繰り出せる。
ただしこれは昔からだがバリア系換装・誘導切り換装・時限強化換装・着地/消滅/戻ってからリロードされる武装にはS覚特別の効果は乗らず、覚醒共通のリロード高速化のみ。

足回り関連ではブースト回復は少ない組かつ機動力補正も低いため、素の機動力で勝る相手にぶつけるとF覚以上にガン逃げして無効化されやすい。
そのため、特にメイン射撃連射が強力であるという点でS覚醒を選ぶ場合に顕著だが、擦り当てるように攻めを通すにはF覚同様十分に接近してから吐いていくことが重要。
一方で逃げ覚として見た場合、メイン連射で振り向き落下できるとはいえ足は速くならず、ブーストもあまり回復せず、いざと言う時の半覚抜けもできない…と、はっきり言って頼りない。

同じく攻め覚のFと比べた総評は「射撃連射により低リスクに攻めを通しやすい」代わりに「逃走・延命目的ではF含めた他覚醒と比べ不安が残る」といったところか。
このため、多くの低コスト機のように元々自衛力や機動力に不安を抱える機体では、特殊ムーブ武装のリロード向上で攻め/逃げ両面を確保できるかどうかがS覚醒を選択する基準となる。
(リ・ガズィのように自衛は二の次でS覚連射の破壊力に全振りすることが戦術として強力な機体を除く)

まとめるとS覚醒はイメージに反して最も攻撃的な覚醒と言えるだろう。

また、一般的に射撃強化の恩恵がありそうな射撃機や砲撃機では、武装相性が大きく出るため相性が良いとは限らない。大した武装を持たない低コストだとむしろ相性が悪いことの方が多い
重要な行動であるどこからでもメイン連射で弾幕を張りつつ落下による自衛ができない点が、特に低コスト射撃機体でS覚醒の運用が難しい大きな理由になっている。
射撃寄りの機体だからという理由だけでS覚を選んでしまうと特に逃げの展開で非常に苦しい思いをするため、初心者は特に勘違いしやすい。
低コストで選ぶなら、3000並みに強い射撃を持っているか、ムーブ撃ち射撃を持ちメイン降りが出来る一部の機体に限られるだろう。
自機の性能とよく相談した上で選びたい。

前作末期において相性のいい機体が環境で暴れていたせいか、今作では使用感は変わらないまま下方調整が入った。
赤ロック延長・防御補正・クロス時のダウン値減は消滅し、キャンセル補正免除は他覚醒でも適用と、お気軽な弾幕圧殺に待ったがかかった形。
とはいえ活かせる機体で使えばまだまだ強く、メイン連射で敵を追う事が主眼となるプレイ感は初心者にも分かりやすい(公式HPのチュートリアルにもこれは明記された)。

発動中の僚機付与効果は、僚機の射撃武装の威力を上昇させる効果で、さらに発動した瞬間に僚機の武装弾数を全回復させる。
回復対象は覚醒リロードに対応している物のみであり、また覚醒時限定アシストなどはリロードされない。
相方も弾数を回復している事が多いクロス時は正直弱い効果だが、普通に使う分にはあって損するものではなく相方のアメキャンを補充したりと地味に役立つ。
前作はクロス効果でダウン値減&圧殺が飛び抜けて強かったが、今回はどちらかというと個別で吐いた方がメリットが生まれやすい覚醒となった。

対策

一言でいえば攻撃力に全振りした重戦車覚醒で、F覚と同じく近接になればなるほど強い性質。F覚醒ほど爆発力はないものの、強武装の高速リロードと射撃連射による弾幕で攻撃を当てられてしまう可能性自体は対S覚醒の方が高いだろう。
そのため、ガン逃げ&ダメそうならシールドか高跳び、食らったら寝っぱという基本が求められる。
またF覚よりも1ダウンごとの火力は高くなく、盾成立補正はかなり嫌がられるのでおススメ。
だがもちろんS覚をぶつけに来る側もそれをわかった上で自機と相方双方にワンパンずつ取りに来ようともしてくるため、対F覚同様に覚醒を向けられていない側は被害が拡大しないよう自衛重視で動くといい。
仮に普通のBRズンダだとしても、S覚の補正を乗せた状態で自軍双方が被弾したらトータル350ダメージ超である。

ブースト回復力が低いため覚醒を割った直後の着地はそこそこ狙い目で、特に逃げでオバヒS半覚を割った相手への、被せのSやV覚醒は成立しやすい。
また適性のない機体(大したムーブもない2000万能機など)が使用した場合、追うスピードがないため機動力がある機体なら逃げは成立しやすい。
…とはいえ、適性の高い機体で運用するS覚醒は相変わらず強力。
スペック上の下方はあっても実際にはビームマグナムの嵐で為すすべもなく圧殺されたり飛翔や残像などの特殊ムーブを無限に押し付けられるのは変わっていないため、遅延と被害軽減を重視しよう。

推奨機体例


非推奨機体例

  • ガナーザクウォーリアエクストリームガンダム エクセリアなど、メイン射撃で足を止め、かつキャンセルルート解放の恩恵が強くない機体。
  • ガンダムエピオンなど射撃がない、または射撃を主なダメージソースとしない機体。
  • 3000コストと組む際の低コスト全般など逃げる・生き残ることが役割になる機体。
    (※推奨欄にあるような機体で、先落ちや爆弾にシフトして強みを押し出せる組み合わせを除く)



COVERING(カバーリング) BURST(バースト)

ピンチを切り抜けて攻勢に転じろ!
  • 自機への効果
    • EXゲージ半分から被弾時に覚醒抜けが可能
    • 防御強化
  • 僚機への効果
    • 発動中のEXゲージ上昇
  • バーストクロス固有効果
    • EXゲージの増加量アップ

解説

僚機支援・緊急回避に特化したサポート用覚醒。
固有効果として半覚醒でも受け身発動可能、また覚醒終了まで相方の覚醒ゲージを徐々に増加させる効果を持つ。
僚機支援が主目的でありながら、前作では逃げの面で高い性能を持ちすぎていたこともあってか、今回はブーストゲージ回復が50%⇒30%に落とされている。
しかし防御補正を得たため一概に受けの覚醒として弱体化したとも言えず、後述する強化もあって総合的には歴代のサポート系覚醒の中でもかなり強めの調整になっている。
「覚醒時間を特定の動作で維持することでゲージ供与効果を伸ばす」、所謂「不正受給」テクニックについてはそのまま。

重要な点として素の覚醒付与量は減ったが、バーストクロス時に覚醒付与量が増えるようになった。
注目すべきは後者で、うまくいけば前々作全盛期L覚醒以上にゲージ供給が可能である点は、はっきり言って攻め覚醒以上の戦果になり得る
また前者についても依然として充分な供給量を維持しており、クロスを意識せずとも2回発動するのみで相変わらず効果的。
これにより、使用者がうまく使う事による仕事量はさらに増えている。

この覚醒は潜在的な可能性が多く、現状では大別して4パターンの使われ方をしている。
  1. コスオバ前提の一般的な後衛で安定した2回覚醒と相方への援護のために使う。
  2. 近接機相手の緊急脱出手段として使う。
  3. 攻めながら相手の反撃を抜けて近接武装を使って相手を攻撃する、逆択攻め用の覚醒として使う。
  4. 複数回落ちる前提の爆弾前衛として0落ち相方の逃げ覚を2回補充させるため使う。

1.はいわゆる後衛での覚醒タンク運用であり、公式の説明通りの使い方。
2.は荒らし機体への対策として利用する使い方。こちらは過去作におけるE覚醒の代替としての使い方となる。
3.は半覚抜けを攻めに応用するという利用法。
4.は過去作L覚爆弾と同様の運用法。結局この覚醒も爆弾利用できると前作後半で証明されている。今作ではクロスがうまくいった場合の覚醒付与量も増えているため、主目的どころか3000もC覚醒にして覚醒回数で勝つ作戦として多く選ばれている。

以上のようにこれらに臨機応変に転用できるという点で単純に他の覚醒を大きく凌駕する汎用性を持っている。
ただし、試合の展開によってこれら複数での利用が想定される
上級者や固定勢におけるC覚醒の万能さと信頼に比して、低~中級者があまりピンとこない傾向が見受けられる理由の90%はここにある。
例えば、攻めが強い今作では2.の利用を求めて3000での利用もちらほら見るようになったが、試合展開に応じてこれに限定せず、1.や3.の利用法にシフトする事も出来る使い方である。
また、4.の利用を想定して低コで選んだ場合でも、適性次第では3.の使い方も出来るし、試合の流れによっては普通に後落ちになってしまって1.になる事もあるだろう。
そのため、その機体においていずれかの運用法に適していないからと言って、その試合でC覚醒を選ぶのが誤りとは全く限らない

上記のように万能性の高いC覚醒だが、書かれてある分だけでもセオリーが多すぎるため腕を誤魔化せず、もれなく上級者向けであるのは前作とほぼ変わらない。
1.の利用法はある程度テンプレ化可能だし、自分が失敗して先落ちしても4.にシフトできるという点では、理論さえ理解していれば成果が挙がるため、決して極端に難しい覚醒ではない。
ただ、試合展開は常に流動的で適切な運用を判断するにはしっかりした経験とスキルが必要不可欠で、これを磨く程強い覚醒になっていく。
「あと何回覚醒を使えるか分からない」などの初心者レベルの話になってくると最も弱い覚醒であるのは間違いないだろう。

連携ありきの強要素だけあって、(3.の運用法で自己完結させられる場合を除き)相方に高い技量と強い理解を求めるというのも前作同様。
特にバーストクロスによる供給量の増加は連携の重要性に拍車をかけているとも言える。
前作でも議論された通り、シャッフルにおいては上級者以上が集うことがほぼ確定している上級者帯なら高いパワーを発揮することを十分に期待できる。
しかし、各プレイヤーの腕前が試合ごとにコロコロ変わる中級者帯以下においては、全てのプレイヤーがセオリーを理解・実践出来るとは限らずとにかく安定しない。

本来であれば、従来から強い後衛向け覚醒だったE覚とL覚を合わせ、尖ったところをマイルドにしたのがC覚…という方向性だった。
が、本作では良くも悪くも開き直ってかなり強力な調整となっているのが実情で、Eから続く後衛・サポート系覚醒で言えば歴代最高性能と言って良い
現状はACE帯や固定であるほど前作以上に支配率が高いうえ、なおかつクロス補給等の開発要素もあり、今後より一層シェアが広くなる事が予想される。

対策

基本的には
  • 「相対的な攻撃力が弱いが、ダメージを取れずとも覚醒ゲージ供給で仕事ができる」
  • 「抜け覚で危機回避用としても使えるが、ガン逃げ用としては一歩劣る」
という覚醒なので、それぞれの項について対応策がある。

攻撃力が低いという点については、高機動機であれば低コストC覚醒は素で逃げが成立する事も多い。
覚醒している時点で弾が補充され攻撃フレームが早くなっているため強くはなっているので基本的には逃げるべき。
ただ、他よりはまともな読み合いになっている事が多い為、場合によっては反撃してリターンを得ることも割と現実的。

ダメージが取れなくても覚醒ゲージ供給ができるという点は防ぎようがなく、これが強さの根っこ。
ただし『奪ダメージや盾などによって半覚醒がすぐ溜まって前衛のクロスに合わせるほど余裕がある、早めに吐かれた後衛のC覚醒』を見た場合どうすべきか。
こういった上手な後衛の理想的なC覚醒を見た時、そこで事故らせる事などが出来ない場合は間違いなく試合終盤の2度目も保持している事が予想される。
その時は試合をその後衛の2落ちで勝つというよりは前衛を倒す事にシフトするなど、上手くいっているC覚醒回しに付き合わないで体力調整を崩すのは重要になる。

抜け覚に関しては想定して動くべきである。
こちらの最初の攻めの覚醒を相手の抜け覚で凌がれるとあまりおいしくないので、C覚ではない方に覚醒をぶつける、など。
逆に、素で狩れそうなら、覚醒なしでC覚持ちを攻めてわざと抜け覚させる、など。
このコントロールが下手だと特に近接前衛では墓穴を掘りやすいので注意。

抜け覚は強いのだが、ガン逃げ用としては実は他の覚醒よりも性能が劣る。
そのため、特に低コストのC覚では3000の攻めの他覚醒から逃げきれない事がある。
これを前項の覚醒無しにC覚抜けさせた相手に、被せの覚醒でさらに被弾させられると非常においしい展開となる。
特にCを割った直後はブースト回復も少なくカツカツなので欲張りに攻めると着地を狙える事が多い。
これはS覚相手と同じだが、射撃降りが無いあちらよりも狙いやすい事は間違いなく、特に振り向き落下も逃げ技も持っていない機体のC覚醒にはこの展開が狙いやすい

弱い部分は随所にあるのだが、立ち回りで上手くそれを隠されるとどうやっても60点~70点の戦果(抜けて覚醒ゲージ供給)をあげられてしまう
というのがかねてからのC覚醒の特徴であるが、今回はクロス供給の実装によって最大戦果が120点まで拡大されてしまったのが強い。
立ち回りが上手くいかなそうな場合を突くのが重要になってくると言えるだろう。

推奨機体例

非推奨機体例

  • 自機が3000コストの場合で、爆弾後衛時の保険などの明確な選択理由がない場合。
  • グフ・カスタムなどの一部を除く1500コスト全般など、自衛力が低めかつ覚醒で攻める必要がある低コスト全般。
  • 低コスト同士のシャッフルにおける選択。(特に覚醒で攻めなければならない組み合わせの場合。半抜けで攻められる機体は例外)
  • 覚醒で時限強化に入れるが、耐久減による永続強化が無い機体(レオス2、シャイニングガンダムなど)



VERTICAL(バーティカル) BURST(バースト)

圧倒的な機動力で敵を追い詰めろ!
  • 自機への効果
    • 機動力の上昇(23/09/20のアプデで旋回性が向上)
    • レバーN状態でジャンプボタンを2回入力することで垂直落下可能。
    • ブースト消費量軽減率大
  • 僚機への効果
    • 機動力上昇
  • バーストクロス固有効果
    • 機動力上昇

解説

今作初登場。M覚の足回り強化をマイルドにしつつ、急降下を追加させた覚醒。
半覚醒時にF覚醒に並ぶブースト回復50%を得て、レバーN状態でジャンプボタンを2回入力する垂直落下をする効果が追加。
家庭用専用作『GUNDAM VERSUS』のブーストダイブをモチーフにしている(V)事を察する覚醒。
しかしこちらの垂直落下(以下、ダイブと呼称)はGVSに比べて行動前慣性が乗りづらく、覚醒限定であるにもかかわらずやや弱体化している。

端的に言えば「M覚ほどのBDスピードは無いが、弱いダイブも使える」という覚醒で概ね間違いない。
M覚レベルのスピードでブースト50%回復だと強すぎた事は前々作で証明されており、それを取り戻して調整しつつ、カタログ通りの機動力覚醒として新生させた形となっている。
攻撃・防御補正が無い点については、前作M覚醒と同様でこの点に関しては相変わらず弱い。
共有のキャンセル補正免除は受けているため、多くの機体でメインがクソビーを起こす事情からキャンセルを多用していたことを考えると相対的にマシにはなっている。

M覚で流行った【BD入力を遅らせながら横切り押し付けしつつ、相手のブースト切れも待つ】という戦術は、機動力補正の弱体化により(機体を選べばできないわけではないのだが)ほぼ不可能となった。
逃げに関しては一長一短で、ブースト回復が多いので明確な隙は無くなったのだが、「覚醒終わりまで突貫力の高い攻め覚からも概ね逃げられる」というほどではなくなった。

今回はダイブを活かした行動が重要で、追い込んでからV覚して射撃キャンセルダイブ⇒相手はまだ空中、という流れが強い。
さらにブースト回復が多い事で追い込みからの攻めに使いやすくはなっている。
また、ただのステップなどでは慣性が乗らないが、特殊移動等高速で慣性が乗った状態なら慣性ダイブ可能という仕様になっている。
これを活かしたムーブ化が可能な機体であれば相性が良くなる。

総合的に見ると、旧M覚どころかC覚と比較してもなお機体による向き・不向きの相性差がかなり出るようになった。
明確に使う必要が無くなったのは格闘始動の近接機(BDスピードがFのメリットに勝てない)。
またBRプラスαの武装しかなく特殊移動が無いムーブ化ができない素直すぎる万能機でもさすがにパンチが無くなってしまった。
加えて、ダイブによる降りテク追加もS覚でのメインキャンセル降りと比べてどっこいどっこいで、逃げには使えても攻めに活かせるかはやはり武装との相性が重要になる。
逆に射撃を狙っていける近接機はまだまだいけるし、今までMに頼らなかったムーブ持ち機体でもむしろ使用用途が出てきたパターンが多い。
範囲攻撃機や、足が止まる射撃寄り機も独特なプレイングができる。

後ろ向きだが「キャンセル補正が無くなったBDが早い覚醒」としてM覚にないトレードオフな一面もあるので、もし初期選択で誤爆して選んでしまったら素直にそういった用途で使えなくもない。
また他の覚醒と比べるとダイブが誤爆しやすく制御難易度が高いので、予め練習してからの使用が推奨される。
かつては「迷ったらとりあえずこれ」と言われたほどの汎用択だった機動力覚醒だが、現在は機体適性や使い手の練度に戦果が左右される玄人向け覚醒となった点には十分注意しよう。

対策

ダイブを含むムーブの完成度が高いと攻撃はほぼ当たらない。
足を止めて射撃を投げたりしても無駄なので逃げたい。
ただあまりにも強気に隣接まで押し付けてくるようなら反撃が刺さる事もある。
逃げのV覚を狙いに行く必要がある場合は高度を上げすぎずに追うとダイブによるブースト不利を背負いにくい。
またBD速度そのものはM覚ほどのものはないため、自機がF覚醒なら格闘追従でBDに追いすがれたりもする。

M覚もそうであったが、高跳び遅延はFやSに比べて食らいつく行動が少ないためわりと有効。
またシールドも有効。固めたりめくる手段が少な目で、遅延しやすい。

推奨機体例


非推奨機体例

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最終更新:2024年04月03日 22:01

*1 フワ格、ピョン格、バリア付きなど特殊な要素がある格闘は除く。SAは適用される

*2 僚機追加効果のエフェクトがF覚醒のものと同一のため